サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
目の前にいるアルファ。
その誘いに対して、俺はため息を吐く。
「リーダーと言われてもなぁ、そもそも、お前らが一体何者なのか分からないのに、そんな所のリーダーになるつもりはないぞ」
「そうね、いきなり言われて、困惑するのは分かるわ。けれど、こちらとしてもあなたに来て貰わないと困るのよ」
「その理由は?」
眼前にいるアルファ。
その瞳にはかなりの覚悟があるのがすぐに分かる。
だからこそ、何を考えているのか。
それを聞く必要がある。
「決まっているわ、私達の目的は三大勢力への復讐」
「復讐ねぇ、さっきまで俺がやっていたのを見て、それを言うのか」
それと共に、俺はなんとか戦う為の構えを取ろうとする。
「復讐と言っても、私達が復讐するべき相手は、あそこにいる者達で言えばコカビエルぐらいよ。リアス・グレモリーを初めとした彼女達に対しての恨みはないわ」
「三大勢力と言っておきながら?」
「三大勢力だからこそよ」
アルファの言葉で、少し気になり、そのまま話を聞く。
「それで、復讐をする理由はなんだ?」
「三大勢力は、これまで多くの理不尽を他の種族に強いらせてきた。それはあなたも知っているはずよ」
「ふむ」
「悪魔で言えば、種族の繁栄の為にと悪魔の駒で種族を変え、自分達の不都合があればはぐれ悪魔に。天使は信仰心を糧に洗脳。堕天使は自分達の驚異を世界の驚異として、神器を持つ人間を殺してきた」
「それを聞けば、人間だけが被害があるように見えるが、アルファはどうなんだ?」
「・・・私達エルフも、そう変わらないわ。エルフという種族が奴らにとってはね」
そう、悲しそうに呟く彼女の言葉に嘘はないだろう。
それまでの話を聞けば、多少は納得する。
「それで、禍の団は具体的にどういう集団なんだ?結局はそこだ」
「そうね、はっきり言えば、各勢力の嫌な所が見事に混ざったゴミためのような場所ね」
「さっきの説明を聞いて、それで入ると思うのか?」
「そうね、けれど、だからこそ出来る事があるのよ」
それと共に、アルファは続ける。
「この組織は確かに最悪。だけど、裏を返せば、それだけ技術が集まっているわ。あとは、そうね」
アルファが不敵な笑みを浮かべる。
「事実上の世界最強であるオーフィスが首領となっている。その力があれば」
「・・・また知らない名前が出たし、それに俺の存在いらないだろ。見ていれば分かるが、アルファ。お前、かなりの才能を持っているだろう」
先程の気配の消し方もそうだが、彼女はかなり強い。
今の俺を瞬殺するなど、簡単だろう。
「いいえ、残念ながら、私はあまり人の上に立つ器じゃないわ。元々、英雄派という所に協力はしていたけれど、彼らの思想を理解出来ず、結局は追い出される形になった。
トップになる為には、私はあまりにも冷たすぎる。だからこそ、私はこの世界を変えられる人を探した」
「それが、俺という訳か」
「えぇ、あなたならばきっと、禍の団のトップになれる」
「飲む価値などない」
毅然とした声が洞窟に響く。
アルファの顔から優雅な仮面が剥がれ落ちた。彼女の指が微かに震えている。
「……理由を聞かせてもらえるかしら?」
俺はゆっくりと立ち上がる。身体中の痛みを噛み殺しながら。
「禍の団の理念は理解した。三大勢力への復讐と抗議だな」
彼女が頷く。金髪が揺れる。
「だが私にとっては時間の無駄だ。報復などという負の遺産に付き合う義理はない」
「復讐ではなく再生よ」
「同じことだ」
俺は一歩近づく。アルファの青い瞳が怯えるように揺れた。
「私の理想は革命ではなく創造だ。お前達が必要としているのは憎悪の旗印であって、未来を築く指導者ではない」
「そんなことは―」
アルファの青い瞳が驚愕で見開かれた。その美しさを湛えた顔が凍りつく。
「な……何ですって?」
彼女の声が震えている。それは計算された演技ではない。純粋な動揺が金髪の隙間から垣間見えた。
「勘違いするな。俺は禍の団に入らないと言った。だがその代わりに提案したいことがある」
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア