リスタート:過去へ戻って孤高な女達を手駒にして現在の危機を打破する 作:霧江
ドンと体に大きな衝撃が伝わって来た。
だけど、俺が考えていた激痛とかそういった物は全くなかった。
腰と背中に少し痛みがあるだけで、特に体に以上はないみたいだった。
痛みがあるということは生きているということ。
電車に引かれたら、痛みを感じる暇もなく即死していただろうからね。
ということは、俺は生きているということになる。
俺はゆっくりと目を開いた。
それと共に俺の世界に音が戻ってきた。
「おい!そのままじっとしていろ!」
「離せ!離せって!くそぉおおお!」
「じっとしてろ!暴れるな!そこのお兄さん、警察を呼んでください!」
少し離れたところで男の声と怒り狂った宮崎の声が聞こえてくる。
宮崎の声が聞こえてくることを考えると、どうやら、ここは天国という訳ではなさそうだ。
何とも嫌な自覚方法ではあったけど、俺はそこで自分が生きているんだなと実感した。
俺は地面に横たわって、死の恐怖で驚いた体を落ち着かせることにした。
少しの間が過ぎてから、ある程度、俺の体の感覚が戻り始めた。
それで宮崎の怒声に隠れて聞こえていなかった女の子のすすり泣き声が聞こえてきた。
「よかった...よかった...本当に、よかった...!」
どこかうわ言のような声が近くで聞こえてくる。
というか、その声の発信源は俺のお腹の上だった。
俺は何とか首を立てて、お腹の方を確認する。
すると、そこには女の子がすすり泣きをしていた。
「......?」
女の子?どうして急に?
そう思った俺は女の子の顔を確認した。
ロングの黒髪にタレ目でタヌキ顔。
涙で顔がぐちゃぐちゃになっていたけど、それでもこの子が美人だということはわかる。
俺は頭の中でこの子の正体を探ってみた。
だけど、俺にはこの子の正体がわからなかった。
少なくとも世界ABCD、どちらの世界でも見たことのない顔。
つまり、本当に見ず知らずの女の子だった。
「ひくひく......」
女の子はそれからも涙を止めずに泣き続けた。
どうやら、自身の感情を上手く制御出来てないようだった。
俺はその姿を見て、何となくその子の頭に手を伸ばした。
このまま泣かせて置くことは何だか申し訳ないと思ったからである。
「うっ...!」
女の子は俺の手付きに驚いたように少し身を竦めたけど、俺の手を退けたりはしなかった。
むしろ、女の子は本当に嬉しそうな顔をした。
本当にこの子はなんだろうかと思ったけど、そこで俺は気付いた。
この子が俺の命を救ってくれたのだと。
先程の俺が感じた衝撃というのはこの子の体当たりだったのだろう。
命の恩人に何て話をしたら良いかわからないけど、とにかく、俺は今の気持ちを伝えることにした。
「ありがとう...」
「こちらこそ、ありがとう。生きていてくれて。」
......何だろうこの反応は?
俺は女の子の反応に戸惑うしかなかった。
女の子の反応は見ず知らずの男の子に対するものではなかった。
この子はまるで俺を知っているような気がしたのである。
それもただの知り合いではなくて、かなりディップな関係性があるような気がする。
だが、そんな知り合いだとしたら、俺がこの子を知らないということはおかしくないか?
「あの...!」
そう思った俺は少女に名前を聞こうと思った。
だけど、それは叶わなかった。
回りが急に騒がしくなったのである。
少女も急に回りうるさくなったことでが涙を止めて、騒ぎの方に注目した。
「警察が来たぞ!」
「こちらです!」
「くそおおお!!!くそおおおおおおおお!!!」
どうやら、声の反応からして警察が来たみたいだった。
そのせいか、宮崎がさらに激しく暴れだしている。
もはや、くそとしかいわなくなった宮崎の声が回りに響く。
そして、警察がホームに姿を表した時。
俺は意識を失くした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目を開くと、俺は酷い目眩と頭痛に苛まれた。
今では懐かしいとさえ思える急に頭に情報を積み込まれる感覚。
だけど、どうしてもこれだけは鳴れない。
「おええええ、くぅうううううっ」
俺は何とか吐き気に耐えた。
そして、しばらく時間がたってから、やっと頭痛が収まってきた。
「戻ってきたのか...」
俺の目の前には見慣れた留置所の景色があった。
もしかしたらと思ったけど、やはり、俺はまだ拘束された状態みたいだ。
ということは、俺はまたもや同じ罪で、同じ場所で捕まったことが予想される。
「ふうう......もはや呆れてなにも言えないな。」
まさか、過去を何度改編してもここを出られないとは驚きだった。
この留置所は過去改編を防ぐSF的な装置でもおいてあるのだろうか?
タイムマシンがあるからそんなこともあり得るかもな......
俺はそんな下らないことを考えながら一人笑った。
何というか、色々と経験を詰んできた今では、そこまで今の状況が危機的な状況には思えなかった。
色んな過去を積み上げてきて、俺もかなり貫禄のような物が出ているのではないかと思う。
一方で、5つの過去を経験してやっとそんな感じになるとは、俺は本当に救いようのないバカともお思った。
「しかし、あの子は本当に誰だったのだろうか?」
結局、名前も聞けなかった女の子のことを思い浮かべて、俺はそう呟いた。
俺はその子の正体がものすごく気になった。
「まさか、あれっきり会ってないとはね。」
記憶を遡ると、それからはあの子と交流はなかったようだ。
一応、俺はそれからもその子を探したみたいだけど、どうやら見つからなかったみたいだ。
だけど、それもタイムマシンがあれば解決する問題。
どうせその直後に時間移動をすれば済むだけの話だった。
「タイムマシン、か」
俺は独り言を呟きながら自身の手首を見下ろした。
そして、俺は固まるしかなかった。
「えっ?」
そこにはなにもなかった。
まるで最初から何もなかったかのように。
俺はそこで少し余裕を失くした。
そこから、俺は部屋の中を徘徊した。
もしかしたら、タイムマシンを落としたかもと思ったからである。
だけど、留置所内の俺の部屋では銀色のブレスレットは見つからなかった。
それどころか、タイムマシンの説明書もなくなっている。
「これはどういうことだ?」
あたかも始めからそんなものはなかったのように、タイムマシンは跡形もなく消えていた。
俺は少し夢を見ているような気持ちになった。
だけど、タ俺はすぐにイムマシンとやらがあった今までの方が可笑しいかったということに気付いた。
そこでやっと俺はタイムマシンの探索を諦めた。
そして、休憩のためベッド際に座ったその時、急に外から声が聞こえた。
「面会だ。出てこい。」
係官が俺を呼び出したのである。
俺は係官の後に着いて行った。
そして、俺はそのまま何時もの面会室へと案内された。
面会室に入るとそこには大人の岬こと上原弁護士がいた。
ちょっと、色々と考えごとがあって、まだ過去の記憶の整理がすんでないけど。
上原弁護士が消えるような出来事は起きてないらしい。
俺はそんな岬の姿を見て胸を撫で下ろした。
「英二、昨日ぶり!元気だった?」
岬も俺のことを認識したようで軽い感じで笑いながら挨拶してきた。
岬の態度はまるで昨日会った友達にでも挨拶するような感じだった。
今までとは違って全く危機感のないその姿に俺は驚いた。
世界ABCDの岬は、面会の初めは何時も真剣な顔をしていたというのに、世界Eの岬は顔色が明る過ぎたのである。
世界Eの岬は、まるで心配事がないみたいな顔をしていた。
「え?ああ、元気だった。」
俺は岬と同じ感じに挨拶を返した。
そして、もっと可笑しいのはそれからだった。
岬は俺を前にして、日常の話を始めたのである。
「今、お母さんがね。英二がここから出てきたらパーティーだとか言って、凄く張り切っているの。」
「へえ、それは楽しみだ。美鈴の料理は旨いからな。普段でもあんなに旨いものばかりだというのに、そこでさらに特別なものになると想像が出来ないな。」
「でしょう?私も物凄く期待しているから!」
何だか物凄く可笑しい。
目の前の岬はまるで心配がないように行動をしている。
俺は岬の姿に違和感を抱いた。
だけど、こんなにも当たり前のように行動する岬を前に、その理由を聞くことも憚れる。
だから、俺は仕方なしに話をしながら過去の記憶を整理することにした。
どうやら、この世界での俺は川崎弁護士が言っていた、3つの条件のことを全部満たしているみたいだった。
金はもちろんのこと、職業もちゃんとしたものを持っている。
しかも、その職業はかなり社会的な信用のあるものだった。
何と俺は弁護士になっていたのである。
「!!」
そのことを思い出した俺は驚きを禁じ得なかった。
前回の世界とは差が有りすぎる職業だったからである。
何でも俺は岬の影響で弁護士を目指したことになっていた。
そのために検事になろうとしていた絵里ちゃんに岬と一緒に勉強を教わって、何年も頑張った記憶がある。
それで今の俺はというと、完全に警察の容疑から逃れたみたいだ。
だけど、何故か俺の担当検事が勾留を主張して、期間を延長しているみたいだけど。
それも長くは保てないだろうというのが、岬と俺の見解だった。
既に警察内部では他の容疑者を探す動きがあったのである。
一瞬、何で俺が警察内部の情報を知っているんだと思ったけど、俺は一旦過去を振り返ることをやめた。
これ以上は岬に怪しまれそうだったからである。
まあ、確かにそういう状況ということなら、岬がこう反応することも可笑しくはない。
「それと、今、お母さんと絵里が凄いことになってるの。二人は英二と2週間近く会えてないから、本当に酷いことになってた。」
一旦、そこまで情報を整理した俺は岬との雑談に再び意識を向けた。
む、酷いことになってるってどういうことだ?
性欲お化けの美鈴と絵里ちゃんのことだから、恐らくはあれ関連の話題だろうけど。
未来の二人も性欲お化けなのは変わらないみたいだ。
「もちろん、それは私もだよ♥️」
岬はそういって雌顔になった。
大人の上原弁護士がそんな表情をしていることを始めて見た俺はドキッとした。
あの孤高そうな上原弁護士が、俺の手が届きそうになかった上原弁護士が、俺に媚笑いしながら色目を使うその姿は破壊的な威力があった。
俺は何時しか興奮している自分に気付いた。
「み、岬...」
「ふふっ♥️」
岬はそんな俺が面白かったのか、笑いを見せた。
そして、下に手を下ろしたかと思ったら、今度は手をガラスの仕切りに付けてきた。
それと共にぴちゃっという水音が響く。
岬の手の回りには粘りけのある液体で跡が出来ていた。
これは岬の...くっ
「私も実は......もう我慢の限界なの♥️」
何ということだ。
こんな場所でそんなことをあの上原弁護士が......!
本当にガラスの仕切りがなかったら、今にでも飛び付きたいところだった。
だけど、それは無理だった。
それからは岬の誘惑行為が始まった。
岬は弁護士との面会の性質を利用して、俺の興奮を最大限に高めた。
死角地帯を用いておっぱいを見せたり、猥談をしかけてきたりとやりたい放題だった。
俺は特にどうすることも出来ずに、その誘惑行為に耐えるしかなかった。
「またね♥️」
面会が終わってから、岬は艶っぽい声でそう言ってきた。
「くっ......またね、岬。」
俺は力なく答えた。
くっ、こんなの生殺しだ。
一体、岬は何を考えているんだ?
以前までは、それも配慮して過度な誘惑は遠慮していたというのに。
今日の岬には全くそんな遠慮がなかった。
まるでそんな配慮が必要ないみたいに...
「どうすんだよ......これ......」
俺はギンギンに勃起した自身のちんぽを見てそう呟くしかなかった。
触法少年でも殺人未遂の重罪とかだと少年院に送られるっぽいですね。
宮崎は現行犯逮捕で高い殺意を持っていたことにより、少年院行きになったという設定です。
因みに英二たちへすぐに人が駆けつけて来なかったのは、被害者が無事だということは確認がすんでいるし。
その上で宮崎少年が暴れまくっていたせいです。
PS:サムスンの携帯で触法少年と打とうとしたんですが、なぜかはわからないけど、食蜂操祈が変換のトップに来ました。因みに私は新しい携帯では食蜂操祈を検索したことがありません。サムスンキーボードを作った人は食蜂操祈のファンですかね?