『秤』の血筋はアリウス分校の生徒会長の血族である。
なぜ、生徒会長の血筋が重要視されているのか。それはアリウス分校の生徒会長が世襲制だからである。
生徒会長を勤めたものがいなくなれば、次の生徒会長。次もまた然り
そうやってより濃く、より深く
『秤』の血筋は受け継がれてきた。
それはきっとこの先も続くであろう
だが
「んっ.........はぁ.........ふふ......」
「はぁ、はぁ......っ」
どうしてこうなった
「......お兄ちゃん顔真っ赤だね」
「そりゃ......舌捩じ込まれたら誰でもそうなるでしょーが......けほっ」
トリニティ総合病院の一室、要らん空気の読み方をした先生たちの手によって完全に病室は閉鎖され、ベッドの上に横になっている俺の上にのしかかっているアツコがいた。
「......軽いな」
「そう?」
今考えることではないかもしれないが、不意にのしかかられたアツコの体重がとても軽いことに気がつく。
女子高生の十五歳とはいえ、育ち盛り食べたい盛りの今だろうに
「......ごめんな」
「お兄ちゃんが謝ることなんてないよ。私は、お兄ちゃんとみんながいれば幸せだったから」
「......そっか」
ベアトリーチェの抑圧からようやく抜け出せたんだ。これからは、俺がみんなに美味しいものをたくさん食べさせればいいだけだ
後悔するのは、それをした後でも遅くはないだろう
ふと、沈黙が続く。
いかんいかん、またセンチになるところだった。
「ま、まぁ、そういうことでとりあえず売店にでも「だからお兄ちゃんのことを食べるね♡」ちょっと待ってくれ話をしよう」
「やーだ、待てない」
再びアツコとアルトの攻防戦が始まる。
「それとも、妹じゃ気持ち悪い?」
「そんなことはない!!アツコはすごいかわいいし間柄が違ったら間違いなく告ってたけどさぁ!?」
「じゃあ両思いだね♡」
「グオオオッ!力強ぉっ!?」
アルト、男としての全力の抵抗も虚しく、再び組み伏せられた。
「嬉しいな、お兄ちゃんも私のこと好きでいてくれて」
「妹としてね!?家族のこと男女の関係で見ちゃったら終わりでしょーが!?」
うおっアツコのいい匂いが直にっ!
落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け
素数を数えて落ち着くんだッ!
「......ねぇお兄ちゃん、赤ちゃんってどこから来るか知ってる?」
俺にとっては最終宣告みたいな質問が飛んできた。
やばい、アツコの表情がなんかすっごい
「コ、コウノトリさんが運んできてくれる......なんつって......」
あ、ダメだこれ
アツコの表情から笑みがスッと消えた。
「違うよね?」
「ハイ」
こつ、と俺とアツコの額がくっつく。
吸い込まれそうな紅い瞳とふわっと薫る花のような甘い香り
だが、その瞳は今目の前に据え膳を添えられた獣のような眼光を放っている。
しかもなんだか息が荒い
「男の人と、女の人が『仲良く』なれば出来るんだよ?」
囁くように、アツコはゆっくりと顔をアルトの耳元に寄せながらさらに密着。
ピッタリと寄せられた2人の体の間には、すでに二枚程度の布しか存在していなかった。
「いやあの、アツコさん俺じゃダメ、絶対ダメ」
「どうして?」
止まってくれたが、離してくれる気は一切ないらしい
「俺、は」
アルトはどうにかしてアツコを突き放すための言葉を選び始める。
ここで流されて仕舞えば、兄としての責務を一切放棄することになってしまう。
「......アツコは俺の大切な妹だ。こんなところで俺なんかを選ぶことないよ。これからたくさん出会いはあるだろうし、素敵な人だっていつか見つかる」
アルトは、極力言葉を選んでいるつもりである。
「俺じゃなくて、アツコが後悔するのは絶対に嫌なんだ。だから________________むぐっ!?」
だがその言葉はアツコに対しては逆効果であった。
「れぅっ.........じゅぷ.......♡」
「んんっ.......!ちょ......なんれっ.......!?」
再び、アツコはアルトの唇を貪る。
より激しく、より深く。
アツコは心に誓ったのだ。アルトだけは誰にも渡しはしないと。
けれども己が兄は重度のクソボケ、ハイパークソボケである。
どこで女の子を引っ掛け、いつ食われてもおかしくないこの状況
だからこそアツコは
「ん......ふー......」
「なんでぇ?!なんで脱ぐの!!?」
ここでアルトを堕とさなければならない
「お兄ちゃんのも、脱がすね♡」
そう言ってアツコはアルトの病院服に手を掛ける。
「......本当に嫌なら、今辞めるよ?」
「っ......」
アツコの少し悲しそうな表情に、アルトの思考は停止する。
ついこの前誰かの願いを叶えられる人間になりたいと願ったはずじゃないか
「......いやじゃ、ない」
畢竟、アルトは妹のお願いに弱いのである。
悲しそうな顔をされればお願いをお願いを聞いてあげたくなるものだ。
そして、アルトがその言葉を絞り出した瞬間、アツコの物悲しそうな表情は一瞬にしてにんまりとした笑顔に変わった。
「お兄ちゃんなら『お願い』、聞いてくれると思ってたよ♡」
「へ?」
そのままアツコは自分の服を脱ぎ去り、レオタード姿に。
さらにはアルトの病院服の下を脱がせる。
「......えへ......ちゃんとおっきくしてくれてよかった♡」
大きく反り立ったアルトの肉棒は、のしかかるアツコの腹にぐりっ、と押し付けられている。
アルトを図ったアツコはまたがるようにアルトの肉棒に自身の秘部を押し当てる。
「ちょあのゴムを「えい♡」っあ“!!?」
アルトがアツコのお願いを聞いてしまったが故に、今この瞬間アルトは貞操を散らした。
「っ......う“♡......」
「あ“っ......ぐぅ......」
兄妹揃ってその快楽に身を捩らせている。
アツコの方は確かに破瓜の痛みを感じているが、アリウスで育ったが故、その痛みすら快楽へと変換される。
たとえその経験がなかったとしても、アツコはずっと想いを寄せていた兄と繋がれた実感で痛みなど忘れていただろう。
「っは......ふふ......やっと、繋がれた......♡」
兄の手を力一杯握り締め、その余韻に浸るように兄の表情を伺う。
「あ“っ......い“ぃっ......??!?」
喜びで身を捩らせているアツコに対して、アルトは止まない快楽に脳が抉られる感覚を覚えていた。
直接ヘイローに流れ込む神秘、肥大化するヘイロー
「きもち......っ......いい?」
混乱の色を表情に浮かべるアルトは、アツコの隠れた嗜虐心に火を焚べた。
病室とは思えない水音が響き、アルトの悶える声とアツコの楽しそうな声がこだまする
行為自体はアツコがアルトの怪我を気遣っているためかなりゆったりとしたものだが、さっきまで純潔(笑)を保っていた童貞アルトには十分すぎる刺激の量
「づぁ......むりっ......ぬいて......っ......!」
必死にアツコの手を握り返し、込み上げる射精感を堪えながら懇願するアルトの姿はよっぽどアツコの心を滾らせただろう。
「やぁだ♡」
いつもはスタイリッシュに敵を屠るアルトの姿を見ているからこそ、今目の前で悶えている兄の姿が愛おしく見えた、そして可愛らしく見えたことだろう
「せめてっ......そと、に......っい“ぃっ!??」
アルトの言葉を無視し、アツコはさらに腰を打つ速度を上げた。
尊敬し、敬愛し、愛情の矢印を十年以上にわたってむけてきた自身の兄が上げる嬌声に背筋がゾクゾクと粟立つ
「ダメ♡中に......んっ......♡だして......っ♡」
蝶よ花よと育てられてきたアツコ。
兄心が故に『そういうこと』は教えてこなかったであろうに、先ほどからアツコの口から飛び出すのはアルトの欲情を誘うような淫靡な言の葉ばかり。
「も......っ......むり......ぃ“」
「いいよ♡......だして......っ♡」
再びアツコの口舌がアルトの口内を犯し、2人の唾液の絡まる音が耳に届く
アルトの必死の耐久虚しく肉棒は素直にアツコの膣内で震え、すでに射精準備を整えている
「
舌を絡めながら、目線を合わせながら
「っ.........う“あっ......!!」
「ふあっ......♡」
どく、どく
何の遮りもなく、アツコとアルトは一線を超えた。
「......はぁっ......はぁっ......」
妹の貞操を奪い、自分自身も一線を超えた。
だが、そんなことを考える暇もなく
「......寝ちゃった」
アルトの意識は、闇に落ちていった。
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「“まぁ、これでよかったんじゃないかな“」
「テメェ......」
明る日、シャーレの執務室で先生の仕事を手伝っていたアルトは案外デリカシーのない先生を若干睨みつけた。
「んなことばっかり言ってたらもう俺手伝いにきませーん」
「“んなっ!!?許してよぉ〜!“」
「やめろ離れろ変態ノンデリ教師が!!」
側から見れば軽く喧嘩しているようにも見えるが、結構な頻度で起こっていることのためおそらくじゃれあいだと思われる。
「“あ、でも結婚式には呼んでね。祝辞とか読み上げるから“」
「気がはえーよ!!学生結婚とか考えたこともねぇって......」
「“でも必要になることじゃない?“」
先生は勢いよく自分のデスクに腰掛け、アルトに入れてもらったコーヒーを飲む。
「ん“......そうっすけど......」
逆にアルトはシャーレの執務室に設けられた喫煙スペースに向かう。
生徒がタバコを蒸す事などありえないため、そのスペースは完全にアルトのために作られた場所である。
「スゥー......はぁ......」
「“......幸せそうでよかったよ“」
「あんでわかるんですかい......」
いつもの暖かな瞳でこちらを見つめる先生に目線を向けながら、アルトは視線を返してやる。
「“これからどうするか、もう考えた?“」
やっぱりデリカシーなんてものは存在していなさそうな先生。
だが、その問いに対しては穏やかにアルトは答える
「......指輪の」
タバコの火を消し、携帯用灰皿をそっと懐に仕舞う。
「デザインくらいは......」
難しすぎる