発端は、ちょっとしたツーリングデートの約束から。
「ツーリング、ですか?」
『ええ、来週の日曜辺りに』
──────2025年10月25日。
風呂から上がり部屋でのんびりしていたアーシュに、ハヤトから電話が掛かって来た。曰く、一緒にツーリングに……デートに行こうという誘いだった。
「ということは、前に言ってたバイクを買ったんですね!」
『はい。オレの手の届く範囲で、良いと思ったのを買いまして。ちょっとDGAの方に預けてましたが、それも終わって手元に戻って来ました』
「え、もしかして改造とか……」
『まあその、呼び出し機能とデュエマフォンを接続させた時に特殊機能を使えるようにして貰って、後は普通のバイクのままらしいです。車検もちゃんと通るそうですよ』
下手な改造を行うと一般の車検に通らなくなる恐れがあるが、その点は一応心配は無いようだ。遠隔からの呼び出しとデュエルフィールドによるコース作成能力は、デュエマフォンによる機能拡張のみで補う事にしたらしい。
『2人乗りもちゃんと出来ます。……どうですか?』
「い、いい行きます!それじゃあ、来週日曜ですね!朝からですか?」
『そちらのお家に迎えに行きますので、朝の10時くらいに出られる準備をしていただけたらと』
「分かりました!行先はどちらですか?」
『オレも会長も初心者ですし、近場にということで……奥多摩の方まで行こうと思います』
東京都内で手軽にツーリングを楽しめる個所の1つが奥多摩エリアだ。この時期は山々が紅葉に染まり、眺めも良いだろう。
『観光名所もあるので、昼の食事も心配は無いと思いますが……』
「そ、それなら任せて下さい!」
『へ?わ、分かりました。それではまた月曜、学校で。おやすみなさい』
「お、お休みなさいっ!……赤坂君と、ツーリング……」
アーシュの脳内で妄想が膨らむ。友人として付き合い始めて、もうじき半年。次のステップに進む時が来たのかもしれないと、様々な想像が湧き出て来た。
「もしかしたら、つ、ついに……!」
ベッドの上でドラゴンの尻尾をぱたぱたと振りながら、彼女は来週のデートを夢想するのであった。
* * *
──────翌週、11月2日。
3連休の中日であるこの日。天気は晴れ、ツーリングには絶好の日和であった。
アーシュが荷物を纏め待っていると、バイクの走行音が家の近くで止まり、呼び鈴が鳴った。
「ひゃい!」
『おはようございます、赤坂です。準備は大丈夫ですか?』
「で、できてます!今行きますね!」
『あ、言い忘れてましたが軽い上着は着ておいて欲しいっす。走ってる最中、直に風が当たりますから体感温度は実際の気温よりだいぶ冷えますよ』
「うぇ!?な、なるほど……ちょっと待っててください!」
急いで上着を更に1枚羽織る。そうして荷物を手に、アーシュは玄関を出た。家の前には赤いライダースジャケットを着込んだハヤトが待っていた。
「それじゃあ、行ってきます!」
「いってらっしゃい、気を付けてね」
「会ちょ……ううん、流星さんその荷物は?」
「お昼です!その、どこかに積めますか……?」
「それじゃまあここに……燃料タンクに着けてるこのバッグに入れましょう。たぶん入るはず……よしよし」
ハヤトが跨るのは銀と黒の2色に彩られたバイク、カワサキの「Ninja ZX-4R SE」。以前買ったプラモデルのバイクと同じシリーズのもので、普通二輪免許でも乗れる排気量400cc以内のモデルだ。
「それじゃヘルメットを被って、後ろに乗ってください」
「はい。それじゃあ赤坂君……今日は、よろしくお願いします」
「ええ、ご期待に沿えるよう頑張ります。それじゃあ、しっかり掴まって」
「はいっ」
予備ヘルメットを受け取り、タンデムシートの後方に跨ったアーシュは、前方のハヤトに抱き付くように掴まる。
「……流石に感触とかは無いな」
「へっ?」
「いえなんでも!それじゃあ、出発します」
流石に2人とも上着を着込んでいるため、運転に集中出来なくなりそうな感覚は感じずに済んだのであった。そうして2人は、一路奥多摩方面へと向かう。
* * *
奥多摩周遊道路。奥多摩湖沿いの自然豊かな道から始まる、山々に囲まれた眺望の良い道路である。休憩を取れる駐車場の多さや自然を体験できる施設の存在もあり、都内における人気のツーリングスポットである。
「湖面に紅葉が映って、綺麗ですね……」
「今の時期に来る事にして正解でしたね」
2人はその周遊道路までもう少しという地点、大麦代園地売店傍のトイレのある駐車場で休息を取っていた。ここまでのドライブで少し冷えた身体を、ハヤトが持ってきた暖かいお茶で癒す。
「えっと、早めにご飯も食べちゃいます?」
「そうですね。それじゃあ……これ、お昼と言ってましたね。お弁当ですか?」
「はい!頑張ってお弁当を作ってみました!」
美しい湖面を望む休憩所で、2人はアーシュが作った弁当を開ける。いくつかのおにぎり、豚肉の生姜焼き、ホウレンソウやトマトを使った野菜系の副菜に卵焼きと、見た目も華やかだ。
「おお……これ全部流星さんが?」
「流石に初めてだったので、お母さんにも手伝ってもらいましたけど……その分味は保証しますっ!」
「それでは、いただきます……おお、美味い!」
どうやらハヤトの好みの味であったらしい。喜んで食べてゆく姿を見て、アーシュはほっと胸を撫でおろした。
「んっ、美味しく出来て良かったです!」
「ここがこの道の名所、夢の滝ですね」
「わぁ……流れがゆるやかで、落ち着いて見れる滝ですね」
食事を終えた後、奥多摩周遊道路に入った2人は紅葉の道をバイクで駆け抜け、観光名所に辿り着いた。車道から最も間近に見れる滝、夢の滝である。
「もう少し道を行けば九頭龍神社もありますけど、寄っていきます?」
「神社ですか……どんな御利益があるんです?」
「えーと……縁結び・心願成就・病気平癒・心身健全・家内安全・商売繁盛・厄除け・交通安全などなどと」
「交通安全のお守りを買って行きましょう」
「確かに、オレにはそれが一番必要そうですね」
苦笑しながら、2人が乗るバイクは周遊道路の終端、九頭竜橋とその先の九頭龍神社へと向かった。この日は月次祭なども無く、神社はそれ程混んではいなかった。参拝し、お守りを社務所で買ってから、2人はそのまま帰路に就くのであった。
* * *
「ふぅ、数時間だけれどなんだかあっという間でしたね」
「そうですね……」
途中で休憩なども挟みながら、山を下り都市部へと戻って来たハヤト達。アーシュの実家までは、もう1時間もかからないだろう。
「……えっと、その、流星さん。少し、遅くなっても大丈夫ですか?」
「ひゃい!?ど、どこかに寄るんですか!?」
「えーまあその、ちょっとばかしオレの家に」
「!!」
ハヤトの実家、アーシュも訪れるのは初めてだ。しがみ付いたままこくこくと頷く事で、行きたいと意思表示をするアーシュ。それを受け、ハヤトは実家へ向かう道へとハンドルを向ける。
「到着しました、ここがオレの家です」
「お庭が広いですね!それに、あそこは……」
「小さいですけど、家庭菜園を母さんとお祖母ちゃんがやってまして。たまに作った野菜が食事に出たりします」
「へぇ~……それでは、お邪魔します」
ちょうど今は、買い物にでも行っているのか車が無く、家には誰も居ない。二階にあるハヤトの部屋へ、アーシュはお邪魔することになった。
ハヤトの部屋には、少し大きめの棚にアクリルケースが置かれ、そこにバイクのプラモデルがいくつか飾られていた。
「あ、この前の……」
「あはは、プラモ棚のせいでちょっと狭かったらすみません」
「いえ、大丈夫です!それで……その」
アーシュにとっては初めての、同い年の異性の部屋。少しばかり緊張していると、ハヤトから話を切り出した。
「その……こうして友達としてお付き合いして、そろそろ半年ですから……改めて言わせてください」
「っ、は、はいっ」
「オレは、流星アーシュさんが好きです。どうかオレの恋人になってくださいっ!」
他人の目も無い2人きり、そんな状況で、ハヤトは改めてアーシュへと思いを告げた。5月の頃とはもう違う、2人は互いの知らなかった面も知った。そして……アーシュも、心は決まっていた。
「……はいっ!これからよろしくお願いします、赤坂ハヤト君!」
そうして2人は、新たな一歩を踏み出した。
「……アーシュさん、その、尻尾が」
「へっ!?ど、どうしましょう、なかなか引っ込まないです~っ!」
* * *
──────そして、この日はそれだけで終わる事は無く。
(ど、どうしようっ、角も尻尾も全然引っ込まない……っ)
そわそわと尻尾と共に身体を震わせていたアーシュに、ハヤトが顔を近づけて来る。
「その、大丈夫ですか?」
「へ、ひゃいっ!ちょっと落ち着かなくてなかなか……」
「そ、そうですか……それでその、アーシュさん」
「ひゃぅっ!」
ハヤトがアーシュに抱き付く。密着すると、アーシュは服越しに彼の鼓動を感じるようだった。
「も、もしかして、あかさっ、ハヤト君」
「ええと、そのまあ……キスしても、いいですか?」
「きっききききききしゅっ!は、はいっ!恋人同士ですもんね!」
心臓が激しく鼓動を打つ。顔を真っ赤にしたまま目を閉じたアーシュに、ハヤトがそっと唇を重ねた。
「ふぁ……っ」
「ん……っ、柔らか……」
柔らかく触れるだけのキス、それだけでどこか幸せな心地に2人はなった。だが……ハヤトは、それだけでは収まりそうに無くなって来ていた。
「すみません、怖かったら言ってください」
「へっ?んむ!?──────!?」
再びアーシュにキスするハヤト。今度は先程よりも長く…………そして、アーシュの唇に彼の舌が触れる。
「ふぁ!?んむぅっ!?」
驚き口を開けた所に、彼の舌が侵入してくる。目を白黒させたアーシュだが……舌同士が触れるとぞくぞくとした心地よい震えが背筋を走り、力が抜けてその侵入者を受け入れる。
「んむ、れろっ」
「んふ、ぁ、んぇ……っ」
抱きしめられながら舌を絡ませ、どこか恍惚とした気分になってゆくアーシュ。彼の唇が離れると、唾液同士が一瞬橋をかけてから途切れた。
「は、ハヤト君……」
「…………アーシュさん、いいでしょうか」
「は、ひゃいっ。ハヤト君も、男の子……ですもんね」
それまでは友達だったとはいえ、異性の部屋に上がり込むというのは、そういう事になるかもしれないと想像はしていた。アーシュは、彼に身を委ねる覚悟を決める。
「えっと、それじゃあその……っ脱いだほうがいいですよね!」
「あ、その前にちょっと……」
「へっ?」
アーシュを抱きしめたままのハヤトが、彼女の頭に現れたガイアッシュ・カイザーの角に触れる。そこは触覚があるようで、触れられるとどこかくすぐったく感じた。
「ひゃっ!さ、触りたいんですか?」
「はい。ドラゴン娘であるところも含めて、アーシュさんを……あむ」
「ひひゃぁあ!?」
ハヤトはなんと、その角を口に含んだ。歯で軽く刺激し、舌を這わせると……アーシュの身体に痺れが走るようだった。
「ひゃっ、そこだめです……っ!なんだか、変な感じ……っ!」
「感覚あるんですね。……今後慣らしていけるかな」
「ハヤト君は私をどうしたいんですかぁっ!も、もう脱ぎますよっ!」
何か変な感覚に目覚めさせられる前に、アーシュは自ら服を脱いで身体を晒し始めた。ブラウスまで脱ぐと、可愛らしい下着に包まれた彼女の胸が露わになる。
「……っ、アーシュさん、やっぱ大きいですね……っ」
「は、はいその……中学の頃から大きくなって……ど、どうですか?」
「めっちゃイイです」
「あはは……ハヤト君が喜んでくれるなら、良かったです……っんぅ」
ハヤトがその実った果実に手を伸ばす。手付きは恐る恐るといったところだが、丁寧に彼女の身体を解して行こうという意思が感じられた。
「イメトレはしましたけど実践は初めてで……ど、どうですか?」
「ぁっ、もう少し、強くても……っ」
「こ、こうでしょうか」
「んぅっ♡」
少し強めに胸を揉まれ、アーシュの口から嬌声が漏れる。それを聞いたハヤトは興奮を高め、彼女のブラジャーをたくし上げた。
「ひゃぁ……っ」
「直接、触りますね……っ」
「ぁ、はぁっ♡あったかい、です……っ♡」
直に乳房に触れ揉みしだく彼の手はアーシュには暖かく感じられ、心地よさと共に甘い感覚を味わってゆく。ハヤトの指が先端を擦ると、彼女の背筋がびくりと震えた。
「ひぁ、そこはっ♡」
「気持ち良くなってくれてる……っ」
「ひぃんっ♡♡」
揉み解されると共に先端を摘ままれると、快感が走りアーシュは身を捩った。やはり、少し強めに刺激されるのが彼女の好みのようだ。
嬌声を上げ息を荒げる彼女を見ながら、ハヤトは片手を彼女の下半身へ向かわせた。太腿を撫でると、アーシュはびくりと震えた後にゆっくりと脚を開いてゆく。
「さ、触っちゃうんですね……っ♡」
「はい、触らせていただきます……ぁ、ちょっと湿って」
「はっ、恥ずかしいからそういう事は言わな、ひゃぅうんっ♡」
下着越しにハヤトの指が撫で上げると、思わずアーシュは嬌声を上げてしまう。
「直に触りますね……っ」
「ぁ、待ってっくださ、ひゃぃっ♡ぁっ、そこはぁっ♡」
ハヤトの指の先端がツンと立った突起に触れ、その途端アーシュが背筋を反らせ身悶えた。一番敏感な陰核に触れたようだ。
「あ、ここ擦るとこっちがヒクヒクして……」
「ひんっ♡らめっ、だめですっ♡そこは、そこ、ぁあっ♡」
アーシュの陰核は特に敏感らしく、指が擦れるたびに秘所が蜜を垂らす。入り口がヒクヒクと震え、そこにハヤトは中指を侵入させ、少しずつほぐそうと動かしてゆく。
「ぁ、っあっあっ♡あぁっ♡」
「ちょっとずつほぐれて来た…………気持ちいいですか?」
「いっいぃっ♡いいっですからぁっ♡」
敏感な陰核と同時に愛撫される事で、膣内に入って来る異物の感覚も気持ちいいものだとアーシュの身体が認識してゆく。そして、膣襞の一点を擦られたと同時に突起が擦り上げられ──────。
「ぁ、あ──────っ!♡」
大きく身体を跳ねさせ、アーシュは絶頂に至った。快感に意識がふわふわとする中、彼女はハヤトの手でベッドに横たわらせられる。そして、スカートと下着が彼の手で取り払われ一糸纏わぬ姿となった。
「アーシュさん、いい、ですか?」
「へぁ、は……いっ!?」
アーシュは彼の姿に驚愕する。ハヤトも自らの服を脱ぎ、裸となったのだが……その股間に、雄々しい物がそそり立っていた。
(お、おぉおおおとこの人ってあんな、あんなに大きくなるの!?は、はいっちゃうの!?わたしに!?)
「ゴムも付けましたし…………行きますよ」
「ひぃっ!お、おっきいっ!」
彼のモノが宛がわれ、一瞬怖気づきそうになるアーシュ。しかし身体は快感の余韻で上手く動けず、そのまま…………ハヤトの逸物がゆっくりと侵入してゆく。
「ひっい゛!ひろ、ひろがっ…………!あ、あ゛ぁっ!」
「い、痛くないですか?」
「いたっくは、ない、ですけどぉっ!なにか、なにか広がって……っぁあぁっ!」
ドラゴンの力が出たままであるが故か……実際には痛みはあるものの、耐えがたいとまで感じる程ではない。そのまま、ハヤトのモノが僅かな抵抗を突き破り、奥へと入り込んでゆく。
「はっぁ、あぁあっ♡」
「だ、大丈夫ですか?」
「らいじょぶ、です……っ♡い、いま擦られたところが、なんだか……っ♡」
奥まで挿入される中で、彼の雁首が擦り上げた個所から強い快感が走る。純潔を失ったばかりでありながら、アーシュは彼のモノと快感に順応しつつあった。
「すみません、あまり我慢できそうに……っ!」
「ぇ、っひゃぁあぁっ♡そこ、ひぃっ♡そこ擦られるとっ♡」
ハヤトが腰を動かし突き上げ始める。中で蠢き擦り上げられる度に、アーシュの敏感な個所が刺激され、彼女は甘い嬌声を上げさせられた。
「いぃっ♡なんっでぇ♡はじめてなのに、きもちいですっ♡」
「っ、凄い、アーシュさん、エロいです……っ!」
「そんなぁっ♡わたし、そんなえっちなこじゃないですっ♡」
「いや、正直、恋人がエッチなのは嬉し……っくぅっ!」
彼女の膣内は早くも快感の味を覚え、ハヤトのモノに絡み付いて来る。その快感は彼の衝動を更に煽るもので。
「ひぃぁあっ♡はげし、はげしいですっ♡」
「アーシュさん、アーシュさん……っ!」
「だめ、またなにか、きちゃ…………っ♡」
夢中になって腰を動かし突き上げるハヤト。その律動にアーシュもまた快感を高められて行き…………互いに、限界が訪れた。
「アーシュさ、く、ぁああっ!」
「ぁ、どくって、ひぃいぁああぁぁあっ!♡」
膣内で、ハヤトの欲望が爆ぜる。ゴム越しに放たれたそれは熱く大量で、アーシュの中に彼の情熱を伝えてゆく。
「ぁ、あぁ……っ♡すご、いぃ……っ♡」
「アーシュ、さ……っ」
「ひぃ、うんっ♡」
逸物と、精液が溜まったゴムが引き抜かれる感触だけで快感に震えるアーシュ。その様を見て、ハヤトは更に昂ってゆく。
「すみません、もっと……したいですっ」
「え、ひゃ…………ぁあぁああぁっ♡」
──────そうして、その後3時間程の間、2人は情熱をぶつけ合ってしまうのであった。