サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
公園のベンチに座っていた彼女の姿を見つけたのは偶然だった。以前会ったときの凛々しい騎士の面影はなく、今のゼノヴィアは魂の抜け殻のようだった。
「よお」
声をかけるとゼノヴィアは虚ろな瞳でこちらを見る。目の周りは泣き腫らして赤く、青色の髪も乱れていた。
「唯我太郎か」
「こんな所で、どうしたんだ?教会には戻らないのか?」
俺は、そう尋ねると、虚しそうに笑う。
「・・・教会か、今はもうあそこに私は帰れるか」
「どうかしたのか?」
俺がそう尋ねると。
「コカビエルから真実を聞いた」
「真実?」
「神は既に死んでいたと」
その一言に、俺は驚きはした。
同時に、アルファが聞いた話もあったので、そのまま聞き続ける。
「神の死」を知ったこととそのせいで教会から異端認定されてしまったこと、その両方のショックから自暴自棄になっていたゼノヴィア。
彼女の心境を聞いて。
俺はゼノヴィアの肩に手を置いた。
手の熱が伝わる。指先から彼女の震えが伝わってくる。その細く小さな肩を守りたいと思った瞬間、俺の中の何かが切れた。
「・・・俺がそばにいる」
その言葉を聞いたゼノヴィアの目から涙があふれる。瞳孔が開き切って焦点が合わない瞳。しかし確実にそこに光が灯ったのがわかった。
それから数時間後——
午後の光が長く伸び始めた頃、俺はゼノヴィアを自分の家に連れ帰っていた。途中のカフェで少し休憩を取りつつも、ほとんど無言のままここまでやってきた。玄関に入った途端、彼女は廊下に座り込んで嗚咽し始めた。
「教会の教え・・・あれほど大切にしてきたのに・・・!」
しゃくり上げる喉が痛々しい。両手で顔を覆うゼノヴィアの指の間から滴る涙が床板を濡らしていく。
俺は何も言わずに跪き、震える彼女の肩に手を置いた。
「怖かったんだろ?」
「うっ・・・」
「誰も信じられなくなって、ひとりぼっちになって・・・そういう時は誰だって弱くなるさ」
低く落ち着いた声で諭すように囁く。かつて己が闇に囚われそうになった時、絶花達に救われた記憶が蘇る。
ゼノヴィアの顔が上がって濡れた瞳と目が合った。
「私は・・・もう駄目かもしれない」
「まだ終わっちゃいない」
俺は強く言い切った。
「神が死んだとしても、お前が生きている。これまで培ってきた力も想いもすべてここにある。無意味じゃない」
言葉と共に肩を抱き寄せる。抵抗はない。むしろ積極的に体重を預けてくる重みが心地よかった。
「・・・本当に?」
「ああ。それに」
俺はゼノヴィアの頬に溜まった涙を指で拭った。生温かい雫が指先で珠となり滴る。
「俺も同じだ。自分なんて小さい人間さ。偉そうなことを言う資格なんてない」
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア