リスタート:過去へ戻って孤高な女達を手駒にして現在の危機を打破する 作:霧江
※R18のオリジナル日刊ランキング1位になれたこと、
改めて礼の言葉を申し上げます。
まさか、自分が1位になれるとは夢にも思いませんでした。
皆様、本当に、誠にありがとうございます。
佐藤さんの事件があってから、その翌日に俺は普通に岬と登校した。
岬は登校するや否やクラスの皆に囲まれた。
やはり本物のクラスの人気者は違う。
俺がそんな岬を眺めている時のことだった。
「あの…」
後ろから聞こえる声。
「うん?」
俺は後ろを振り向いた。
そこには佐藤さんがいた。
「どうしたの?」
どうも昨日とは違う雰囲気だ。
昨日までは気難しい子猫みたいな空気をしていたけど、今日はワンちゃんみたいに丸っこい感じだ。
そんな佐藤さんの変貌に俺は頭を傾げながら佐藤さんに聞いた。
しばらく、言葉を発さずに言い淀んでいた佐藤さんはやっと意を決したのか口を開いた。
「昨日!」
急に大声を出す佐藤さん。
「わっ!」
俺は驚いて声を上げる。
クラスの目が一瞬こちらに集まったけど、直ぐに岬へと戻った。
佐藤さんの日焼けした茶色の顔はりんごのように赤くなった。
何だか可愛いな、こいつめ。
「大丈夫、落ち着いて。」
「う、うん。」
今回は普通の声量で答える佐藤さん。
「そう言えば、昨日のことでお礼を言ってなかったなと思って。」
そうだったけ?
言われてみれば、そうだったかも知れない。
「大丈夫、別にお礼が欲しくてやったことじゃないから。」
そんな俺の言葉に佐藤さんは感銘を受けたようだった。
俺は何だか恥ずかしくなり頬を指で掻いた。
「いや、それだと僕の方が気が済まないよ。僕を助けてくれて、昨日は本当にありがとう。」
改めて俺に笑顔でお礼を言う佐藤さん。
ここで遠慮したとしても佐藤さんに心の荷物を背負わせるだけだ。
俺は素直にその感謝の気持ちを受け取ることにした。
「どういたしまして。」
俺の言葉に佐藤さんは満足したように頷いた。
それからも俺は佐藤さんを注視した。
いじめは本当に陰湿で執拗なものだ。
昨日の一件でそれが終わるとは思っていない。
こう言ったことにはアフターケアは必須である。
言っても短い休み時間に佐藤さんを眺めているだけだけど。
幸いにも誰も佐藤さんを虐めたりはしてなかった。
しかし、反対に誰も佐藤さんと話をしたりもしていない。
俺は昼休みの時間に少し岬を待たせて、佐藤さんに話しかけた。
「佐藤さん、普段は他の男の子たちと話していたのに、今日は話さないの?」
あまりにもデリカシーが無いかなと思ったけど、周りくどいことよりはいいと思った。
実際に佐藤さんもそこまで気にしていないみたいだ。
「何だかあいつらは僕と話すのが気まずいみたい。」
「気まずい?」
俺は佐藤さんの言葉を繰り返した。
「まあ、あいつらは僕が虐められていた時に見ていただけだからね。それでなのか、あいつらは僕を避けているみたい。」
僕は大丈夫なのにねと苦笑いをしながら言う佐藤さん。
気にしてないと言っている佐藤さんには何だか哀愁が漂っているように見えた。
あり得ない話ではない。
一体いつから佐藤さんのいじめが始めたのかはわからない。
だが、いじめが始まってから何も言わずにそれを放置していたのに、今更また仲良くなりましたは中々できないものである。
「佐藤さん。」
俺は佐藤さんの名前を呼んだ。
「うん?」
「俺と友達になってください。」
俺は佐藤さんに向かって言った。
佐藤さんは驚いたような表情をしていた。
まさか、俺からそんなことを言われるとは思わなかたみたいだ。
しかし、直ぐに俺の意図を気付いたのか、佐藤さんは笑った。
「ははは、何それ」
楽しそうに笑う佐藤さん。
随分と大人びた感じだ。
「それでどうなの?」
「本当にありがとう。牧田くん、僕で良ければ喜んで。」
俺の問いに佐藤さんは二つ返事で快諾してくれた。
その後、岬を含めた俺たちは楽しく雑談をした。
岬は美鈴と違って嫉妬心がほぼない。
それに俺と肉体関係を持ってからは謎の余裕が出来て、さらに嫉妬をしなくなった。
だからなのか、岬はあっさりと佐藤さんを受け入れてくれた。
「佐藤さんよろしくね。」
「僕こそよろしく頼むよ。」
お互いよろしくの挨拶をする二人。
俺はそんな二人を微笑ましく眺めた。
こうして俺には佐藤さんという新たな友達ができた。
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7月になって初めての金曜日のこと。
学校にいた俺に蓮さんからのメールが届いた。
内容は絵里ちゃんが俺を会いたがっているから、もし良ければ家に遊びに来て欲しいとのことだった。
一応、今週の土日のどちらかに一回訪問する予定の俺として嬉しい提案だったけど。
まさか、あの蓮さんから先にこんなお願いのメールが来るとは思わなかった。
「まあ、金曜日だと翌日は休むから余裕はあるし、元々訪問する予定だったから別にいいけど。」
しかし、本当に娘煩悩のおじさんである。
俺は美鈴にメールで西之宮家に行くことを伝えた。
意外にも美鈴はOKを出してくれた。
美鈴もたまには一人の時間が必要なのかも知れない。
美鈴の許可をもらった俺は岬と佐藤さんにもそのことを伝えた。
「にしし、いいよ。」
ニコニコとした笑顔で答える岬。
「そうか。今日は一緒に遊べないのか。残念だけど仕方ないね。」
それに比べて少し残念そうな表情で答える佐藤さん。
最近は佐藤さんとも遊ぶようになった。
放課後は皆んなで上原家に集まってゲームやら何やらで遊んでいる。
もっぱらアウトドア派だった佐藤さんにはゲーム機が新鮮だったみたいだ。
俺はゲーム機を残してくれた父親に感謝したものだ
それから放課後になり、俺は二人と離れて一人で近くの駅まで来ていた。
流石にこれ以上山道を使うわけにもいかない。
当たり前のことだけど、絵里ちゃんの転落事件があってからは美鈴はもちろん、両親からも直接山登りを禁止された。
だから、今回は電車での移動になる。
「電車で行くと3駅離れている。10分くらいの距離だね。」
時間的には山を登っていくよりも近くなっている。
子供だとしても電車にさえ乗れれば行き来できるくらいの距離だ。
逆に車でいくよりも近いのかも知れない。
しばらく電車に揺られること、10分。
俺は西之宮家に到着した。
「こんにちは、絵里ちゃんいますか?」
早速ピンポンを押しながら、インターホンの向こうに挨拶した。
すると直ぐに舞さんが出てきてくれた。
「あら、牧田くんじゃないの。ちょっと待ってて。」
それだけ言った舞さんは直ぐにインターホンから離れた。
直ぐにドタドタと足音が聞こえて、玄関が開かれた。
「こんにちは、上がって上がって!」
俺は舞さんの言葉に従って、西之宮家に入る。
「一週間振りだね。一人できたの?」
舞さんは誰かが俺を送ってくれると思ってたらしい。
「はい、一人できました!実は今日蓮さんから急に連絡があって。」
俺は素直に答えた。
「あの人がそんなことを…確かに最近の絵里は元気がなかったけど、本当に娘バカだから。ごめんね、牧田くんにも牧田くんの事情があるのに。」
呆れた表情の舞さん。
今回のことは夫である蓮さんの暴走だったみたいだ。
「まあ、元々土日に訪問するつもりだったから、大丈夫ですよ?」
「そう言ってもらえると助かる。ありがとう!じゃあ、早速だけど絵里のところに顔みせてくれてもいい?絵里の部屋は2階の手前の部屋なの。多分今は宿題をしていると思う。それと!絵里にはサプライズというか、ノックとかせずにそのまま入ってくれてもいいよ。」
サプライズか…それにしても娘の部屋に勝手に入っていいという許可は如何なものかな。
「わかりました!」
俺はまあいいっかの精神で答えた。
「後でジュースとか持っていくらか!」
舞さんはそう言ってキッチンに行ってしまった。
俺は言われた通り、2階に上がった。
そして、絵里ちゃんの部屋の前まで行った。
絵里ちゃんの部屋の前にはウサギの可愛らしいドアプレートがかかっている。
そこには可愛らしい字体で絵里の部屋と書かれていた。
「絵里の部屋、か。」
これで間違いなさそうだ。
俺はドアを開いた。
「お母さん…!!」
金髪碧眼の可愛らしい女の子が勉強をしている。
絵里ちゃんだ。
一瞬、不満そうな声を出していた絵里ちゃんだったけど、俺の顔を見て絵里ちゃんは固まった。
「牧田さん!?」
俺の名前を呼んで驚く絵里ちゃん。
サプライズは成功したみたいだ。
パッと笑顔になる絵里ちゃん。
「こんにちは絵里ちゃん、一週間振りだね。」
「牧田さん!私のこと忘れたのかと思いました!」
大袈裟なことを言う絵里ちゃん。
「そんな訳ないじゃん。普通に学校とかあるから来れなかっただけだよ。休日に遊びにくるつもりだった。」
「でも、今日は金曜日ですよ?」
俺の言葉に絵里ちゃんは頭を傾げながら聞いてきた。
「それがね、蓮さんから遊びにきて欲しいと頼まれたんだ。」
俺は包み隠さず真実を伝えた。
「さすがお父さん!」
舞さんは少し引いていたけど、絵里ちゃんは目を爛々と輝かせて蓮さんを讃えた。
さすが蓮さん、こういうところで娘の点数を稼ぐという訳か。
俺は感心した。
「そんなことより宿題中じゃなかったの?」
「せっかく!牧田さんが来たのに宿題なんて後でしても問題ないですよ?」
せっかくに力を入れて言う絵里ちゃん。
相当俺に会いたかったみたいだ。
しかし、宿題はしないとね。
「ダメだよ。宿題は先にしないと。俺も宿題があるから、一緒にやろう?」
「うう…仕方ないか、わかりました!しかし、真面目な牧田さんも格好いいですね。」
真面目か…俺とは程遠い言葉だな。
俺はランドセルから宿題を取り出した。
少し時間が経った後、俺は宿題を終わらせた。
大体20分くらい時間がかかった。
運が良いことにも今日は宿題が少なかった。
やることが無くなった俺は絵里ちゃんの宿題を覗き込んだ。
「うわ、難しそう。」
「そうですか?」
何ともない感じで頭を傾げながら言う絵里ちゃん。
絵里ちゃんは私立学校に通っているとのことで、宿題の量も凄かった。
それに難易度もうちの学校とは段違いだ。
だが、絵里ちゃんにはこの問題が難しくないみたいだ。
「うん、俺は解けそうにないや。」
俺は素直に答えた。
一応、必死に勉強はしているけど、それでも限界というのは存在する。
この問題は俺の限界を超えているかのようだった。
「これって実はそんなに難しくないんですよ。ほら、これは四角形と三角形の面積を利用して…」
絵里ちゃんは俺が見ていた問題をじっくり説明し始めた。
とても分かりやすい説明。
俺はいつしかこの問題を理解した。
「絵里ちゃん、すごい。じゃあ、これは?」
「この問題は…円の面積の応用ですね。」
俺は次の問題を指して聞いた。
その問題に関しても絵里ちゃんは難なく説明した。
そして、俺はそれを難なく理解できた。
こんな難しそうな問題が簡単に理解できるとは、俺は戦慄した。
「すごいよ!すごい!絵里ちゃん!」
俺は絵里ちゃんを褒めまくった。
「そうですか?えへへ、もっと褒めてください!」
ドヤ顔で褒め言葉を強請る絵里ちゃんは可愛かった。
「絵里ちゃん、お願い、俺に勉強を教えて!」
「良いですよ!」
俺はそうやって家庭教師を手に入れた。
佐藤さんと友達になった。
新たな家庭教師を手に入れた。
たまにハードなNTRとかを見ると女性の能力は度外視されて、体だけを奪われるというものがあります。
だけど、私的には女性が自身の能力を十全に発揮して尽くすことが最高にエロいと思ってます。