夢魔と夢の塔 作:原宮夜空
階段を登り、ドアを開けた先は少し広めの円形ホールのようになっていた。
後ろを振り向いてドアの上に何か書いてないか確認するが、何も無かった。
どうやらルールは1階に書いてあったもので全てらしい。
「ここ何もないけど、ルールにあったトラップでもあるのか?」
室内は薄暗く、警戒せずに真ん中を歩くのは危険な気がして壁際を進むことにする。
「よし、行くか」
コツコツと足音が響かせながら、壁に手を添えて歩いていく。
「端の方がやっぱり正解だったか」
半分ほど進むことができたため、そう確信した次の瞬間
床が抜け落ち、踏み出した足から前に倒れていった。
「ちょっ!?」
反射的に壁を手で押して戻ろうとするが、磨かれた壁を手がつるりと滑っていくだけであり、そのまま下へと落ちてしまう。
「うおあああああああ!?!?」
風を感じながら暗くて底の見えない穴に落ちる恐怖に絶叫する。
しかし、その絶叫もバフッという音とともにすぐに止まることになる。
「…あれ?」
落ちていた時間は1秒にも満たず、下にはクッション性の高いマットが全面に敷いてあったのだ。
「あらあら、さっそくトラップに引っかかっちゃったのね」
倒れたままでいる自分に声をかけられ、誰に話しかけられているか分かっている夜空は一気に不機嫌になった。
「性格悪いな、お前」
「うふふ、褒め言葉として受け取って置くわね♡」
「まったく褒めてないんだが…」
とりあえず立ち上がろうと思い、腕に力を込めるが動かない。
「トラップにかかっちゃったわけだし、ルール通りに罰を与えちゃうわね♡」
その言葉を聞いて冷や汗が出てくる。
「くそがっ…!」
まったく抵抗出来ないとは分かっていても、されるがままであることに我慢ならない夜空は悪態をつく。
「まだまだ塔は先があるし、この先もトラップにかかるだろうから、どうしようかしら?」
リリスにこの後もトラップにかかるだろうと舐められていることに苛立ちが募る。
「ねえ、どうして欲しい?♡」
しかしある意味それは好都合なのだ。
「男のままでいられるなら何だっていい」
なぜなら必要以上に低く見ることは油断に繋がるのだ。
そしてそれを足がかりにすることができるのである。
「うーん、そうね。一気にやっちゃってもつまらないし、君の希望通りの範囲でやってあげる♡」
そう言うとリリスはうつ伏せになっている夜空の尻を両手で掴んだ。
「ちょっ!?何して…!」
そのまま肉付きを確かめるかのように揉み込まれる。
「んっ…なんだ、これ…!?何をされてるんだ!?」
熱を帯びながらだんだんと気持ちよさを感じる臀部の違和感に不安が募る。
それもそのはず、リリスの手によって夜空の尻は大きく、そして柔らかくされていっているのだ。
「女の子のお尻って見てたら欲情して来ない?あの大きな丸みってどうして扇情的なのかしら♡」
リリスはその丸みを思い出すかのように撫でながら、柔らかくほぐしていく。
そうして夜空のお尻は女性の魅力が詰まったふっくらとしたものになってしまい、骨格や筋肉も女性のものへと変えられたことも相まって後ろから見ると完全に女だと勘違いされるような見た目になってしまった。
「うふふっ♡魅惑的な女の子のおしりが出来上がり♡」
「……はあっ!?」
リリスがそう言いながら制服のズボンのお尻が膨らんでパツパツになった部分を撫でてくる。
「一度かかったトラップは見えるようになってるから、頑張ってね♡」
リリスが指を鳴らすとホールの入口に戻され、リリスの姿も無くなっていた。
「……はぁ」
かかったものは仕方ない。
先程トラップにかかった位置を見てみると、奥の扉の端から直線の道を残してホール全体の四分の一程が底の抜けたままになっている。
「正解は真っ直ぐかよ」
疑心暗鬼になったところを突く嫌なトラップだと思って扉に向かって一直線に歩き出す。
そして2歩目を出した瞬間にまた床が抜け落ちた。
「はああああ!?!?」
またマットの上に落ちる。
「さすがに早すぎないかしら?」
リリスの困惑したような声が聞こえる。
自分でもそう思っているのでいたたまれない気持ちになる。
「まあでも、ルールはルールだから罰を受けて貰うわね♡」
リリスがそう言うと、また金縛りにあったように体が動かなくなり、両手を頭の後ろで組まされ、うつ伏せになっている体が背筋運動をするかのように上半身が上がっていく。
「ぐっ…!」
キツイ体勢ではないが、顎と床が30センチ以上離れるくらいまで上半身が上げられた位置で固定される。
そのまま腰のところに馬乗りされ、後ろから抱きつかれる。
「うふふ♡おっぱいが背中に当たってドキドキしちゃってるの?」
背中に当たる2つの柔らかい感触としなやかな腕に抱きしめられる感覚でクラクラする。
無意識に恋人の控えめな胸の感触と比べてしまい、ドキッとしたのは事実である。
「男の子ってみんなおっぱいが大好きよね♡」
耳元でリリスに囁かれてゾクゾクする。
「だから、今回の罰はこれにしましょうか♡」
リリスは夜空の脇から前の方へ手をスルリと動かしながら撫でつけ、次はお腹から上へと手を動かす。
そうして今度は横っ腹を掴むようにして上に撫で、肩から鎖骨の方へ向けてギュッと押し込む。
「ねえ、感じてる?♡」
若干の痛さと痒さにも似た快感に襲われながら返事をする。
「な、にを…!?」
リリスは同じ動きを繰り返しながら耳元で囁いた。
「
「え……?」
リリスが何度目かの繰り返しで手を動かした時、ぷるんと胸が揺れる感覚がした。
「ほら、胸が膨らんできてるの♡」
そしてリリスは大きさを確かめるように胸を下から寄せて持ち上げた。
「うふふっ、乳房が出来てきちゃったね♡」
ふにゅっとした軽い弾力を自身の胸から感じ、思考が停止してしまう。
「でも、まだまだ小さいからもう少し大きくしよっか♡」
そうしてフリーズしている間に再びリリスが胸を大きくさせる動作を始めてしまった。
「ほぅら、ほら…♡」
お腹の肉を、脇の肉を、肩の肉を、胸へと移されていく。
動きを続けられればられるほど、胸が膨らんでいく感触がハッキリとしていく。
「な、なな…」
撫でられるたびに胸が柔らかく揺れ、その存在を主張する。
「や、やめっ…!」
抵抗しようと首を振ると、リリスが可愛いものを見る目で夜空のことを見つめた。
「だぁめ♡」
キュッと両手で左右の胸を掴まれた瞬間、感じたことの無い感覚が身体を駆け巡った。
「んっ…!?」
今まで出したことも無い声を漏らしてしまった自分に驚いていると、リリスがくすくすと笑い声を漏らした。
「可愛い悲鳴ね?もっと聞かせてちょうだい♡」
そうしてクニクニと交互に胸を揉まれ、慌てて声を漏らさまいと我慢する。
「あら、いけず。でもこうしている間にも君の胸は女の子のおっぱいに変わっていくの♡」
そう言われて胸へと意識が向いた瞬間、ぷっくりと膨れてしまっていた乳首を指で抓まれた。
「ひゃんっ…!?!?」
一瞬の隙を突かれたことにより、思わず口から声が漏れ出る。
「うふふっ♡女の子の声出しちゃってるね♡」
恥ずかしさに顔が熱くなるが、その間にも胸を揉まれ続ける。
「大きさはこんなものかしら?それじゃあ形を整えて女の子のおっぱいを完成させましょうね♡」
リリスは夜空の胸の大きさに満足し、半円の形に指を広げると上から左右の胸をその輪っかに通していく。
「んっ…」
途中乳首が擦れて声が出てしまったが、リリスはそれを無視して次は乳房を下から包み込むように手で覆った。
「こうして脇の方の付け根から整えて…ふっくらした形のおっぱいになるように下から持ち上げて揉んであげて…谷間もしっかり作ってあげたら……はい、完成♡」
リリスがパッと手を離すと、それに合わせてぷるんっと胸が揺れる。
「Cカップってところかしら?♡ツンとした乳首も愛らしいわよ♡」
身体を作り替えられたショックで言葉を返せないでいる夜空にリリスは告げた。
「それじゃあまたトラップに引っかからないように頑張ってね♡」
そしてまたしても入口に戻される。
シャツを押し上げる胸が目に入り、呆然としてしまう。
しばらくして落ち着くと、床に目を向けた。
トラップの全容を語るならば、半分までは壁際を、その後中心に向かってから真っ直ぐ扉へ進めば突破できるものであった。
「はぁ…」
膨らんでしまった胸にため息をつき、進む。
「俺は男だ」
男として大事なところが無くなって無いことを確認して自分に言い聞かせるように呟く。
この先自分が完全に