サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
「ほぅ、これは見た事ないな、それが噂のか」
それと共にコカビエルは凶暴な笑みを浮かべながら、その手には既に光の槍を生成していた。
これまで、堕天使とは何度も戦っていた事もあり、その光の槍がどれだけ危険なものなのか俺も理解出来る。
だからこそ、光の槍を見るのはとても珍しかった。
そうしながらもコカビエルは光の槍を投擲してくる。
「むぅ」
俺は避ける素振りすらせずただ佇む。迫り来る槍は確かに脅威的だ。通常の人間なら瞬時に灰燼と化すであろう威力を秘めているだろう。
「なにっ……!」
だが眼前で炸裂した閃光と轟音の中──僕の外殻には微かな波紋一つ生まれていなかった。ただ表面を舐めるように弾ける粒子だけが舞い散る。
コカビエルが再度放った三本の光槍も同様だった。一本目が左肩部へ直撃する。甲高い摩擦音と共に金属外殻が白熱し、刹那的に融解しかけたように見えた。しかしそれ以上進行しない。
続けて二本目が腰部装甲に突き刺さる。接触部からプラズマが迸るものの、貫通することは叶わない。槍先がゆっくりと弾かれ虚空へと溶けていく。
「馬鹿な……」
三本目は正面装甲へ正確に着弾した。
周囲を吹き飛ばすほどの衝撃波が広がるなか──俺の姿は依然として変わらぬようにそこにあった。
外殻には擦過痕のみが残る。内部構造への侵蝕は皆無に等しい。むしろ迎撃した反動で微かに熱を持っただけだ。
「これは」
俺自身すら自らの堅牢さに戸惑いを覚えるほどだ。普段であれば回避行動を取るか防御姿勢を取る局面だ。だが今回はどちらも必要なかった。
敵対者が再び光槍を生成する気配を感じ取る。
コカビエルの表情が一変する。余裕ある嘲笑から憤怒へ。掌で次々と生成される槍は先程よりも大きく膨張していた。
「ならばこれならどうだ!」
四本同時投擲──一直線に迫る光条群を私はただ静観する。かつてなら退避行動を取るところだが今は違う。
第一陣が頭部周辺で爆散する。閃光と高熱が頭部装甲を炙るも変形すら許さない。
第二陣が肩部から背部へ連続着弾──衝撃で地面が陥没するが外殻自体には傷一つつかない。
第三陣のうち一本が胸部装甲の中心部に命中。他の箇所より僅かに深い凹みを作りながらも装甲全体が波打つように弾いただけだ。
「効かない……」
第四陣全てが胴体前面に集中した刹那──空間ごと抉り取るほどの閃光が炸裂する。
だが、その閃光に合わせて、俺は既に腰にある刀を手に取っていた。
そして、そのまま絶花の放つ居合の構えを再現するように刀を横に動かした。
「馬鹿な」
その言葉と共に光の槍が俺に向かってきたのも束の間。
俺は既に刀を鞘に戻していた。
「───────」
光の槍は俺に辿り着く事はなかった。コカビエルは何が起こったのか分からない様子だった。
「さて」
俺はそのまま刀を鞘から抜いた。すると共に一気に視界が変わる。
そこから見えた景色はまるで何も変わっていないように見えた。
だけど俺の刀は一瞬で、コカビエルの翼を切る事が出来た。それは確かにそうだった。
だけど次第に痛みが伝わったのか、コカビエルはその場で蹲るように落ちていく。
「これが力なのか」
コカビエルの絶叫が夜空に響き渡る。光槍の残滓が漂う中、墜落する堕天使の姿は滑稽でさえあった。切断された翼の断面から黒い羽根が雪のように舞い散る。
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア