Battletech:Tales of Jade Falcon Remnants 作:Sykyu
Camp Jaipur , Rounge
Alyina System, Noida
Alyina Mercantile League
12 February 3152
縫合の痕はまるで目立たない。
まるで魔法のように元通り。
「また、数ヶ月しないうちに手術しないといけないんだけどね。」
マリオ先生は、そう言ったけどまだ若い女子にとってはそんな先のことはどうでも良かった。
そう。縫合の糸も取れて完全に傷口が繋がったということは、もはやいろいろなことを我慢する必要がない。
何の遠慮もなく、何の躊躇もなく、致し放題。
あたしはこれから愛しの彼が、あらゆる手でこの若さと張りに満ちたボディに向けて、欲を放ちたくなるように誘いをかけるのだ。
――この前は話しかけられなかったけど。
今日もあの意地悪なマイさんをボコボコにした後だから、あたしは気分がいい。
マイさんの口から漏れる、くっ...って声を聞くたびに、あたしの悩みが一つ消えていく気がしていた。
あたしに負けるたびに、マイさんはウーリン姉とストレスの解消をするのだから、いわゆるウィンウィンの関係になってるはず。
マイさんもウーリン姉も、この船に来た頃よりも身体に丸みが増して、健康的な肌艶になっていた。
――あたしも幸せになるんだ。
久しぶりに着た、おへそ丸出しのシャツと、お尻のはみ出るホットパンツで武装して、中身は紐よりはちょっとマシ程度の下着で包み込んで、いざ勝負。
ばぁん、と音を立ててラウンジの扉を開ける。
ゾリグは、まだこの部屋に居るはずだった。
「へっ?」
ゾリグの名前を呼ぼうとして、あたしは目の前の光景に変な声を出してしまう。
――こんなのってないよ。
あたしの目の前には、ゾリグとナランがいる。
珍しくもない組み合わせ。
でも、ナランは立ったまま、パイロットスーツの下半身を全て脱いでいる。
その前で、跪くような姿勢をするゾリグの手は彼の腰をしっかりと捕まえていた。
あたしはこの体勢をよく知っている。
だって、ゾリグのを口で咥え込む時は必ずその姿勢になるから。
胸で挟む時は、ゾリグに座ってもらう。
目の前の2人の姿勢は、まさにあたしがこれからゾリグにやろうとしていたこと、そのままの姿だった。
――ヒドい...。
ナランとゾリグの付き合いが長いのは知ってる。
でも、そんな仲だったなんて...。
あまりのショックで、あたしは声も出なかった。
でも、目に溜まる涙に気がつくと急にしゃっくりが出るようになった。
「待て、トヤー。何を考えているのかは知りたくないが、それは勘違いだ。」
ゾリグが慌てて何か言い訳を始めたけど、そんなのは聞きたくない。
――ゾリグのバカバカバカッ!
心の中だけで、彼を罵りまくる。
それでもなおあたしをなだめようとする2人の声がうるさくて、あたしは彼らの声をかき消すくらいの大声で泣くことにした。