※この作品はR-18です。

感覚遮断×ウソ喘ぎ×娼館~ウソ喘ぎする爆乳娼婦を遮断解除でブッ壊れイキ人形に戻してあげる話~   作:紺真淡希

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感覚遮断×ウソ喘ぎ×娼館~ウソ喘ぎする爆乳娼婦を遮断解除でブッ壊れイキ人形に戻してあげる話~

 

 『感覚(かんかく)遮断(しゃだん)とウソ喘(あえ)ぎを混ぜたらきっと最強のオカズになる』

 今より450年ほど前、天才魔術師が残した戯言と魔道具は現代でもバリバリの現役であり、国中に広まる人気ジャンルとなっていた。

 

 ここは王都のスラム街にある感覚遮断専門の娼館。

 その名も『黒山羊(くろやぎ)の感覚(かんかく)遮断(しゃだん)亭』

 

「ご指名ありがとうございます、ルミナでーす♡」

 

 その一室にて、ルミナと名乗った少女が人なつっこさを感じさせる笑顔を浮かべ、客の男を出迎えた。

 

「初めましての方ですよね、嬉しいなぁ♡ ご満足いただけるよう精一杯がんばりますから、私のカラダ♡ 楽しんでくださいね♡♡」

 

 男を見上げ微笑むルミナ。そのわずかな動作でも首元までの長さで切り揃えられたライトブルーの髪がふわりと広がり、健康的な肌が映える。真っ直ぐに男を見つめたアメジストの瞳はくりくりと輝き、浮かべた朗(ほが)らかな笑みも、ここが娼館だと一瞬忘れさせそうなほどに普通の少女と変わらぬものだ。

 

 ただ、その首から下は娼館であることを踏まえてもなお、やや異質。

 

「あ……♡ ふふ♡ やっぱりおっぱいが気になります? そうなんです、なんとか歩けるくらいには小さくできて……元々はこの三倍くらいありましたよ♡」

 

 一言で言えば、規格外の爆乳。

 特大サイズの乳房は、人類が成長の上で辿り着くそれでは有り得ないと思えるほど長大な膨らみを見せ、本人はもちろん、対峙する男の顔よりも、はるかに大きく実っていた。

 

 その直下、腰周りは均整(きんせい)の取れたなだらかな曲線を描き、やや大きめなお尻へと、男を魅了するのに充分すぎるラインが連なっており、ただ乳房だけが度を超えた大きさを宿している。

 加えて、ルミナは娼婦と言えど本来なら衣服を身につける――いつの世も、どこの世も、男という生き物は手ずから衣服を脱がせたいものなのだ――ところを、首元のチョーカー以外は何も纏(まと)わず、惜しげなく裸体を晒していた。

 

「あ、トラップを踏む前の元々ですか? それだと……えぇと……十分の一くらい? えへへ♡ そこまで治すかどうかは、まだ考え中なんですよぉ」

 

 感覚遮断娼館で働くほとんどの者と同じく、ルミナも元は冒険者。

 彼女たちは感覚遮断トラップ――落とし罠にはまった対象の感覚を阻害し、同時に認識をぼやかすことで異常事態を受け入れさせるもの――及び、それと同時に行われる徹底した肉体改造を受け、その後遺症からまともな生活を送ることが困難な身体となっていた。

 

 だが、それらトラップ由来(ゆらい)の技術である『人の手で制御された感覚遮断』を改めて施(ほどこ)し、異常開発された体内感度や生じる快楽、絶頂などの後遺症を『遮断』することで、人として暮らすことができている。

 無論、改造された身体は一瞬で元通りとはいかず、治療には長い時間を要する。

 加えて、感覚を封じた状態で過ごすとなれば、日銭を稼ぐ術も非常に限られたものとなる。

 

 感覚遮断に重きをおいた娼館は、そのどちらも問題とならず、むしろ利点にさえできる最たるものであり、今となってはそれら娼館が弱者救済の名目(めいもく)で一目置かれるほど、彼女のように後遺症で悩む者たちの受け皿となっていた。

 

「お客さまは、どう思います? 男の人って、結局おっきいほうが好きだなーって感じますけど、限度というか、まだちょっとおっきすぎるといいますか……私としては、さすがに、自信を持ってオススメはできないなあって思ってて……」

 

 今のルミナは、並の娼館では見かけないレベルの爆乳も爆乳、奇乳一歩手前の特大サイズ。当然ながらそのまま着用できる衣服もないが、かといって専用に仕立てたとしても治療過程において通常の成長とは比べ物にならない速さでサイズが変化するため、ごく短期間で無駄となる。

 

 それは彼女を含めた多くの娼婦に共通する問題であり、彼女たちに衣装を用意することは、常人の比とならないほどにコストがかかる。

 

 そのため、遮断系の娼館において着衣はオプション扱いとなっており、客からしてもどうせすぐさま汚れて無駄になる代物、頼まないのが一般的となっていた。

 

「もしも、おっきすぎて嫌だなー、とかありましたら、はじめる前だと他の子に変えてもいいらしいですよ? でも……私は、お客さまがいいなぁ♡ このままお客さまに、たっくさん可愛がって欲しいなぁ♡♡」

 

 ルミナはやや照れ臭そうに男の顔を伺(うかが)いながら、感覚を遮断していると思えぬほど、くるくると表情を変える。

 

 ルミナが唯一身につけているチョーカーには銀糸(ぎんし)で刺繍(ししゅう)があしらわれており、それが感覚遮断の術式となっている。術式の起点は首であり、元となった感覚遮断の特徴そのまま、首から上は、彼女の意思で自由に動かせるよう調整が施されていた。

 

 そして、首から下はその真逆。

 

「あっ♡ お気に召していただけましたか? 嬉しいです♡」

 

 首から下の感覚は、一切が遮断されている。

 唐突に乳首をつまむ、もとい、握られても、ルミナは平坦な反応しか返せない。

 身体こそびくんっ♡ と震え、乳腺に満ちていた母乳を噴くことで応えて見せたものの、ルミナ自身は、自分の身に起きたことを視覚で判断する他はない。

 

「それで、そのー……はじめる前にあえぐのは、ダメなんですけど……あっ、このままはじめちゃいますか? かしこまりましたぁ♡」

 

 彼女の身体では今も、一瞬で理性が灼き溶けるほどの快感が巡っているが、その全てが遮断されているため、ルミナはこうして『娼婦の振り』をすることができるのだ。

 

「えぇと、お客さまのご指定は~~……くすっ♡ 少し小馬鹿にした感じでアンアンコース♡ ですね」

 

 彼女たちの『ウソ喘ぎ』は店側が大雑把に用意した簡素(かんそ)な台本。『いちゃラブ』『小馬鹿にする』『無理矢理される』の三種を基本に、娼婦たちが各々アレンジを加えることで独自のコースとしたものが提供される。

 

 ルミナは自分が演技しやすく、また多少の綻(ほころ)びがあっても誤魔化しが効くだろうという考えから、基本のそれに『少し』の言葉を加えていた。

 

「では、こちらからは以上となりまーす。他に確認したいことなどありましたら今の内に……大丈夫ですか? でしたら、お客さまが挿入した瞬間から、コース開始とさせていただきますね」

 

 ルミナは客の反応を伺(うかが)った後、ベッドに腰掛け足をゆっくりと、まるで殆ど動かぬ足を無理矢理動かすように開くことで、男の視線を自身に誘(いざな)う。

 

 散々改造され尽くしたとは思えぬほど、形の整(ととの)った女性器が男の前で花開いた。

 

「……私のおまんこ♡ どうですか? ちゃんと、挿(い)れたくなる形になってますか? こっちも、お客さまのお気に召したなら……嬉しいなぁ♡♡」

 

 彼女たちの多くは、度重(たびかさ)なる行為によって、膣穴が拡がるなどといった次元はとうに越え、取り返しのつかない身体となっている。

 

 ――魔術で保護しなければ子宮孔まで覗(のぞ)けるほど、開きっぱなしとなった者。

 ――筋繊維(きんせんい)や骨盤(こつばん)に影響が出るほどに蹂躙(じゅうりん)され尽くされている者。

 ――逆に、過剰(かじょう)な治療を施(ほどこ)し、不相応(ふそうおう)に未成熟な一本筋となっている者。

 

 実際は千差万別(せんさばんべつ)だが、店側は彼女たちの実状を問わない代わりに、一律で平均的な形状へと調整し、整えた上で店に立たせていた。

 客である男には、術式を解いた際のルミナがどのような女性器を宿しているかを知る術はない。

 

 だが、少なくとも今、男の目の前に曝(さら)け出されたそれは僅(わず)かに花弁(かべん)が覗(のぞ)く程度の、開きかけのつぼみといった印象を与えるもの。

 

 その完熟とは程遠い女性器が大量の愛液で濡れ光り、誘うようひくついて見せる様は、男の性欲を煽(あお)るのに充分過ぎた。

 

「ふふ♡ それではどうぞ♡ 痛みも感じないので、お客さまの好きにしていいですよ♡ あ、だからってヘンなことするのはダメですからね?」

 

 感覚が遮断されているからといって何してもよいはずがなく、むしろ可能な行為を厳密に定められている。

 

 基本となる性行為と、それに伴(ともな)う射精。

 その他は全てがオプションであり、特に娼婦を傷つける類の行為は一律で禁止とされていた。

 

 王都という立地上、合法非合法さえ問わなければ治療院は数多く点在する。

 相場でもあらかたの怪我は治療でき、法外な額を出せばあらゆる損傷の治療が可能であり、娼館がスラム街にある以上、最寄(もよ)りにあるのは非合法のそれ。

 

 ――どうせ治るなら何をしてもいい。

 

 そうした考えの男は少なからず存在し、それらは総じて、感覚遮断が合わさることで更に歯止めが効かなくなる。

 

 厳密にルールとして定めなければ、四肢切断の一つ二つ罪悪感なしで行う客が後を絶たない。

 

「あっ♡ ……えへ♡ 少し触るだけでえっちな音が出ちゃうの、やっぱ恥ずかしいですね♡」

 

 男が自身のペニスに手を添え、ルミナの膣口へ照準を合わせる。

 それだけで垂れ流しとなっている愛液が水音を立て、感触の代わりにルミナの耳へ、ペニスが触れたと伝えていた。

 

「ふふっ♡ 恥ずかしいって言ったからですか? ちゃあんと聞こえてますよ♡ くちゅくちゅ♡ ぬちゅぬちゅ♡ お客さまのおちんぽ、ぬるぬるになっちゃいますね♡♡」

 

 自らの女性器を亀頭で弄(もてあそ)ばれながら、ルミナは上目使いで微笑み、声色を熱で湿らせる。

 

「くす♡ ダメですよぉ? そんな、ねちっこく繰り返して♡ コースをはじめるのは挿れてからって、言ったのに……でも、そうやって、えっちな音を上手に鳴らしてくれるなら……ちゃあんと♡ 挿(い)れられた反応、できるかもですよぉ♡♡」

 

 そう誘われるも、男はルミナに『挿入する』と言葉で告げた。

 元々、情緒(じょうちょ)や雰囲気の類を味わうような店でもなく、挿(い)れる、と一言告げる程度で壊れるようなムードもない。

 

 それよりも、これから抱く女がより演技をしやすくなるように材料を与えた方がよい。

 

 報連相(ほうれんそう)がとにかく大事。

 行為も要望も素直に伝えることが、感覚遮断娼館を楽しむ上での鉄則と言えた。

 

「ふふ♡ わかりました、ありがとうございまぁす♡ それじゃあおちんぽ、挿れてください♡♡」

 

 ルミナは報告に笑顔を浮かべ、じっと男の目を見つめた。

 男はルミナと目を合わせながら、乳房の半分にも満たない細い腰を掴み、抵抗のない身体をそのまま引き寄せ、一息に根本まで突き挿(い)れる。

 

 ――ぐぢゅぶぅぅうっ♡

 

 肉と粘膜とが音をたて、撃ち込まれた肉棒を絶頂の痙攣(けいれん)が出迎えた。

 

「あっはぁ♡ おっきなおちんぽ♡ 入ってきたぁ♡♡」

 

 小刻(こきざ)みな収縮(しゅうしゅく)を繰り返す膣穴に、新たな刺激としてペニスを撃ち込まれたことでルミナはびくんっ♡ と全身を震わすも、その語調に一切の影響は見られない。

 

 だが、首から上に届かぬだけでルミナの身体は終始(しゅうし)、無限の絶頂に溺(おぼ)れている。

 膣内もおぞましいほどの勢いで猛烈な痙攣を繰り返しており、それがそのまま、他に類をみないほどの刺激をペニスへ与える。

 

 人間を相手にしているとはとても思えない程の刺激。

 それを、人間の感触と体温で行う、まさに人間オナホと呼べる穴だと言えた。

 

「どうですかぁ? 『わたし』の膣内(なか)♡ 気持ちいいですかぁ♡ わたしは……ふふっ♡ おまんこ♡ 挿れられただけでイッちゃいましたよぉ♡ お客さまの、おちんぽ♡ おっきすぎです♡♡」

 

 元々、既にイキ狂っていた穴だとしても、挿入の刺激でイキながらイッたのは事実であり、そこに一切の偽りはない。

 

 身体は確かに、挿入だけで達している。

 ルミナの感覚がそれを捉(とら)えていないとしても、自分の身体がどういう代物と成り果て、どういう反応を示しているかは、知識としてルミナも理解していた。

 

「それでは……挿入だけでイッちゃった、はしたないおまんこ♡ ルミナの膣内(なか)で、たっくさん♡ 気持ちよくなってくださいね♡♡」

 

 だからこそ、ルミナは余裕の笑みを浮かべながら、舌で唇を舐(ねぶ)ってみせる。

 挿入も絶頂も、何でもないことのよう振る舞うことで軽い挑発に変えていた。

 

 男はルミナに誘われるがまま、暴れ狂う膣内の刺激をペニス全体で堪能(たんのう)し、ゆっくりと腰を動かすと……そのまま、ピストンを開始する。

 

「あんっ♡ ……あん♡ あんっ♡ あん♡ あぁんっ♡♡」

 

 異物があるかどうかなど気にする余裕もないとばかり乱雑に締め付け、男のモノに縋(すが)り付く膣肉。それに抗うよう腰を引き、即座、反転して膣内を抉り、刺激で生じた快楽による、理解を超えた実状に発狂してるとしか思えぬ痙攣で暴れる膣奥を、幾度も、容赦なく貫いた。

 

「あんあん♡ あはぁんっ♡ お客さまのおちんぽ♡ 気持ちいいですよぉ♡」

 

 常人なら意識を消し飛ばし、壊れてしまうであろう快楽。

 それによる絶頂で人外の挙動を繰り返す女性器を、快楽のためだけに使い潰す。

 

 そんな行為を一身に受けてなお、ルミナの嬌声は実に平凡で、ありきたりで、それでも、しっかりと快楽に浸っているよう感じるだけの緩んだ声色を宿していた。

 

「ああんっ♡ おっきくてぶっといおちんぽがぁ♡ あー♡ あぁーっ♡♡ お客さまのおちんぽすごぉーい♡ こんな気持ちいいエッチはじめてですぅ♡♡」

 

 大雑把に分ければ、ウソ喘ぎは二つに分けられる。

 平坦(へいたん)で棒読みなものと、過剰に脚色されたものだ。

 

 ルミナは脚色を武器とし、情欲に染まった――ように見える――微笑みを浮かべながら、過剰に楽しげな声色で行為に興(きょう)じてみせることで、演技感を際立たせる手法を好んでいた。

 

「あぁんっ♡ あん♡ あんあんっ♡ あはぁんっ♡ すごぉい♡ おちんぽが奥をこつん♡ こつんって♡ おまんこ気持ちいいですよぉ♡」

 

 ルミナは店の台本と、先輩娼婦たちの教えと、そして冒険者時代から染みついた鍛錬の習慣をそれに充てることで、熱の入った『ウソ臭い』嬌声と反応とを会得し、得意としていた。

 

 蕩けた表情を浮かべながらもはっきりとした発声で、やることなすこと、その全てを肯定されるのも、それはそれで小馬鹿にされていると感じるもの。

 

 それは、冒険者でありながら、真っ当な方法で他者を罵倒するのを苦手としていたルミナにとっての、最適解とも言える手法だった。

 

「あぁん♡ ふふ、すっごい音ぉ♡ そんなに激しくしたら駄目ですよぉ♡ お客さま♡ 女の子には、優しく♡ 優しく、です♡ こぉんな乱暴ピストン♡ 普通の子だと泣いちゃいますよぉ♡」

 

 身体の感覚がない以上、使えるものに頼る他はない。

 例えば男の顔を注視する、男の息づかいに意識を向ける。

 

 ルミナの場合は、主に聴覚。

 

「あはぁ♡ おちんぽすっごぉい♡ こんなに激しくされるの、はじめてです♡ 気持ちよすぎてぇ……くすっ♡ ルミナ、おかしくなっちゃいますよぉ♡」

 

 自らの膣内がたてる水音と、肉と肉のぶつかり合う音。

 それを行為の激しさを計る物差しとして、ルミナは、男の動きが激しさを増していると判断した。

 

「あ、もっと強くしましたね♡ ふふ♡ おかしくなっちゃぅっ♡ って、泣いてるのに♡ そうですよねぇ♡ こぉんなお店に来ちゃうくらいですものね♡ 乱暴おちんぽで、女の子いじめるの♡ 意地悪えっち、大好きなんですね♡」

 

 そうしてルミナが微笑む間にも、彼女の身体は刺激される度、目に見えて反応を示し、手足は指先まで異常な痙攣を見せ、膣内は絞め潰されそうなほどの凄まじい収縮で溺れている。

 

 尋常ではない身体と、快楽に興じる楽しげな笑み。

 その相反(あいはん)する二つを同時に楽しむことも、感覚遮断娼館の楽しみ方のひとつと言えた。

 

「あぁんっ♡ やだぁ♡ 図星つかれて、怒っちゃいましたか? 懲らしめおちんぽ、強すぎですぅ♡ ふふっ♡ おっきくて、かっこいいのに♡ 女の子に優しくできない、いけないおちんぽ♡ おまんこイッちゃう♡ こんなの、すぐイッちゃいますよ♡ あん♡ あんっ♡ おまんこイク♡ おまんこイクゥ♡ イクイクイクイクー♡ 乱暴おちんぽにイかされちゃいますー♡♡」

 

 ウソ喘ぎというだけあって、一連のそれには台本がある。

 だが、それに男側の行動を強制するようなものはなく、ルミナのそれに対し、どのような反応を示すかは男の自由だ。

 

「あは♡ イッたのに全然やめてくれなぁい♡ ひどいよぉ♡ お客さまぁ♡ こんなのルミナ、壊れちゃいますよぉ♡♡」

 

 男はルミナの嬌声をただ受け入れるのではなく、変化させることを選んだ。

 

「あ……っひゃぁん♡♡」

 

 男の目前で、重量感のある弾みを見せていた乳房と乳首。

 それを思い切り掴み、見せつけるよう力を籠めて握ることで行為の変化をルミナに見せた。

 

「やぁん♡ もうっ♡ 急におっぱいぎゅってしたらダメですよぉ♡ 気持ちよすぎてぴゅぴゅーって、えっちなミルクが出ちゃいますぅ♡♡」

 

 ルミナの言葉通り、元々乳首から噴きこぼれていた母乳が掴まれたことで勢いを増し、シャワーのように噴出するとふたりの身体に降りかかる。

 

 余談となるが、感覚遮断娼館ではアナルプレイが他娼館の比ではない高額なオプションと定められている。

 彼女たちの多くが、無自覚に中身を垂れ流してしまうほど開ききった肛門を特注のプラグにより塞(ふさ)いでおり、それを引き抜いてのアナルプレイが何を引き起こすかなど、もはや説明するまでもない。

 

 例え一切の食事を抜いたとしても、こればかりは避けようがなく、ただでさえ大変な清掃が魔術必須の大仕事となってしまう故(ゆえ)だ。

 

「あはぁっ♡ おっぱいイジメ強いよぉ♡ そんなにしたら、気持ちよすぎてミルク止まらなくなっちゃいますぅ♡」

 

 それに比べれば、乳首を自由に弄(もてあそ)べるオプションは非常に安価な、気軽に付けられる価格設定となっていた。

 

 彼女たちの大半はあらゆる意味で乳腺を破壊され尽くしており、指など容易(たやす)く咥え込み、妊娠を問わず乳を噴く。

 弄(もてあそ)ばなくとも自ずと噴き出るのだ。

 どんな行為をしたとしても、母乳による汚れの清掃は必須であり、店側も気にしようがない。

 

 転じて、乳首弄りは感覚遮断娼館における人気オプションともなっている。

 

「……あ、飲むのは本当にダメですよ? お腹壊しちゃいますし、多分まだ普通の母乳じゃないと思いますし」

 

 見た目こそ普通の母乳と大差ないが、肉体改造の結果として生じた体液である以上、安易(あんい)に口をつけるものではなく、そもそも彼女たち被害者の体液を口にする危険性はかねてより指摘されている。

 

 男もそれは理解していたが、だからこそ。

 常識として染みつくほどに理解していたそれを、まさか行為中に、しかも演技の抜けた素の声で忠告されるとは思ってもいなかった。

 

 透けて見えたルミナの人の良さに、男は思わず微笑んでしまうものの、気を持ち直しそのままルミナの乳首を責める。それだけでも掴めそうなほどに膨らんだ先端を人差し指で押さえ付け、確かめるようなぞった後、ぬぷぅ♡ と指を突き挿れた。

 

「きゃぁんっ♡ やぁっ♡ そんなトコ、指入れたらダメですよぉ♡ おっぱい出なくなっちゃう♡ ミルクで爆発しちゃいますぅ♡♡」

 

 その結果、乳房の張りが目に見えて増し、内に母乳を蓄(たくわ)えていると視覚にもはっきり訴えかけるほどに震えて見せた。

 

 指先に伝わる噴出欲求と合わせ、びくっ♡ びくっ♡ と跳ねるよう震える巨大な乳房。ルミナの身体が見せる変化を視認しながら、男が腰の動きを再開させる。

 

「あぁんっ♡ あは、ピストン強くなったぁ♡ すっごい音♡ ぐぢゅぐぢゅ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡ って、おまんこ叩き付けられてるのわかっちゃいますぅ♡ お客さまのおちんぽ、普通よりずぅっと大きいって自覚あります?♡ こんなの、わたしに感覚があったら……♡ 今ごろヒーヒー泣き喚いてますよぉ?♡」

 

 男はルミナに素の忠告を受けたことでこれまでの喘ぎが本当に演技だと実感し、興奮をより強めていた。どうしても腰の振りは激しいものとなってしまうし、それを緩めたり、止めたりする理由もない。

 

 むしろ、ルミナの声に呼応するよう、より強く激しい腰振りへと移行し、震える膣内を穿(ほじく)りまわす。

 

「あはぁ♡ おちんぽつよぉい♡ どうして強くしちゃうんですかぁ?♡ 激しいよぉ♡ 強いよぉ♡ って、ルミナも泣いちゃいそうなのに、こぉんな乱暴ピストン♡ ほんとにおまんこ壊されちゃいそぉ……♡ くすっ♡ あんあん♡ って喘ぐより、ヒー♡ ヒー♡ って泣いたほうが好きですかぁ? ……あっ!」

 

 ルミナは微笑みを浮かべたまま、男を非難するようじぃっと見つめ……何かを思い出したかのよう、表情を素に戻してしまう。

 

 ――熱の入った演技を、それと分かるよう素で上書きするのも意図的なそれで、これも含めて演技なのだろうか。

 

 そう男が深読みをはじめるほど、ルミナの緩急(かんきゅう)は自在だった。

 

「お客さま♡ 射精する時は、射精するって言ってくださいね? こればっかりはさすがに、感覚なしで察(さっ)するのは難しくて……ふふ♡ ちゃあんとお射精報告できたら、上手に受精してあげますからね♡♡」

 

 全身を無茶苦茶に改造されている彼女たちだが、真っ先に弄(いじ)り尽くされるのはやはり子宮であり、ルミナもまた、後遺症で子宮機能が乱れたまま、絶え間なく排卵を続けていた。

 その上で、それらがより精子と結びつきやすいよう膣内、そして子宮内の動きさえ改造され、ルミナの卵子は、相手の種を問わずほぼ確実に受精する状態まで貶(おとし)められている。

 

 もちろん、それが着床に至らないよう事前に術式を施すことに加え、事後避妊もしっかりと行うらしいが、これに関しては彼女の言葉に嘘はない。

 

「受精確定おまんこ♡ いつでも膣内射精(なかだし)していいですから♡ だからお客さまも、じょーずにぴゅっぴゅ♡ してください♡♡」

 

 ――着床に至らぬだけで、受精はするのだ。

 だからこそ、絶対に受精する旨は感覚遮断娼館における売り文句のひとつにもなっている。

 

「ああん♡ くすっ♡ お受精宣言で興奮しちゃいましたかぁ?♡ すっごい激しい♡ こんなにされたら、おまんこがもっともぉっと発情しちゃいますよぉ♡ いまびゅびゅーっ♡ てされたら、受精のたびにイッちゃいますぅ♡♡」

 

 他にも、感覚遮断娼館の利点として、普通の娼婦を抱く場合と異なり、相手の負担を考える必要が全くないことが大きい。

 

 射精するためだけに容赦のないピストンを、自分が望むまま、好き放題に繰り出すことが許される。

 

 どれだけ激しくピストンされても、娼婦はみな、痛みはもちろん、刺激が強すぎて辛いなどという文句さえ漏らさず、演技であることさえ忘れれば、行為を堪能した反応を返してくれる。

 

 何をしても、文句を言われることはない。

 

「ふふ♡ わたしも♡ ルミナも、イッちゃいます♡♡ イク♡ お射精おちんぽでイッちゃう♡♡ お客さまの本気ピストンでイク♡♡ イかされちゃう♡♡♡ 一緒に♡ 一緒にイッちゃいます♡♡♡」

 

 男の猛ピストンを浴びながらも、ルミナはそれまでと変わらぬ態度で蕩けた微笑みを浮かべていた。

 

 身体の感覚がなくとも行える、セックスというコミュニケーションの真髄(しんずい)。

 相手の反応を見て、相手が求める言葉を零(こぼ)し、相手が求めるであろう挙動を示す。

 

「イク♡ イクイク♡ 射精ピストンでイク♡ おまんこイクおまんこイク♡ イクイク~~っ♡ ちんぽすっごい♡ ピストンすごぉい♡ イクぅ♡♡ イクイクイクー♡♡♡ イッちゃうぅーー♡♡♡」

 

 射精を促(うなが)すための喘(あえ)ぎは、各娼婦とこちらの求めたスタイルによって様々だ。

 

「おぉ~っ♡ イクぅ♡ イクっ♡ イきますぅ♡ すっごいイグぅ♡ おー♡ イクイク♡ イグイグ♡♡ イクイクイク♡♡♡ イグイグイグ♡♡♡ イグ♡ イっぐ♡ いぐぅ♡ イグぅ♡♡ イクぅ♡♡♡」

 

 ルミナのそれは、微笑みながら過剰に絶頂を告げること。

 それが相手の好みならよし、わざとらしすぎて煽りとなるならそれでもよし。

 何よりも、ルミナ自身の性癖――例え感覚がなくとも、性行為の最中に絶頂を告げると、精神的にも満たされるような気分になる――も合わさり、もっとも手っ取り早く、もっとも自身が得をできる。

 

 ルミナが、もっとも気に入っている演技であった。

 

「イクイク♡ イクイクイク♡ ……ふふっ♡ お客さまも、はやくぅ♡ はやく射精♡ せーえきくださぁい♡ わたしだけイかせて、自分はずぅっとイかないなんて、カッコ悪いですよぉ♡」

 

 もっとも、彼女たちは感覚がないことも手伝い、男の射精タイミングを見極めるのが難しい。想定よりも男が平然とピストンを続けていたこともあり、ルミナも感極まっていた表情をひとまず微笑みに戻してしまう。

 

 男はそうした変化を見つめながら、ルミナの演技に応え『次に動きを止めた時に射精(だ)す』と、一言だけルミナに伝えた。

 

「あ……っ♡♡ はぁい♡ 射精(だ)して♡ 射精(しゃせい)して♡ ふふ♡ とってもお上手な射精(しゃせい)宣言♡ ありがとうございまぁす♡♡」

 

 それは、演技という共通認識が互いにあるからこその邪道。

 ルミナはそれまでひたすらに絶頂を連呼していたとは思えぬほど淡々と礼を告げ、笑みさえ浮かべ男と視線を重ねていた。

 

「お客さまぁ♡ イク時は、わたしの顔を見てイッてくださいね♡ いまから本気で、思いっきりウソのアヘ顔しますから♡ おちんぽにい~っぱいイかされちゃったメスの顔をじぃっと見て♡ 淫乱おまんこに、お射精でトドメ♡ 刺してくださいね♡♡」

 

 ルミナは目を合わせたまま、ゆっくりと、見せつけるよう口を開き、制御されているとしか思えぬほどゆったりとした動作で、少しずつ舌を伸ばしていく。

 

「んぇえ……♡ あえぇえ♡ あっへぇー♡♡ おほぉー♡ いぐぅー♡ おひんぽれイグぅ♡ イッひゃううぅー♡ あへあへぁ~~♡ おっほぉ~~♡♡」

 

 ウソ、と宣言するだけあって、過剰に白目を向いた表情は前触(まえぶ)れなくされた場合、バカにされると感じてしまいそうなほど、わざとらしく誇張(こちょう)されていた。

 

「おほぉん♡ 音すっごぉ♡ おん♡ おんおん♡ おほおぉん♡ おほ~♡ おほぉ~♡ しゅごーい♡ ちんぽしゅごぉい♡ おほぉおぉ~~♡♡」

 

 大袈裟な動作で首を振り、舌をちろちろと揺らして見せる。

 過剰な動作は、慣れている男であっても若干の怒りさえ湧くほどに露骨(ろこつ)だが、それもピストンに籠めてしまえば快感が強まるスパイスと言える。

 

 ルミナもそうした男の反応さえ理解し予測し、声を……誇張をより強め、わざとらしく『アヘって』見せた。

 

「おっほぉ♡ イっぐぅうぅ~~♡♡ おひんぽつよつよすぎてアヘるぅ♡ おもいっきりオホオホしちゃいましゅぅ~~♡ あへぇえ~~♡ おほぉ~~っ♡ んおっほぉおおおぉ~~♡♡♡ あへあへぇ~~っ♡♡♡♡」

 

 男はルミナの演技に苦笑さえ浮かべながら、射精直前のペニスで思い切り膣奥を突き上げると……宣言通りに動きを止めた。

 

「あ……っ♡♡」

 

 そうして、根本まで撃ち込んだペニスがより深くへ届くよう、腰ごとルミナに押し付けながら、男が射精欲を解き放つ。

 

「おぉ~~♡ 出てるぅ♡ びゅくびゅくーって射精ぃ♡ 精液射精(で)てるぅ~♡ あはぁっ♡ おまんこ溺れちゃいますぅ~っ♡♡」

 

 ――びゅぐぅうッ!♡ ぶびゅうぅっ♡ ビュびゅぅッ! ぶびゅるぅうッ!!

 

「しゅごひぃ♡ せーえきっ♡ せーし射精(で)てっ♡ どぴゅどぴゅーっておまんこ泳いでるぅう♡ んほぉおぉぉおぉ♡」

 

 もちろん、感触は今もルミナには何一つとして伝わらず、ルミナはただ、男が宣言通りに射精したと信じて膣内射精に反応しているよう演じているに過ぎない。

 

 事実、ルミナの声は男の射精とタイミングがズレていたが、男としてもそれを厳密に気にするような細かさはなく、むしろ、感覚遮断娼館ならではの醍醐味(だいごみ)だと感じていた。

 

「んはぁあぁんっ♡♡ 溶ける♡ 溶けちゃうぅ♡ おまんことろけるぅう♡♡ おっ♡ ぉおんっ♡ ぴゅっぴゅしゅごぉっ♡ 精液とまんなぁいっ♡♡ んっはあぁあぁあん♡♡♡」

 

 そして、感触がないからこそ――例え男が嘘をつき、未だ射精していなかったとしても、今この瞬間射精させてやる。そうした気概(きがい)さえ覗(のぞ)けるほど、ルミナの顔と声色の演技は最高潮に達していた。

 

「んっほぉおっ♡ んおぉ♡ ぉおん♡ おおぉー♡ しゅごいしゅごぉい♡ あへぇ~~♡ どぴゅどぴゅしゅごぉお~~♡ 子宮溶けちゃいますぅ~~っ♡♡」

 

 ただ射精に興じる演技から、思い出したように再びアヘ顔へと移行し、すぼめた口から舌を彷徨(さまよ)わせて見せたりと、目まぐるしく変わる表情と反応は射精という快楽以上の『楽しさ』を男と、彼の股間へと伝えてくれる。

 

 事実、こうした普通の性交では味わうことのできぬ変化と異質さこそ、感覚遮断を主軸とした娼館ならではのエンターティメントとして好評を博(はく)している一因(いちいん)とも言えた。

 

「おっほぉおぉ♡ おまんこ溢(あふ)れるぅっ♡ 精液でおなかいっぱいになっちゃいますぅう♡ おっほぉ~~っ♡ あぇえぇ~~っ♡♡」

 

 男は興じるルミナに満足すると、射精を終えたと、そのことを口頭でルミナに伝えた。

 

「あっ♡ 射精、終わりました? お疲れさまですぅ♡」

 

 ルミナは男の言葉にあっさりと表情を戻し、ねぎらいの笑みを浮かべて見せる。

 

 当然だが、彼女たちに射精の終わりを察知することは不可能と言えた。

 正常な女でさえ射精を体感できる者は少ないところを、感覚を遮断している彼女たちに知覚できようはずがない。

 

「次はどうしましょう、続けちゃいますか? それともぉ……んっ、れえぇ♡ お口れぇ♡ れぉれろおそうじ♡ しひゃいまふかぁ~~?♡♡」

 

 ルミナはウソアヘ顔の際と同じよう、舌をちろちろ揺らめかせながら男を誘う。

 

 感覚遮断娼館に所属する娼婦は総じて、イラマチオが可能となっている。

 首から下は感覚が遮断されている、との触れ込みだが、実際は首元、喉の感覚も非常に鈍くなっており、どれだけ乱雑に突かれても嘔吐(えず)くことがない。また、咬合力(こうごうりょく)も最小限しかなく、例え噛み千切ろうと思ったところで多少痛む程度が関の山。

 

 安全が約束され、好きにほじくれる喉を使っての口奉仕は中々に好評で、それのみを好む愛好家もいるほどだ。

 

「え、それ……っ」

 

 だが、男はそれ以上に魅力的な代物を用意していた。

 

 薄紫(うすむらさき)にぼんやりと光る宝玉をあしらった、くすんだ銀の指輪。

 男は指に嵌(は)めていたそれをルミナに見せつけるよう、手の甲を彼女に差し向けた。

 

「わぁっ! 遮断解除ですか♡ お客様ったら鬼畜~♡♡」

 

 それは、チョーカーにかけられた遮断魔術と対になる指輪。

 感覚遮断を解除する術式を誰にでも扱えるようにするという、感覚遮断娼館においてもっとも高額なオプションにして、真骨頂と言える代物だった。

 

「そのオプション、とってもお高いんですよね♡ ありがとうございまぁす♡」

 

 指輪が、首輪と共に一点物であり、使用するとどちらも効果が消失すること。

 再利用にはそれぞれの仕立て直しを要するため、製造にもメンテにもかなりのコストがかかること。

 

 そして……感覚を遮断することで、なんとか人並みに暮らしている彼女たちのそれを、一時的にとはいえ解除するということ。

 

 常に生じる埒外(らちがい)の快楽に溺れ、大気に触れる刺激程度でも失神するほどイキ狂う身体。その感触と快感を取り戻し、そのうえで性交を行うのだ。

 

 道具のコストだけ払えば賄(まかな)える類ではないことは、想像に難(かた)くない。

 

「……それでは、ウソ喘ぎの続きしますから、お好きなタイミングで遮断の解除をお願いします♡♡」

 

 少なくとも、仕事とはいえ彼女たちが悦んで同意する程度には、それだけの額を彼女たちの取り分とできるだけの、凄まじい金額のオプションであった。

 

「お客さま♡ ルミナのこと……めちゃくちゃに、してください♡♡」

 

 歓迎するかのよう微笑むルミナに誘われ、男がピストンを再開させる。

 これまでの行為の余韻(よいん)と、膣内に注ぎ込まれた精液に反応し無限の絶頂に打ち震える膣内をハイペースで貫き、達し続ける膣奥により強い快感を叩き込む。

 

「あはっ♡ すっごい音ぉ♡ わたしのおまんこ、こんな音出ちゃうんですね♡ お客さまも、さっきよりずぅっと激しく……♡ そんなに楽しみなんですかぁ♡」

 

 ピストンの都度、水面に打ち付けたよう、粘着質な音色が響き渡り、行為がより激しさを増したことがルミナにもはっきりと伝わった。

 

「ねぇ♡ お客さま♡ 遮断の解除って、わたしたちすっごく辛いんですよ♡ 本当にしちゃうんですか? それされるとわたしたち、人間のふり♡ できなくなっちゃうんですよ♡」

 

 男の興奮とその要因から、男が求めるであろう反応を予期し、声に出す。

 ルミナは感覚が遮断された状態での精一杯で、男をより高めようと言葉と態度で奉仕する。

 

「脳みそどろっどろで♡ お話なんてできない♡ なんにもしなくたって勝手に、ずぅっと気持ちよくなって、ひたすら叫んでるだけ♡ 上からも下からも、穴からお汁噴いて♡ びくん♡ びくんっ♡ って震える肉のかたまり♡ そんなの抱いて、楽しいんですかぁ?♡」

 

 からかうように微笑むルミナ。

 男は、彼女が浮かべるこれから崩れるのが確定している笑顔をじっと見つめ、強まった興奮をそのままピストンに乗せ、膣奥を幾度も殴打した。

 

「あはっ♡ もっと強くなったぁ♡ そっかぁ♡ 楽しいんだぁ♡♡ お客さまの性癖、わかっちゃったかも♡ 薄々感じてましたけど……鬼畜おちんぽ♡ 意地悪大好きなおちんぽですね♡ くすっ♡ 興奮してるの丸わかりですよぉ♡♡」

 

 ルミナの、冒険者時代に培(つちか)ったであろう洞察力。

 それにより、媚びた自分を容赦なく破壊することこそが、相手の性癖だと。

 客が自分に何を求めているのか、この場における最適解を読み取り、ルミナは先ほど以上に表情を緩め、可能な限り媚びて魅せる。

 

「お客さまぁ♡ 今解除されたらルミナ、絶対壊れちゃいますよぉ♡ ねっ♡ 許して♡ 助けて♡ ルミナに、女の子のふり♡ 演技させて♡♡ セックスで気持ちよくなってる普通の娼婦♡ えっちな女の子のままでいさせてくださぁい♡♡ んぅ……っ、あへぇっ♡♡」

 

 そうして、媚びた後により過剰な演技へと移ることで、ルミナなりに、男を小馬鹿にして見せた。

 

「ほぉら♡ お客さまのらぁい好きなウソアヘ顔れすよぉ♡ あへぁぇ~♡ 壊れりゅぅ~♡ 壊れひゃぅ~♡♡ たっくさん壊れたふり♡ 壊れ演技しますぅ♡ しますから、許してぇ♡ おまんこ許してぇ~~っ♡♡」

 

 露骨にだらしなく舌を伸ばし、全力で視線を思い切り上へ向け、わざとらしく白目を向いて見せつける。

 

 彼女も歴戦の娼婦だ、本当に逃れようとは思っていない。

 

 それどころか、超高額な報酬に見合うだけの演技を。

 より、男の趣味に見合った自分、壊し甲斐のある、明るく媚びた『ルミナ』であろうと、これから壊れる自分の身体を精一杯堪能してもらおうとばかりに、できうる全てを注いで男を煽る。

 

「おほぉ~~♡♡ イクイク♡ イクイクイクぅ~~♡♡ 鬼畜お客さまにおちんぽでイキ潰されちゃうぅ~~♡ あへぇ~~~♡ イクぅ♡ イグぅ♡ イクからたしゅけてぇ♡ たしゅけてくだひゃひぃ~~~~♡♡」

 

 男がそう遠くない内に遮断を解除すると判断したのか、ルミナの演技も激しさを増し、これから自分の感覚も理性も壊し尽くすと予告している男を前に、徹底して『ルミナ』を演じ続けた。

 

「おおん♡ おぉんおぉぉん♡♡ おちんぽ強すぎますぅ♡ 強い強いっ♡ 強ひいぃいん♡ こんなの感覚ないのに壊されちゃうぅ♡ おちんぽだけで壊れちゃいますよぉ~~♡♡」

 

 遮断解除オプションの料金は治療の段階により変動する。

 治療が進んでいれば遮断を解除しても影響は薄く、その逆もまた然り。

 

 ルミナは表面の影響。

 尋常ではないサイズとなった乳房の治療に重きを置いたため、感覚の治療に関しては、未だ段階が浅いと言えた。

 

「やらやらぁ♡ ルミナ壊れちゃうぅ♡ 壊れる壊れう♡ 壊れるのやらぁ♡ ゆるして♡ ゆるひてぇ~♡ ゆるぅ゛お゛ぴゅッ!?♡♥♡♥」

 

 ルミナの言葉を遮(さえぎ)る形で、男が指輪をチョーカーに添え、遮断解除を行使した。

 その瞬間、ルミナから笑顔と、意味のある言葉が消え失せる。

 

「……ぴッ、ぎゅう゛ッ♥♥ ぷくぴゅッ♥ うぷ♥ ぴ、ぶぴゅぅうッ♥♥」

 

 これこそが、この娼館におけるもっとも高額なオプション――重篤被害者の感覚遮断停止。

 

 ルミナは一瞬だけ意識を吹き飛ばし、食い縛った歯の隙間から意味のない鳴き声と、泡状の唾液を零しながら、眼球を上下に泳がせる。

 

「びゅッ♥ ぎゅふ♥ う゛っぴゅ……ぐ♥ ぶぇえ♥ お゛♥ ぉ゛……ッ♥ ぐべっ♥ へッ♥ ごぽォっ♥♥」

 

 意識を手放すほどの埒外な快感が脳を埋め尽くし、その直後、更に膨れあがった快楽により無理矢理に叩き起こされ、すぐさま意識が弾け飛ぶ。その繰り返しにより、瞬時に脳の奥底までを快楽だけでぐずぐずに蕩かせ、人間としての機能、その殆どを喪失した。

 

 魔物やトラップの後遺症に悩まされる女性は、大雑把に分ければこちらも二種類に区分できる。

 些細な刺激では物足りなくなるか、僅かな刺激でも悶え狂うかのどちらかだ。

 

 感覚遮断の後遺症は基本的に後者となる。

 開発され尽くした全身があらゆる刺激をとてつもない快感として受け取り、それらが絶えず脳内を暴れ回る。

 

 そこへ追加される刺激は、どんなに些細なものであっても、瞬時に強烈な快感へと変貌する。

 

「お゛♥ ごぷ♥ ぷッ♥ え゛♥ ……ッ♥ ぽふッ♥ ……ぐ、ぇえ゛♥」

 

 ルミナの全身は、大気に触れるという微細極まりない刺激さえ、快感として受け取ってしまう。

 

 それは、快楽で飛んでいた意識を再び呼び戻すほどに強烈な快感。

 同時に、一瞬で意識を溶かす猛烈な刺激でもあり、ルミナはそこに存在しているだけで、独力では決して戻れぬ奈落へ、際限なく堕ちていく。

 

「ぐびゅ……っ♥ ううぅ~~……♥ お゛♥ ぉ゛……ぽぎょぉお♥」

 

 もはやルミナは人間ではなく、ただの残骸(ざんがい)。

 破壊され尽くした身体で破滅的な絶頂に毎秒脳を蕩かせ、発狂と失神、覚醒と崩壊を繰り返すだけの肉塊に過ぎない。

 

 男は、そうしたルミナの様子を確認すると……ためらうことなく、ピストンを再開させた。

 

「ォ゛ッ!? ごッ♥ ぎょぼッ!♥ ごォオッ♥ はっぎゃ♥ あがァああぁっオォお゛ッ!♥ ぴぎゅァあぇぇあ゛ぁあぁあぁッ!!♥♥」

 

 言葉にならない痙攣の波がルミナを襲う。

 ただでさえ脳内を吹き荒れる快楽の奔流(ほんりゅう)に灼き尽くされ、全身が絶頂で暴れ狂っているというのに、男が触れた箇所から、膣内を暴れ回るペニスから、そして子宮内に溜まった精液からも猛烈な快感が響き渡り、ルミナの脳を片っ端から壊していく。

 

「ごぼびゅッ!♥ ぶゥ゛っ!♥ ぷぶッ♥ ぐう゛ゥウ゛ぅッ♥ ごお゛ォ♥ ぽぼォッ!♥ ぶッグ♥ びゅふぅうーーッッ♥♥」

 

 ルミナは背筋を、首を、全身を弓なりに跳ねさせ、白目を剥いて絶叫した。

 口角から舌だけでなく白濁した泡を噴き、がくん♥ がくん♥ と首を揺らす。

 一瞬の内に気絶と覚醒を幾度となく繰り返し、通常ありえない快楽信号に全身が異常動作を起こし、人体とは思えぬほどの痙攣で跳ね回った。

 

「ぎゅぐっ♥ んぐぃい゛イィ゛ィイッ!♥ い゛ッ♥ ギャッ♥♥ ひン゛ィイイイ゛イッ♥ あぎゃァ゛あァアァアアーーッ!!♥」

 

――プシッ! ブシィイッ!! ビュッ! ブシュゥウゥーーッッ!!

 

「お゛ッ! ほヒィッ♥♥ ヒにゃッ♥ あ゛ッ♥ げァッ♥ ん゛ッ、ぎッ♥ ほぎイィイッ!!♥ あ゛ぇアッ♥♥ ォオ゛びょォおぉオォーーッ♥♥」

 

 潮吹きと同じリズムで鼻血を吹き散らし、飲ませる相手もいないというのに無尽蔵に生成される母乳が、噴水のよう噴き出すそれが、白濁の滝となり周囲を濡らす。

 

 絶え間なく噴き出す潮、乳首から噴き漏れるミルク、泡交じりの唾液、鼻血、涙。ありとあらゆる穴から快感が迸り、ルミナの体液が撒き散らされる。

 

「あぎゃッ♥ ぎゃ、ほぎょォオッ♥ んォぼッ! お゛ォ♥ ほぐゥウッ!♥ びゅッ♥ ぎゅぎゅんん゛ぅッ!♥ ひん゛ぎゅゥッ!?♥ ぽッ♥ ォオお゛んびょォオッ♥ ぽォオォッ♥ んべッげぇえ゛ェェぇえッッ!♥♥」

 

 ルミナの残滓(ざんし)が、男とベッドを汚していく。

 手足は常人が行うのは不可能だと感じるほどの痙攣を繰り返し、出来の悪い玩具のよう。無茶苦茶な絶頂はルミナの腹部でも響き渡り、臍(へそ)周辺が容易に視認できるほど、延々と震え続けていた。

 

「へっひ♥♥ ヒッ♥ え゛ァあぁッ!♥♥ はぎゅッ♥ あぁあ゛ォお゛ッ♥ あ゛ぁォオ゛♥ あ゛ぁあぎゅッ♥ あぁアアァッお゛ッ♥ ぎゃぅウッ♥」

 

 古の時代、再起不能と言われていた感覚遮断トラップ。

 そして、それに付随(ふずい)する肉体改造。

 不可逆でこそなくなったものの、日常生活を取り戻すのに長い時間と相応の金銭を必要とする最悪の罠。

 

 男の目の前で悶(もだ)えるソレこそ、正しく、それに囚(とら)われた成れの果て。

 

「ぶッ♥ ぴゅぐッ♥♥ ぐい゛ぃイィ゛いぃッッ♥♥ い゛ヒッ♥♥ ぎィイィイッ!? んんん゛びゅッ♥ ごぼッ♥ ぎゅん゛ェエ゛ぇえッ! へげェエおおお゛あァ゛ああ゛ぁあッ!!♥♥」

 

 ついさっきまで姦(かしま)しく喘いでいた女が、一言たりとも意味のある言葉を発せず、わけのわからぬ叫びをあげて喚(わめ)く玩具へ変容する。

 感覚遮断娼館の客にはウソ喘ぎの愛らしさにハマった者も多いが、やはりこちらのギャップに溺れた客も数多く、無論、男もその一人。

 

「ぐゥウゥッ!♥ うぅぎゅッ♥ ぎゅびッ♥ ぎィッ♥♥ いッ!?♥ ッんん゛ごォおぉおぉッ!♥♥ お゛ォッ♥♥ げへッ♥♥♥ ンン゛んッオ゛ォオ゛ゴォ゛ォオ゛ッッ♥♥♥♥」

 

 男はイキ人形と化した女を、体重をかけて抱き潰した。

 常人のクリトリスよりはるかに敏感と化しているルミナの皮膚に体表が触れ、背に回された手が、胸板に潰される乳房が、快感の発生源となってルミナをより深い地獄に叩き落とす。

 

 その結果噴出される大量の母乳が乳腺を通り、男の身体に噴きかかることで跳ね返りの飛沫が体表を刺激し、これまで好き放題に形を歪めていた腹部も、男のそれに抑えられることで、痙攣が身体の内へ巡る。

 

「オ゛ぎょォオ゛おぉ゛ォッ♥♥ びぎゅ♥ ギュッ♥ ぎゅんぅッ♥ いぎゅんう゛ぅう゛ッ♥♥ ひぎゅゥッ♥♥♥ オォ゛オォッ♥♥♥♥ ッぎゅゥん゛ぅううぅ゛んゥウゥッッ!!♥♥♥♥♥」

 

 新たな刺激が追加されたことで、ルミナが獣以上にそれらしく、ひたすらに意味のなさぬ雄叫(おたけ)びめいた叫びで吼え狂う。

 

 あらゆる体液を噴き零し、完全に白目を向いた人外の相貌を魅せ果てる、ルミナだったもの。

 

 肉人形と化したルミナの身体で、男はただ、存分に性欲を満たしていく。

 

「あ゛ァ゛ァア゛ォオ゛ッ!♥ あぁ゛ァオ゛ォオ゛ッ!♥♥ オ゛ォオ゛ゴォ゛ォオ゛ッ!!♥♥♥ ぉごおぉあ゛ッ♥♥♥♥♥ はッぎィゃァあ゛ぁあぁ゛ァ゛ああぁあァアあ゛ぁあーーーーッッ!!♥♥♥♥♥♥♥」

 

 男は口元に歪んだ笑みを浮かべると、ルミナを思い切り抱き潰し、そのまま時間目一杯、壊れた玩具を存分に堪能した。

 

 

◇◆◇

 

 

 遮断解除のオプションを使うと、娼婦による見送りはなくなる。

 

 当然と言えば当然だ。

 後遺症が色濃く残る彼女たちにとって、遮断解除は一時的に自分を人間たらしめている全てを捨て去ること。

 多額な報酬と引き換えに全てを捧げる、まさしく、春ではなく身体を売るに等しい行為とも言える。

 

 ルミナも男が満足する頃にはもう、会話はおろか指一本すらまともに動かせない状態となっていた。

 

 遮断解除をした後は、改めて感覚を遮断した上で、ある程度休まねば会話さえおぼつかず、応対が可能となるには最低でも半日は必要だ。

 それが周知されているからこそ、遮断解除のオプション料金もあいまって『黒山羊の感覚遮断亭』を見送りなしで出ることは、一種のステータスにもなっている。

 

 ……それら全てを逆手に取った『入店後何もしないで店を出ることで無料で受付にお見送りだけしてもらえる』という荒技も存在するのだが、閑話休題。

 

 男は朝焼けに黄色く染まる空を見上げ、今し方抱き潰した女と、その原因に思いを馳(は)せる。

 

 感覚遮断トラップ。

 今でも多くのダンジョンに残り、毎年幾人かの冒険者を再起不能に貶(おとし)めている、非致死性の罠では最悪のそれ。

 それでも、現代ならば……冒険者は引退を余儀なくされるものの、収入を得る手段が残されている。

 

 感覚遮断とウソ喘ぎの組み合わせに特化した娼館。

 思いついたやつは中々の変態だろうが、彼女たちにとっては、最後に残された救いだとも言えるのだ。

 

 男は四百五十年前に存在した……考えるまでもなく、確実に自分と同じ転生者であろう同志に思いを馳(は)せ、心の中で敬礼した。

 




お読みいただきありがとうございました。
ここすきなど、皆様からの反応を心よりお待ちしております。
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