シャワーを浴び、ベッドに倒れ込むように横になると、すぐに眠ってしまった。
俺は大学に通っている。単位を取るための講義だ。
教授の話を聞くだけの退屈な授業だが、欠かさず出席している。
午後の授業が終わり、帰ろうとすると声をかけられた。
振り向くと、そこには同級生だが一つ上の祝本飛鳥がいた。
祝本先輩は俺が大学入学時に一時的に所属していた映画サークルの先輩だった。
でも、バイトが忙しくなってサークルを辞めたので、それっきりだった。
祝本先輩はショートカットの明るい茶髪で、グラマラスな体型をしている。
知り合いの女の中で胸の大きさのランクを付けると、祝本先輩>雪永>遠峰>千鳥さんというランキングだろう。
ただ、俺にはどこかトゲがあった。いや、他の男性サークル部員全員に対してそうだった。
男性嫌悪とでもいうのか、態度にそれが出ていて、俺がサークルを辞めた理由の一つかもしれない。
それ以来、大学で会えば挨拶する程度の交流は続けていたが、特別親しいわけではなかった。
「なんですか?」
「今度の土曜、空いてる? 実はサークルの映画上映会をするんだけど、来てくれないかなと思って。」
「ああ……その日なら空いてます。いいですよ。」
俺は映画が嫌いなわけでもないし、サークルが嫌で辞めたわけでもないので、行くことにした。
「じゃあ、よろしくね」と祝本先輩は手を振って去っていった。
土曜日の朝、約束通り映画の上映会が行われる部屋に行った。
「いらっしゃい」と祝本先輩が出迎えてくれた。
部屋に入るとすでに何人か来ていたので、俺は会釈して席に着いた。
上映が始まった。映画は青春恋愛もので、主人公がヒロインに一目惚れしてアタックするストーリーだった。
ただ、ヒロインは一ヶ月後に海外に転校するため、交際できるのはわずか一ヶ月だけ。
見ているうちに主人公の想いが伝わってきて感動した。
最後は別れてしまうが、大人になった主人公とヒロインが再会するところで物語が終わった。
上映終了後、みんなで軽く談笑していると、俺は祝本先輩に声をかけた。
「面白かったです。」
「そう、ありがとう」と相変わらずトゲのある話し方だった。
「随分良いシナリオですね。誰が書いたんですか?」
「ああ、それは私。」
「えっ……先輩が?」
祝本先輩の意外な言葉に俺は驚いた。
彼女からこんな男女の恋愛を描いたシナリオが出てくるとは思わなかった。
「今回は賞レースにも出そうと思うから、色々な意見が欲しくて呼んだの。どうだった? 私の作品。」
「そうですね……とても感動しました。ただ、中盤が少し間延びした感じもしました。主人公の心情描写が多い気がして。男って、もっと単純で分かりやすい行動を取ると思うんですよね。」
「ふーん、そうなの」と祝本先輩は俺の意見をどうでもよさそうに聞き流した。
「まぁ、一つの意見として聞いてください。」
「今日は来てくれてありがとう。」
「いえいえ、こちらこそ。」
そう言って俺はサークルの部屋を出た。
翌朝、目が覚めるとスマホに一件の着信があったことに気づいた。
見ると祝本先輩からだった。
祝本先輩とは、以前ロケ班の荷物持ちとして参加した時に連絡先を交換したことがあった。
「もしもし、東田くん。ちょっといい?」
「はい?」
「ねぇ、頼みたいことがあるんだけど……映画見に行かない?」
「映画?」
「そう。今、恋愛映画が上映してるんだけど、一緒に見に行かない?」
「はい……まぁ、いいですよ。」
「ほんと? ありがとう……。じゃあ、今週の土曜日の13時に映画館の前で集合ね。」
そう言って彼女は電話を切った。
土曜日、俺は約束通り映画館の前で祝本先輩を待っていた。
「ごめん、待った?」と祝本先輩が現れた。
「いえ、今来たところです」と俺は答えた。
祝本先輩の姿は一言で言うとクールビューティーといった感じだった。
タイトなスカートに上着、黒のロングコートを羽織り、ニットのトップスから大きな胸が強調され、胸の谷間が覗いている。
「じゃあ、行こっか」と祝本先輩は映画館の方へ向かった。
俺も後を追うように歩き出し、チケット売り場へ向かった。
受付で2人分の代金を払うと中に入り、俺もそれに続いた。
上映室に入ると、席はほぼ埋まっていて、ほとんどが男女のカップルだった。
俺たちは空いている席を見つけ、座った。
しばらくすると照明が落ち、スクリーンに映像が映し出された。
物語が始まった。舞台は小さな田舎町。
都会から引っ越してきた主人公がヒロインと出会い、恋に落ちる。
だが、ヒロインには人を殺したという秘密があり、主人公は愛ゆえにその秘密を守ろうとする。
しかし、ある日その秘密がバレて二人は引き離されてしまう。
主人公はヒロインと一緒に逃亡し、山小屋に隠れて愛を確かめ合うが、追っ手の警察に見つかってしまう。
主人公はヒロインを守るため自ら警察に投降し、ヒロインは逃亡する。
数年後、主人公が出所し、ヒロインと再会して物語は終わる。
上映終了後、祝本先輩と一緒に映画館を出た。
「どう? 面白かった?」と祝本先輩が聞いてきた。
「そうですね。ちょっと主人公がヒロインに惚れる理由がご都合主義かなと思いましたけど、全体的には楽しめました。」
「そう? あんなもんじゃない。男って女を見た目しか見てないのよ。」
「そうですかね?」
「そうよ。見た目しか見てないから、すぐに惚れるの。男ってみんな単純よ。」
それは違う、と俺は心の中で思ったが、反論する根拠もないので黙っておいた。
俺も見た目で選んでいないと言えば嘘になる。
ただ、見た目で選ぶことが必ずしも悪いとは思わない。
見た目は最初に目に映る中身だからだ。
服や髪型、化粧で自分を飾り、他者に自分の内面を外に見せる。
もちろん、他人のために飾るわけではない人もいるが、多くの人にとってそれは自分を表現する手段の一つだと思う。
「ねぇ、東田くん。私ってトゲがあると思う?」
「えっ……?」突然の質問に俺は思わず戸惑った。
「いや……その……」俺は返答に困り、言葉を詰まらせた。
「別に怒ったりしないわよ。正直に言ってみて。」
俺は一瞬迷ったが、意を決して答えた。
「確かに少しトゲがあるような気がしますが……まぁ、気にしませんよ。誰にでもそういう部分はあると思いますから。」
「ふーん、そっか。私、こんな見た目してるから男に誤解されやすいのよね。派手好きで遊んでるとか。でも、私自身はそんなつもりないのよ。」
「まぁ、そんな感じは俺はしないですけどね。」
「……分かるの? 私の本性が。」
「ええ……少し話せば男嫌いなのは分かりますよ。」
「……。」
祝本先輩は黙ってしまった。
「まぁ、人間誰にでも好き嫌いはありますから、仕方ないですよ。俺も犬は嫌いですし。」
「……。」祝本先輩は黙ったままだった。
「今日はありがとうございました。失礼します」と俺は立ち去ろうとした。
「ねぇ、待って! 一つ聞きたい。」
「はい?」と俺は振り返った。
「東田くんってさ、私のこと嫌いだったりする?」
「……いや、別に嫌いじゃないですけど……どうしてですか?」
「なんで? 私、あなたに素っ気ない態度ばっかり取ってたと思うけど、なんで嫌わないの? 普通なら嫌いになると思うんだけど。」
「うーん……なんか祝本先輩って、男が嫌いでも、そんなに悪い人じゃない気がするから……。」
「は? 何それ? 私、あなたにひどい態度取ってたのよ?」
「……でもそれは俺個人を嫌いってわけじゃなくて、男全般が嫌いなだけですよね。だから、そこまで嫌いになれないんです。『チビ』とか言われたら流石に怒りますけど」と俺は笑いながら言った。
祝本先輩は黙ってしまった。
「それでは、失礼します」と俺はそのまま背を向けて歩き出した。
彼女の顔は見えなかったが、どんな表情をしているかは容易に想像できた。
その夜、俺は遠峰の家を訪ねた。
「ねぇ……祝本先輩は俺のことを好きだと思う?」と遠峰に聞いた。
そのままキスをして、押し倒した。
そして体を触り、弄んだ。
俺たちは無言だったが、お互いの気持ちは伝わっていた。
遠峰の服を脱がせ、下着姿にして後ろから抱きつき、胸を揉んだ。
「あっ……あん……」と遠峰が喘ぎ声を上げた。
俺はそのままブラを外し、乳首を摘まんだ。
「あっ……ん」とまた反応した。
今度はキスをし、舌を絡めるディープキスをした。
お互いの唾液を交換するように激しくキスを交わす。
唇を離し、首筋や鎖骨にキスをしながら、胸の方へ移動した。
乳首を口に含み、舌で転がすように舐めていく。
もう片方の胸は手で揉んだ。
「ああ……いい……」と遠峰が言った。
しばらく続けると、今度は下半身へ向かった。
スカートを捲り上げると、黒いレースのパンツが見えた。
「ちょ……そこはダメ……」と遠峰が手を抑えようとしたが、遅かった。
俺はそのままパンツの中に手を滑り込ませ、股間へと指を進めた。
割れ目をなぞるように触ると、「あっ……! ダメっ」と反応したが、お構いなしに激しく触り続けた。
少ししてから指を離すと、糸を引くほど濡れていた。
今度はそれを舌で舐め取るようにした。
「あぁっ!! それ、ダメぇ……」と言うが、無視して続ける。
ついに秘部に舌を入れようとしたが、なかなか上手くいかなかった。
諦めずに何度も挑戦していると、少しずつ入るようになってきたので、さらに奥へ入れることにした。
すると突然、大量の愛液が溢れ出てきた。
それを口に含んで飲み込んだ後、膣内に侵入させた舌を動かしていった。
「ああ! もうダメぇ!」と遠峰が叫び、絶頂を迎えたようだった。
俺はそのままズボンとパンツを脱ぎ、大きくなった陰茎にコンドームを付けると、遠峰の秘部に押し当てた。
そしてゆっくり挿入していく。
「あ……ん」という声と共に奥まで入ったところで一旦動きを止めた。
再び動き始めると、最初はゆっくりだったが、徐々にスピードを上げて激しく腰を動かした。
締め付けがさらに強くなり、「ああ……もうダメ……」という声と共に、遠峰がまた絶頂を迎えたようだった。
俺も限界が近づき、ラストスパートをかけるようにさらに激しく動いた。
そしてついにその時が来た。俺はコンドーム越しに遠峰の中に射精した。
同時に彼女の体がビクビクと痙攣し、秘部から愛液が流れ出ていた。
その後、俺たちは裸のまま抱き合っていた。
お互いの体温を感じながら余韻に浸っていると、今日の祝本先輩の一件について話を始めた。
その前に一応、遠峰に連絡していた。彼女は「分かりました」とだけ言って了承してくれた。
「それで……その先輩と、寝たんですか?」と遠峰が聞いてきた。
「してねぇよ。」
「別にいいじゃないですか」と遠峰が言った。
「いやいや、しないから」と俺は答えた。相変わらず遠峰の思考は理解しがたい。
「それで、結局その先輩のこと好きになったんですか?」と遠峰が聞いてきた。
「分からない。ただ、興味は出てきたかもしれない」と俺は正直に言った。
「へぇ。押し倒したらどうですか?」
「そんな簡単にできるかよ。」
「そうなんですか?」と遠峰は俺の腕を枕にして聞いてきた。
「祝本さんはそんな人じゃないと思うから。」
「へぇ。男嫌いでも、そういう態度を取れば女は落ちるんじゃないですか?」
「いい加減なこと言うなよ」と俺は少しイラつきながら言った。
「だって、愛人候補に何で塩を送らなきゃいけないんですか?」と遠峰が小馬鹿にしたように言った。
「口説きたいなら自分一人でやるべきでしょ」と遠峰が言い放った。
「別に二股したいわけじゃないよ」と俺は反論した。
「なら、私を捨てるんですか? その人に乗り換えて」と遠峰が聞いてきた。
「そんな気はない。」
「ちゃんと私のこと見ててくださいよ」と遠峰はそっぽを向きながら言った。