※この作品はR-18です。

エビ転生。異世界で転生した俺が巨乳美少女料理人に「脱皮を手伝ってもらう」話。〜スキル【脱皮】が最強すぎて世界が俺を狙う〜   作:えびふぉねら

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※短編です。10話ぐらいで終わります。


1話 エビ、茹でられる

 ああ――熱い。

 

 殻が、内臓が、焼ける。痛い。熱い。

 

 熱い。

 熱い。

 

 熱い。熱い。

 

 熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い……!

 

 熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い……!!

 

 煮える。崩れる。溶ける。

 俺は……俺は今……確実に「死」の只中にいる。

 

 誰か……助けてくれ。

 

 視界がぐらつく。泡と熱と苦痛で息ができない。

 俺は、今どこにいる?

 

 ――沸騰した海か? いや、もっと狭い……。

 

 地獄の潮流か? いや、違う。

 

 閉じ込められている。外から、何かが俺を見ている。

 この感覚……この鉄の匂い、煮えたぎる泡の音。そうだ、思い出した。

 

 鍋だ。

 

 人間が使う、金属製の器。

 その中で、俺は――茹でられている。

 

 ぐつぐつと音を立てて泡立つ熱湯の中で、俺の意識はゆっくりと闇へ沈んでいく。

 まるで深い海底へと沈むように、全身の感覚が遠のく。

 

 ああ……終わるんだな。

 俺のエビとしての生が。

 

 成体になるまで何度も脱皮し、捕食者から逃れ続けた。

 ようやく大きく、殻が硬くなり、自由気ままに海底を歩けるようになったというのに。

 

 それでも、結末はこれだ。

 

 捕まって、売られて。

 茹でられて。

 

 そして――食われる。

 

 ……どこで間違えた?

 

 もっと速く逃げていればよかった?

 違う、俺は泳いだ。

 全力で、このたっぷり身の詰まった尻尾を動かして死に物狂いで泳いだんだ。

 なのに、結果がこれだなんて……。

 

 そう言えば、まだ交尾したことなかったな。

 あぁ……したかったな……交尾……。

 

 熱い……熱い……もう……もう、何も……

 

 感じな――

 

 

 * * *

 

 

「――おめでとう。君は選ばれた」

 

 一陣の風とともに耳に届いたのは、凛とした、けれどどこか浮世離れした声。

 海の底から浮上するように、俺は目を開いた。

 

 まぶしい光に包まれた空間。ここはどこだ? 俺は茹でられて死んだはずじゃ?

 甲殻類にも天国ってやつがあるのか? 気が利いているじゃないか。

 

 視界の中央に立つのは、白いドレスの女。

 長い白髪を揺らしながら、深い紫色の瞳でこちらをじっと見下ろしている。

 

 天使か? いや、女神……?

 

 ん? 気のせいか、俺を見てちょっと笑ってないか、こいつ?

 

「私は【女神ラナスオル】。ここは精霊と魔法の世界【ラナス】だ。そして、君に与えられたスキルは――【脱皮】」

 

 ……は?

 

 脱皮!?

 それって、俺が本能的にやってた、ただの成長行為だろ?

 

「このスキルを駆使して、せいぜい第二の人生を謳歌してくれたまえ。ああ、もちろん――人間として、ね」

 

 人間……?

 

 ラナスオルの言葉を受けて、俺は恐る恐る自分の手を見た。

 

 腕が二本しかない。でも、指が五本ある。お、よく見ると尻の方からも腕が二本生えてるじゃないか。変な感覚だな。

 だが爪も殻もない、柔らかくて白い腕。つるつるとした肌。

 

「人間だ……!?」

 

 俺は今、なぜか人間の少年に転生していた。

 

 

 

 ――全裸で。

 

 

 

 ――エビだった俺が異世界で人間に転生したら、スキルはまさかの【脱皮】!?

 いや、それって普通なんだが!?

 

 笑いとエロが入り混じる、異世界無双譚、ここに開幕ッ――!

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