平均的なサイズよりもかなり立派だ。
目の前に差し出された竿を、リリィ・アスプルンドはそう評価した。
これでも子持ちの人妻である。
男性器を見るのは初めてではない。
アスプルンド伯爵ことロイドのサイズについては彼の名誉のために言及しないが。
ブリタニア人の平均サイズは日本人よりも大きめだ。
人種的反感を考慮しない場合、ブリタニア男性の「男らしさ」に惚れこんでしまう日本女性も割といるとか。
かつてのブリタニア皇帝シャルルなどはさぞかし雄として高性能だったのだろう。
さておき。
一般的なデータがそんな感じだとして。
日本皇族とブリタニア皇族のハーフである『少女』、皇サクヤの股間に生えたコレはどう考えるべきか。
──皇サクヤ。
とある悪辣な輩に誘拐されたリリィが監禁先で寝食を共にした相手である。
犯人が低俗な輩だったせいで、リリィたちはひどい目に遭った。
調教に凌辱。
互いに恥ずかしい姿を見せることになってしまったし、サクヤは大切にしていた処女を奪われている。
レズプレイを演じさせられたこともあった。
助けがくるまでの間、励ましあい、庇いあって苦難を乗り越えたリリィたちだったが、そのせいだろうか。
「いかがでしょう、リリィ様。これが、リリィ様のために手に入れたわたくしのペニスです……♡」
サクヤがリリィに対して倒錯的な愛を抱いてしまったのは。
それはまあ、複数の男たちから凌辱を受けたのだ。
男なんてもう懲り懲りという気持ちはわかるし、高貴な娘にとって処女の喪失は「価値の暴落」である。
男がだめなら女、というのは自然な話。
苦境にあってもなお、自身に親身になってくれた相手に好意を抱くのも不思議ではない。
けれど、
「本当に、こんなものを生やしてしまったのですね……」
「……リリィ様は、お嫌でしたか?」
「いいえ、そういうわけではないのですが」
本音を言えば夫以外のものなど別に嬉しくもないが。
本題はそこではなく、
「これではもう、殿方に娶っていただくことはできないでしょう?」
「それは、もう申し上げたではありませんか」
ぷくっと可愛らしく頬を膨らませたサクヤは真剣な瞳でリリィだけを見つめて、
「リリィ様がわたくしの子を産んでくだされば、わたくしはそれで良いのです♡」
確かに、そのための状況は整えられている。
ここは、サクヤの関係者に助けられてからリリィが連れて来られた隠れ家。
ここにリリィがいることは「リリィの関係者にも」伏せられており万全の態勢。
サクヤの影武者にして付き人である春柳宮サクラもサクヤの味方だ。
サクヤが生やした男性器は、奇しくも敵のクローン技術を応用したもの。
少女自身の性別反転クローンから移植しているため拒絶反応なども出ていない。
けっこうなサイズでありながら、サクヤ同様に色白で形もよく、そういう意味では見目もいい。
検査によると生殖機能にも問題はないらしい。
「父も辛抱強く説得し『もうそれでいい』と言質を取っております」
「諦められただけですよねそれ絶対!?」
まあ、リリィ自身もそう悪い家柄の出ではない。
生家である篠崎家は日本の名家だし、養子縁組先のシュタットフェルト家もブリタニアの貴族。
サクヤの誘拐と凌辱は外には伏せておきたい情報だし、かといって処女でないことを明かさないまま結婚させるわけにもいかない。
であれば倫理等々に目を瞑ってリリィで手を打っておくのも一つの選択ではある。
「リリィ様も反対なさらなかったではありませんか。もう遅いのですから諦めてくださいませ」
「問題点を繰り返し指摘していたのは反対という意味なのですが……そうですね、私にも落ち度はあります」
ノーランドとかいうやばいやつをどうにかできなかったからこうなったわけで。
リリィは息を吐き、「わかりました」と頷いた。
「お話はお受けいたします。ですが、私の監禁はそろそろ解除してくださいね? ランスロットと紅蓮に乗り込まれたくはないでしょう?」
「かしこまりました♡ では、始めましょうか。……ああ♡ リリィ様を『これ』で愛する日をわたくしは心待ちにしておりました♡」
本当にわかっているのかこの子。
……とはいえ、立場的に上の相手だ。
加えて、サクヤは美少女。
高校生程度の年齢にして既に完成されたプロポーション。
艶やかな黒髪には姫君の風格があるし、ロゼワインのような色味の瞳は可憐かつ蠱惑的。
母性を感じさせる豊かな胸も、人目を惹かずにはいられない。
政治的、社会的問題が解決するならこのシチュエーションは悪いものではなく。
「僭越ながら、お相手させていただきます。……サクヤ様」
リリィは覚悟を決め、サクヤの竿に恭しくキスをした。
◇ ◇ ◇
生家である篠崎家は忍者の家柄である。
姉の咲世子は「忍者ではなくSPです」と主張しているが、修行内容や咲世子当人の実力はまさに忍者。
それゆえ、篠崎の女子にはいわゆるくのいちとしての「女を使った戦い方」も伝授される。
淡白な夫にはほとんど効果がなかったが……。
まさか、無理やり教えられた技術がここで役に立つとは。
──いわく「殿方を喜ばせるコツは貞淑と淫乱」であるという。
相反する二つを両立させることでオスは「ぐっとくる」というわけだ。
男性器にキスする、というのはその心得の最たる形かもしれない。
恥じらいと共に姿勢を低くし、恭しく捧げ持ったペニスにそっと口づける。
また、する前と後には上目遣いを忘れない。
敬意と愛情を表すための奉仕は、同性であるサクヤにも効果抜群だった。
リリィを前にしただけで勃起状態だったそれが「んっ♡」という声と共にぴくんと反応する。
姫、と呼ばれるにふさわしい高貴な少女が、瞳に明らかな『欲』を浮かべる。
女性的な、満たされるための欲求ではなく。
男性的な、征服するための欲求。
女として求められることに慣れていないリリィはサクヤのその目に震えを覚えた。
知らず瞳が濡れるのを感じながら、何度かキスの雨を降らせて。
両手で竿を支えたまま、顔を潜らせるように下から表面を舐める。
何度か繰り返し、亀頭から先走りが分泌されればそれを舐め取って。
──できるだけ、焦らすようにゆっくりと。
舌を動かす距離を長く、敢えて音を立てるように責めていく。
責めるほど、サクヤの息遣いは荒く、熱っぽいものに変化。
熱に浮かされてはいても、それは女性の甘さを含んでいて、妙に倒錯的な気分になる。
「はぁ……んっ♡」
自身も興奮し始めていることを感じながら、本格的に唾液を垂らし始めて。
先端から少しずつしゃぶるような動きを加えた。
射精を促しているのが丸わかりのいやらしい動き。
唇の隙間から漏れる音と濁った水音が瀟洒な室内に響き渡る。
不本意ながら増えてしまった経験から、竿の昂りが手に取るようにわかる。
リリィの白く細い髪にサクヤの手が添えられて。
優しくではあるが、頭を押さえつけられる。
若干の苦しさと被虐的な愉悦。
相手の意図に逆らわず口内に受け入れていき、音を立てながら吸い上げて。
みるみるうちに、少女から余裕が失われていく。
「リリィ、様っ♡ わたくしは、もうっ♡」
「んっ……らひて、くらさい、わたしの、くちにっ♡」
弾ける。
射精は、若々しく勢いに溢れていた。
喉奥に叩きつけるように吐き出されていくオスの体液。
濃厚で、量も多く、嚥下するのが大変なほど。
それでもなんとか、リリィは全てを飲み干して。
ようやくペニスを解放すると、制限されていた呼吸を思う存分繰り返す。
口どころか胃の中にまで精のにおいがする。
ほう、と、一度深く息を吐いて。
「サクヤ様、一度射精されてもまだまだお元気ですね」
並以上の大きさのある竿はなおも硬さと大きさを保っている。
少女は恥ずかしそうに目をそらしながら「仕方ありません」とこぼす。
「リリィ様とこうするのを待ちわびていたのですから……っ♡」
「こんな貧相な身体をそこまで求めてくださらなくとも」
交わるのならサクラのほうがまだ良くないかと思うのだけれど、
「……リリィ様の初めてがわたくしでないのが、とても残念です」
眼前に屹立したままの肉棒が生の欲望を強くはっきりと伝えてくる。
コードを持ったままの身体で良かった。
状態の復元によって好調に保たれた身体でなければもたなかっただろう。
「でしたら、少しはお楽しみいただけるかと」
「え……?」
こんなことを自分で言うのも恥ずかしいのだけれど。
上目遣いにサクヤを見て、そっと告げた。
「夫と交わったのはコードを得た後でしたので……その、私の身体は、今も処女なのです」
「っ♡」
「ちょっ、サクヤ様、んっ♡」
告げた直後、リリィの小さな身体は勢いよく押し倒された。
唇が奪われ、すぐさま舌が入ってくる。
精の残滓もおかまいなしに舌が絡められ、唾液が交換、それがすべて嚥下されて。
清楚ながら布面積の少ないショーツがそっと下ろされる。
「んんっ♡」
湿り気を帯びた秘所に舌が侵入。
同性故の細やかな責めに声が抑えられない。
愛液をも舐め取り、こくんと飲み下したサクヤは微笑んで、
「申し訳ありません、リリィ様。……もう、我慢できそうにありません♡」
征服される。
女の喜びというのも案外悪くないものだと今更ながら実感しつつ。
リリィはゆっくりと足を開いて、自分から侵入を求めた。
「来てください、サクヤ様。どうぞ、私の初めてを奪ってください」
宛がわれたペニスは想像以上に熱く感じられた。
体型同様に狭い膣内がぐっと押し広げられ──過度な負荷はすぐさまコードによって修正される。
けれど、広げられたままの状態では完全には元に戻せない。
結果、膣内は一秒ごとに最適化、サクヤの形に合わせるように慣れていく。
同様に、独特の痛みと共に破られた膜もまた、今はまだ復元されない。
竿を全て受け入れる前に行き止まりとなった膣内。
リリィは、身体いっぱいにオスを受け止める感覚と共に、自分がさらに拡張されていくのを感じた。
サクヤの腰がさらに動いて、二人の下腹部がぴったりと触れる。
「……私のここ、今はサクヤ様専用ですよ♡」
「……っ♡ ああ、リリィ様っ、リリィ様っ♡」
根元までサクヤを受け入れたリリィはすぐさま激しいピストンを受けた。
痛みと苦しさまでもが一突きごとに和らぎ、代わりに快感がどんどん増していく。
両者の量が逆転するともう一気に行為の意味が変化して。
きゅうう♡ と、膣肉がひとりでに肉棒を締め付けた。
こすれ合う敏感な箇所同士。
断続的な快感が愛しさに変わり、腕を伸ばして少女を求める。
倒れるようにして傾けられたサクヤの身体が、覆いかぶさるように密着して。
杭を打ち付けるかのように、上から強く、何度もペニスが出し入れされる。
男女の行為だというのに、香るにおいは甘く。
声も吐息も高い女性のもの。
情欲と愛情に濡れた瞳に見下ろされながら、リリィは子宮に熱い精が注がれるのを感じて。
──ふと、強いて忘れていた記憶が蘇る。
今となっては懐かしい、過去の出来事。
そう、あれはリリィがコードを譲り受けたばかりの頃。
◇ ◇ ◇
「リリィに譲ったコードだが、どうやら不完全だったらしい」
アッシュフォード学園の生徒会室。
その場に集まっているのは生徒会メンバーではなく──リリィ、C.C.、ミレイ、カレン、ユーフェミア、神楽耶、それからナナリー。
いろいろあってトウキョウ租界は襲撃を受けたばかり。
これからブリタニアとの戦争が始まろうという中、学園に在籍する主要メンバーによる会議が開かれた。
(カレンは護衛およびリリィの付き添い的な意味合いが強く、ナナリーはついでというか忙しいルルーシュの代理)
けれど、まず伝えられたのはブリタニアとのいざこざとは別の話で。
「こいつの素質が足りなかったのが原因だろう。……まったく、面倒を引き起こしてくれる」
「では、リリィさまが眼鏡をしていらっしゃるのは」
「ああ。本来ならもう必要ないのだがな」
その眼鏡はギアスの影響で変化する瞳の色を誤魔化すためのもの。
また、視線を介する一部のギアスを封じることもできる。
『ギアスディフェンダー』という防御的なリリィのギアスには後者の効果は本来、意味がない。
前者についても、この際ミレイやカレンにも全部話してしまったため、あまり隠す意味がないのだが。
「これはむしろC.C.のせいでしょう。『愛顧』のギアスが私に移譲されるなんて普通ありえません」
リリィはさらに顔にマスクを装着しつつそう口にした。
「先輩? そのギアスってなんなんです?」
「名前の通りの『愛される』ギアスだ。視線や顔を隠せばある程度軽減されるが、あまりこいつに意識を向けるなよ、虜にされるぞ」
つまり、現在のリリィは半コードユーザー兼『愛顧』のギアス保持者。
元の『愛顧』保持者であるC.C.は周囲から「愛されすぎて」その環境から逃れたい一心でコードを手に入れた経歴の持ち主。
まともにギアス効果を振りまいたらどうなるかは推して知るべしだ。
確かにこれはさっさと知らせておかないとまずい。
「この話は口外禁止です。盗聴対策も併用していますので──」
「ああ。ここで『何があったか』は外に漏れることはない」
リリィの言葉を引き継いだC.C.がおもむろに立ち上がった。
椅子の後ろに回り込んでくる彼女に「何を――」と振り返ろうとしたところで、ぱっ、と眼鏡とマスクがはぎ取られる。
のぞき込んできた彼女の瞳にはよく見るとハートマーク(比喩表現)が。
「まさかC.C.、既にギアスの虜に……っ!?」
「誰かを心から愛するというのは良いものだな。それがギアスの効果であろうとも。……ふふ。これだけ共犯者がいれば無茶をしても問題あるまい」
振り返った元魔女は「わかったな、お前たち」とみんなを見て、
「カレン、ミレイ。万一のために扉を封鎖しろ。ユーフェミア、カーテンを閉めるのを手伝え」
「わかったわ」
「ええ、かしこまりました」
ばっちり発揮されたギアスの効果に、ユーフェミアたちまで完全に魅了されてしまった。
多勢に無勢、向こうにカレンまでいるのではどうしようもない。
あっさりと動きを封じられたリリィは制服を剥がれて下着姿にされた。
「っ♡」
「ああ、先輩♡ とっても素敵……私、女同士がこんなに興奮するなんて知らなかった♡」
「ミレイさん、正気に戻ってください!」
「無駄だぞリリィ。そのギアスの効果は私が一番よく知っている。対象は心の底から歓喜しながら『愛顧』の少輔者を求める。……正気に戻る気などあるわけがない」
カレンに後ろから押さえられたまま、少女たちにじっと観察されて。
何本もの指に身体中を撫でまわされる。
「貧相な身体だと思っていたが、なかなかどうして趣がある。むしろ人形のようで美しいと言うべきだな」
「ぜったい正気じゃありませんねC.C.、んっ♡」
「ふふっ♡ 良いではありませんか、リリィ様♡ 人が愛し合うのは悪いことではありません」
ユーフェミアに唇を奪われたかと思うと「さあ、ナナリーも」と合図があって。
盲目の少女はすんすんとリリィのにおいを堪能しながら「ああ、リリィさん……♡♡」と首に口づけてくる。
義妹までもが「あ、ずるい!」と声を上げて、
「義姉さん、じっとしてなさいよ?♡」
「ひあっ……♡」
拘束する腕をそのままに耳に舌を這わせてきた。
「安心しろ、リリィ。私は女同士にも慣れている。お前もしっかりと感じさせてやろう♡」
C.C.のその宣言は確かに事実で。
彼女の手ほどきによって、他の少女たちもめきめきとコツをつかんで。
一人ずつ交互にキスを受けながら、全身をくまなく愛撫された。
性感がどんどん引き出され、鼓動の高なりが抑えられなくなって。
指でなぞられるだけでぞくぞくっ♡ と快感が駆け抜け、下着が愛液で湿っていく。
やがてその下着にも指が、舌が這わされて。
「リリィ♡」
「リリィ様♡」
「リリィさん♡」
「先輩♡」
優しく甘い声に次々と「好き」を囁かれる。
ブラが外され、陽光の差しこまない部屋の中で白い裸身が晒される。
舌が肌にも這わされ、「あっ♡」「んっ♡」と好き放題に声を上げさせられながら秘所に指を差し込まれた。
愛液がかきまわされるいやらしい音。
何度も何度も軽くイかされ、完全に抵抗する気力を奪われて。
気づくと手と足の指先まで唾液に濡れた状態。
少女たちもまた服を脱ぎ全裸になるとさらにリリィに群がってきて──。
芳香。
少女たちの良い匂いがカクテルのように部屋に満ちて理性をかき乱す。
差し出された秘所に求められるまま舌を這わせ、同時に自身のそこを舐められて。
かと思えば互いの秘所を擦り付けるように動かされて。
普段は事務作業や会議のために用いられる生徒会室が、男子禁制の淫らな宴の場になってしまう。
もう、何も考えられない。
思考こそが武器だと自負しているリリィは圧倒的な快楽に長所を手放して。
少女たちの責めに身を委ね、快楽の中に揺蕩うようにして、
「ねえC.C.、道具は用意してあるのかしら?」
「抜かりない。そこの鞄の中から好きなものを使え」
「さすがはC.C.さま。では遠慮なく……♡♡」
「っ♡」
少女たちが思い思いの道具を手にした。
ぺニバンを装着する者、バイブを手にする者、ローターのスイッチを入れる者。
挿入され、押し当てられたそれらに「あっ♡ ふあああああっ!?♡」。
盗聴対策がなかったら確実に声が漏れていた。
はしたない声を数えきれないくらい上げさせられ、あられもない表情をたっぷりと見つめられ、とろとろの状態で抱きしめられて。
放課後、下校時間近くになるまで愛され続けて。
正直、コードの力がなければどうにかなっていたかもしれない。
C.C.と身体的接触を繰り返したお陰か、コードはその後完全に定着して。
『愛顧』の影響から脱したユーフェミアたちも、行為がまるで夢だったかのように元に戻った。
リリィ以外、高貴な少女たちの純潔が散らされなかったことも良かった。
彼女たちは「あれは夢だった」「なかった」と暗黙のうちに意見を一致させて──。
◇ ◇ ◇
「リリィ様? なにを考えていらっしゃるのですか?」
「は、ううっ!?♡♡」
下側からぐりぐりと子宮を刺激され、思考が現実に戻ってくる。
いわゆる対面座位の格好。
至近にあるサクヤの顔は明らかに不満そうで、
「わたくしと交わりながら他の女のことを考えるなんて」
「ご……」
誤解だ、とは言えなかった。
回想にはぶっちゃけ女の子しか出てこなかったし、これでもかとえっちな内容だった。
完全にサクヤに馴染んだ膣は責めに屈服しっぱなしで。
ごめんなさい、と言う間もなく、回想のせいで余計に興奮した身体を、ずん、と強く貫かれる。
「ん、ああっ!?♡♡」
「愛しております、リリィ様♡ ですから、わたくしだけを見てくださいませ♡」
男は時に、パートナーを「俺の女」として扱うことがある。
夫であるロイドはそういうタイプではなかったが──男性器を得て、オスとメス両方の性欲を手に入れてしまったサクヤにも強い独占欲が生まれているらしい。
繰り返し舌を吸われ、頭を撫でられ、
「リリィ様は、わたくしをどう思っておいでですか?」
「っ、あっ♡ 好きですっ♡ サクヤ様を、お慕いしておりますっ♡」
嘘ではない。
この可憐で凛々しい少女に焦がれる気持ちはリリィにもある。
「嬉しい……っ♡ では、わたくしたちは相思相愛ですね♡」
サクヤは「では、リリィ様もわたくしを愛してくださいませ♡」と言い、体勢を変える。
繋がったまま──寝そべる少女に馬乗りになるような形になって。
美しいサクヤの身体も、彼女のペニスと繋がる自分の秘所もすべて丸見えに。
頬がかあっと紅潮するのを感じながら「さあ」という声に突き動かされて。
「あっ、はあっ……っ♡ サクヤ、様っ♡」
腰を揺するたびに身体を快感が満たす。
少女はうっとりと微笑みながら軽く腰を突き上げてくるだけ。
両手はぎゅっと握りしめられて離すことができない。
子供のような親愛の形を示しながら、メスとして男性器に奉仕させられる。
とめどなく溢れる愛液。
あまりの気持ちよさに腰が止まりそうになるも、その度に下から突かれて動きを再開させられる。
リズムを丁寧に覚え込まされながら。
きゅっ♡ きゅっ♡ きゅうう♡ と何度も竿を締め付ける。
きし、きし、と、ベッドを軽く軋ませながら腰を跳ねるように動かして。
コツを覚えるほどに、腰使いは淫らに変わっていく。
「っ♡ リリィ様、そろそろ……っ♡ このまま、射精してもよろしいですよねっ……?♡」
「っ、そん、なことっ♡♡」
聞かれるまでもなく、今のリリィに逃げ場なんてなかった。
身体には力が入らないし、両手は封じられて。
受け身の女の快楽はある意味楽ではあるけれど、その分、行くところまで行ってしまうと「満たして」もらわない限り満足できなくなる。
いま解放されても疼くような欲求が続くだけで生殺しになるのはわかっている。
返答の代わりに腰の動きを速めると、サクヤもまた大きく突き上げてきた。
女の身体同士がこすれ合い、ぶつかり合い、嬌声と吐息がまざりあって。
「いくっ、いきますっ♡」
「わた、しもっ、いく、いきますぅっ♡ あっ♡ ああああっ!!♡♡」
膣内で、ペニスが一瞬、かすかに膨らんだような気がして。
お腹の中に熱いものが広がっていくのを感じる。
膣内射精。
リリィのか弱い身体でも妊娠が可能なのは経験から証明されている。
不用意にしてはいけないのはわかっているはずなのに……拒めないのは、女として、篭絡されてしまっているからか。
長く続いた射精がようやく収まろうとする中、リリィははぁ、はぁ♡ と呼吸を繰り返して。
「満足、していただけましたか、サクヤ様……?♡」
ベッドは行為の長さを物語るように乱れている。
室内の空気も淫らに染まっていて、時間的にもそこそこ経っている気がするのだけれど。
「あら、なにを仰っているのですか、リリィ様?」
サクヤが不思議そうに首を傾げた直後、こんこんと部屋のドアがノックされて。
入室してきた春柳宮サクラ──サクヤの影武者兼、ここに入れる唯一の使用人は、部屋の状態に一瞬目を丸くしてから、にっこりと微笑んだ。
「お待たせいたしました、サクヤ様、リリィ様♡」
「……リリィ様? 今のは、わたくしから目を逸らした『お仕置き』。『続き』はこれからなのですよ?」
「……あっ♡」
未だ繋がったままのサクヤのペニスは確かにぴくん、ぴくんとまだ元気で。
本当に、リリィのすべてを手に入れるまで満足してくれそうにない。
室内で、するりと服を脱ぎ落したサクラ。
見慣れている者でなければサクヤとの差異がわからないほど、美しく整ったプロポーション。
白のガーターベルトを残したままショーツを脱ぎ捨てたサクラは、双頭式のぺニバンを、細いほうを自身の膣に挿入するようにして装着。
手で何度かしごくようにして感触を確かめると、ゆっくりとベッドに近づいてきた。
「さ、サクラ、さん……っ♡」
大きめの疑似ペニスはまるで、サクヤのものを象ったかのようにそっくりで。
それにとろり、とたっぷりのローションが垂らされると、ぞく、と身体が震えた。
「リリィ様、私にもリリィ様を愛させてください♡」
「っ、あの、二人がかりなんて私、壊れてしまうかも……っ♡」
「大丈夫です♡」
ぺニバンが後ろから、『お尻』に宛がわれる。
相当きついだろうけれど……前同様、挿れてしまえば適応してちょうどよく開発されていくはず。
「わたくしたちがリリィ様を壊すはずがないでしょう?♡」
「もし、私たちなしでは生きられなくなってしまわれても……しっかりと、お世話させていただきます♡」
「ん、あっ、おおっ!?♡」
挿入ってくる。
思った通り、苦しいのは最初だけ。
侵入が始まれば急速に慣れて、たっぷりの潤滑液のおかげもあって痛みは消失。
ペニスの存在感だけが残っていって。
二本目に貫かれたリリィは、自分のすべてが掌握されているような錯覚さえ覚えてしまう。
だというのに、不思議とそれが嫌な気分ではなくて。
「おおぉっ!?♡」
ゆっくりと、ぺニバンによるピストンが開始されると、さっきまでよりさらにはしたない声が漏れてしまう。
「素敵です、リリィ様♡」
うっとりとしたサクラの声が後ろから囁くように聞こえて。
細くしなやな指が、リリィの控え目な膨らみを撫でる。
乳輪をなぞるようにくるくると焦らした後、そっと、ぴんと勃ったピンク色の乳首に触れて。
「っ、あああっ!?♡♡ ん、おっ、んおおっ!?♡♡」
ぺニバンの動きも一突きごとにスムーズに。
さらに下からサクヤのペニスが突いてきて、頭が真っ白になる。
自分がどんな声で鳴いているのかさえうまく認識できないまま「あっ♡♡」「おっ♡♡」と繰り返し喘いで。
身体を揺すられるままに腰を振り、サクヤのペニスをも刺激してやる。
「あっ、んっ♡♡ リリィ様の締め付け、もっといやらしく……っ♡♡」
「ああ、サクヤ様もとってもいやらしい……♡♡ 私にも男性器を付けていただきたいくらいです♡」
「ふふっ、駄目よサクラ。でも、そうね、そのうち考えてもいいかしら」
「本当ですか? 約束ですよ、サクヤ様っ♡♡」
交わる息遣いが三つに。
サクラもまた、自分に挿入したぺニバンの刺激、そして行為による興奮で昂って。
甘く艶めく声が耳元で響いては意識をかき乱していく。
長い行為に、身体はとっくにふらふらのはずなのに、気絶するより前にコードの力に回復させられて。
身体がふらふらなのはただ、圧倒的な気持ちよさのせいで。
太いペニスに前と後ろを満たされたまま、リリィはなおも「んおおおっ!?♡♡」と喘ぐ。
本当に、これは病みつきになってしまいそうだ。
異性に犯される嫌悪のないままに熱く太い肉棒の雄々しさだけを味わわされて。
二人分の甘い愛情を際限なく注ぎ込まれて。
本能の求めるまま、三人で高く、高く上り詰めて。
「いくっ♡♡ わたし、またいきますっ♡♡ サクヤ様、サクラさんっ♡♡」
「ええ、わたくしも一緒にっ♡♡ サクラ、あなたもっ♡♡」
「はいっ、サクヤ様、リリィ様♡♡ 私も、あっ、ふああああっっ♡♡」
ひときわ高い嬌声が三つ、唱和した。
後ろからサクラに抱かれ、両手をサクヤに塞がれたまま、駆け巡る快感に心を浸して。
「んあっ!?♡♡」
「まだ、終わりではありませんよね?♡ 私はまだ……っ♡♡」
「ふふっ♡ ええ、サクラ。もっともっと、リリィ様を満たして差し上げましょう?♡」
甘い幸福が抜けきらないうちに、さらなる責めが始まる。
長く、まるで永遠に続くかのように。
夢のようなこのひとときの終わりを惜しむかのように。