Battletech:Tales of Jade Falcon Remnants 作:Sykyu
Union Class Dropship,Sacred Realm
BlueHole System, Nadir JumpPoint
Jade Falcon
9 January 3152
「ああっ...、そんなっ!!」
切なげな叫び声は掠れて、高音しか出ていなかった。
聖域の祭壇に両の手を付いたエレナの白い肢体は紅を帯びて、白銀の髪の毛だけが光を鋭く反射して影を揺らしている。
彼女の女性にしっかりと繋がった男性は、エレナが這って、逃れようとしても返しの部分が自身の縁に引っ掛かって一向に外れてくれない。
寧ろ彼女の内側はそれを絞り込むように締め付けて、更に身体の奥底にその先端を導こうとしている。
男の親指が一本、上に向かって突き上げられた女のもう一方の入り口の中に、埋もれていた。
本来は出口であるはずのそこは、彼の指を掴んで離さず、むしろ更に内側に引き込もうとすらしている。
その押し引きの間も、彼女を天上へと導く摩擦は止まない。
新たな刺激は、エレナの脳をますます痺れさせて正常な思考を洗い流していく。
もう何度、エレナの頭の中は真っ白に漂白されたのか分からない。開いたままにされた脚は、隙間を閉じることを許されず、股の間から溢れかえった液体は滝のように足元に流れ落ち続けている。
もはや床に滴るこの聖水の由来を限定することは誰にもできない。
お互いの山脈を駆け下り、丘陵を渡り、平野を疾った汗や唾液に体液の支流が合流した大河の行き着く先がこの瀑布なのだ。床には命のスープたる海が出来上がろうとしていた。
大自然の恵みの流れの縮図がこのまぐわいには投影されている。
この新たな大地の創造を大きな2つのハンドベルが祝福していた。
彼女の肢体が揺れるたびに、両胸の先端の突起を挟んだクリップを通じてそれに振動が伝わり、金属の鐘は音を奏でる。
エレナは自分が世界の創世の神話の一端に触れていることを自覚した。
「...たっぷり、...かけて。」
既に生命の蜜の壺は溢れ返っているにも関わらず、そう懇願する。
足の親指を濡らす波濤が大海原の終わりのない拡大の証明だった。
いずれこの大地も、このミネラルの溶液に浸される。
拘束されて、天井から吊るされた手首と背中、腰で大きく反った弧を描いていると、薄い胸でも膨らみを主張できた。
頭に巻かれた目隠しは光を通さずに、自分の有り様を確認することも、自分を好きにしている男が誰なのかを確かめることも許されていない。
それでも剥き出しになった胸が自由に宙を踊る感触や彼の手が腰に触れる感触を通じて、自分の肢体が途方もなく愛されていることを実感していた。
「どうか...、奥までッ!」
次の脈動を感じたエレナは舌を突き出して、己の願望を男に伝える。
もう既に幾度となく繰り返し叶えられた願いを改めて口にした。
身体を覆っていた、邪魔な着衣の残りはいつの間にかどこかへ消えている。肌と肌が触れ合い、擦れ合うことがこんなにも尊いことなのだとは、エレナは彼と交わるまで感じたことは無かった。
氏族の教えでは不浄と教わることに、男と女が交わりの末に子を成すという営みがある。
幸い、エレナの経歴は既に汚れきっていた。
だから、男に精を懇願することを遠慮をする理由はない。
「...中に、...ください。」
そんな、言葉を存分に心の内から吐き出す。
それに加えて、彼の名を魂に刻むように腰を揺さぶられる度に連呼した。
創世の神話の第一編の最後は大抵同じ展開を迎える。
エレナは奇を衒うことなく、同じ展開を辿ろうとしていた。
――人類を創るのよ。
また、身体の中で強壮に成る一本の神槍に膨らみを感じる。
彼の名を口の中で唱えると、その瞬間にエレナの身体の内で雷が落ちた。