※この作品はR-18です。

リスタート:過去へ戻って孤高な女達を手駒にして現在の危機を打破する   作:霧江

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前話の最後に設定ミスがあったので修正を入れてます。
「今日は初の検察取り調べ」となっていたところを「今日は検察取り調べ」へ修正しました。
1話で検察取り調べを受けて勾留されているので、2回目の検察取り調べになるため、初の取り調べではありませんでした。


自動生成黒歴史

俺は検察の取り調べのために、検察庁へと移送された。

俺としては留置所で引き続き検察取り調べがあるものかと思ったけど、そんなことはなかった。

この中調べとやらは容疑者が検察庁へと呼ばれて調査が行われるとのことだった。

因みに検察庁へ移送は護送バスでの移動すると聞いている。

1日に行きと帰りの便が1台ずつしか無いから、調査にはまる1日がかかるとみたいだ。

敵(?)のアウェイでの勝負になると思うと中々緊張するものである。

 

護送の時間になり、俺は護送バスにのることになった。

バスには俺以外にもちらほらと人がいたけど、俺はなるべく他の人間と目を合わさないようにした。

自分は犯罪者の身分ではあるが、あくまでも冤罪で入れられている人間なのだ。

暫定マジものの犯罪者と対面するとなると気圧されることは当たり前だった。

つまり、俺は普通にビビっていた。

 

検察庁についてから、点呼みたいなのがあった。

それ以外は俺は何も喋らずにただ指示されるがままに行動した。

先ほど言った通り、護送バスは一日に行きと帰り一便しかない。

俺の取り調べ時間がいくら短いとはいえ、一日中拘束されると言うことだ.

ここで何かをすることはできないし、何かをするにしても、俺に有利に進めることは何もなかった。

俺にできることなんて、取り調べを受けて最大限検察側の情報を引き出す以外はない。

 

俺は同行室と呼ばれる待機所へと案内される。

何も言わずにそこへと着いていくとき、俺は一人の女性とすれ違った。

その女性は美しい金髪をした吊り目をしている狐を連想させる美人だった。

しかし、初めて見たはずの彼女を、俺は知っている。

どこだっただろうかと思い、俺は呆然と立ち尽くして彼女のことを見ていた。

 

「おい、どうした早く歩け。」

 

俺を引導していた男が突然立ち止まった俺に怒鳴り出した。

彼の剣幕に仕方なく、後ろ髪を引かれる感触を感じながらも歩みを進めた。

 

「ここだ、入れ。」

 

俺が案内された同行室にはすでに何人か人がいた。

しかし、誰も何かを言ったりはしていない。

俺は可笑しく思ったけど、同行室の壁に書かれた注意書きを見て、やっとその理由がわかった。

会話厳禁と書かれている。

俺は無言で室内に入り、適当な場所に座った。

 

しかし、周りを見渡すと凶悪そうな人が多い。

恐らくは罪質で部屋を分けたのだろう。

即ち、ここにいる連中は殺人に相当する罪を犯した人間だと考えられる。

俺は冷たい冷や汗が背筋をなぞることを感じた。

 

だが、その感情を外には見せなかった。

相手からしてみれば、俺も同じ罪でここにきている人間に見えているはずだ。

それに検察庁の内部で監視の目が輝いている状況で、向こうも凶行に出ようとは思わないと思う。

だから、俺が毅然とした態度を取っていれば、向こうも俺に手出しはしないだろう。

それでも舐められることは危ないから、俺は何ともないふりをつづけた。

 

今は朝ごろだけど、俺が取り調べをするのは昼過ぎ頃。

それまで、俺は必死に何ともないふりを続ける必要がある。

だけど、冤罪の一般人である俺として、殺人の相当する罪を持つおっさんたちとの生活は無理がありすぎる。

今、ボロが出てないのは会話厳禁というルールがあったからである。

それがなかったら今頃俺は食い物にされていただろう。

 

それに会話は厳禁だけど動き自体は制限されてない。

今はお互い警戒しているから何も起こってないけど、いつ何かが起こっても可笑しくない状態だ。

俺は固唾を飲み込んで、精一杯何ともないふりをするため、他のことを考えるようにした。

それは先ほどの女性についてだった。

 

見たことないけど、俺が知っている女性。

少なくとも世界A、B、Cで彼女にあったことはない。

だとしたら、彼女に会ったのは世界Dでの出来事ということだ。

俺は必死に過去を振り返るようにしてみたけど、中々彼女のことが思い出せない。

 

「一体どこで、あの女を、ううむ」

 

俺は短編的なことをぶつぶつとつぶやいて、考えをまとめる。

 

「あの綺麗な金髪を忘れることがあるのか?」

 

あんなに鮮明な金髪の美人を忘れるなんて、中々ないことだと思う。

だとしたら、普通に知らない人物なのか?

俺はそう自問自答してみたけど、違う。

俺は確実にあの人物を知っている。

 

「あの顔は記憶に残っている。」

 

しかし、名前が思い出せない。

俺は精一杯記憶を呼び起こそうとしてみたものの、結論は出なかった。

 

「おい、出ろ。」

 

急に声が聞こえて、俺は頭を上げた。

どうやら、俺の順番が来たみたいだ。

俺はその男に検事の執務室に引導されて、椅子に拘束された。

その間、俺の担当検事の男は後ろを向いて、拘束が終わることを待っていた。

けっ、気取った真似をしやがる。

 

俺は素直に拘束されながらも、検事の名札を確認する。

特に意味はない行動だったけど、宮崎剛太、どこかで聞いた覚えがある名前だ。

俺の拘束が終わって係官はそのことを報告した。

 

「拘束完了いたしました。」

 

「ご苦労。」

 

検事の宮崎はゆっくりと振り向いてきた。

 

「!!」

 

そして、その顔をみた瞬間、俺は過去の記憶が蘇った。

宮崎剛太、世界Dでの俺の中学と高校時代の同級生である。

彼と俺はそこまでいいなかではなかった。

いや、むしろ仲は最悪だった。

何せ俺は中学時代にこの男になぐられている。

 

普段からこの男はどこか気取った感じで、一々鼻につく男だったら俺は構ったりしてなかった。

だけど、ある事件をきっかけに俺はこの男を毛嫌いするようになった。

たしか、それは俺が岬の友達である西之宮絵里と遊び始めた頃のことだった.

 

この宮崎という男は西之宮絵里の幼馴染で、幼馴染が俺と遊ぶことを嫌って、俺をクラスの中で公開的に侮辱したのである。

それも有る事無い事を全部吹き込んで、俺が西之宮に手を出そうとしたという噂を流された。

それで、しばらく俺はクラスで孤立したのである。

その時、ついでと言わんばかりに、拳を一発お見舞いされた。

あれは完璧なショーだった。

 

誰がみても俺が悪者に見えるようなショー。

この男には扇動者の素質があった。

当事者の西之宮絵里はその言葉を信じて、俺を非難する始末。

岬の必死な弁護でことなきを得たけど、俺はその後、彼らと関わることをやめた。

 

そうか。

あの金髪の女は西之宮だった。

中学時代には黒髪で印象が違ってるし、思い出したくない記憶だったけど、今思い出した。

しかし、こんな偶然もあるものだな.

まさか、俺の担当検事がこの男とは。

 

「それでは、取り調べを開始するとしよう。」

 

宮崎は俺の顔と名前を知っているはずなのに、変わらず気取った声で取り調べの開始を告げる。

どうやら、向こうは俺に気付いてないみたいだ。

まあ、俺だと気づかせることにメリットはないから、俺は普通に取り調べを受けることにした。

 

全体的な流れとしては、警察の取り調べとそこまで大きいな差はなかった。

俺が金を狙って、ヤクザの事務所に入って二人を射殺したという内容。

どづしてか、世界Dの俺は金を狙う必要がないということを言ってないみたいだった。

俺はその点を修正することにした。

 

「検事さん、俺には金を狙う必要がありません。」

 

「ほう、それはどうしてだ?」

 

「俺の口座には数億円ものの資産があります。危険を犯してまでヤクザの端金を狙う必要はありません。」

 

俺は父親に感謝しながら、宮崎検事に事実を告げた。

すると検事は少し困惑したような表情をしていた。

 

「そんな報告は入ってないのだがね。」

 

彼は資料を見ながら言った。

 

「そうですか?しかし、俺の言葉は事実です。何なら直接確認してみてはいかがですか?」

 

俺は淡々と事実を告げた。

しかし、宮崎は資料から目を話して、検事は変なことを口走った。

 

「どういうことだ?君は貧困ではないのか?」

 

「言葉通りですが。」

 

奇妙な違和感に俺は襲われた。

宮崎は資料から目を離して、俺が貧困だと言った。

資料には書かれてないけど、俺が貧困だということを知っているかのような態度。

彼はまるでどこかから俺が貧困だと聞かされているかのような物言いをする。

 

「わかった。そのことについては調査するとしよう。」

 

宮崎検事は急に話を切り替えてきた。

 

「しかし、君はそれを警察調査では言わなかったんだな。」

 

彼は俺が警察の取り調べにちゃんと応じてないことを指摘してきた。

 

「別に聞かれてなかったので、それに警察なら調査でそれがわかると思ってました。」

 

俺は何とか自分が貧困ではないと言わなかった理由を作り出して述べた。

宮崎検事はその言葉を聞いて、何故か笑っていた。

 

「ほお、君は自身が誰かの頭の上にいるとでも思っているみたいだ。」

 

彼は俺に対してそんな人物評を下した。

 

「そんなことありません。」

 

俺は一旦否定はしたものの、彼は聞く耳を持たない。

悪い予感がするけど、俺は黙って彼の言葉を待つしかなかった。

仕方なく、俺は口を噤んで、彼の言葉の続きをまった。

 

「最初金が動機だと思っていたけど、僕がまちがっていた。君は愉快犯だ。君は自身が面白ければ何でもやる男だ。先ほどのことを見てわかったよ。君は社会に、野に放ってはならない人間だ。」

 

やはり。

彼は天性の扇動者だ。

俺が聞いても今の状況では俺が悪者に見える。

俺はそうやってあっという間にまた悪者にされた。

 

「そんなことは…!」

 

俺は必死に弁解しようとしたけど、宮崎検事は係官を呼んで俺を追放した。

それからは検察庁でのことは何も覚えていない。

俺はいつの間にか留置所の自分の部屋に戻っていた。

 

「これはいよいよ終わりかもしれないな。」

 

暗い部屋の中で俺は一人自嘲する。

今日の俺の行動は全て裏目に出てしまった。

そうやって俺が絶望している時だった。

 

「面会だ。」

 

係官の呼び声に俺は頭を上げた。

もうすっかり遅い時間なのに…

そういえば弁護士と容疑者の面会はいつでも可能だったか?

とういうことは…岬だ。

岬が俺を訪れた。

 

「はい。」

 

俺は係官に連れられて面会室に入った。

面会室にはすでに岬がいた。

世界Bのようにしっかりとした感じのスーツ姿で座っている岬。

ザ・上原弁護士という感じだ。

 

「瑛二!」

 

岬は俺を見るや否や俺の名前を呼んできた。

相当心配しているみたいだった。

 

「岬!」

 

俺も岬の名前を呼んだ。

岬は俺の無事を確認して安堵した表情をしていた.

しかし、世界Bでは岬ちゃんと呼んだだけで、罵倒されまくったのに、この世界の岬は俺を心配してくれている。

何だか不思議な気持ちだった。

しばらく、再会を味わっていたけど、岬はすぐにキリッとなって仕事の話を始める。

 

「瑛二、今日は検察取り調べだったよね。どうだったの?」

 

俺は岬に今日あったことを説明し始めた。




最初に取り調べを受けた時は世界Dの記憶がなかったから、検事の名前を記憶してなかったけど、世界Dの記憶ができて、検事と知り合いになりました。
新ヒロイン登場。
名は西之宮絵里です。
彼女は曾祖父がフランス人で隔世遺伝でフランス人の容貌を持ってます。
中学時代には訳があって黒髪に染めてました。
岬ちゃんとは今も仲良しです。
次の話も未来編になります。
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