※この作品はR-18です。

Alt Key SCP-TCG-JP-J   作:Isaie

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Q: 更新、だいぶ空きましたね?

A: 人名とグループ名考えてた。


037 - 歌舞伎町100連ガチャ

「Juli(ユリ)!」

 

 鮫太郎を見て唯は言った。

 

「ユリ!?」

 

 女の名前なのに、なんだ男か。ってカミ█ユに殴られるわな。セックスさせられる。

 

「いやはや、この度は助けて頂き、忝(かたじけの)う存じまする」

 

「ユリアン……えーと、何ヴィチだったっけ?」

 

 唯が紹介しようとするも、つっかえる。

 

「ユリアン・キジロヴィチ・ワンでござる。唯殿は拙者の命の恩人でござる。この度もでござるが、4年(よとせ)前にも命を救われたでござる」

 

「気紛れに助けてやっただけよ」

 

「その気紛れが多いのが唯殿の良い所でござるよ」

 

「ロ、ロシア人?」

 

には見えない。いや、ロシア人の実物見たことないけど。

 

「サハ人と満州人のハーフよ」

 

と唯が言うが、どこ&どこ? あ、でも、満州はどっかで聞いたような……。

 

「この子は伊音。私のカノジョのルームメイト」

 

 唯はそう鮫太郎に紹介する。待って、「カノジョ」は初耳なんだけど。私の知らないところで何が?

 

「鮫太郎さんはなんでサメの中に入ってたんですか?」

 

 鮫太郎に訊いてみた。

 

「拙者、今しがた名乗り申したばかりでござるが……。サメ? ああ、下水ワニのことでござるか。食われたでござる。」

 

 え、あれワニ?

 

「それでああはならないでしょ」

 

と唯がツッコむ。さらに続けて

 

「てか何でこんなところにいるの?」

 

「斯々然々(かくかくしかじか)でござる」

 

「ふむふむなるほど。ってわかるかー!」

 

「近くに隠れ家があるでござる。案内(あない)するので、歩きながら話そうぞ」

 

 鮫太郎はそう言うと、歩き出したので、唯はバイクを立たせる。

 

「あ、拙者が押すでござるよ」

 

「ありがと」

 

 

 

「あれは今から36万、いや、弥生のことでござる」

 

「どっちの弥生のことよ」

 

 唯が言った。

 

「Кулун тутарの方でござるよ」

 

「わかるか!」

 

「ᡳᠯᠠᠨ ᠪᡳ᠍ᠶᠠ……」

 

「わかるか!」

 

「三月(ㄙㄢ ㄩㄝˋ)でござるよ」

 

「3、3なのね!?」

 

「そう、唯殿が月に行った後、種子金剛円(サーティーン・クラウンズ)は拙者達主流派とひめ殿と528殿が率いるひめ派の真っ二つに分かれたでござるよ」

 

 なんか凄そうな名前出てきたな。スカーレット・レッド・ハンドの幹部組織かな?

 

「そうならないように、レッド・サムを次のリーダーに指名したはずなんだけど」

 

「レッド・サム殿は唯殿が月に行った翌日に毒殺されたでござる。その後、戦となって、主流派は敗北。拙者と陳皮殿は何とか新宿まで逃げ仰たものの、The Namer殿も、,|(ジュグン)殿も、528以外のああああ2名も、1st殿も、Fifthist殿も、.(ピリオド)殿もひめ派の連中に処刑されたでござる」

 

「まじか」

 

 唯が呟く。

 

「ひめ派は唯殿を天降(あもり)と呼んで神格化し、その威光をもって神奈川を治めているらしいでござる」

 

「えぇ……」

 

 唯は引いている。

 

「風の便りによると、上野の西郷隆盛をそっとどかして唯殿の像を建てて、それで都が遺憾の意を表したとか」

 

 それを聞いて唯は頭を抱える。

 

「どかして置いた西郷隆盛の反対側には██████を置いたとか」

 

「なんで?」

 

「とをっ!」

 

 鮫太郎は唯の肩を掴むと、物陰に隠れた。

 

「え、何!?」

 

 ワンテンポ遅れた私に前方から赤い服を着た2人組が来て話しかけてきた。

 

「アナタハ、天降(あもり)様ヲ、信ジマスカ?」

 

 天降(あもり)様……唯のことか。何で片言? 外国人には見えないし。

 

「はい、信じています」

 

 すぐそこの物陰にいるし。

 

「ソレハ、喜バシイデス。天降(アモリ)様ノ話、聞キマセンカ?」

 

 天降(あもり)様の話……唯の過去。それは気になる。私が思ってるより大物っぽいし。

 

「はい、是非とも」

 

「テカ、ナゼアナタ、裸ナノデス?」

 

「裸の何が悪いのでしょうか?」

 

「ナルホド。ソウイウ人、イルモノデス。アル日、ミカンノ皮一派ガ民ヲ虐ゲテイタデス。スカーレット・レッド・ハンド、連中ト開戦。勝チマシタ。天降(アモリ)様、捕エタミカンノ皮、コウ質問シマシタ。

 

『ナゼ民、虐ゲル?』

 

ミカンノ皮、言イマシタ。

 

『ヒトハミカンノ皮、捨テル。ミカンノ皮、復讐スル。』

 

天降(アモリ)様、仰ッタデス。

 

『ミカンノ皮、捨テルバカリ、ナイ。ミカンノ皮、スパイス。陳皮。人、様々。ミカンノ皮、イテ良シ。』

 

ソノ言葉ニ感銘ヲ受ケタミカンノ皮、スカーレット・レッド・ハンド、入信シマシタ。アナタモドデスカ?」

 

 やっぱ良い人だ、天降(あもり)様。

 

「この話、素敵ですね」

 

「デショ? 入信シマスカ?」

 

「しばらく考えさせてください」

 

「ワカリマシタ。アナタニハ、教会ノ住所ヲ書イタ紙ト、緋天ノ書ヲ差シ上ゲマショウ」

 

 そう言って、1枚の紙と経典らしき本を渡してきた。私はそれを受け取った。

 

「オオ! アレニ見エルノハ!」

 

「ツイニ!」

 

 2人が私の後ろを見て驚いたので、私は回ると、後ろに天降(あもり)様が立っていた。

 

 2人が五体投地しだしたので、私もそうすると、天降(あもり)様は仰った。

 

「確保おおおおおおおおお!」

 

 私たちは鮫太郎に捕縛され、引き摺られていった。バイクで。

 

 

 

 バイクを動かした割にはあまりにもすぐに着いた。1分もしなかったんじゃないかな。主流派残党の隠れ家には「新宿区役所」と書いてあった。全然隠れてないと思うのは私だけじゃないはず。

 

「七味唐辛子」

 

 見張り2人の内のヤクザめいた見た目の方が言ってきた。ちなみにもう一方はチンピラめいた見た目をしている。

 

「………………」

 

 鮫太郎は焦っている。

 

「どうしたの?」

 

と天降(あもり)様が尋ねなさると、

 

「合言葉が変わっているでござる。とりあえず、『ウナギがバズーカで月に行ったくらいだ』」

 

と鮫太郎が言うと、鮫太郎の鳩尾に拳骨が飛んできた。

 

「ごおっぷ!?」

 

「それは1時間半前までの合言葉、だ!」

 

 鮫太郎の頭を掴み、顔面に蹴りを入れる。

 

「があっふ!? 拙者、鮫に喰われていた故、今の合言葉を知らないでござるよ」

 

「問答無用!」

 

 さらに、見張りはオルテガハンマーを喰らわせようと組んだ手を振り上げた。その時、天降(あもり)様が対戦を申込みあそばされた。

 

「ん? 赤原、唯!? あの赤原唯か!?」

 

「そうよ」

 

「通そうぜ」

 

 もう一方がそう提案した。

 

「……そうですね、兄貴」

 

 あ、チンピラの方が兄貴なんだ。

 

 すると弟の方は少し下がって、膝をつく。

 

「この度は、旦那を見分けられず、ましてや傷を与えてしまうなど、大層迷惑をおかけしやした。いかなる処罰も受ける所存でありやす!」

 

「謝ることはないでござるよ。真面目に見張った結果でござるから。今後も励むでござる」

 

「身に余るお言葉、ありがとうございます。このご恩、必ずや必ずやお返しいたしやす」

 

「では通らせてもらうでござるよ」

 

 私たちが通過しようとすると、

 

「あ、新しい合言葉は陳皮の旦那に聞いてください」

 

と、声をかけられた。

 

「わかったでござるよ!」

 

と鮫太郎は返し、

 

「でも、おそらく今日中には変わると思うでござる」

 

と言った。

 

 

 

 私たちはそのまま5階、議場に入る。

 

「皆の衆、唯殿が戻ってきたでござるよ〜!」

 

「おおおおお!」

 

「唯殿、歌舞伎町の至る所から集めたならず者達が、貴女の従僕として待っていたでござるよ」

 

「歌舞伎町の至る所って……よく集めたわね」

 

「拙者達、5月に新宿まで逃げて来たでござるが、その時、倒れていた老婆を見つけたので、介抱したでござるよ。そしたら、お礼に100連ガチャを頂いたでござる」

 

「ん?」

 

「100連ガチャを回したら、⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️高級車、⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️秘書、100億資金など、それと爆炎神龍セ█トを手に入れたでござるよ。で、それらを使って掻き集めたでござる」

 

「そ、そうなんだ……」

 

「サー久しぶりサー」

 

 みかんの皮が話だした! 前と後ろに「サー」をつけているけど、和やかに話すから、どっかの方言のようにしか聞こえない。ん? みかんの皮? どっかで聞いたような……。

 

「おー、陳皮ー!」

 

 陳皮? ……はっ! 

 

「まさかあのみかんの皮!?」

 

「うん。プレイヤーネームの『陳皮』で呼んでるけどね」

 

「「天降(アモリ)様〜」」

 

 回ると、2人組は恍惚な表情で天降(あもり)様を見ている。

 

「ところで天降(あもり)様、なんで私まで縛られているのでしょうか?」

 

 私がそう訊くと、天降(あもり)様は

 

「一応ね。呼び方も天降(あもり)様になってるし」

 

と、答えなさった。

 

 突然、議場の別のドアが開き、見張りとは別のヤクザ風の男が入ってきた。

 

「申し上げます! オオウツロに火星人が現れました!」

 

「ダニィ!?」

 

 今の「ダニィ!?」は私の発言。火星について、少し説明しよう。20年代後半、戦中にも関わらず、あるベンチャー企業が火星に降り立った。社長自ら先導して火星に移住し、20年かけてある程度の居住環境が整ったところで、移民を大々的に募集、本社も火星に移し、共和国の樹立を宣言した。共和国と言いつつ、実際は社長の独裁政権だったらしい。それから2、30年くらい経った2080年、火星との通信と交易が突如として途絶えた。事故や反乱などさまざまな憶測や噂が立ったが、その中で、火星人の存在説がオカルト界隈では再浮上した。火星人の襲撃を受けて共和国は滅亡したという風にね。

 

「早速その火星人を確認しに出かけるよ! ご同行願います、天降(あもり)様」

 

「何であんたが仕切ってんのよ、伊音」

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