もっと台詞とか出番増やして……
用事を終えて家に帰ったあなたは、スマホを開いてゲームを始める。
最近のスマホゲームはとんでもないものだ。物のスペックによるだろうけども、数世代前のレベル以上のゲームが簡単にできてしまう。
今回やるスマホゲームは元々スマホが一般化するはるか前からある昔からやってきたゲームのシリーズだ。
こうしてスマホゲーとして出てきたことに少し複雑な気持ちを抱きながらなんやかんやで先行登録してしまうのは人の性。
「SDガンダムGジェネレーションエターナルへようこそ」
今日やっとサービス開始が始まった訳だ。
見せてもらおう、三度目のスマホゲー*1の実力とやらを。
最初にあなたの前に姿を見せたのはちょっとだけ姿こそ変われど見知った顔だった。
マリア・オーエンス。
遡れば初期のGジェネからいたというゲームオリジナルキャラクターの彼女は時代に合わせて可愛らしくイメチェンしていった。
ダークブラウンの長い髪と紫色が入った瞳はそのままに、今は軍服のような衣装にミニスカートという男心をくすぐる格好だ。
あなたはPS2のゲームでも、PSPでも、PS4でも彼女をずっと使い倒していた。
そんな思い出深い彼女が今回のゲームではナビゲートしてくれるようだ。
「これから『ガンダムの世界』を巡るあなたに戦闘訓練を受けてもらいます」
早速チュートリアルときた。
あなたは内心腕をまくりながらスマホをタップする。すると画面の中の彼女が消える。
それから間も無くしてぼんっ、とあなたのすぐ近くから音がした。
ガス爆発か、それとも作ったガンプラでも落ちて壊れたか。いや、それにしても音が可愛らしすぎる。あなたは慌てて顔を上げるとそこにいないはずの何かがそこにいた。
ダークブラウンのちょっと癖のある長い髪。
軍服……だと思われる衣装は先ほどまであなたが見ていた彼女そのものがあなたの目の前にいる。
おおなんという。最近のスマホゲーはこんなにも進歩したものなのか。
いやいやそんな訳があるかいな。推定マリアはスマホを持って尻もちをついているあなたをお構いなしにあなたのすぐ横までずい、と詰め寄ってSRPGパートに入ったゲーム画面を指さしながらいつもの生真面目そうな声で
「さ、部隊を操作して敵ユニットの撃破を目指してください」
と宣った。
軍服の香りなのか、それとも彼女の匂いなのか分からないけれどもふんわり花のような、優しい香りがあなたの鼻腔をくすぐる。
ついでに距離が近すぎて手でつかんでもこぼれてしまうくらいにたゆんたゆんとした大きな双丘がぷにぷにとあなたの腕に押し付けられる。要はに当てられてんのよという状態だ。
「どうか……されました?」
そんなあなたの異変になんとなく気づいた彼女はじーっとあなたの目を見てくる。視線の奥はちょっとだけ不安のようなものも入り混じっている。
流石に初対面で胸当たってますよ、なんて言えるはずもなくあなたは「なんでもない」と誤魔化した。
すると気づかないまま彼女の双丘がまたぷにっと押し付けられる。あなたは必死に股間に集まる血に耐えながら彼女がナビゲートする戦闘訓練を無心で行った。
一つ一つこなすごとにマリアも熱が入ったのか押し付けられる胸に力が入る。
ふと下を見ると少しでも視点を変えてしまえば中が見えてしまいそうなくらいの短いスカート、ふとももまで伸びる黒いニーソックスに押さえつけられた肉感溢れるむちっとした立派な脚が見えてふっと目を逸らす。
邪な目線に気付かれでもしたら養豚場の豚でも見るような目で見られるのは間違いないだろう。
幸いマリアは一切気づくことなくゲームの
「改めまして。あなたのナビゲーターを担当します。マリア・オーエンスです。よろしくお願いしますね」
一通り手続きとチュートリアルを済ませた所で改めて、マリアは立って笑顔で敬礼してみせる。その昔過去作で見た立ち絵そのものだ。
こうしてあなたの前に現れる事は彼女にとって驚くべきことではないらしい。
あなたは驚きっぱなしだが幸い悟られずに済んでいる。
「とはいっても、初めまして……ではないですからちょっと変な感じですけどね」
いやいやこうしてゲームのキャラが実体になって現れたことなんて生まれてこの人生一度もなかったので、唐突な切り出しに少し困惑した。
「あなたの指揮でずっと戦って来たんですよ。もう覚えていないかもしれないけれど……」
よく覚えている。というよりは散々っぱらGジェネをやってきたあなたは彼女、マリア・オーエンスを主戦力にして運用、無双してきた。
レベルは毎度カンスト、レベルキャップが従来の10倍と化したクロスレイズでも地獄みたいなやり込み要素のインフェルノまで連れてきたのだから忘れるはずもない。
攻撃力補正の兼ね合いでクンタラのアビリティを渡したことについては黙っておく。
それはさておいて今回はパイロットじゃないのか。
ちょっとあなたは落胆する。スカウト項目にも彼女の姿はない。もしかしたら後々実装するのかもしれないが。
「覚えていただけたんですね。……よかった。あ、すみません!」
思わず出たのだろう最後の一言にちょっとほっこりしながら聞かなかったフリをしておく。
「今回の我々の目的――それは『ガンダムの世界』を調査しそれぞれの世界の歴史や登場するユニットの情報を集めることにあります。……つまり」
いつも通りという訳である。
「はいっ」
即答で肯定されたことで少し安心する。
ソシャゲとしてのガチャなど制度上の違いこそあれど、いつものように部隊を編成してガンダム作品の再現ステージを攻略していく。DLCで殺人的なインフレをかましていた前作ことクロスレイズより長い付き合いになりそうだ。
「一緒に頑張っていきましょう!」
にこやかにそう言ってからマリアは出てきた時と同じようにボンッと音を立ててその姿を消した。
スマホを見ると消えたはずの彼女の姿がある。
ただでさえ魅力的だった以前より(性的な意味でも)魅力的になった彼女を見ながらあなたはこれから悶々としそうだと小さくため息をついた。
Gジェネエターナルしかやったことがない人向けのマリア姉さんの解説
Gジェネはあらかじめ原作などの世界にも属さないオリジナルキャラクターが用意されており、その1人が彼女。
実は1998年発売の初代からいるド古株だが、少しリストラ期を挟んで復活。ガンダム00が現役だった頃の2009年に発売されたwarsで可愛らしくイメチェンした。
それから10年近く同じ立ち絵が続いたが、エターナルでまたイメチェン。
豊満なバストはそのままにふとももがむちっとしたものに強化された。あとスカートも短くなりドスケベ仕様になった模様。
Gジェネオリジナルキャラクターの大半に言える事だが特に設定らしき設定はほぼなく、用意された台詞から考察するしかないが、敬語一辺倒かと思ったら実はそうでもなかったりと不思議な娘。