※この作品はR-18です。

白銀の聖騎士と懺悔室の聖女   作:Rオウ

6 / 8
第6話 結ばれる聖騎士と聖女

「セレスティア様!」

「あぁ、アルドリック様!」

 

 冷たい石の床に倒れ込み、二つの身体が熱く重なり合う。

 

 懺悔室の小部屋にはもはや神聖さの欠片もなく、ただ二人の男女の身体から立ち上る熱と乱れた呼吸、そして衣擦れの音だけが満ちていた。

 

 二人はしばし見つめ合った後、どちらからともなく再び唇を求め合った。

 今度は先程のような一方的な激しさだけではない。セレスティアもまた迷いを振り払うかのように彼の唇に応え、差し入れられたアルドリックの舌に絡ませた。

 

 長く、深い口づけが二人の間に残っていた最後の壁をも溶かしていく。

 

 やがて唇が離れると、アルドリックはまるで砂漠の中を彷徨っていた旅人がついにオアシスを見つけた時のように、セレスティアの薄絹の夜着に手をかけた。

 薄く滑らかなその絹の手触りを愉しむこともなく、アルドリックはすぐに剥ぎ取ってしまう。

 

「あぁっ……!」

 

 セレスティアは自分の肌が全てアルドリックの目に晒されることに途轍もない興奮を覚えつつも、学んだことをすぐに実践に移した。露わになった胸を手で隠す振りをしつつ、その実、内肘を使って乳房を自然に押し上げるのだ。更に上体を反らすことで形の良い巨乳がアルドリックの手元に文字通り差し出されてしまう。

 

「セレスティア様……ああ、セレスティア様!」

 

 蝋燭の灯りを受けて仄かに輝く聖女の柔らかな乳房が影の中に浮かび上がり、男性の興奮を誘うその仕草に、堪らずアルドリックの手がすぐさま伸びる。アルドリックの手が挑むようにセレスティアの乳房を掴み、彼の指先が天鵝絨(ビロード)のような肌触りの胸にグッと沈み込んだ。

 

「くぅ……これが、これがセレスティア様の!」

 

 生まれて初めて触れる女性の乳房の感触に目を見張って驚くアルドリック。

 その手の上からセレスティアは自分の手を重ね、上目遣いでアルドリックを無言で見上げる。

 セレスティアは男性に初めて乳房を掴まれた衝撃と恥ずかしさに一瞬俯いてブルブルと震えながらも、訴えかけるような想いの籠った目でアルドリックを見つめている。

 

「あぁ……」

 

 夢の中で。

 

 そして告解の中でも幾度となく焦がれたその肢体が、今、アルドリックの腕の中にあった。

 夢の中の彼女はアルドリックを拒んでいたが、この腕の中のセレスティア様は自分と同じ気持ちなのだ。

 

 彼は衝動に突き動かされるように彼女の胸を揉み、もう片方の左手がセレスティアの肌の上を滑るように動いていく。染み一つない滑らかな肩から手を滑らせ、か細い腰のくびれへ、そして柔らかく美しい臀部の膨らみへとその手がたどり着く。

 

 その眼に称賛と興奮の色を浮かべながらセレスティアの腰を強く引き寄せ、右手はその重みを確かめるように揉みしだいた。そして我慢できないとばかりに堅く尖り勃った頂きに指先を伸ばした。

 

「あっ……!」

 

 アルドリックの指先が硬く尖った頂きに触れるとセレスティアは小さな悲鳴を上げ肩を震わせた。

 長い金の睫毛が不安そうにフルフルと揺れて、その頬は羞恥で赤く染まっている。

 

「……なんて美しいんだ」

 

 セレスティアの恥ずかし気な仕草と羞恥で赤くなった顔をしながらも物欲しそうなその雰囲気がアルドリックを煽りまくっている。

 

 必然、彼の指に必要以上に力が入り、強く挟んだまま尖り勃った頂きに指先がかかる。

 彼女は快感と痛みが混じったようなくぐもった声を漏らし、先端を摘まんでいる彼の腕をぎゅっと掴む。

 

「このようなもの! 我慢などできるわけがない!!」

 

 アルドリックは一声唸るとその頂に顔を寄せ、その唇で聖女の未踏の頂きに挑みかかった。

 

「あ……アルドリックさまっ!」

 

 セレスティアはびくりと大きく身体を跳ねさせ、熱い吐息と掠れた声で愛しい男の名を呼びながら逃れるようにその身を捩る。

 

 だがそのセレスティアの動きがアルドリックを更に煽る。

 

 欲望を煽られ続けたアルドリックは無意識に懺悔室で自身が告白した妄想を忠実になぞりはじめる。

 指先で堅くなった彼女の頂を捉え、指が何度も何度も円を描き、捏ね、軽く引き伸ばし、転がした。執拗に、彼の告解通りにどこまでも執拗に。その動きにもはや初めて触れる不器用さや躊躇いはなかった。

 

 アルドリックの指が動く度に甘美な痺れが強烈な快感の波となって全身に広がり、セレスティアの思考を蕩かしていく。

 

「あ……ん、ぁ! アルドリックさま! は、激しすぎ……んはぁ!」

 

 セレスティアは身を捩り、与えられる快感に悶えて切なげで潤んだ喘ぎ声を漏らした。瞳は焦点を失い潤み、彼の腕を掴む指にさらに力がこもる。

 

 だが、アルドリックは止めない。むしろ彼女が甘く喘げば喘ぐほど指の動きはさらに執拗さを増し、彼女を快感の頂へと容赦なく追い立てていく。

 

「ああ、告解の通りになんて!? ダメ! いけません! あ、そんな! んんっ!」

 

 セレスティアは激しい快感の奔流の中で恍惚としながら絶頂に至るのを待ち望んでいた。

 彼の夢の中のように、彼の欲望のままに、自分が蕩かされ、満たされていくことに悦びを覚え、彼にその自分の姿を見られてしまうのが更に興奮を押し上げた。

 

「も、もう無理……です! アルドリックさま! あぁんっ!」

 

 ついに、快感に耐えきれなくなり甲高い嬌声が彼女の唇から迸った。

 セレスティアの息は絶え絶えになり、身体は快感の波に打ち上げられた魚のようにアルドリックの腕の中でビクッビクッと小刻みに震えている。

 

「はぁ……はぁ……んッ…………ぁ……」

 

 セレスティアが自分の腕の中で絶頂に至ったのを感じ、アルドリックの指の動きがようやく緩んだ。彼の瞳にはまだ欲望の熱い色が深く揺らめいていたが、腕の中の聖女が見せた快感に悶えるの表情と濡れた瞳に見入りながら、一種の達成感にも似た満足気な雰囲気が漂っていた。

 

「ですが、セレスティア様……まだ、私は想いはこの程度ではまだ満足できないのです」

 

 アルドリックはゆっくりと顔を寄せると、指で熱く尖ったままの彼女の頂に、今度は自身の唇で恭しく挟み込んだ。

 

「ひゃっ!?」

 

 指とは全く違う温かく湿り気を帯びた柔らかな感触に、その直接的な刺激にすでに限界を迎えていたはずのセレスティアの身体が再び大きく跳ねた。

 アルドリックは驚くセレスティアに構わず、唇だけでなく舌先で敏感な堅く尖った頂きを優しく嬲り始める。

 

「あ、あぁ! だめ、そこは! んんっ! あぅ!」

 

 アルドリックの指で高められ絶頂させられた直後での、脳髄を直接焼くような甘美な刺激にセレスティアの思考は白く溶けて快楽の波に翻弄されてしまう。

 息をするのも忘れ、媚びを含む嬌声が連続して漏れて身体はアルドリックの唇から逃れるようとくねらせた。

 

 そして、二度目の絶頂が快楽に震えるセレスティアの身体を容赦なく襲う。

 

「あ、あぁあああッッ!!」

 

 一度目よりもさらに激しく深く、全身の神経が焼き切れるかのような強烈な閃光が彼女を貫き、意識が完全に白く染まった。

 セレスティアの身体は細い腰を中心に限界を超えて弓のようにしなり、大きな胸を弾ませ短く鋭い痙攣の後にぐったりとアルドリックの腕の中に崩れ落ちた。

 

 形の整ったセレスティアの美しい唇からは熱い吐息が漏れ、大きな胸が呼吸に合わせて上下し続けていた。

 彼女の中の衝撃がそれだけで窺い知れる。

 

 アルドリックは腕の中でぐったりとなった彼女の様子に、ようやく自身の行動の激しさを自覚し、動きを止めた。

 

 だが、それも束の間だった。

 彼の手は今度は労わるかのように、絶頂(イ)き果て汗ばんだ聖女の肌を撫でながら再び彼女の美しい腰のラインをなぞり、下腹部の丸みを帯びた柔らかな丘、そして彼女の臀部へと滑り落ちた。

 

 その豊かな弾力を確かめるように、アルドリックは力強くそして慈しむように揉みしだいた。

 その温かさ、弾力、指先が触れるたびに聖女が甘く息を途切らせる反応の一つ一つが彼の理性を再び溶かし獰猛で本能的なものを呼び覚ましていく。

 

 経験のないアルドリックが張りのある臀部を時に強く掴むと彼女が小さく身を捩じる。

 すると慌てて力を緩める。

 

 彼はその不器用な手つきで、聖女の肌に熱い痕を残していくかのようだった。

 セレスティアは二度の絶頂の余韻に蕩けながらもアルドリックの首に腕を回し、彼の探るような愛撫を恍惚とした表情で受け止めた。

 

 やがてアルドリックの顔に決意が浮かんだ。

 

 彼の熱く滾ったものが彼女の秘められた場所へと近づいていく。

 しかし経験のない彼はその昂ぶり怒張した先端をどこへ導けばいいのか分からなかった。

 

 聖騎士のアルドリックはどこまでも己に厳格で、直接娼婦を買い求めたりはもちろん、男性同士のそういった会話からも完全に距離を取っていたのだ。

 

 アルドリックの焦りと混乱は最高潮に達していた。

 よもやこの状況で聖女を相手に無様な自分を曝け出すことになろうとは夢にも思っていなかった。

 

 手探り状態のまま彼の熱く膨らんだ先端が彼女の白く滑らかな内腿を掠め、恥骨のあたりにこつりと当たりつるりと滑ってしまうのを繰り返した。

 アルドリックはその度に小さく呻き、セレスティアの肌の熱さと柔らかさに自身の分身に加わる刺激に呼吸を乱した。

 

 その不器用で、しかし切実な様子にセレスティアは躊躇いつつも意を決してそっと彼の手を取った。

 その聖女の仕草に焦りまくっていたアルドリックの心が落ち着き、聖女は落ち着いたアルドリックを見つめ、恥じらいに頬を染めながらも自身の震える指先で彼の熱く脈打つ、驚くほど堅く逞しいそれを掴んだ。

 

「これが……アルドリック様の!」

 

 椅子の手すりの冷たく硬質な感触とは全く違っていた。

 ひどく生々しく、燃え上がる様な熱量と力強い生命の脈動がそこにはあった。

 

 そのあまりにも滾った塊にセレスティアは息を呑み、慌てて手を離しかけた。

 だが、それよりも早くアルドリックの大きな手が、彼女の手の上から強く重ねられる。

 

「──ッ!」

 

 彼の力が、セレスティアの手を自身の昂りに固く握りしめさせる。

 彼の告解にあった言葉をなぞるかのように、アルドリックは彼女の手を握ったまま、ゆっくりと、しかし抗うことのできない力で上下に動かし始めた。

 

「あぁ……まるであなたの夢の中のように……」

 

 セレスティアの手が彼の望むままに動かされていた。

 その強引とも言える彼の行為と、一方で手のひらで感じる彼の熱く堅く脈動しているもの、そして何度も繰り返される摩擦。

 

 それは先ほどの胸への刺激とはまた違う、直接的で、より屈辱的で、そして何よりも甘美な快感だった。

 セレスティアは最初は戸惑いに震えていたものの、次第に彼の動きに合わせて自身の手を委ね、うっとりとした表情で熱い吐息を漏らし始めた。

 

 アルドリックの大切なものをセレスティアに委ねているようなものなのだ。

 そして告解の中で彼が語った夢の中の出来事が今、この手の中で現実になっている。

 

 しばらくの間、アルドリックはセレスティアの手による奉仕を続けさせた後、自身も昂りの限界が近づいたのか、そっと彼女の手から自分の手を離した。しかし、セレスティアは、まだ恍惚とした表情のまま、まるで名残を惜しむかのように、あるいは彼への奉仕を続けたいと願うかのように、自身の白い手をゆっくりと上下させるのを止めなかった。

 自身の欲望の塊を見つめるそのうっとりとしたセレスティアの様子と、滑らかに動く聖女の手はアルドリックをどんどん追い詰めていく。

 

「せ、セレスティア様……」

 

 アルドリックの声が、焦りと抑えきれない欲望でかすかに震えている。

 

「そろそろ……お願い、いたします……も、もう我慢が……」

 

 聖女に対してのあまりにも不敬で背徳的な懇願。

 しかし、本能に突き動かされた彼にはそれを口にする以外の選択肢はなかった。

 

 その切羽詰まった声にセレスティアは夢見心地で繰り返す手の動きから意識を引き戻された。

 

 彼女はゆっくりと熱に潤んだ瞳でアルドリックを見上げる。

 彼の苦しげな表情と、懇願するような眼差し。それを見て彼女の唇にいつもの聖女としての慈愛とはかけ離れた悪戯っぽい微笑みが浮かんだ。

 

「ええ、分かりましたわ、アルドリック様」

 

 アルドリックの欲望の塊を煽るように擦り上げていたその手を止めると、改めて自身の手で優しく包み込み、そしてゆっくりと自身の最も柔らかく、熱く、蕩ける蜜が滴っている秘密の入り口へと導いた。

 

「……ッ!」

 

 アルドリックは先端が触れたその柔らかさに息を呑んだ。

 堅く怒張した先端が手の感触とは違う、生まれて初めて女性の柔らかく蜜の滴る秘密の場所に入りかけようとしている。

 

「こ、これは……ッ! あぁ、セレスティア様!!」

 

 彼女の小さな手に導かれるまま、アルドリックは自身をゆっくりと奥へ押し進めた。

 

「ん……ッ!!」

 

 セレスティアは一瞬だけ息を止め、身体を強張らせた。

 経験のない鋭い痛みが彼女を貫き短い悲鳴が漏れる。

 しかしその痛みはすぐに身体の奥深くから湧き上がってくる熱い奔流に飲み込まれた。

 

 アルドリックもまた初めて感じる女性の内部と、聖女である彼女を貫いてしまった罪悪感と背徳感に燃える上がる様な興奮に打ち震えていた。

 

「あ……アルドリック……様ッ!」

「あぁセレスティア様! 許してください! しかし……私には……ああッ!」

 

 懺悔室の冷たい床の上で、二人はついに完全に一つとなった。

 

 アルドリックの腰の動きは最初は戸惑いと不慣れさが目立った。

 セレスティアの熱くぬめる内部の繊細で柔らかな感触の中で意外なほどの強い締め付けが彼を容赦なく襲っていた。

 

「あぁ、ダメです! セレスティア様! くッ! こんなに……あぁ! こんなに締め付けてくるだなんて!!」

 

 聖女が漏らす甘い声、そして自らを導いてくれた彼女の勇気に煽られ、次第にアルドリックの腰の動きが滑らかになっていく。

 より彼女の快楽を引き出そうと熱くぬめる蜜穴の中を速く遅く強弱を付けながらどんどん激しくなっていく。

 

「あぁ!! もっと奥まで、アルドリック様!!」

 

 セレスティアもまた最初の痛みを乗り越え、彼がもたらす深く不器用ながらも力強い動きに応えようと、人並み外れた強さで彼のモノを締め付け、意識的に中をうねらせ、絡みつけながら搾り上げた。

 

「くッ!!」

 

 アルドリックとセレスティアはお互いをもっと感じさせようと力を尽くし、二人はますます深い快楽の波に飲み込まれていく。

 

「あぁっ……そ、そんな……ところまでッ!」

 

 聖女としての自分を忘れ、ただ一人の女として初めての男に抱かれる悦びに溺れていく。

 

「──ッ!! は、激し……んッ!! も、もう……壊れちゃ……アルドリック様……あぁん!!」

 

 壁にかかった古い十字架の影が、二人の結合する姿の上で揺らめき、その背徳的な光景を静かに見つめているかのようだった。

 

 どれほどの時間が流れたのか。

 互いの名前を呼び合い、喘ぎ、求め合う声だけが、狭い懺悔室の空間に響き渡っていた。

 

 二人の身体は汗で輝き、熱く絡み合い、もはやどちらがどちらかわからないほどに一体となっていた。

 やがてアルドリックの動きが一段と激しくなり、セレスティアの背中が弓なりに大きくしなった。

 

「ああッ!」

「んんッ!」

 

 ほぼ同時に二人の身体が激しく痙攣し、強烈な昂ぶりの頂点へと達した。

 アルドリックはセレスティアの身体の奥深くに自身の全てを注ぎ込み、彼女もまた全身を貫く稲妻のような快感に意識を失いかけた。

 

 行為の後、しばしの間二人は互いを抱きしめ合ったまま動きを止め、荒い呼吸を繰り返していた。

 

 

 懺悔室には、先程までの熱狂が嘘のような静寂が戻り、ただ二人の心臓の鼓動だけが聞こえていた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。