TS鉄騎戦記 鋼鉄の戦乙女たち、その淫らな記録 作:えぴっくにごつ
・プールに行って気分転換する。
プールで泳げば身が引き締まり、この悶々とした気分もいくらかマシになるか。
ついでに鍛錬の一環にもなるだろうと、ユエトは駐屯地にあるプール施設に足を向けることに決めた。
その運びとなり、プールに向かって廊下通路を進んでいたユエトだが。
「――ん?あ」
その途中であるもの、光景に遭遇した。
そこは、女子更衣室。
性転換特性の普及から、性の境の意識が良くも悪くも曖昧になりつつある昨今だが。
それでも異性の目を気にする者もまだまだいるため、あわせて最低限の分別を残す目的もあり。
今にあっても駐屯地内に数か所、引き続き設けられている更衣室の内の一つ。
補足すると。ユエト等の隊舎からは近いため、その近くに居住する数名の女子は使うが。
駐屯地全体としてはメインで使われてはいない更衣室。
そして、そんな女子が使うための更衣室の扉の前に――しかし今現在。堂々なまでに怪しい様子で居座る、二人の男性の姿が在った。
一人は長身で体躯の良く、快活そうな容姿雰囲気の男性。年齢は20代半ば。
もう一人はまた高めの身長で、しかしスラっとした体躯に鋭いまでの顔立ちを持つ男性。歳は20代前半程。
快活そうな男性はそんな容姿と顔に似合う、なにか悪戯っぽく面白がる色で。
鋭い雰囲気の男性は、しかし反した何か面倒事に巻き込まれたと言うような、苦く居心地悪そうな様子で。しかし快活そうな男性に半ば捕まえられる形で。
女子更衣室の僅かに開いた引き戸扉の隙間から、その内部を覗いているらしき姿を見せていた。
そして二人はどちらもユエトの知る人物――いや、同胞であった。
体躯の良い快活そうな男性は――ケリオン・レングレス中尉。
鋭い容姿顔立ちの男性は――セイ・ヴィシュリア少尉。
どちらもユエトの所属する「機動戦術小隊」の上官であり仲間。ケリオンにあってはその小隊長だ。
「……何してるんです?」
そんな二人の。しかし一目見ただけで、「良からぬ企み」の最中だと分かる場に出くわし。
ユエトは正直、面倒そうであまり関わり合いたくないなと思いつつも。
一応上官であり、そして見て見ぬふりをするのも後ろ髪を引かれる思いなので。
気は進まないが、そんな行為に興じる二人に話しかけた。
「!」
「ん?おっ、ユエトかっ」
ユエトが声を掛けると、二人がその存在に気づき振り向く。
そしてセイがまず少し驚く色を見せ。次には面倒な所を見られた言うように、また苦い顔色を作り。
同時に、しかしケリオンにあっては。明らかな後ろめたい行為の最中だと言うのに、何か悪戯な笑みまで作って、快活な色でそんな声を寄越した。
「偵察行為さ」
そして続けてユエトの投げかけた今の質問に。ケリオンは自らの現在の行いを、そんなように形容してみせた。
無論、そんなことを言ってきたが。見た目から嫌でも分かっていたように、ようは「ノゾキ」行為の真っ最中だ。
ケリオンは、年甲斐も無くイタズラや「面白い事」に目が無い節が多分にある。
今の行為の発端、提案人も間違いなくケリオンであろう。
動機としては、更衣室を利用する女達への興味ももちろんではあろうが。
ノゾキをするという漫画アニメみたいな行為、それ自体をしたいという企みも。ケリオンの気質から多分にあると予測できた。
「……ったく、なぜ私まで……っ」
一方、そのケリオンの足元で半ば捕まえられる形で居るセイは。次には苦い色で呟く。
おそらくセイはケリオンに強引に巻き込まれたのであろう。
鋭い色を見せ、実際にそういった厳しい立ち振る舞いを普段見せているセイ。
しかしその実、変に人の良い所があり。そしてそのせいで巻き込まれ体質気味でもあるのが彼。
そして合わせて、若干ムッツリスケベな所がまたあり。先から更衣室の隙間に、チラチラと意識視線が向いているのが隠せていない。
今にケリオンに付き合わされ、しかし拒絶を見せていないのは、それらが理由であることがありありと分かった。
「まったく、よくないですよ?」
「硬い事を言うな、これも青春さっ」
少し呆れ、そんな困った上官先輩方に咎める色を向けるユエトだが。
対するケリオンは悪びれもせず、そんなことを宣って見せる。
「ほれ、お前も興味はあるだろうっ?」
「えっ?わっ!」
そしてだ。次にはユエトはケリオンに腕を掴まれ引き寄せられ。
ケリオンのその体躯の元に、捕まえられるように押し込まれてしまった。
「ちょ、中尉……!」
「ほーら、目の保養になる光景が広がってるぞ?」
ユエトは身じろぎで抵抗を示すが。ケリオンはその腕っぷしでユエトの肩を捕まえながら、そんな促す言葉をまた降ろす。
『――お二人とも、お付き合い頂いてありがとうございます』
そしてそんな所へ。扉の向こうより聞こえた馴染みのある声が、次にはユエトの意識を引き。
そしてそれに導かれ、ユエトは扉の隙間の向こうへ視線を向けてしまった。
『アタシはまだまだ泳いでても良かったんだけどな』
『アクっちは体力おばけだねー』
『あはは、泳ぐ姿もすごかったです』
隙間の向こう、更衣室の内に見えたのは。美少女に美女の三名の姿。
そしてそれはいずれも、またユエトの知る人物のものであった。
まず一人は。青緑のショートボブが映える、凛々しくも悪戯っぽい笑みの映える美少女。
年齢は20歳手前程。150cm後半程の身長の身体は、美麗なラインにしかし出るところは出た、健康的な豊かさを主張している。
エーリ・ユン少尉。
小隊長であるケリオンのバディを務める少女だ。
そしてもう一人。ロングの赤み掛かった茶髪の映える、気の強そうな雰囲気に顔立ちの女性。
年齢は20代前半。160cm後半の長身目の身体は、鍛えられながらも。同時にワガママなロケットおっぱいや、豊満な尻肉に太腿を携えている。
アクレイル・シュトーイ少尉。
セイのバディである美女であった。
そして三人目は、他ならぬクラナだ。
クラナは無論、三人ともそれぞれが。今にノゾキに興じる男性陣のバディ、すなわち「機動戦術小隊」のメンバー。
そして彼女たちにあっては、いずれも元よりの純粋な女性であった。
そんな彼女たちの今の姿は、今はいずれも軍貸与の競泳水着に身を包み、それぞれの魅惑のボディを飾り魅せるもの。
そして、今はプールから引き上げて来て着替える所なのだろう。
それぞれはその身を包み艶やかに飾る、水に濡れた競泳水着を。しかしいずれもその肩紐を外してはだけて、半脱ぎになり始めていた。
『おっ?クラナっち、また育ってなーいっ?』
『え?――ひゃぁっ!♡』
そんな次に、聞こえたのはエーリの声と、クラナの甘さを含む悲鳴。
見れば、エーリがクラナの背後から抱き着き。そして無遠慮にクラナの乳房を掴み揉む様子を見せていた。
『ほうほう?抜群のプロポーションを維持しながらも、順調に育ってますな―っ♡』
『や……ちょ……っ♡』
スケベオヤジみたいな品評を、クラナの乳房を揉み堪能しながら宣うエーリ。
それにされるがまま、甘さを含む悲鳴を上げてしまうクラナ。
『ふふ、可愛らしくも美味そうな乳だねっ♡』
『ぇ?ひゃぁんっ!♡』
それに、アクレイルも悪戯っぽい笑みに台詞を零しながら参戦。
アクレイルは前側から、クラナをサンドイッチにする形で抱き着き。
自分のワガママおっぱいと、クラナの形の良い巨乳を潰し合い。そして回した両腕でクラナの尻肉を鷲掴みにした。
「ひぁ……♡こんなの、だめ……やぁぅっ♡」
上官先輩の二人にサンドイッチにされて捕まえられ。クラナは逃げられず、もみくちゃに弄ばれ始めてしまい、そして甘い声を漏らす。
「ぅわ……」
そんな、扉の向こうで繰り広げられ始めた、嬉し恥ずかしい女子たちの火遊びの光景に。
思わず声を小さく零してしまうユエト。
「どうだ、絶景だろう?女子同士の危ないスキンシップは、現実に存在すると証明されたのだっ」
そんなユエトにケリオンは。まるで世紀の発見でもした冒険家のような言い回しで言葉を降ろす。
「い、いけない……っ」
艶やかな光景に当てられてしまっていたユエトは、しかし次にはハっと正気に戻り。慌て、これはいけない事だと思い直して視線を逸らす
「恐れるな、青春を謳歌する上での一つの冒険だぞ」
「なにを言って……」
また良くわからない事を宣って来たケリオンに、意義の言葉を返そうとしたユエトであったが。
――ガラ、と。次に三人が寄りかかっていた扉が、唐突に開かれた。
「っと!」
「!」
「あっ」
支えを失った影響で。次には三人は揃って倒れ、開かれた扉の向こうへ雪崩込んでしまった。
「いたた……ぁ」
そして次に、少しの痛みに唸りつつも視線を上げたユエトは。
その目の前で立ち、こちらを見降ろす三つの人影に気づいた。
「――何をしてんだいアンタら?」
「あはは、覗き犯みーっけっ」
「あっ!ユエトまで……!」
そこに立っていたのは、つい今まで自分たちが覗き盗み見ていた三人。
内のアクレイルは、顰めて微かに凄味を利かせた顔色でこちらを見降ろし。
エーリは悪戯っぽくもどこか怪しい色で。
クラナは、その覗き犯の内にユエトも混じっていた事に気づき、少し驚く色を零す。
「おっと、まずいな」
「ちが、私は……っ!」
「あ、その……」
そんな女子三人を前に。
しかしケリオンにあっては、台詞に反して全くまずくは思っていないような色で発し。
セイにあっては多分に慌て。
ユエトはいい訳の言葉も浮かばず、そんな一声だけを零す。
「何か騒々しいと思ったら、こんなコトかい。まったく、スケベな男ドモ……っ」
しかし言い訳は聞く気はない様子で、アクレイルは次には飽きれた色で零す。
「われわれの魅惑の姿をタダ見しようとは、ちょっといただけないね~っ」
そして次に、背後からそんな言葉が聞こえたかと思えば。同時に聞こえたのは、扉の締められる音。
気づけば背後に周ったエーリが、扉を閉めて鍵までもを掛けていた。
まるで、ユエトたち三人の覗き犯を閉じ込めるように。
「ユエト……――こんなコトしなくても、言ってくれればいいのに……」
クラナにあっては、覗きに参加していたユエトにがっかりした色を見せた――のか思いきや。
本人は密かに言ったつもりだろうが、しかし周りの皆にはっきり聞こえてしまっている声で、そんなことを呟く様子を見せ。
「まったく……これは、お仕置きが必要なようだねっ?♡」
「キミたちにもぉ……『女のコの感じる恥ずかしさ』、知ってもらわなくっちゃねっ?♡」
そして、閉じ込め捕まえた覗き犯三人を囲い見下ろして。アクレイルとエーリが告げ降ろしたのはそんな言葉。
そしてしかしだ。
クラナも含む三人の目に顔色に浮かぶのは。ただ怒り折檻をしようというものでは無く、何か妖しく笑みが作られた『狙う者』の色。
補足すると。
ユエトはここまでに見て来た通りだが。ケリオンにセイも同じくの鉄騎部隊に所属することから、もちろん鉄騎の操縦者。
すなわち、女性性へと性転換を可能とする身。
そしてまた同じ部隊であり、それぞれバディである女子たちは。もちろんその事は知っているばかりか、それぞれの男子の女となった際の姿も知っている。
そして、今にエーリが口にした『女のコの感じる恥ずかしさを知ってもらう』という台詞。
明かせば要は。女子三人は『お仕置き』と銘打って、男子三人を『いただこう』としていた。
「待たれよ、離せば分かるっ」
「ちょ、ま……!」
「ぁぁ……」
それを知っていてか。ケリオンはここに来てなお、何か面白がっているようなふざけた台詞回しを告げ。
セイはまた慌て戸惑う色を見せ。
ユエトにあっては何か観念するように、溜息交じりの声を零す。
「問答無用だよっ♡」
「オシオキたーいむっ!♡」
「いただきます」
そしてしかし、問答無用と。
アクレイルとエーリは、怪しくも面白そうな様子で。
クラナだけは、辛抱たまらん様子がまるで隠せぬ様子で。
それぞれ宣告し。
覗き魔男子三人は、これより餌食とされてしまう運命の元。女子三人に捕まえられてしまった――