深夜、優太はブラウザを起動して、美少女動画配信者『まっちゃ』のページを開いた。
まっちゃは美少女だ。それもとびきりの。
マスクと黄緑色のウィッグで顔半分を隠しているものの、それでも隠しきれない美貌の持ち主だ。
生地の薄い、体のラインの出るワンピースを着ていて、小ぶりだが形のよい胸のふくらみが布越しに見えている。
『やっほー。まっちゃだよ。今日も雑談配信するね』
鈴の鳴るような声がスピーカーから響く。淡々とした、少しだるそうな口調はいつもどおりだが、透き通った声質のせいで可愛さしか感じない。
声のように清純な子なのだろう。涼やかな目元くらいしか見えないが、それでも魅力は十分すぎるほどに伝わってくる。
「はぁ……かわいい……」
ため息交じりにつぶやいてしまう。
この配信を見るためだけに優太は生きていると言っても過言ではない。それくらい、優太はまっちゃの大ファンだった。
まっちゃの気だるげな挨拶に、さっそく大量のコメントが流れ始める。
──待ってた!
──おつです!
──今日も可愛すぎないか
──パンツ何色?
『おーい、私の配信は下着の色を聞くところじゃないぞー。いつもいつも聞いてくるけどさぁ……』
呆れたようにため息を吐くまっちゃ。
そんなつれない態度に、いつものごとくチャット欄が盛り上がる。
──態度悪くね?
──きた新参者
──わかってないヤツ登場
──俺には見える。五分後にはまっちゃの虜になってるコイツの姿が
──この感じでエロ配信なんだもんなぁ
──ギャップの破壊力よ。もはや破壊神
実のところ、まっちゃはエロ系の配信者だった。といってもせいぜい隠語を言ったり下着をチラリと見せたりする程度だが、それが逆にエロ過ぎるということで人気が出ているのだ。
エロ系の配信者というのは閲覧数を吊り上げるために、どんどん過激になっていくものなのだが、まっちゃは違う。
あくまでも清純清楚な感じのまま、まるで友達と話しているかのような気軽さで、それでいてギリギリを攻めてくる。
そして何より、たまに気を抜いたときに見せる無邪気な表情がたまらない。
『じゃあ今日は質問コーナーからいくよ。なんかある人ー?』
──彼氏いるの?(7回目)
──処女?(2億回目)
──今日のパンツの色は?(見せて)
──結婚しろください!!!!
一気に届いた質問を、まっちゃは一つ一つ読み上げていく。
『んー、そうだな……まず彼氏はいません、これ七度目。パンツは今日黒です。あと結婚は考えてないよー』
熱烈なプロポーズが面白かったのか、まっちゃはふふっと笑った。
肝心の処女かどうかはスルーだ。まっちゃはすべての質問に答えるわけではない。いろいろとさらけ出しているようで、肝心なところは明かさない。そのせいで視聴者は彼女の素顔や本性を知りたくなってしまう。
だから。
──学生ですか? クラスでも人気者なんですか?
優太はスーパーチャットで質問を投げてみた。
通称スパチャは、投げ銭をすることでコメントの文字色が変わり、配信者の目に留まりやすくなるというものだ。
『んッ……』
その瞬間、まっちゃはぴくんと震え、困ったような眉を寄せた。
まるでスパチャで電流が流れ、性的な快感を得たかのようだ。さっきより目が潤み、頬が赤らんでいるように見える。
『え、えっと……学校は行ってるよ。場所は内緒だけど』
しぃー、とまっちゃはマスクの上から唇に人差し指をあてた。その声も上ずっているように聞こえる。
──もしかしてJK?
──絶対可愛いでしょw
──ってかスパチャしたとき震えなかった?
──めっちゃえっちな声した
『い……いやいや、えっちな声出してないから』
両手を振って否定するまっちゃだが、わざとらしい感じだ。目が泳ぎ、声も震えている。
──バイブでも入れてんじゃねえの?
誰かがそうコメントした。それもスパチャで。
『んぁッ、ぅ……そ、そんなことしてないって。なにいってんのさー?』
まっちゃが、これまで聞いたことのない色っぽい声を出した。慌てて否定するも、明らかに動揺している。
エロ系の配信者は、バイブを入れて生配信をする人もいる。しかしまさか、清純なキャラのまっちゃが……?
とたんにコメント欄が盛り上がる。
──スパチャもらうたびにバイブ震えるってこと?
──え、なにそれエロ杉
──うおおおおおおおおお
──俺もまっちゃにお金貢ぐわ
──とんでけワイの全財産
──もっと喘いでくれぇぇぇ!!
『ちょ、ちょっと待って、そんなんじゃないって!』
まっちゃが焦りだす。その様子が、真実だと物語っていた。
興奮したまっちゃのファンたちから、スパチャの洪水が飛んでくる。
──喘ぎ声聞かせてくれ!
──これ神回だろ
──あんって言った
──これやばシコれる
──まっちゃめっちゃえっち
──届け俺の精子
──よがれええええええ
『……んぁっ、あっ……やだ、ちょっとま……んッ、んんっ……、い、言ってないよそんなの……っ』
ビクビクと肩を震わせ、両手で下のほうを押さえるまっちゃは、信じられないほどにエロかった。耳まで赤くなり、潤んだ目からは今にも涙が流れそうだ。
モニターには写っていないところで足をもじもじとさせているのか、まっちゃが身じろぎするたびに衣擦れの音が聞こえてくる。
(えっろ……。なんだこれ……)
優太は思わず生唾を飲んだ。今までのまっちゃの配信ではありえなかった事態だ。しかもその引き金を引いたのが自分のスパチャが発端だ。そのことに味わったことのない興奮を覚える。
まるで、自分がまっちゃにイタズラをしているような……。
『……もぉ、やめ、あッ……やめろよぉ……』
まっちゃが弱々しい声で懇願する。その表情にいつもの余裕はない。ついに鼻声で俯いてしまった。
そんな情欲をそそる姿を見せられたら、誰だって理性を失ってしまう。実際、優太だってそうだった。
「あ、やべ」
気が付けばスパチャを連打していた。もう自分でもわけがわからないくらいに興奮している。
『あっ、んッ……ごめんっ、ほんとにや……ぁんッ、やめてってば……っ』
色っぽい吐息を漏らしながら、消え入りそうな声で言うまっちゃ。
それでもスパチャは止まらない。それどころかさらに過激になっていく。
──イキそうだろこれ
──ほらイけよ!
──イッちゃえ!
──みんなの前でアクメさらせ!!
『ち、ちがうっ、こんなんでイクわけな……あッ、やっ……んんっ――ッ』
ビクンッと、まっちゃの体が跳ねた。ぎゅーっと自分の体を抱きしめるみたいに縮こまる。両肩が震え、小刻みに痙攣している。マスク越しの荒い呼吸音が聞こえる。
それは、間違いなく絶頂の反応だった。
まっちゃは視聴者に見られながら絶頂に達したのだ。
──え、マジ? 今イッた?
──嘘だろ? ガチイキじゃん
──まじかよ、あのまっちゃが
──信じられん
いまだ絶頂の余韻が残っているのか、まっちゃは一言も発しない。ただ時おり、んくっ、んく、という甘い声が漏らすだけだ。
両腕で自分の体を抱きしめ、不規則にぴくぴくと震えている。そのたびに彼女の胸がふにょりと形を変え、服越しにその美乳がはっきりと見て取れた。
やがて呼吸が整ってきたのだろう。まっちゃはゆっくりと顔を上げた。
『はぁっ、はぁ……ふ、ぅ……はぁー……、も、もぉ、みんな……急にスパチャめっちゃ送ってきて、びっくり……したじゃんか……』
まっちゃは荒い息遣いで、こちらをクッと睨みつけてきた。だがその声はどこか甘く、正直煽っているようにしか見えない。
そんな彼女の痴態にまた火の付いてしまった優太が、スパチャを送ろうとしたそのとき。
まっちゃが、ちらりと画面に映っていない部屋の片隅に目をやった。まるで何者かとアイコンタクトをしているみたいだ。
『あ……なんか、今日はもう終わりにするね。ばいばいっ』
そう言って、まっちゃは唐突に手を振った。まだ始まって十数分なのに。
瞬間、コメント欄がすさまじい勢いで流れていく。
──待って!
──延長希望!
──まっちゃのオナニー見たい!
──億スパチャするから!
ファンの願いもむなしく、まっちゃは配信を終了させてしまった。
『おしまいだよ。じゃあまたね』
画面が暗転し、元の配信サイトのページに戻る。あまりにもあっけない終了だった。
「…………」
優太はしばらく呆然としていた。まだ心臓がバクバクいっている。まるで全力疾走した後みたいだ。
それほどまでに、今日のまっちゃの配信は刺激的だった。あんなふうに乱れている美少女を見るのも生まれて初めてだ。
秘部を露出したわけでも、いやらしい言葉を口にしたわけでもないのに……思い出すだけで体が熱くなってくる。
「てか、やっぱりあの子に似てるよな……」
優太はつぶやいた。
他の視聴者たちが知らない、おそらく自分だけが知っているまっちゃの秘密。
まっちゃは、似ているのだ。優太のクラスで一番の美少女だと名高い――静川真希に。
「今度学校で確かめてみるか……?」
もしそれが事実だとしたら大変なことだ。なにせクラスで一番の美少女の、とてつもない弱みを握ったことになるのだから。
「……よし、決めた」
むしろこれはチャンスだ。真希ほどの美少女と仲良くなれる……いや、もしかしたら弱みに漬け込んで彼女を好き勝手することだって……。
優太は硬くなったままの股間に手を添えると、まっちゃを――真希を穢す妄想にふけるのだった。
***
配信を終えたまっちゃ――真希はふぅとため息をつくと、部屋の隅にたたずむ男を睨んだ。
「これ、外していいですか……叔父さん」
配信中よりも、さらに低いトーンでつぶやく。しかし持ち前の猫の鳴くような声質のせいでちっとも威圧感が出せない。
「バイブは挿れたままだ。今日はそれでたっぷり可愛がってやる」
真希の叔父――黒瀬がニヤリと口角を上げる。見上げるほどの長身でスマートな体つき、切れ長の目は人によっては頬を染めてしまうルックスなのだろう。しかしその男の本性を知っている真希にとっては、憎悪と畏怖の対象でしかない。
「くっ……」
(この変態め――)
真希は思わず出そうになったその言葉を飲み込む。こんな無礼な言葉を吐いたが最後、どんなお仕置きが待っているか……この一年、真希はイヤというほど思い知っているからだ。
「いい声でよがってたじゃないか、真希。気持ち悪いファンどもに感じてる姿を見られて、興奮したのか?」
「……興奮なんてするわけ――」
その瞬間、真希の中を電流が走り抜けた。
「あぅッ……はあっ、ん……!」
敏感なアソコに無理やり差し込まれたバイブがブブッ――と音を立てて振動したのだ。
「なん、でっ……配信、終わったのに」
「別でリモコン用意してるに決まってんだろ。じゃないと俺が楽しめない」
黒瀬がリモコンをいじると、さらに激しい振動が真希を襲う。
「あぁッ、いやっ……やめ……っ」
快感に身悶える美少女を眺めながら、黒瀬はズボンの下で肉棒を
「はっ、何度抱いてもそそる顔だな。真希、命令だ……シャワーを浴びたら寝室に来い」
それは真希にとってもう何度目になるか分からない、主人からの絶対命令だった。これから自分がされることを想像し、とうとう目からは涙がこぼれる。しかし逆らうことはできない。
「……はい、分かりました」
膣中を
真希はこの一年、ほぼ毎日叔父に凌辱されていた。