季節は春を迎え始めた四月。
色々と手を焼かされた長い冬を過ぎ、暖かくなり始める頃の新学期だ。新一年生たちが入学して来たことで俺たちは二年生へと進級し、先輩と呼ばれる立場になった。可愛い子も何人か居たが、獲物にする予定の女はもう学園には居ない。手当たり次第に手を出す時期は俺が遠月学園に入学した時に終わったのだ。
念願だった小林竜胆を攻略してからすぐ、遠月学園は第九十期生の卒業式を終えた。卒業到達率が10%にも満たないと言われるだけあって、卒業した三年生は僅か三十五人だけだった。
一クラス分にも満たない人数の卒業式だったので、卒業証書を渡すという在校生からすれば地獄の待ち時間も三十分以下で終了してしまった。座りっぱなしからくる尻へのダメージは皆無であり、心からの祝福を卒業生たちに向けられた気がする。
退場して行く際に竜胆から無邪気な笑顔で手を振られた時は、柄にもなく寂しさを覚えたものだ。これで女子高生である小林竜胆とは永遠にお別れとなる。制服を着せてもそれは単なるコスプレであり、本物ではない。
だからこそ、俺は卒業式が行われる日の朝まで、自室で竜胆を犯しまくった。女子高生の竜胆を抱ける最後の機会ともあって、夜通し深く繋がって中出しをしまくったものだ。
卒業証書を受け取る時も、校歌を歌っていた時も、在校生と楽しそうに会話している時も、竜胆の膣には遠慮なく射精した俺の精液が溜まっていた。バイブで栓をして溢れないようにし、卒業式を迎えさせたのだ。「……変態」と言いながらスカートを握り締めていた竜胆の姿には最高に興奮させられた。
ピルを飲ませる予定もないので、九州の時に中出しした精液と合わせて確実に孕んだだろう。卒業したばかりだが、竜胆には早速母親になってもらうことになりそうだ。なんとなくだけど、いい母親になりそうな気がする。就職先も燦徳グループにしたので、俺が学生の内でも心配はいらないしな。
料理の実力は申し分ないし、竜胆には近い将来、燦徳グループ料理部門の総料理長でもやってもらうかな。……いや、自由奔放すぎて不安だ。やっぱり美作に任せよう。
そうして涙と笑顔の卒業式を終え、卒業生たちは学園を去って行った。俺としても人材確保のために色々と動いたが、竜胆を含めて八人ほどしかスカウトすることは出来なかった。やはり実家を継いだり、自分で店を出そうとする者たちの意思を変えることは難しい。
それでも、成果については何も文句はない。なにせ小林竜胆を手に入れたのはもちろん、あの斎藤綜明までもが燦徳グループへの参加を受け入れてくれたのだ。綜明の店を本店とし、これからはどんどん店舗を増やしていくつもりである。斎藤家の寿司であれば海外顧客からの支持は確実。燦徳家としても心強い戦力になってくれるのは間違いない。
まさに、順調。
進級試験という上り坂を乗り切ったことで、下り坂というボーナスステージが俺の背中を押していた。ラスボス的な立ち位置に居た才波朝陽は先に潰しておいたし、薊のように手を煩わせてくる相手はもう居ない。後は二年生の時の計画を遂行出来れば、俺の野望は叶う。
最後に待ち受ける、
今の俺が狙わなければならないのは、それだけだ。
「──正吾くん。これが『学期末試験』に関する資料よ」
思考の海に沈んでいた意識を浮上させ、えりなに差し出された資料を受け取る。この総帥室で行われているのは遠月学園の運営会議。──と言っても、その会議を行うための事前会議のようなものだ。参加しているのも俺とえりなの二人だけだしな。
薊の件で薙切家が付けたケジメとして、今年から正式に燦徳家も遠月学園の運営に加わることになった。しかも、薙切家と対等な立場での参加だ。これで内部から遠月という組織を操ることが出来るため、燦徳家の料理界への影響力も更に飛躍することだろう。その足掛かりとして、既に燦徳家の人間から十人以上の料理人が学園の講師に決定している。燦徳家が遠月の実権を握るのも、そう遠い未来ではない。
ちなみに、薊を燦徳家で働かせていることに関してはえりなにも伝えているが、朝陽のことは知らせていない。いきなり腹違いの兄が居ますなんて言ったら混乱するだろうし、伝えるタイミングは考えたいところだ。多分、二年生の終わりぐらいになるかもな。
「学期末試験か。三ヶ月以上先のことだってのに、総帥は大変だな」
「ええ、本当にね。でも、貴方が居てくれるから。……手伝って、くれるんでしょう?」
「もちろんですよ。お嬢様」
「……ふふっ。もうっ、からかわないで」
恋人になってからというもの、えりなからの好感度が半端じゃない。今のような第三者からの目がない状況だと、余計にそう感じてしまう。態度が柔らかいだけでなく、表情も優しい。恋する乙女っていうタイトルで写真を撮るなら、今のえりなは最高の被写体になるだろう。
新総帥として忙しいえりなだが、こういう形でなら自然に一緒に居られる。燦徳家の利益を考えての要求だったが、俺個人にとっても有り難い居場所を与えてくれたようだ。
「実施するのは……夏休み前か」
「そう、毎年同じ時期に行われているわ。細かな違いはありますが、試験内容は大体似たようなものね」
「今年も同じように?」
「ええ、そのつもりよ。……遠月に自由が戻った今、料理人たちは自分自身の手で己の価値を証明しなければならない。そうでしょう?」
「そうだな。正解の道を用意してやらなきゃ生き残れないような奴なんて、この学園には必要ない」
前前総帥であった仙左衛門殿のやり方をベースに、えりならしく導いていけばいいと助言をしておく。『捨て石』によって数少ない『玉』を磨き上げるスタイルは理に適っているし、料理人にとって一番重要な向上心を育ててくれると思う。
それに創真が十傑・第一席になってからというもの、遠月学園は毎日毎日至る所で『食戟』が行われるようになった。格上だとか格下だとかは関係なく、各々が成長するために必要な壁へと自主的に挑む環境に変わったのだ。
俺からすれば面倒な環境と言わざるを得ないのだが、連隊食戟で派手に暴れたお陰か、まだ創真以外に勝負を挑まれてはいないのが不幸中の幸いだ。……ていうか、創真のやつ本当にバトルジャンキーだよな。俺との力の差を分かっていながらも、アイツは関係なく挑んでくる。
自分の足りない部分に真正面から向き合う強さ。原作で幸平創真はそう評されていたが、いざ目の前にすると納得するしかない。アイツは俺のことを手強い『経験値』ぐらいにしか思っていない感じがある。やはり主人公なだけあって、いい度胸だ。
「──けど、今日はもういいんじゃない? 入学式も終わったことだし、次の仕事は明日から考えよう」
「……えっ? ……でも」
「大丈夫。燦徳家が協力すれば、問題なんてあるはずないよ。焦ることないって」
「で、でも、正吾くんの家にはお父様の件でもお世話になっているし……」
娘にこんな心配をされる親にだけはなりたくないな。
薊、早く父親の威厳を取り戻せるように頑張れ。
「気にしなくて良いって言ってるだろ? 薊さんは期待通りの働きをしてくれてるよ。それに俺は、今日は仕事よりも……久しぶりにえりなとゆっくり話したいな」
「……それは、私も……だけど」
椅子に座っているえりなの側に寄り、頭を撫でる。それだけで顔を赤くするのだから純粋すぎて可愛い。
料理が人生の全てだった少女に色恋の味を覚えさせるのはとてつもない満足感だ。
「十傑の仕事も終わらせてあるし、後はえりなが頷いてくれるだけで良いんだけどな」
「……分かりました。今日の仕事は終わりとします」
「流石、話が分かる総帥様だ」
椅子から立ち上がって笑顔を見せたえりなに、俺は微笑みかける。まだえりなに対して性的に手を出すことは出来ないので、学生らしいイチャイチャぐらいはしたかった。
「学園内でも歩こうか? 人目がない場所で」
「そうね。どこか良い場所は……」
現時点で俺がえりなと恋人関係であると知っている人物はほとんど居ない。学園に居る俺の女でも、知っているのは緋沙子だけだ。公表するメリットもまだ特にないし、恥ずかしいというえりなの言い分にも応えてやれるしな。
だからこそ、室内以外でイチャつくには人目が邪魔だ。せっかく出来た時間を書類仕事で見飽きている部屋で過ごすのはもったいない。
「……正吾くん」
「ん? どした?」
「い、行きたい所があるんだけど……」
「よし、じゃあそこに行こう」
「そ、即答……ええ、ありがとう」
校舎から出て、昼過ぎの暖かな日差しを浴びながらえりなに案内されて歩くこと十分。生徒なんてまず居ないであろう山の中へと到着した。
「……なるほど。この場所か」
視界一面に広がるのは鮮やかな桃色。春の代名詞とも呼べる──『桜』だった。
「俺がえりなに告白した場所だったか。確かに今は桜も満開で、見頃だな」
「……っ!? べ、別に告白された場所だから来たかったわけではなくて……ただ、貴方と一緒に桜を見たかっただけで……!」
「分かってるよ。えりなは可愛いなぁ」
「かわっ……!? ……貴方は、本当にずるい人」
桜の花弁を舞い上がる春風に吹かれながら、拗ねたような表情を浮かべるえりな。まるで絵画のような美しさに息を呑みながら、薙切えりなのこんな姿を見られるのは世界で自分だけなんだという優越感が湧き上がった。
「綺麗だ。えりな」
「さっ、燦徳くん……!」
溢れ出る愛おしさを我慢出来ず、俺はえりなの肩に手をかけた。動揺からか、思わず苗字呼びになっているえりなも可愛い。
一際強い風が吹き、俺とえりなが桜吹雪に囲まれる。桃色のカーテンの中で、俺は優しくえりなの唇を奪った。
「……っ」
緊張でガチガチに固まっている肩を引き寄せ、腰に手を回した状態で抱き締める。緊張を解くように髪を撫でながら、時間を忘れて口付けを交わした。
思う存分堪能してから離れると、えりなの顔が至近距離で瞳に映る。白い肌はこれ以上ないという程に赤く染まっており、どこか蕩けたような印象を受ける。
「──可愛いよ」
「…………ッ!!」
えりなはキュッと目を閉じ、俺の胸元に顔を埋めた。余程ファーストキスが衝撃だったのか、身体が少し震えている。
「嫌だったか?」
俺の言葉に、えりなは小さく首を横に振った。返って来た答えがNOだったことに安堵しながら、えりなの顎を指で持ち上げ、目と目を合わせた。
「なっ……!」
「誰も見てないから、大丈夫」
数十センチもない距離で見つめ合いながら、えりなの欲を刺激する。こんな少女漫画みたいなシチュエーションで、この純粋少女が積極的にならないはずがない。
俺がえりなの方から求めるように促すと、彼女はもう一度だけ目を閉じ、つま先立ちで俺との距離を縮めてきた。
「……んっ」
えりなが自らの意思でした二度目のキス。必死なつま先立ちと、俺の制服の胸元を両手で握り締めている様子は支配欲をそそられる。少し力を込めて抱き締めてやれば、えりなも同様に力強さが増した。
数分にも及ぶキスを終え、顔を離す。えりなの瞳は僅かに潤んでおり、芸術家的な美しさすら感じさせた。
「……好きだよ。えりな」
「……私も、好きよ。……正吾くん」
愛おしい。この女の全てを手に入れたい。
俺は幸せそうに笑うえりなを見て、改めて自分の選んだ道が間違っていなかったことを確信した。
料理人としてではないが、男としては思う。
この女のためなら──自分の全てを捧げても良いと。
「──あはははっ!! ん゛あ゛ッ!! ……で、出ち゛ゃうッ!!」
「──お゛おっ!! イグッ! イグイグッ!!」
えりなとのイチャイチャを終えてから、俺は自室で紀ノ国寧々と梁井メアの二人を犯していた。えりなとキスしてからどうにも勃起が治らず、久しく抱いていないという理由からこの二人を部屋に呼んだというわけだ。
キスだけで終わらせるなんて生殺しに俺の性欲が耐えられるはずもなく、寧々とメアには身体を張って俺の快楽に付き合ってもらっている。
最初は普通に3Pで抱き潰していたのだが、少しばかりの工夫をと思い、寧々にはくすぐり、メアには緊縛をしてみた。
寧々は俺にくすぐられながらイチモツで子宮を潰されて潮を吹いているし、メアはギチギチに縛られた状態で無限バイブ地獄だ。部屋に響く喘ぎ声で、またイチモツの硬さが増した。
「オラッ、寧々! もっと締めろよッ!」
「んぎぃっ! し、しんじゃ……んあっ!!?」
「メアも、次はお前の番なんだから、ちゃんと準備しとけよ?」
「わ、わかってるけどぉ……! ば、ばいぶぅ……つよくてぇ、すぐ……イッちゃうぅっ!!」
三年生となった最上級生二人を相手に好き放題。前に抱いてから大分期間が空いたので、二人の穴は俺のイチモツをキツく締め上げてくれる。寧々へのくすぐりをやめ、寝バックの状態でラストスパート。体重をかけたピストンで寧々を潰し、思いっきり射精した。
えりなに興奮させられたからか、まだまだイチモツは萎えそうにない。秘部から精液を溢しながら放心状態となった寧々から、バイブでイカせまくったメアに獲物を変更した。
「ん゛んっ!! ああんっ! おっきい……よぉ! ……んぐっ。……ふっとぉい」
縄から解放したメアを寧々の横に転がし、股を開かせてイチモツを挿入。愛液でビチャビチャになっていたので、スムーズにイチモツが膣に入っていった。亀頭が膣内を押し広げ、イチモツに圧迫感を与えてくる。次の射精までは時間がかかるので、容赦なく腰を振ってメアの膣を蹂躙した。
「しょうご、くんっ! おまんこがぁ……こわれちゃうぅっ!!」
「そうかそうか。じゃあ乳首も弄ってやるから、頑張れ」
「あ゛あッ! だめぇッ! あたまおがしぐなるから゛ぁっ!!」
普段可愛らしい声をしているメアの汚い声はイチモツによく効く。俺は挿入したまま正常位の体勢から
そのまま三十分ほどイチモツを刺激していると、二度目の射精を果たす。体力の限界を迎えたメアは寧々と同じようにベッドへと倒れ込み、アヘ顔を晒しながら気絶した。
「……ふぃー、満足満足」
ようやくイチモツと性欲が落ち着いたので、一息入れる。
賢者タイムというほどのものではないが、ボーッとしたい時間が訪れた。
「……えりなとのこと、言うべき相手には言っとかないとな」
全員を平等に愛するとはいえ、正式に籍を入れるのはえりなとだけだ。それに不満を覚えるやつも当然居るだろう。説明責任は果たすべきだ。
そこで気絶している寧々とメアは簡単に説得出来そうだな。緋沙子は既に認めているし、涼子や美代子も文句は言わなそうだ。八重子と園果は俺の言うことに従うし、竜胆も大丈夫そうだった。ベルタとシーラも同様だな。
「やっぱり一番騒ぎそうなのは……アリスか」
まあ、いずれ話さなければならないことだ。
俺に依存させているとはいえ、アリスの独占欲が勝ってしまう可能性も十分にある。大切なのはどう伝えるかだな。万が一にも嫌われて、俺から離れられたりでもしたら最悪だ。俺はアリスを逃すつもりなど、毛頭ないのだから。
「……いよいよ、クライマックスが近付いてきたな」
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終わりが近付いてきましたね〜。朝陽くんは出る前に潰されているので、異能バトルには発展しません(笑)。