※この作品はR-18です。

Battletech:Tales of Jade Falcon Remnants   作:Sykyu

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Ep.12_06

Union class Dropship Cabin

Zanderij System,Zenith

Jade Falcon

2 September 3151

 

 士官室の扉の前で、ツェレンがゾリグを待っていた。

 薄暗い灯火に上から照らされて、壁に背を預けて、目だけが彼の方を窺っている。

 しかし、ゾリグはいつもと同じノリで彼女に声をかけようという気分にはならなかった。

 今の彼の頭にはそんな余裕はない。

 

「大丈夫?」

 

 だから、先に口を開いたのは彼女だった。

 穏やかで柔らかな声。探りを入れてくるような仕草は見せない。

 彼女も彼とトヤーの間に何かが起きたことは察している。

 ただ、何が起きたのかまでは把握していない。

 

 首の動きだけで、部屋の中に入れろとゾリグに指示を出す。

 話しにくいこともあるだろうという配慮か。

 

 鍵を開けて、彼女を室内に迎え入れる。

 椅子を勧めたが、彼女は座る様子を見せなかった。

 

「何があったの?」

 

 邪推はしない。

 知らないことはこうして直接聞きにくる。

 わざわざ裏を読んでくるような相手ではない。

 踏み込んでくるのは同僚としての気遣いか、それともドルジの名代としての責任感か。

 

 隠し事をするような間柄ではない。

 ゾリグとツェレンは恋人同士でもないのに、お互いの下着の色まで知ってる。

 友人の妻、同じ隊の同僚。上官。

 よくわからないうちに関係はどんどん変わっていた。

 

 そんな長い付き合い彼でも、ツェレンの意図はいつもわからない。

 いずれにせよ、今のゾリグには彼女の問いに答えられなかった。

 自分でも何に迷っているのか、うまく言葉にできない。

 ゾリグは気の利いた返事も口に出せないまま、寝台に腰かける。

 

 しばらく沈黙が流れたのち、ツェレンが静かに口を開いた。

 

「飛べないのは、ツラい?」

「……ああ、キツいな。」

 

 目をそらして呟いたその声に、ツェレンはそっと笑みを浮かべる。

 いつもの勘が死んでいるだけ、視界が狭まっているだけで、ゾリグの頭の働きが落ちているわけではなかった。

 パイロットに似つかわない細い指が彼の頭を撫でた。

 年長の彼を子供のように扱うのはこの部隊では彼女だけだ。

 

「私もちょっと、寂しいかな。」

 

 彼女の言葉を耳にしたとたんに、ゾリグの腰をゾワッとした感覚が走る。

 違和感にツェレンを見上げた。何か彼女に深刻な印象を与えてしまったかもしれない。

 ゾリグの目前でツェレンは上着のボタンに指をかける。

 何のためらいもなく肌を露わにして、下着までを床に捨てると、豊かな胸を見せつけるように胸を張った。

 彼女の抜き身の肢体にゾリグの身体が正直に反応する。

 やられた。と気が付いた時には彼女から目を逸らせなくなった。

 

 ふと、彼の脳裏にわずかに数分前の出来事が蘇る。

 彼に跨って、身体を震わせる小さな身体。

 柔らかな腿とその上の若い弾力のある桃。

 汗で光る肩と背。掴み込むと指が埋まる2つの果実。

 懸命に応える器用な舌。

 真っ赤な顔で喘ぐ、切なげな声。

 奔流に悦び悶えて、彼にしがみつく両手。

 

 愛おしい。という言葉がゾリグの頭に浮かび、彼はそれをすぐに認める。

 今はトヤーの全てが愛おしかった。

 

 自覚さえしてしまえば、あとはもう開き直るしかない。

 靄のようだった頭の中が晴れて、急に思考がすっきりとする。

 全身に活力が戻り、既に猛っていた部分は更に力が漲った。

 

 荒れ狂い始めた彼の股下にツェレンの目が向く。

 膝をついて静かに手を伸ばしてゾリグのズボンの金具に触れようとしている。

 しかし、それは彼女の役目ではなかった。

 ゾリグは、その手を掴んで止める。

 

「……ドルジの旦那への説明が面倒だから、それはやめてくれ。あと、こいつはトヤーのだ。」

 

 ツェレンが驚いたようにゾリグの顔を覗き込んだ。

 しばらくの沈黙のあと、肩をすくめると小さく笑った。

 

「そっか。なら、もう大丈夫だね。」

 

 彼女はゾリグの元を離れて、目の前で肌を再び服の下に収めた。

 何もなかったかのように、彼にひらひらと手を振って部屋を後にする。

 

 部屋にひとり残されたゾリグは、深く息を吐いた。

 独りでには収まりそうにない熱を鎮める方法を思案しようとしたが、冷水のシャワーくらいしか方法が思いつかなかった。

 やれやれと、服を脱ぎ始める。

 上着を寝台に放り、ズボンに手をかけたところで、再び部屋の扉が開いた。

 

「ナラン~、ツェレンが鍵返してきてって......」

 鍵を片手に部屋に入ってきたトヤーがゾリグの姿を見て、目を瞬かせる。

 彼女の表情に期待と色気が宿った。 

「えへへ、ゾリグ......まだ、元気だね。私もまだ、もうちょっと欲しいかも?」

 ねだるように口元に寄せる両手にすら、心がくすぐられる。

 ゾリグはトヤーを抱き寄せて、ワンピースの裾を掴むと捲って、一息に彼女を剥いた。

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