※この作品はR-18です。

散弾銃とスモーキング・トーク   作:スナエ

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番外編。


寂しい。大丈夫。寂しい、

 助けを呼んでほしい。出来れば、それは俺がいい。

 

「直」

「なに?」

「……愛してる」

「オレも、愛してる」

 

 ソファーに座ってる直の膝に乗り、抱き締めた。すぐに抱き締め返されて、頬にキスを落とされる。ほんのりバニラの香りがした。

 直の瞳が、「珍しいな」と言ってるように見える。

 俺だって、甘えたい時はあるんだよ。

 

「なんか困ってたりしねーか?」

「いや。困ってんのは、洸太郎じゃねぇの?」

「俺は…………」

 

 貝瀬直は、もう、「助けて」が言えるから。太刀川とか、風間とかレイジとか雷蔵とかにも頼れる。

 

「おまえの一番になりたい」

「一番、ですけど?」

 

 直が首を傾げた。

 

「そうなんだけどよ」

 

 おまえは、世界で一番俺が特別だと言ってたよな。ちゃんと覚えてる。

 

「直が困った時、助けてほしい時。そういう時に一番に俺に言ってほしくて」

「言ってるじゃん…………」

「この前、太刀川に先に言ったろ」

「あー。アレは、おまえが任務中だったから」

「分かってんだよ、頭では。仕方ないことだって。常におまえの隣にはいられねーって」

 

 なんだか、俺は今になって、おまえに恋をしているみたいだ。恋をするより先に、愛していたから。

 直は、俺の頭を撫でた。

 

「可愛い~。洸太郎が、我が儘言うの初めて聞いた」

 

 我が儘。その通りだ。

 直は、笑顔で、俺の頬に手を添える。

 

「キスしていい?」

「いい」

 

 さっきまで一緒に煙草を吸っていたから、甘く感じた。

 

「は…………」

 

 舌を絡められて、息が漏れる。昨夜のことを思い出して、腹の底が疼いた。

 丁寧に愛撫する指先とか、肌の上の唇の感触とか、ナカに入れられた熱の塊とか。

 

「すき……すきだ…………」

「ん……オレも………」

 

 俺を見つめる直の目が、段々情欲を孕んだものに変わっていって、ぞくぞくした。

 

「直、俺…………」

「止めなくていいの?」

「……いい」

 

 直の手が、俺の服に伸びたその時。

 ピンポーン。と、軽いチャイムの音が鳴った。

 

「えー。誰だよ」

 

 俺から離れて、外を映した画面を覗く。

 

「風間くんと木崎くんと寺島くんでした~」

「タイミング悪りぃ奴ら……」

「荷物多いから、オレん家で酒盛りする気で来てるわ、たぶん」

 

 直が、玄関のドアを開けに行った。

 来る前に連絡しろよ。

 仕方なく、窓を開けて熱を冷ます。

 一気に人口密度が上がった貝瀬家を眺めた。直が嬉しそうだから、それでいいけどよ。

 今日は、朝まで飲み明かすコースだろうな。

 その後。直はソフトドリンク、俺たちはビールで乾杯をして、賑やかに過ごした。

 深夜、『続きは、また今度』と、直からメッセージが届いて、俺は酒とは別の酩酊を感じる。

 たまには独占させてくれなきゃ嫌だ。

 おまえは、世界で一番特別だから。

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