リスタート:過去へ戻って孤高な女達を手駒にして現在の危機を打破する 作:霧江
上原岬、俺を絶望のドン底で更なる深淵に投げ込んだ女。
そんな女は俺と幼馴染だった。
留置所での彼女の反応を見たところ、彼女もまた俺のことを覚えていなかったのだろう。
大人になってからはお互いにお互いを忘れるくらいにどうでもいい関係だったのだ。
だけど、目の前の彼女はそんな冷めた距離感を全く感じさせなかった。
今では、頭の中でそんな幼馴染がいたとしか覚えてなかったけど、
この時期の俺たちは相当仲が良かったのかと感心した。
「おそいってば、ごめんなさいは?」
岬はプンスカと可愛らしく怒った。
上原岬弁護士は子供のころにも美人だった。
子供ながらもどこか大人びた整った顔立ちとそれをさらに引き立てる泣きぼくろ。
そんな彼女が子供らしいツインテールをして、女児服をきていた。
それはアンバランスではあるけど、とても似合っている。
改めて俺好みの女だと思った。
「ごめんね、待たせちゃった?」
少し彼女に見惚れて間があいたけど、俺は素直に岬ちゃんに謝る。
特に悪いことをしたわけではないけど、それでも待たせてしまったことは事実だったから。
何か朝のことがあってか、子供になったからなのかはわからない。
けど、俺も少しは素直になろうという気持ちが少しは芽生えた。
「じゃあ、いいよ。エイちゃんのこと許しちゃう。にしし」
岬ちゃんは笑って俺を許してくれた。
「ありがとう、岬ちゃん。」
「いいのいいの。学校行こ?遅刻しちゃうから。」
岬ちゃんはそう言って俺に手を差し伸べてきた。
俺はほんの少しだけ迷ったけど、すぐさま岬の手をとった。
登校中、岬ちゃんは昨日見た特撮のことをずっと言っていた。
どうやら、彼女は女の子にしては珍しく特撮番組が好きらしい。
中でもピンクが好きとのことだった。
女の子ながら、敵を豪快に倒していくところが好きみたい。
「それでね、ピンクが合体中に攻撃されたみんなを助けるために、合体武器を一人で持って
敵を倒すの!すごく格好良かったよ。」
ツインテールを上下にゆらしながら生き生きとして戦隊モノを語る岬ちゃん。
どうも俺が考えていたものとは大分違う感じの特撮ものらしい。
合体中に攻撃とか御法度ではなかったのか?
俺は普通にその特撮が気になった。
「それはすごいや、そういえば今日岬ちゃんのお家でお泊まりするから、その時見せてよ。」
「ほんとおお!?」
岬ちゃんは目を輝かせた。
何やら興奮している様子だった。
俺が泊まりにくることが嬉しいのか、それとも特撮仲間が出来たのが嬉しいのかわからなかったが、
俺がくることに対しては特に忌避感を示していなようで安心した。
「うん、今日お父さんとお母さんどこか行くとこがあるんだって。」
「そうなんだ!よし、今日は寝かせないよ!」
さらっとすごいことを言う岬ちゃんだった。
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学校は案外何もなかった。
それもそうか、授業と言っても子供の授業である。
大人から見たら特に難しいことは何もない。
お陰様で俺は考えをまとめる時間が出来た。
ノートに筆記するフリをしながら、現状をまとめた。
その内容はこうだ。
1.現在、俺は過去に戻っている。
子供になった体、カレンダーの日付。
まるで現実感のないことだったが、否定できないくらい明白な事実であった。
夢かと思って休みの時間にトイレにいって、何度も頬をつねって見ても、目は覚めなかった。
むしろ、頬を抓りすぎて痛みで泣きそうになったくらいだった。
それを見て岬ちゃんが俺を心配していた。
これが現実感のありすぎる夢という線はなくなった、と思う。
現実感がない話ではあるが、俺はもう現状を受け入れることにした。
2.俺の頭が冴えすぎている。
これは特に自慢というわけではない。
最初、違和感はあった。
俺という人間は相当短絡的で、長くものを考えられるような人間ではなかった。
何か面倒なことがあれば、直ぐに逃避する。
こうやって何かを集中して考察する性格ではなかったはず…。
子供になってようやく気づいた。
上手くは説明できないけど、過去に来る前、大人の俺と現在の俺を比較してみる。
大人の俺の頭の中は子供の俺に比べて、何かもやがかかっているかのような感覚?的な何かがあった。
それが子供の体になった今はもやが晴れたかのような感覚がある。
大人になった俺と子供の俺は別人格でもない。
なのに、何でこんな差があるのか、俺はわからなかった。
原因はわからないけど、その原因というのを探る必要はありそうだ。
3.俺がまた未来に帰る可能性がある。
確実なことは何もない。
だって、ありえないことが起きた。
そのありえないことが逆に起こることだってあり得る。
だから、俺は未来に戻る事を前提に行動を決めるべきだった。
そうなると、大人の俺がどうなっているかはわからないけど、大人に戻った時に得になる様に動く必要がある。
大人の俺に得になる行動…、大人の俺と今の俺の共通点。
それは目の前に上原岬があるということだ。
つまり、上原岬との関係改善が必要だ。
子供の上原岬との関係改善を成し遂げると、国選弁護士の上原岬がより積極的になる可能性がある。
少なくとも、知らない貧乏な殺人犯罪者と国選弁護士の間柄より、
貧乏な知り合いの殺人容疑者と国選弁護士の関係の方がいいに決まっている。
そうと決まれば行動だ。
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放課後
俺は上原家にきていた。
上原家はデカかった。
俺が子供だからでかいと感じたいうわけではない。
上原家は普通に豪邸だった。
え、こんな感じだったけ?と普通に驚いた。
玄関先でぐずぐずしている俺を見て、岬ちゃんが催促する。
「何しているの?エイちゃん入るよ!」
「うん…。」
そう言って岬ちゃんは俺の腕を引っ張って家に入った。
玄関先にはすでに岬ちゃんの母親がたっていた。
確か、上原美鈴さんだった。
上原さんは岬ちゃんの母親なだけあって、物凄い美人だった。
岬ちゃんは目尻が吊り上がっていて、気の強いしっかりとした美人という感じだったが、
上原さんは目尻が下がっていて、柔らかい雰囲気のポワポワ系の美人だった。
恐らく、岬ちゃんは父親似の娘らしい。
「ただいま!」
「失礼します…。」
元気にただいまを言う岬ちゃんと元気にかけた失礼しますを言う俺。
俺は大人になってから誰かの家に招待されて入ることはほぼなかった。
だから、勝手がよくわからなかった。
そんな俺を見て上原さんは優しく微笑んだ、
どうやら子供が好きみたいだった。
「あら、岬はお帰りなさい。それと瑛二くんは初めましてね。私は上原美鈴と申します。岬ちゃんの母親よ。」
「初めまして…、牧田瑛二です。そうだ、これどうぞ。」
俺は朝に母から預かった菓子折りをランドセルから取り出して渡した。
「ありがとうね。あとでみんなで食べよっか。さあ、中へどうぞ。」
上原さんはそのまま俺をリビングに案内した。
「はい、ご飯用意するから二人で遊んでいて」
そう言い残して上原さんはキッチンに行った。
まだ、食事には早い時間なのにと思った。
俺は気になって岬ちゃんに質問する。
「もうご飯の時間なの?」
「ううん、ママは料理が好きだから、時間のかかる料理が好きなだけ。いつもこうなんだ。」
岬ちゃんはいつものことのように言った。
どうやら今日はご馳走になりそうだ。
それから岬ちゃんと特撮をリレーで視聴した。
撲殺戦隊ブレイカーという名前のものであった。
最初はどうせ幼稚だろうなと勘繰っていたけど、岬ちゃんの好感度が必要だからとにかくいいというつもりだった。
しかし、これは驚きだった。
撲殺戦隊ブレイカーはクリシェを破壊し尽くして、ひねくれた特撮。
岬ちゃんが朝言った通り、ピンクが凄まじかった.
ピンクが素手で怪人を撲殺するシーンは確かに痛快なところがある。
これは岬ちゃんでなくともハマりそうな名作だった。
「どう!?面白いでしょう?」
俺の感想を聞いてくる岬ちゃん。
俺は素直に面白いと伝えた。
普通に名作だった。
「めちゃくちゃ面白かったよ。ピンクが格好良かった。」
「にしし、そうでしょう!そうでしょう!」
岬ちゃんは自分が好きなものを褒められて機嫌がよくなっていく。
俺たちはそれからも撲殺戦隊ブレイカーを見続けては、感想を語り合った。
「あたしもピンクみたいな正義の味方になる!」
段々と助長する岬。
俺はそんな岬を煽てた。
岬ちゃんともっと親密になるために。
「岬ちゃんならきっとなれるよ!」
しかし、正義の味方か…。
俺は未来の上原岬国選弁護士を思い浮かべる。
ただ、業務だから来たという感じのシニカルな表情の彼女。
そんな彼女が過去にはこんな感じだったのだ。
一体、岬ちゃんの未来に何があったのか気になった。
「皆んなご飯よ。」
その時、上原さんが言った。
特撮に気が取られて気づかなかったけど、既に時刻は18時30分だった。
俺たちはダイニングへと行く。
リビングもすごかったけど、ダイニングも広かった。
それよりもすごいのが、
「うわあ、すごい…。」
「ママ、今日は普段よりもすごいね。」
そう並べられた料理がすごかった。
量はそこまで多くないけど、おかずの種類が多い。
まるでコース料理みたいなそれに俺は唾を飲み込む。
上原さんはそんな俺を見て微笑んだ。
「ふふ、今日は瑛二くんもくるというから、私も頑張ってみたの。遠慮せず沢山食べてね。」
慈愛に満ちた微笑み。
上原さんはまるで聖母のような笑顔をしていた。
いくら、趣味といっても料理を3時間近くするとかすごすぎる。
これは子供への愛がないとできない所業だった。
それを毎日とか、上原さんは本当に岬ちゃんを愛している。
俺は感心した。
「「いただきます」」
俺は並べられた料理に挑むのであった。
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その後も撲殺戦隊ブレイカーを追加で見た。
回を重ねるごとにこの特撮番組は怪しくなっていった。
洗脳怪人とか、催眠怪人とか、鞭怪人とか、どんどん怪しさが増してくる。
これを子供が見ても問題はないのかと疑問になった。
閑話休題、はしゃぎまくった岬ちゃんは、今日は寝かせないよと宣言はどこに行ったのやら、普通に8時に眠りについた。
その際、岬ちゃんはエイちゃんと寝るとごねていたが、上原さんのやんわりとした反対でなかったことになった。
俺としては、岬ちゃんとの関係を改善するために、一緒に寝ることも良かったけど、残念ながらそれは叶わなかった。
やはり、保護者がいるとこうなるよなと思った。
もちろん、不満はない。
親というものは子を守るものだ。
まだ、子供とはいえ、男女を一緒に寝かせるのは憚れるだろう。
あの岬ちゃんを溺愛する上原さんは、当然こう反応するだろう。
俺が見るに上原さんは過保護な面もあるように思えた。
俺は高級感のあるベッドで横になって考えた。
岬ちゃんと関係改善をするには上原さんを、美鈴さんをどうにかしないと…
別に仲良くなるだけなら、どうにかなるだろうが。
それからも俺を忘れられない様にするためには…
俺としては一つしか方法が浮かばなかった。
「しかし、そのためには美鈴さんをどうにかする必要があるんだよな。全くどうするべきだろう。」
はあとため息を吐く。
方法なんて思い浮かばない。
まだ、純粋な子供である岬ちゃんならどうにかできるけどね。
大人を何とかするのは、子供には難しいんだよな。
「おっと、トイレトイレ」
俺は本気で眠る前にトイレへ行くことにした。
今は子供の体、最悪おねしょもありうる。
俺はトイレに行くためにベッドから起き上がった。
そして、トイレへと行くその時だった。
ムワッ
何かの匂いがした。
これは…俺がよく知っている匂いだった。
甘ったるい発情したメスの匂い。
風俗で何度も嗅いだことのある匂いだった。
俺は匂いの発生源へと向かった。
「ああん、ひゃん❤️」
静かな家の中で、闇へ溶けるような小さな声だったが、確かに女の喘ぎ声だった。
俺はさらににバレないように歩みを進める。
子供の体だったからか、床のフローリングが高級なのか足音はほぼしなかった。
まだ、喘ぎ声を上げているメスは俺に気づいた様子はなかった。
音と匂いの発生源はリビングだった。
俺が静かに近づいた。
予想通りというか、何というか、そこには上原美鈴さんがいた。
それも目を閉じて一人自分を激しく慰めている。
俺は上原さんを見下したが、上原さんはオナニーに夢中で俺に気づかった。
しかし、本当に無骨で拙い手つきだ。
どうも、オナニーに慣れてないように見えた。
この人はオナニーも満足にできないほどには性的行為に慣れてない。
だけど、こんなに開放的な場所でオナニーするほどには性欲がある。
それも自身を破滅させられる程度には性欲お化けだ。
その証拠に、朝に見た娘を心配する貞淑な母の顔はどこにも見えなかった。
そこにはただ快楽を追求するメスだけが顔を見せている。
俺は少し悩んで決心した。
「上原さん何してるの?」
次話からやっとエロ展開