※この作品はR-18です。

この素晴らしい住人に邪神からの祝福を!   作:@マワシ

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ウィズの場合②

 ウィズは高揚していた。動かなくなって久しい心臓は初めての戦闘のように動悸し、全身から汗が流れ落ちる。明らかに媚薬のせいだとは理解していたがマイケルの手を振りほどくことは出来なかった。

 

 ウィズはマイケルを一種の恩人だと考えている。

 

 アンデットというものは発生が悪である以上、その性質に寄っていく。ウィズが街の人々を守るのは自身の願いだからでもあるが、邪悪に寄ろうとするリッチーの性を防ぐ為に善行を行っているという側面もある。人間らしい食事も悪に寄らない重要な要素だ。食事が必要ないからと怠っていると、人であることを徐々に忘れ、いずれ悪心を抱くようになる。

 

 マイケルは今まで何の見返りもなく温かい食事を提供してくれた。例えそこに隠された下心があろうとそれは間違いなく恩である。

 

 それになんだかんだ言い寄られて悪い気はしなかった。マイケルはおじさんになってしまったが、その働きぶりは商売をする一人の人間として純粋に尊敬していた。そんなマイケルにべた褒めされながらの告白は年齢=彼氏いない歴のウィズには刺さってしまった。媚薬の毒は相乗効果でさらに思考を蝕んでいく。

 

「あっ。んっ。んあっ。マイ、マイケルさん。だめ、駄目です。んっ。こんあ……んん!」

 

 手の甲を撫でられるだけで快感がピリピリと神経を刺激する。数十年ぶりに体はヒトとして、女として熟成されようとしていた。ウィズの思考は熱で奪われ視界がとろけはじめる。

 

 マイケルは立ち上がりウィズの腕を引っ張りあげ抱き寄せる。左手を回し腰を互いに密着させ、膨張したチンポを服越しに押し付ける。

 

マイケルの顔が急接近したことによりウィズの鼓動は最高潮に達した。

 

「マイケルさん、おねがい。お願いですっ――」

 

 なんのお願いなのか。ウィズ自身わかっていなかった。だがマイケルはそれを同意だと解釈した。

 

「わかっています。ウィズさん。ウィズ。好きです愛しています」

 

 右手を解放しウィズの頭を逃げられないように固定する。そのままキスをした。

 勢いがよすぎて歯がカチャリと当たる。忘れてはいけないのがマイケルは童貞で、ウィズも筋金入りの処女である。そしてマイケルはチート(知識)でエロ知識だけはヤリチン顔負けだったが、経験不足の頭でっかちでもあった。ウィズは反射的に数歩後退するが互いに密着し固定しているのでキスは繋がったままだ。

 

 アンデット特効の媚薬は生きたヒトの体の模倣をさせる。呼吸すら本来であれば必要のないウィズがたまらず酸素を求めて口を一瞬開けてしまう。マイケルはそれを見逃さず舌をねじ込んだ。

 

「んん!? んっんっえぁ♡ぅんん――」

 

 よたよたと後ろに下がるが口内は舌で蹂躙されている。互いの息と粘着質な音が混ざる。なにもかも境界線が曖昧になっていくのを互いに感じていた。逃げ場のないウィズの舌がからめとられる。

 

 ウィズの背がついに壁にぶつかる。

 その衝撃でキスが離れた。

 

「ッハァ、ハァハァッ……ハァ♡」

「フゥー。フー。フゥゥ」

 

 壁に追い詰められた獲物と追い詰めた獣。だが獣の次の行動は懇願であった。

 

「ウィズ。俺はこの思いをずっと秘めておくつもりだった。だが今日死にかけてわかったよ。ただ臆病だっただけだ。あれこれと言い訳をして逃げていただけだ。結果がどうあれど君に愛してると伝えるべきだったんだ」

 

 まるで戦場へ旅立つ恋人のように。真剣で。情熱的に。

 

「ウィズ。ウィズ。俺はもうすぐ死ぬ。今日はかろうじて死神から逃げれたが遠からず再び捕まえられるだろう。死ぬよ。死んでしまうんだ」

 

 愛してるだの何だのはおためごかしだが、死ぬというのは決して嘘ではない。知識(チート)の代償は決して安くはない。何もしなければマイケルはおぞましい因子によって数年以内に発狂死するだろう。ウィズはマイケルの瞳の中に本当の怯えをみた。

 

 そうなのか。死んでしまうのか。

 

 マイケルが死ぬ。ウィズにとってそれは――嫌だった。

 

 ウィズのマイケルの印象は未だに「良い人」だ。それは彼との付き合いなのか、媚薬で茹だった頭のせいか、それとも同情かは分からなかったがマイケルを庇護すべき人間だと認識したことにより、ウィズの体の強張りが溶けていく。

 

「すまないウィズ。卑怯なのはわかっている。人が良い君の同情につけ込んでいる。だが君が欲しい。何としても。頼むウィズ。頷いてくれないか」

 

 マイケルの両手がウィズの頬に添えられる。

 元々ウィズの心の多くを占めていた人類愛ともよべる母性が分泌される。そしてわずかな支配欲も。この人は私が居ないとダメなんだ――

 今まで世話をされることが常であったが初めてマイケルから求められる逆転現象。ウィズの子宮がもぞりと準備をし始めた。

 

「ぁ……ぁの、ゃさしく、してくれるなら……」

 

 場に流されているとは思った。だが思わずうなずいてしまったのだ。

 再び勢いよくキスがされる。今度は歯はぶつからなかった。ウィズも舌を受け入れ積極的にお互いに絡める。

 

「んっ♡んあっ♡あっ♡ぷはっ♡」

 

 ウィズがたどたどしくも徐々に情熱的に舌を動かし始める。ウィズの中の謎の庇護欲によりリードせねばらなないと意気込んでいた。ただどうしていいかはサッパリ分からなかった。ええいままよとマイケルの修道服のベルトに手をかける。

 

「んん。ウィズ。ウィズ、俺はいいのだけど、ここでするのかい?」

「んぱっ♡ぇ、はぃ……あ!」

 

 時刻は夕暮れ。暮れるのが長くなりはじめた陽の光。店内の明かりは落としているといえ表通りから覗こうと思えば覗ける範囲だ。

 

 マイケルはウィズの首筋を吸い付きながら服の中に手をいれ肢体に手をすべらせる。

 

「んああ、あっ。あっ、あっ♡ゃっあっダメ♡見られちゃう♡」

 

 全身が既に性感帯となったウィズは弱々しい抵抗をするのみ。ベッドに行きましょうの一言が出ない。外から見られるかもしれない恐怖。それをアクセントとしてむしろ先程よりいっそうの気持ち良さがマイケルに触れられたところから広がっていった。

 

 マイケルはウィズの腰を抱き持ち上げる。きゃっという短い悲鳴にマイケルは興奮を覚えながらテーブルにおろした。即座にスカートをたくし上げショーツを剥ぎ取ることに成功。そして容赦なく股を開かせた。むちむちの臀部があらわになる。そのあまりの扇状的な姿に唾を飲んだ。

 

「ひゃぅ♡みにゃいでください♡」

 

 思わず顔を手で覆ってしまうウィズ。

 

 愛液がべっとりと付いているショーツをマイケルは指でなぞる。スケスケの紫色のビキニパンティーだ。意外といえば意外だし似合ってもいた。それはウィズがマイケルのことを恋愛対象と考えていなくても、男と会うという行為がゆえに無意識に選択したものだった。

 

 ウィズはアンデットなので既に新陳代謝が止まっており、体は魔力によって運営されている。汗も垢も排泄物も出ないので下着が汚れない。汚れないことをいいことに節約のため風呂をサボりがちなぐらいだ。

 

 マイケルはウィズのショーツを顔に当て深く深呼吸した。下着の匂いは店の倉庫のような埃っぽいような匂いと女の香りが混じったものだった。

 

「わっわっま、マイケルさん。ダメ! それはダメ!」

「ダメじゃないです。好きな匂いですよ。見て下さいほら」

 

 マイケルは修道服の貫頭衣をすっぽりと脱ぐ。下着は着ていない。マイケルのチンポがそそり立っていた。

 

「ぉ、わァ……ぁ……」

 

 初めて見る男根に慄くウィズ。ぇ、こんなにでっかいものなの? 入るの? 極度の興奮という状態異常に掛かっていながら、頭の片隅で冷静に試算する。未だに現役でやっていける冒険者メンタルだった。ちなみにマイケルのチンポは平均よりは明らかに太く長い。

 

「本当は色々やってあげたいんですけど、正直理性が持ちそうにありません。あまりにもスケベすぎるぞウィズ」

 

「え?」

 

 マンコにチンポをあてがい。

 

 一気に挿入した。

 

 どちゅっとマイケルのデカチンポが根本まで射し込まれる。

 

「あの優しくしほにょぉおおおおおお♡」

「うぉ、こ、れは……なんちゅーすけべな」

 

 ウィズの膣内は火傷しそうなほど熱くドロドロに熟れていた。ちゅうちゅうと膣が蠢きチンポをしごきあげる。精液を勝手に奪っていく全自動搾取マシーンだ。

 

「お。おあ♡おぉ♡おほおおおお♡」

 

 一方でウィズも今までに感じたことのない衝撃の快楽が脳天に突き抜けていた。

 

 マイケルのチンポで膣壁が押し広げられ、みっちりと埋まってる。明らかな異物感。そこから甘い痺れが広がり、体内で暴れまわる快感とぶつかりさらなる化学反応が起きる。快楽の波が膣の痙攣を呼び起こし収縮する。膣壁がチンポをきつく包み込むと、今度はチンポがもつ熱に驚いたように思わず緩む。まるで赤子が母親の乳房を吸うようにチンポを吸い上げていく。

 

「おほぉ♡おっ♡おっ♡おお♡」

 

 断続的な絶頂。

 

「く、この、ドスケベリッチーがよ……!」

 

 マイケルは痙攣するウィズにお構いなしにチンポを強引に引き抜き、再び勢いよく最奥まで突っ込む。

 

「ま、待って♡お゛ほぉっ♡ほぉぁおぉぉっお゛おぉぉぉ♡♡♡」

 

 引き抜く度にイソギンチャクの触手がまとわりついているようだった。

 

 マイケルは歯を食い縛り、がむしゃらに腰を振る。ウィズの気持ちの良いポイントを見つけようだとか、愛情をもって心を得るといった賢しらな考えは吹き飛んでいた。ただただマイケルは自分本意な0-100のピストン運動でウィズを貪っていく。

 

「おぼっ♡お゛っ♡お゛っ♡おほォ゛♡あっ♡」

 

 どちゅ、ぐちゅ、といった粘着質の水音に肉と肉とがぶつかりあう炸裂音。ウィズの足がつま先までピンと張りつめ、膣はますますチンポを逃さまいと掴む。しかし少し引く様子を見せれば、たちまち愛液が分泌されヌルヌルとチンポを出し入れを許してしまう。絶頂につぐ絶頂。ウィズの嬌声は獣のような声でもはや人語ではなかった。

 

「あ゛っ♡あ゛っ♡あ゛っ♡♡ぉぁっ♡おおおっっっ♡お゛っ……♡」

「ゃばい……! もう出るッ……!」

 

 あまりのドスケベリッチーオマンコにマイケルが耐えられない。

 せめてもの意地として最後に思いっきり腰を打ちつけた。

 

 ――どびゅるぅるぅぅぅるる!びゅっ!びゅっどびゅ!びゅるぅぅ!

 

「こぁっ……!」

 

 ――長い、実に15秒にも至る射精だった。

 

 ウィズの視界が白く弾ける!

 

「お゛おおおおおォおおお♡♡♡あっあっ♡ほっ♡オホォ♡お゛っああぁおほぉぉおおお!♡♡♡」

 

 アンデット特効のポーションの真価。それはマイケルの遺伝子と結合することで初めて発露する。凄まじい快楽を引き起こすと共に、ある契約を完了させる。

 

 ウィズの書き換えだ。

 

 何事においてもマイケルを一番とするように価値観を書き換える。それまでの人生、思想、大切にしてきたもの全てを踏みにじりマイケル至上主義となる禁断の秘術契約。このまま互いの愛を育むことも不可能ではなかったが、ウィズは一途となったら恐ろしいほどに一直線で嫉妬も人一倍であることを知識(チート)で知っている。この余裕のない状況で、そしてこれからも女を犯していくマイケルには都合の悪い性格だった。

 

 膣内に精液が満ちる。次々と媚薬と結合し魔力を輪転させる。

 

「あっはぁッ♡かっ♡お゛あっ♡な、に♡にゃに、これぇ♡」

 

 ウィズのお腹に淫紋が浮かび上がる。形がハッキリするにしたがいそれが何を意味する呪なのか本能的に理解した。

 

「お゛ほっ♡だ、だめ♡終わっちゃう♡おっ♡お゛っ♡わたしが終わるウッ♡お゛っ♡」

「終われ! ウィズ! お前は俺のものだ!」

 

 最奥のチンポをさらにねじ込む。チンポに残った精液も膣壁がうねり飲み込む。最後の一滴まで射精しきる。人生で最も長い射精を終えると、足の力が抜けてマイケルはへたり込んだ。その際にチンポが、ズポンッとウィズのクリトリスを強く弾きながら抜けたものだから、それがトドメの一撃となり嬌声を上げてウィズは気を失った。

 

 淫紋が完成する。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……や、やばかった……。サキュバスマンコだった。もうリッチー名乗るな。引退しろ……」

 

 ビクビクと痙攣し、時折汚い声を上げるウィズを横目にマイケルは全裸でふらふらと調合作業についた。

 とりあえず最初にしては及第点だったように思う。色々と失点はあったが、童貞に全てを求めるのは酷だろうとマイケルは思った。しかし、さすがにもうちょっと余裕を持ちたかった。

 

 なのでポーションドーピングにより自身を強化しながら、さらに媚薬を作ることにした。

 

 もちろんウィズと続きをするためでもあるが、大部分の理由は先ほどから超常の存在から見られているのを感じているからだった。とくにウィズに迫ったあたりからぐっと強く視線を感じるようになった。これも知識(因子)のおかげだろう。

 

 ――女神の視線。

 

 彼の女神を思うとチンポがイラ立ち始める。マイケルは努めて冷静に調合作業を続けた。

 

 神にも通用するポーションを作る。言うのは簡単だが、カンストしてバグったアルケミストのスキルでも神々を堕とす神薬というのは難しい。ましてや手持ちの材料ではさすがに不可能だ。だが受肉体程度ならなんとかなるだろう。作りは概ね人間と同じだからだ。なにを作ってるか悟らせないように、手早く、美しく。手持ちの材料を加工していく。

 

 自身を強化しながら神々にも対応できる薬を作る。両方やらなくっちゃならないってのが邪神の尖兵のつらいところだな。

 

 マイケルは粘着質な笑みを浮かべて壊れ調合スキルを使った。

 

 

 

 マイケルの自宅のベッドまで運ばれたウィズはしばらくして目覚めた。知っているようで知らない、ちょっと知ってる気がする天井だった。

 十数年感じたことのない心地よい倦怠感に包まれながら、ふわふわと定まらない思考で天井を見つめていた。

 

「目がさめたかい?」

 

 ウィズは声のする方を見ると裸に上着だけ羽織ったマイケルがいた。とたんに思考がクリアになり全てを思い出す。ばっと起き上がる。

 

 媚薬を盛られ、告白され、呪われ、人生を支配されたこと。あまりの非人道的な扱いに怒りを覚えるはずだった。

 

 だが。

 

 マイケルの顔を見る。

 

 ――ああ、なんて。

 

 ――なんて、愛おしい。

 

 ウィズのお腹の淫紋が魔力を蠢かせる。マイケルを愛せよ。全てを捧げよ。 

 

 ならばして、これ以上の喜びはない。この人に必要とされる。いや使ってもらえると考えるだけで胸が一杯になる。

 

 マイケルが行った非道は理解している。

 

 偽りの感情だ。嘘の愛情だ。植え付けられた忠誠心だ。だが。ああ、だが。なんということだ!この充実!

 

 ウィズは思わず両手で胸を抑える。そうしなければ胸の奥から、苦みと共にこみ上げる愛情が溢れてしまうから。これは私のものだ。私だけのものだ。

 

 ウィズに執着が生まれる。死者の執着は悪を呼ぶ。ウィズの瞳がどろりと死者のそれへと変化しようとしていた。

 

「ウィズ」

 

 いつの間にかマイケルの顔がウィズのそばにあった。かあっと顔が熱くなる。

 

「ウィズ。気分はどうだ?」

「……マイケルさんはひどい人です」

 

 ウィズは思わず照れてしまい、悪態をつく。

 マイケルはそっとウィズの手をとる。互いの体温が混ざる。

 たったそれだけで先ほどまでのウィズの暗い喜びは吹き飛んでしまった。ハッピーハッピーだ。踊る子猫を幻視する。視界の全てが光り輝いて見えた。マイケルさんってすごく渋くてカッコイイ人じゃないだろうか。ウィズの頭は茹だっていた。

 

「ごめんなウィズ。でもどうしてもウィズが欲しかったんだ」

「……こんなことしなくても、その。ちゃんと、あ、愛を。告げてくだされば。私は応えてたと思いますよ」

「……どうだろうな。そうかもしれない。そうじゃなかったかもしれない」

 

 ウィズは以前のマイケルを思い浮かべた。仕事に一途で一生懸命。私への対応はどこか雑だったように思うが、一緒の食事は楽しみの一つだった。異性としてみるには良い人だけどちょっと、といった評価だったように思う。今では世界一のイケメンに見えてしまっているが。

 

 その世界でウィズは告白を受け入れただろうかと自問する。たしかに。微妙なラインだった。いやでも情熱的に迫られるとちょっと弱いかもしれない。なにせ媚薬の効果があったにせよ、マイケルの愛の告白はウィズ的にはぐっときていた。それは男性に迫られたことなどない免疫の無さからくるものだったかもしれないが、確かにトキメキはあった。心臓は動かないアンデットだが。いやあのときは動いていたか。

 

 マイケルの握る手がきゅっと少し強くなった。

 

「こんなことを今になって言うのはアレなんだが。ウィズのことを愛してるといった一連の告白は全部ウソだ」

「う゛ェ!?」

 

 ウィズは驚きのあまり変な声がでた。

 

「うん。すまない。媚薬は肉体的接触だけではポテンシャルを完全に引き出せないから、どうしても内面から盛り上がってもらう必要があったんだ。もちろん、セックスの気持ちよさだけで心を引き寄せることも出来るんだろうけど、なにせ初体験だったもので。ちょっと自信がなかったんだ」

「ぇ……え!! ちょっと待ってください。じゃ、じゃあどうして私を……?」

「いや、なんか成り行きで。ちょうどいいマンコが自分の店に居たから、つい」

「うわぁ! 最低です! マイケルさん最低です! でも好き!」

 

 なんだこの感情! ウィズはさすがに雑すぎる淫紋の洗脳に憤慨した。

 

「以前までの俺はウィズをそういう目では見てなかったんだ。本当に。なんなら商売運が下がりそうだからちょっと避けてたぐらいだし」

「で、でも! お食事に誘ってくれたじゃないですか!」

「お隣がどんよりしてると、こちらまで運気が下がりそうで。健康で文化的な最低限の生活ぐらいは送ってもらおうと……」

「わァ……ぁ……わァ……ぁ……」

 

 ウィズは泣いた。

 

「でもねウィズ。貴女のことはちょっとしたミニボンビーぐらいにしか思ってなかった昔とは違って、ウィズの人生を知った今では。そうだな。たしかにもっと真正面から向かい合うべきだったとも思うよ」

 

 マイケルが見つめる。

 

「貴女は素敵な女性だ。素晴らしい人間でもある。どうしてこんないい女を食事に誘っておきながら放っておいたのだと、以前の俺を殴りたいよ。美しく、愛らしく。純粋で心も広い。ついでにケツもデカいし胸もデカい。経営手腕がゴミカスナメクジなぐらいどうだっていうんだ。改めて言わせてほしい。ウィズ。どうか俺と共に人生を歩んでほしい」

 

 割と酷いことを言ってるが、ウィズは歓喜した。愛の告白だ。結婚の申し込みだ!もちろん淫紋くんの全力コントロールの結果である。

 

「こ、断れないのご存知のはずですよ。私はマイケルさんのものなんですから……。はい、ぜひ貴方の隣に居させてください」

 

 頬を染め、上目遣いで答えるウィズ。

 

「ありがとう。今日からウィズは恋人兼、オナホ兼、戦闘奴隷兼、他の女をおとす為の工作員兼、都合のいい女ということでよろしくね」

「……あれ!? なんか知らない役職がたくさん出てきましたよ!」

「オナホってのは性処理道具ってことだよ」

「性処理道具!?」

「とりあえず今からセックスのレベル上げしようか。さっきは前戯もなにもあったもんじゃなかったからさ。もうちょっとじっくりやろう」

「いや待ってください! え!? 私だけを愛するとかそういうのじゃないんですか!!」

「全然他の女にも手を出すよ」

「ええー……」

「好きだよウィズ」

「んんにゅー♡雑ぅー。私も好きですぅけどぉー……」

 

 淫紋の働きにより情緒ジェットコースターのウィズ。きゅんきゅんしてしまう。

 

「愛してるホントホント」

「かるぅいー♡」

 

 くねくねと身をよじるウィズ。

 

「ウィズにはウィズのままでいて欲しい。淫紋を刻んだ本人がいうのはなんだが、あまり俺に執着しないでほしいんだ。誰にでも優しい温かな陽の光のようなウィズが好きなんだ」

 

「……私の中の優先順位は決定的に変わってしまっていますよ」

「そうだね。それでもだ」

 

 ウィズはため息をつき天井を見上げる。

 相反する考えがせめぎ合っていた。

 

 私も私でいられるならその方がいいじゃないかと理性が判断する一方で――何もかもをマイケルに捧げて奉仕したいという欲求。生きる目的に従う。忠誠心を捧げる相手がマイケルなのだ。それに逆らうのは苦しみが伴う。だが――マイケルがそう言うのであれば。

 

「分かりました。頑張ってみます」

 

 都合のいいように扱われてるのは理解している。しかし聡明なウィズはマイケルの愛しすぎるなという命令こそが、ウィズを邪悪なリッチーに変異するのを拮抗させる手段なのも理解していた。

 

 つまり。マイケルはほんとにちょっとウィズが好きになってしまったのだ。邪悪で従順なリッチーではなく。陽だまりのウィズが。

 意思なき肉便器は要らないともいうが。

 

 マイケルがウィズを抱き寄せる。そのままそっと唇を重ねた。

 

「んっ……♡」

 

 以前の欲望丸出しのキスではない。愛情を確かめるキスだった。静かに離れる。

 

「よしウィズ。第二ラウンドだ。スケベしようや」

「ムードをもうちょっと保ってくれてもいいんですよ」

 

 くすくすと笑うウィズ。マイケルは照れ隠しで露悪的に振る舞っているのを見透かされた思いだった。1時間前までは童貞で女性とつき合ったこともない人間だ。無理もない。同条件のウィズの方がどちらかというと余裕が生まれていた。

 

「実はさっきチンチンがでっかくなるポーションと精力増強剤を作って飲んだんだ。その余裕がどこまで持つか見ものだなウィズ」

「ゆっくり色々やってみるんでしょう? たくさん触りっこしましょう」

 

 マイケルは鼻を鳴らし、軽いバードキスをする。

 

「わかった。数十年来の童貞と処女の見てられないイチャつきをしてやる」

 

 くすくすと笑い声が重なりながらベッドに倒れ込んだ。

 

 

 10時間後。

 

 10時間もの間、マイケルとウィズはセックスをしまくった。最初はそれこそ色々と前戯めいたことや、愛の言葉を紡いでいたが、ウィズは淫紋が、マイケルは精力増強剤が悪さをし、結局獣めいたセックスを延々とすることになった。

 

 途中では気絶したウィズに悪ノリしたマイケルが、エリスの名を叫びながら腰を振ったり、孕めエリス幸せな家庭を築こうな!など言いながら射精したりやりたい放題だった。

 

 オナホ扱いで他の女の名前が出たのに対して、ウィズは媚びチンダンスやアンデット特性による無呼吸連打腰打ちピストンなどを披露し大いに盛り上げた。

 

 そんなこんなで。

 

 マイケルは気絶したウィズのマンコと尻の穴から、ドロドロと精液が流れ続けるのを満足気に見つめていた。ウィズのお腹はぽっこりと膨らんでいる。妊娠したかのような様相だが、信じられないことに全て精液だ。淫紋の働きで精液は全て魔力として取り込まれるのだが、供給に対してオーバーフローを起こした。

 

 部屋には淫臭が充満し、あらゆる家具に精液や愛液が飛び散っている。

 ひどい有様だった。

 

 そのときマイケルは邪神から怪電波を受信した。客人が来る!

 

 まだ夜は明けておらず、店を開けるまでは十分な時間がある。しかしこれは真っ当な客ではない。なのでこの時間に来るのだろう。要件はなんとなく想像できる。

 

 彼女が、来る。

 

 マイケルは慌てて服を着込み店に移動した。ちょうど店の裏口から入ると表のドアをノックする音が聞こえる。控えめに。とん。とん。と。

 

 マイケルはドア向こうの気配に一瞬たじろぐが、笑顔を作ってドアを開けた。

 

「こんばんはクリスさん。こんな夜更けにどういった御用で?」

 

 ニコニコと笑うマイケルとは対象的に、ドア向こうのクリスは能面のような表情でマイケルを見つめていた。

 

 悪魔とアンデット絶対に殺すウーマンことエリス様の襲来である。

 

 

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