※この作品はR-18です。

リスタート:過去へ戻って孤高な女達を手駒にして現在の危機を打破する   作:霧江

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宮崎は上手く逃れることができました。


西之宮家

それから俺は西之宮一家と宮崎と共に山を降りることになった。

俺が上がってきた方向とは反対方向ということもあり、帰りのことが心配になった。

しかし、そこで意外な事実が明かされた。

背が高い木と俺の低い背が相まって気づかなかったけど、俺がきた道の反対側にも住宅街があった。

しかも、そこで山を降りた時は、歩いても10分もかからずに住宅街に着くことができた。

これは盲点だった。

 

やはり俺の頭は固いと改めて感じた出来事である。

これで罠設置事件の前提が変わった。

今まで俺は犯人が頂上に罠を設置するのに1時間以上の時間がかかると思い込んでいた。

しかし、こんなに近くに住宅街があるんだ。

つまり、罠を設置した容疑者は西之宮さんたちが住んでいる街の人間である可能性が高かった。

 

「こんなに近くに住宅街があるとは思ってなかった…」

 

「そういえば、牧田くんはどこに住んでいるんだ?」

 

西之宮さんの父親は俺の独り言に反応した。

 

「ここから反対側に山を降りたところの街です。」

 

特に隠す理由もないので俺は素直に言った。

 

「ここから反対側だと…ああ、あそこか。思ったより結構遠いところで来ているんだね。」

 

彼は感心したように言った。

そこまで感心するものかと思ったけど、彼はこう続けた。

 

「その距離を罠を撤去するためだけに、毎日あの場所に行っていたんだろう?君は本当に立派だ。」

 

そういうことか。

彼は俺が毎日罠を撤去したと思っているみたいだ。

俺は彼の勘違いを敢えて正さなかった。

まあ、実際にここ二週間は数日を除いて、ほとんど毎日あの山頂に来ていたから。

そこまで間違っているわけでもない。

 

「いえ、そんなことはありません。俺の友達が罠にかかりそうになったから、腹いせで罠を壊したまでです。」

 

岬を危険に晒したのが誰かは分からないけど、絶対に許さないと思った。

その気持ちをそのまま西之宮さんの父親に伝えた。

 

「謙遜する必要はない。君は称賛されるべきことをやったんだ。もっと誇っていい。それに君は私の娘を助けてくれた。いくら感謝しても足りないくらいだ。」

 

西之宮さんの父親はそう言って俺を讃えてくれた。

俺は少し戸惑った。

どの世界でもまだここまで他人に褒められたことはなかった。

しかし、悪い気分ではなかった。

俺は少し恥ずかしくなった。

 

「お父さんばかり牧田さんと話してて狡い!私も牧田さんと話したい!」

 

急に割って入ってくる西之宮さん。

西之宮さんの父親は苦笑いをした。

 

「それは家に着いてからにしなさい。」

 

それから俺たちは西之宮さんの家についた。

上原さんの家みたいに豪邸という感じではなかったけど、そこそこでかい家だった。

俺の実家よりは大きのは確かだ。

 

「ここがうちの家だ。足は大丈夫か?」

 

家の前に到着して西之宮さんの父親は俺に聞いてきた。

 

「はい、大丈夫です。」

 

元々、腕を擦られた以外は大した怪我はなかった。

山の頂上でグッタリしていたのは、極度の緊張状態が解けたことで、体に力が抜けただけだった。

後日少し筋肉痛になるかもしれないけど、歩くことには全く問題がなかった。

 

「そうか。」

 

俺の言葉を聞いた西之宮さんの父親は俺を下ろしてくれた。

 

「それじゃあ、僕はこれで!」

 

急に聞こえてくる声。

声の主は宮崎だった。

宮崎はこの場を逃れようとした。

俺が見ても中々いいタイミングでのフェイドアウトだった。

 

「宮崎くん、君とはまだ話したいことがある。」

 

しかし、西之宮さんの父親は宮崎を逃してはくれなかった。

恐らく先ほどの件だ。

俺を犯人に祭り上げたことと娘を押した犯人についてだろう。

先ほどは俺の怪我を優先してその場では見逃していたけど、彼の行動は決して許されるものではなかった。

 

「うう、はい…」

 

宮崎は力なく答えた。

それから俺は西之宮家のリビングに案内された。

そこに常備薬が備わっているらしい。

因みに宮崎は西之宮さんの父親の書斎に連れて行かれた。

 

「怪我はそこまで酷くない。本当に擦傷だけだね。これなら数日くらいで治りそう。」

 

西之宮舞さんは俺の傷を綺麗に洗った後に手当てをしてくれた。

どうやら擦傷になっていた部分に力を入れて、血が滲んで出てきたみたいだ。

それが擦られて、血の跡が広がって傷が酷く見えたのだろう。

 

「よかった!」

 

俺の手当ての様子を見てずっとソワソワしていた西之宮さんは安堵の声を上げた。

 

「本当にごめんなさい。娘を助けてくれたのに、私はなんてことを…」

 

今まで夫の言葉で静かにしていた西之宮舞さんだったけど、改めて俺に謝ってくれた。

この人も娘を大事に思っているだけで、悪い人ではないみたいだ。

先ほどまでの固い表情は罪悪感のせいだったか。

 

「いえ、大丈夫です。俺も大事な人がそんな目にあったら、落ち着いた対応なんて出来ないと思います。」

 

俺は岬と美鈴の顔を思い浮かべながら言った。

多分、俺もあの二人が危ない目に遭ったら同じくしていただろう。

それに状況がややこしくなったのは宮崎のせいだしな。

 

「そう言ってくれると助かる。」

 

そう言って西之宮舞さんはやっと笑顔になった。

 

「そんなことより、他に痛いところとかないですか?」

 

西之宮さんは言った。

 

「この傷以外は腕と足が少し痛いくらいかな。ついでにお腹の辺りも少し痛いくらい。」

 

それらの部位に少し筋肉が張る感覚があった。

俺は軽い気持ちでそれを申告した。

 

「つまり、全身ってこと!?」

 

「心配ね。病院に行かないと!」

 

西之宮さんは心配そうに俺を見た。

舞さんも同じく心配そうな表情。

俺としてはこんな反応を望んだわけではなかった。

 

「いや、冗談冗談!」

 

このままでは話が進まない。

延々と俺の傷の手当をされて、仕舞いには病院に送られそうだった。

だから、俺は冗談ということで誤魔化した。

 

「なんだ。冗談か、よかった。」

 

目に見えるように安堵する西之宮さん。

舞さんは携帯を取り出していた手を止めた。

救急車を呼ぼうとしたに違いない。

こうしていても切りがなさそうだったので、俺は話題を転換することにした。

 

「そう言えばさ、君、名前なんていうの?」

 

「あ!私名乗ってない!」

 

今になって気づいたという感じで西之宮さんは凄く驚いていた。

 

「私は西之宮絵里と言います!絵里って呼んでください!」

 

絵里はそう言って俺に呼び捨てを押し付けてきた。

 

「わかった。絵里ちゃん。」

 

俺はちゃん付で呼ぶことにした。

急に呼び捨てをしたら、あの娘煩悩のおじさんに何て言われるか分からなかったのだ。

 

「むう」

 

絵里ちゃんは不満そうにしていたけど、俺は見なかったことにした。

 

「舞さんの名前は先ほど聞いて知ってます。舞さんで合ってますよね?」

 

「そう、私は西之宮舞。夫の方は西之宮蓮って言うの。」

 

舞さんは夫の名前も教えてくれた。

俺の呼び方にも特に不満はなさそうだし、俺は彼女を舞さんと呼ぶことにした。

しかし、あのおじさん、蓮という名前か。

顔だけではなく、名前まで格好いいとはな。

 

「西之宮蓮さん…顔だけではなくて、名前も格好いいですね。」

 

俺は感じたことをそのままに言った。

 

「ふふっ、ありがとう、私の自慢の夫よ。」

 

「そうです!お父さんは格好いいんです!」

 

どや顔になっていう二人。

子供の絵里ちゃんのドヤ顔も可愛かったけど、舞さんのドヤ顔も中々味がある。

そうやって俺たちが話をしていると、蓮さんと宮崎が入った部屋の扉が開いた。

 

「ごめん!僕の思い込みで君に嫌な経験をさせてしまって!」

 

宮崎は俺を見るや否や謝ってきた。

その顔は涙交じりでぐちゃぐちゃになっていた。

恐れく、西之宮蓮さんにしこたま怒られたのだろう。

蓮さんは他人の子供をちゃんと叱れるタイプの大人みたいだ。

しかし、思い込み?

 

「どうも、絵里の背中を押した犯人は君と同じ色の服をきていたみたいだった。それで剛太くんは服だけ見て君が押したと勘違いしたみたいだ。」

 

蓮さんは言った。

俺と同じ服をきた人間か。

あり得ない話でもない。

だけど、そうだとしたら?

 

「俺と同じ服を着ただけで、俺と勘違いした、んですか?」

 

「彼が言うにはそうらしいな。」

 

蓮さんは言った。

かなり詳細に話を聞いているらしい。

 

「ごめん!」

 

宮崎はすぐに謝った。

まるで素直で良い子じゃないか。

 

「それでも背格好を見間違うことはないと思います。だとしたら、犯人は俺と同じくらいの年の子ということですか?」

 

「「!!」」

 

驚く二人だった。

どうやら、蓮さんもこの事実に気づいてなかったみたいだ。

こんな恐ろしいことをしたから、大人だろうと頭の中で思っていたのだろう。

 

「それは…遠くで見ていたから、分からなかった。服の色だけが目に入っていたよ。」

 

宮崎の証言に特に可笑しい点はない。

だけど、その証言で分かる点もある。

 

「それでも犯人は絵里ちゃんの後ろにいたんだろう?君が絵里ちゃんの背中が押されることを見たのなら、犯人は絵里ちゃんと背が同じか、低いかのどちらかだろう。」

 

「確かにな…」

 

蓮さんは何かを考え込むようにしていた。

俺の発言に説得力があると思っているらしい。

 

「それは絵里ちゃんの声を聞いたから、絵里ちゃんだとわかったよ。僕は犯人の背については詳しく覚えてない。その光景を見て、頭が真っ白になって、大人を呼びにいったから。」

 

宮崎の発言にはそこまで矛盾はないように見えた。

危険状態に陥ったら大人を呼ぶことも自然な行動。

しかし、ある一点だけが気になった。

背格好について覚えてないと誤魔化しているところだ。

まるで子供を犯人から除外したがるような気がする。

一体なんで?

 

「うむ…」

 

何やら悩んでいる蓮さん。

しかし、蓮さんが悩んだところで何かが変わるわけでもないのにな。

結局はこう言ったことは警察に任せるしかない。

 

「本当にごめんさない。僕が悪かったよ。」

 

宮崎は再び俺に謝った。

本当にこれだけ見れば良い子のように見える。

見間違いであることを認めて素直に謝罪か。

宮崎は被害を最小限にしている。

 

本当にこれを本能でやっているから恐ろしい。

俺は後味の悪さを感じたけど、渋々と宮崎の謝罪を受け取った。

それからのこと。

宮崎は家に帰って、俺と西之宮一家だけになった。

 

「もっと一緒に居たかったのに。」

 

残念そうにしている絵里ちゃん。

今も俺から離れまいと腕にひっついている。

 

「絵里、牧田くんの家族も心配しているだろうから、また今度ね。」

 

舞さんが絵里ちゃんを宥めて俺を離れさせた。

渋々と俺から離れる絵里ちゃん。

 

「牧田くん、車の用意ができた。」

 

蓮さんの声。

俺は俺は玄関を出て、蓮さんの車に乗った。

 

「絶対にまたあそびにきてください!」

 

「そうよ、いつでも遊びにきて良いからね。」

 

そんな俺を見送る二人だった。

 

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車の中でも色々雑談をした。

俺の状況とかの話をした時に蓮さんは同情してくれた。

家族が離れ離れになっているから、寂しいと思われたのかもしれない。

実際はそんなことないけどな。

大体20分くらいで俺は上原家の前に到着した。

蓮さんは今の保護者である美鈴に会って今日あったことを説明してくれた。

 

「そんなことが…」

 

「ええ、それに私の勘違いで牧田くんには怖い思いをさせてしまいました。」

 

本当にありのままを全部言ってくれた。

まさか、勘違いの件まで言うとは。

蓮さんは真っ当な大人という感じがする。

美鈴は急な出来事に慌てていた。

 

「それでは牧田くんの両親にはまた別で、私から連絡させていただきます。」

 

そう言って、蓮さんは帰って行った。

美鈴と二人きりになって俺はやっと全てが終わったんだなと感じだ。

だが、美鈴は穏やかな感じじゃなかった。

 

「瑛二?私、あの山には行かないでって言ったよね?」

 

良識のある大人モードの美鈴。

美鈴は俺に説教をしようとする。

しかし、俺は我慢の限界だった。

俺は美鈴に抱きついた。

 

「瑛二?」

 

美鈴は俺の行動に驚いて、俺の名前を呼んだ。

俺はさらに強く美鈴に抱きつく。

 

「瑛二…それ…」

 

自身の足に何かが触れる感覚に美鈴は下を見た。

そこには今まで見たことないくらいに硬く、大きく勃起している俺のちんぽがいた。

美鈴は頬を赤く染めた。

 

「もう我慢できない、美鈴。」

 

俺は今日初めて死の恐怖というものを思い知った。

生物というのは死に直面したら、自身の子孫を残そうとする本能が働くらしい。

俺がちょうどその状態だった。

性欲が止まることを知らずに暴走している。

 

「美鈴、ちょっと出かけるよ。」

 

有無を言わさない俺の一言。

 

「はい…」

 

美鈴はメスの顔になり、頭を縦に振った。




次回は美鈴のエロです。
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