サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
アーマード・ダークネスの巨体が植物怪獣の触手群に覆われる。漆黒の装甲に絡みつくのは無数の緑の蛇だ。蔓は精密機械のように複雑な挙動を見せた。
一本は鞭のようにしなり、アーマード・ダークネスの胸甲を鋭く打つ。金属と有機体が激突する鈍い音が響き、衝撃が太郎の脳髄まで駆け抜けた。
別の触手は螺旋を描きながら兜へと伸びる。先端がパックリと割れ、内部に密集した肉質の繊毛が露わになった。ハエトリグサを思わせる捕食器官が開閉する度に、唾液のような透明な液体が糸を引く。それがアーマード・ダークネスに滴り落ちると、装甲表面でジュッと溶解音を発した。
「……ッ!」
俺は歯を食いしばる。植物怪獣の分泌する消化酵素は極めて強力だった。
通常兵器なら一瞬で融解させられるだろう。
けれど、アーマード・ダークネスの外殻は神父的な最強の防御壁だ。溶解液など通用しない。
「まだまだだ!」
俺は右手の剣を振り回す。刃の軌跡が紅蓮の弧を描き、迫る蔓を両断していく。
切断面から濁った緑の血液が噴き出し、空中で霧散した。
しかし切断された部位から即座に新しい触手が生えてくる。
植物怪獣の再生速度は尋常ではなかった。
「キリがないな」
蔓を巻き込みながら巨体が宙に舞った。眼下には蠢く触手の大森林と、その根元で蠢く巨大な本体の輪郭が見える。
中枢は巨大ワニを思わせる形状だった。しかし鱗の一枚一枚が植物の葉脈で形成され、背中からは無数の触手が生えている。
その口元から伸びた長い触角が空中の俺を捕捉しようとしていた。
「あれが本体、まるで見た事がない生物だ」
「宇宙怪獣か、けれど」
アーマード・ダークネスの巨体が植物怪獣の触手群に覆われる。漆黒の装甲に絡みつくのは無数の緑の蛇だ。
「これを、このままにしておくわけにはいかない」
槍の柄を強く握る。
その名の通り暗黒の炎を纏う必殺の投槍だ。俺の怒りを込めて、全力で振り抜く。
「くらえッ!」
槍は流星のごとき速度で放たれた。空気を切り裂く轟音と共に、漆黒の軌跡が植物怪獣の腹部を貫いた。直後、槍先から膨大な暗黒の焔が噴き出す。
「ギャオオオオンッ!!!」
怪物の悲鳴が天地を震わせた。貫かれた腹から内臓がこぼれ落ちる代わりに、腐敗臭漂う黒炎が噴出し始めた。腐った花の匂いと腐敗臭が混じった異臭が辺りを支配する。
「燃え尽きろ……!」
炎の効果は絶大だった。植物細胞を蝕む猛毒の炎が、植物怪獣の全身に延焼していく。無数の触手が灰になりながら天へ舞い上がり、まるで巨大な黒い花弁のようだった。
「これは、凄まじいな」
それを見たグリムの言葉。
その言葉通りだ。
けれど、まだ。
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア