サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
昼休みの駒王学園校舎内は騒がしい。弁当箱を開ける音、笑い声、購買へ走る足音。そんな喧騒を縫うように太郎は廊下を歩いていた。
「さて……どこで飯食べるかな」
教室では女子生徒たちがグループを作って談笑しており入りにくい。昨日のリアス先輩との一件が尾を引いて気まずいのも事実だった。かといって一人寂しく中庭ベンチも気が進まない。
階段の踊り場で立ち止まり思案していると、背後から静かな声がした。
「唯我太郎くん。少々お時間よろしいかしら?」
振り返ると、黒髪を揺らした上級生が立っていた。穏やかな微笑みを浮かべながらもその漆黒の瞳には鋭い観察眼が宿っている。
「えっと、あなたは?」
「3年の姫島朱乃です。急な申し出で申し訳ありませんが少々お話がありまして……」
彼女の表情からは敵意は感じられない。ただ純粋な疑問符を含んだ問いかけだ。
「わかりました。何か用ですか?」
「ここでは話せない内容ですので場所を変えましょう」
朱乃は人目を避けるように階段を昇り始めた。太郎は迷うことなく後を追う。二階東翼の突き当たりにある普段使われていない資料室兼倉庫の扉を開けた。
古書の匂いと埃っぽい空気が漂う室内。窓から斜めに差し込む陽光が床に光の筋を描いている。机や棚が置かれた半分は整頓されているが奥側は段ボール箱の山となっている。
「どうぞこちらへ」
促されて椅子に腰掛けた太郎は正面の朱乃を見る。彼女は優雅な動作で反対側に座りテーブルに手を組んだ。長い黒髪が肩から滑り落ちる。
「単刀直入に伺います」
凛とした声が室内に響く。
「最近リアスが変わったのです。具体的には昨日の夜以降—」
その言葉に太郎の鼓動が速くなる。
「太郎くん、あなたが何か関わりがあるのではないかと推測しております」
「なぜ俺だと?」
努めて平静を装って訊くと朱乃は柔らかい笑みを浮かべた。
「理由はいくつかございます」
人差し指を立てる仕草に優美さがある。
「一つ目はリアス本人があなたに異常なほど接近していること。以前の彼女は特定の男子生徒に執着することなどあり得ませんでした」
次に中指。
「二つ目にあの日以来リアスの魔力パターンに微妙な変化があることです」
そして薬指。
太郎は無言で朱乃の言葉を噛みしめる。彼女の洞察は鋭利な刃のように的確だった。
「以上の2点から結論として—」
朱乃が身を乗り出し太郎の目を覗き込む。漆黒の瞳が探るように光った。
「太郎くんとリアスとの間に特別な接触があったのではないかと考えております」
このままでは危険だ。
目の前にいる彼女をこのままでは危険だ。
その時に本能で、俺はその腕にあるブレスレットを出す。
すると。
「…」
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア