Battletech:Tales of Jade Falcon Remnants 作:Sykyu
Mining district
Esteros System,Alkahera
Jade Falcon
7 July 3151
目の下に出来ていたクマが消え、崩れていた姿勢が直った。制服からシワが消えて、所作の鋭さが帰ってきた。
プリヤンカの変化は彼女の周囲の気を引いた。中には何があったのか彼女に訊ねる者もいたが、彼女は答えをはぐらかした。
それを正直に口にするのはどこか照れ臭く感じられた。
その日の任務を終えて日報に起こすと、プリヤンカの身体と心が自然に彼のもとへと向かう。
夜半の風に撫でられながら、プリヤンカは脚を早めた。基地の灯りはまばらで、闇がすぐそばで息づいている。
今夜も目的の部屋に近づくと彼女の耳にツェレンの甘やかな声が届く。
最初は衝撃だったこの声も数日を経て、すっかりと馴染んだ音に変わっている。
体調の回復と共に、熱を孕んだ音はプリヤンカの身体に確かな反応を引き起こしていた。
扉の前で足を止めて、ほんのわずかな間だけ彼女はそこに立ち尽くす。
意を決して一歩踏み出すと扉を開く。
部屋の中には灯りが落ち、月光が薄く床を照らしていた。
部屋の奥の寝台の上には今日もツェレンがいる。
迫力ある裸身を晒しながら、ドルジに身を委ねるツェレンの碧い瞳がまっすぐにプリヤンカを見た。
汗に濡れた髪が頬に張り付き、蕩けるような笑みを浮かべている。
いつも通り、彼女は女神のように美しい。
目の前の光景に自然とプリヤンカの頬は赤らみ熱を帯びる。
プリヤンカは静かに床に座ってツェレンが乱れ咲く姿を目に焼き付けた。
心臓が喉からせり上がってくるような感覚に襲われる。
対処法が分からなくて、知らないうちに歯を食いしばってそれに耐えていた。
何度か深呼吸を繰り返してわずかに平静を取り戻す。
それでも、その平静はツェレンの蕩けた目を見るたびに吹き飛んだ。
「プリヤンカ、来る?」
突然、ツェレンが荒い息の合間から驚きの言葉を口にする。
ツェレンと彼の交わりはまだ終わっていない。
ドルジに後ろから貫かれたまま、両腕を引かれて背を大きく反らしている。
自分が何に誘われているのか、プリヤンカはすぐに理解した。
ツェレンが揺れる胸を突き出した姿勢のまま、声を喉の奥から漏らして肢体を硬直させる。
既に股下が洪水となっていた彼女の身体はその声に抗えなかった。
自分でも驚くほど素直に上着のボタンを外しはじめる。
服を脱ぎ捨てて、下着を乱暴に剥ぐ。
制服の下に隠していた肢体を自ら曝け出した。
白いシーツの上に飛び乗った勢いのまま、ツェレンの白い胸元に引き寄せられて抱かれる。
踊るように揺れる大きな双房の間で顔をくすぐられるとプリヤンカの息も乱れた。
ドルジの視線がプリヤンカを貫く。
もう逃げ場はない。
「大丈夫よ、プリヤンカ。」
ツェレンの唇が、彼女の強張った首筋を優しくなぞる。
プリヤンカの褐色の肌は既に汗に濡れて独特の光沢を放っていた。
ツェレンはプリヤンカの正面に回ると彼女の太腿の間に割って入りこむ。
優しく唇を重ね合わせると、プリヤンカの身体の上から下へと丁寧に唇を這わせた。
未知の感覚から逃れようと本能的に身を捩る。
プリヤンカの身体が背面からベッドに倒れ込もうとするのをこの部屋の主が支えた。
図らずもドルジの腕の中に飛び込むことになったせいで、彼女の身体を這う感覚は倍に増える。
内腿の熱く滲んだ箇所をくすぐるツェレンの舌と、両胸を弄る大きな手からの刺激を同時に受けてプリヤンカは肩を震わせた。
力に満ちた手はプリヤンカの大きく実った胸から締りのある腰へと滑り、太い腕が後ろから彼女の身体全体を確かめるように包み込む。
刺激を受けるたびに唇からは艶やかな声が途切れ途切れに漏れた。
プリヤンカは荒い息を吐きながら羞恥のあまりに両手で顔を覆う。
そこで初めてまだ自分が眼鏡をつけたままであることに気が付いた。
気になったのは一瞬で、すぐに身体が大きく弓なりに反って、宙に浮く。
肢体の痙攣が治まるのに合わせて、ドルジが身体の重みを載せる。
もう、戻れないところまで来ていた。
──怖くないよ、大丈夫。
ツェレンが、プリヤンカの胸元を弄りながら、耳元で囁く。
プリヤンカは前に進む覚悟を決めて、ドルジに頷いた。
確かな強さをもって、彼は彼女の奥へと入り込んでくる。
ゆっくりと押し広げられる感覚に、思わず背が仰け反り腰が持ち上がった。
僅かな抵抗の後に身体の奥で何かが弾けて、破ける音がする。
その衝撃に、プリヤンカの全身に緊張が走り、大きく両脚を開いて再び背を反らした。
痛みに声を上げかけたが、その悲鳴はツェレンの口に吸い込まれる。
細い腕が勝手に彼の背に回り、胸が潰れて形が変わるほどに強く彼にしがみついた。
腕だけでは足らずに両脚も絡めて、涙を滲ませる。
背中をなぞる指先、腰を支える腕、指の間から漏れる熱。全てが彼女の内側に火を灯した。
やがて、ドルジが動き始め、何度も、何度も、彼はプリヤンカの奥深くまで貫く。
そのたびに、痛みが別の感情で上書きされた。
プリヤンカは幾度も絶頂を迎える。
軽い呼吸困難に喘いでいると、彼の動きがひと際深く強くなった。
プリヤンカが彼の膨張を感じた次の瞬間に、奥の奥まで貫かれる感覚と共に、熱い液体が体内に注がれる。
自分の内側が彼で満たされていく。そんな感覚に、プリヤンカは瞳を潤ませた。
もう、何かに抗う理由なんて何もない。
繰り返す喜びの波に身を任せながら、プリヤンカは初めて味わう幸せの波に包まれる。
余韻に浸っていたプリヤンカの下腹部を新しい刺激がくすぐった。
脚の間から、少しずつ零れ落ちていく温もりをツェレンがそっと舌で拭っている。
プリヤンカが身を捩ると褐色の肌にしっとりとシーツが貼りついた。
まだ身体が戸惑っている彼女の目の前でツェレンの下半身が再びドルジを受け入れて始めた。
彼女の全身が前後に揺らされるのを目にしながら、ふいにプリヤンカは笑う。
初めて知った、与えられる悦び。
そして、受け入れられる幸せ。
夜が明ける頃にプリヤンカはシーツに包まれたまま、ツェレンとドルジの合間で目を覚ました。
温もりに包まれて、彼女はもう過去に戻ることはないと確信する。
もう心も身体も、この部屋と彼らに預けてしまっていた。