TS鉄騎戦記 鋼鉄の戦乙女たち、その淫らな記録 作:えぴっくにごつ
バディ同士絡み合う、爛れた休日を終えてからの。翌日。
ユエトとクラナは業務中の隙間時間に。駐屯地内の旅団司令部の、その一室を訪れていた。
一室は、品の良い執務室。
そこでユエトとクラナは今に在っては制服姿で整列し。目の前の執務机に着く、一人の男と顔を合わせていた。
「堅苦しくはしなくていい」
二人と同じくの制服姿に。しかし上級士官の階級章に、いくつもの記章類を付けるその男は。
そんな促す言葉を。しかしその厳つい顔立ちに浮かぶ微かな倦怠さを、隠さぬ様子で告げた。
ドルイ上級大佐――それが男の名と身分。
ユエトたちも所属する、このヘキサウォールに駐屯する旅団の旅団長だ。
厳ついその顔の上には、ほとんどスキンヘッドな禿げ頭が主張し。その身体は元は鍛え上げられていた名残が見えるが。しかし今はそれ以上に肥え太り、腹が出ている。
そんな清涼感からは離れるドルイ上級大佐。その人物象の評は、まるでその容姿に合わせたかのように、お世辞にも清いものとは言えず。
正直言って、腹黒さの権家のようなものであった。
ふてぶてしい言動容姿と、それに違わぬ傲岸な性格はもちろん。
昨今の紛争での混乱に紛れ、様々な後ろ暗いあれこれに手を染めているという噂だ。
しかし一方で、その黒い様々な手段を厭わぬ方針は。
旅団への補給の優先優遇や、上層部の作戦へこちらの都合を通させるなど。旅団に大きな利をもたらしており。
ドルイのその手腕は、一種確か。
そんな事からドルイは人としては、周囲からまったく「信頼」はされていないが。旅団長として「信用」はされていた。
「君たちのことは耳に挟んでいる。外に敵が居る状況で、内輪での揉め事は歓迎し難いんだがな」
そんなドルイは、次にはユエトとクラナに向けて。面倒そうな色を隠しもせずに、そう言葉を向けてくる。
それは、二人と散兵たちの間での一悶着に言及するもの。
どうやらそのことは、ドルイの耳にも届いているようであった。
「まぁいい、それはレングレスが何か企みの手を回すらしいからな。君らもそれを待てばいいだろう」
しかし続けてドルイはケリオンの名を出し、そんな事を言ってよこす。
先日にケリオンが行っていた、何らかの「手」を回す旨。それもまたドルイに届いているようで、そしてドルイはそれに揉め事の解決を丸投げする気であるようだ。
「……」
「……」
この紛争動乱で国民総動員の最中だ。末端の兵のケアにまで、自分が手を回すつもりはドルイには毛頭無いようだ。
それにユエトとクラナは思う所はありつつも、静寂を貫く。
「でだ、それは置いておく。君らは、そのケリオンからまたあっただろう『お誘い』の方に、興味があるという事でいいんだな?」
そこまででその話題は終わりとし。次にドルイはまたふてぶてしく、そんなことを訪ねてくる。
「……はいっ」
「間違い……無いです……っ」
それに二人は少したじろく色を見せつつも、次には肯定の旨を返す。
その顔は二人とも、何か微かに悩ましく作られ。そして頬は少し赤らんでいた。
「いいだろう。ちょうど都合の良い人間を探していたんだ」
その確認の返答を聞いたドルイは。そこで初めて、そして何か怪しく口角を上げての笑みを見せ。
何か良からぬ企みを楽しみにするような、そんな色での言葉を寄越した。
日はまた変わり、そして場所は駐屯地を離れる。
そこは、要塞都市ヘキサウォールの中心部エリア。
その内の一区画にある一つの建物。豪華だが、いささか悪趣味さの感じられるそこは、高級ホテルだ。
国の高官、上級軍人や、影響力のある富裕層が主に御用達とする場所。
そんな、何か怪しい雰囲気が見聞きしただけで感じられる施設にて。
その日、御多分に漏れず。妖しく、爛れた『もてなし』が行われる運びであった。
『もてなし』の舞台は、その高級ホテルのスイートルームの一室。
「――ほほうっ」
「なかなかに美味そうな『果実』ですな」
「良い『甘味』を用意したではないか、ドルイ」
一室内にまず見えるは、置かれる各ソファに座り寛ぐ様子を見せる、全裸の男たち。
いずれも中年後半から初老の色が見えるが、その体躯はいずれも老いに入りつつもなお、屈強な色を見せている。
男たちは、皇国軍の元帥に将軍たちだ。
そんな将軍格以上の男たちは、いずれも寛ぎながらも。なにかいやらしい視線を、室内の中心の一点に集めている。
「っぅ……♡」
「ぅぅ……♡」
その視線の集まる先。
そこにあったのは、ほとんど裸の姿で。恥じらう色を見せつつ並んで立つ、ユエトとクラナであった。
『ほとんど』裸と言うのは。正確には二人は裸体に、白色の長手袋にニーソックスのみを着け履いている格好。
そんな一種、裸以上に煽情的な格好で。
今の二人は、両手を後ろに回して。そのそれぞれの乳房や股間、その美味そうな胴全体を曝け出すような格好を命じられており。
それぞれの顔に、悩ましくも可愛らしい恥じらいを浮かべていた。
「まずは興味を持たれたようで、何より」
そんなユエトとクラナを、あからさまないやらしい眼で見ながら、下品な評価を口にした元帥に将軍たちに。
また下卑た色の声で返したのは、二人の側に立っていたドルイ。
声と合わせてのその姿は、まるで己の作品でも紹介するかのようだ。
そんな言葉に、今の状況から。この場でも催されようとしている行いは明らか。
ケリオンから提案された『お役目』とは、元帥に将軍たちを相手とする『性接待』。
元帥に将軍たちは、いずれも皇国軍の重要なポジションに着き、各所に顔が利く存在。
今回の『催し』は。そんな元帥たちに、色々な便宜を図ってもらう見返りのためのものだ。
そして元帥たちからは。『性に関わることに抵抗が無く、むしろ興味があり乗り気な娘たち』を望む注文があり。
最近に欲情を持て余すユエトとクラナに、そのお役目の白羽の矢が立ったのであった。
「それでは、私も『準備』があるので一度離れます。皆様方は、とくと甘味をお楽しみあれ」
そんな二人を紹介したドルイは、次にはそんな事を宣うと。一人その場を離れて、スイートルームの一室の奥へと姿を消す。
「さて、では決めた流れで構わぬかな?」
「えぇ、まずは元帥がご賞味あれ」
「ふふ」
それを一旦見送った後に。元帥と将軍たちはする何かの順番の確認の言葉を交わし合い。
「では二人とも、私の元に来なさい」
次には元帥が、ユエトとクラナに向けて促し命じる言葉を向ける。
「っ、はい……♡」
「わかりました、元帥閣下……♡」
それを受けた二人は、少し戸惑いを見せつつも。何か期待を同時に浮かべた顔色で。
共に元帥の男へと歩み寄った。