※この作品はR-18です。

サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏)   作:ボルメテウスさん

192 / 484
真偽の為に

赤頭巾で全身を覆った小さな影が冥府の山を歩く。その足取りは迷いなく、深い霧の中を縫うように進んでいく。

 

「太郎、こっちだ」

 

声の主はグリムだ。

 

赤頭巾を被ったグリムが先を行く。小さな背丈の彼女だが、その足取りには揺るぎない自信があった。霧深い冥界の森を抜けると広大な石畳の道が現れた。

 

「あとちょっとだ」

 

グリムの声が風に乗って届く。彼女の赤頭巾は風になびきながらも形を崩さない。どうやら魔術で加工されているらしい。

 

やがて遠方に見える巨大な城門。灰色の石材でできた堅牢な建造物だ。

 

「にしても、グリムが知り合いだったとは、驚きだ」

 

「まぁ、色々とな。この身体になってからも、色々とバケモンを相手に戦っていたら、なんか向こうから接触していた」

 

「向こうからって」

 

グリムは適当な感じで説明をしている。

 

「行くぞ、太郎。お前の家臣になったからにはきちんと仕事をしないとな」

 

そう言うとグリムは門番の悪魔達を見る。彼らは警戒の色を顔に宿していた。

 

「この者が通るのは認められない」

 

「グリムの名前を知っているのか」

 

門番の一人が眉をひそめた。

 

グリムの名は思った以上の重みを持って門番たちに響いたらしい。一瞬で空気が凍りついた。

 

「グ……グリム様!」

 

「まさか」

 

「しかし……本当に?」

 

彼らの動揺が霧を揺らす。

 

「グリム?何かやったのか?」

 

「別に、特に何もしていないぞ」

 

グリムの視線が鋭く門番を貫いた。その視線には威圧感が込められている。

 

「ひっひぃ」

 

「・・・結構、とんでもない事をしたように見えるけど」

 

「別に、ただ」

 

そうして、グリムは何かを思い出すように。

 

「昔、冥界で暴れ回っている魔獣を倒すのに、その辺の冥界の住人に協力を頼んだだけだ」

 

そう、あっけらかんとした態度で言った。

 

「それをやったんだ」

 

「ああ、だが」

 

グリムは淡々と言った。

 

「ああ。けど向こうが勝手に怯えてるだけ」

 

門番たちの表情が青ざめる。

 

「ただ魔獣討伐を手伝ってもらっただけなのに」

 

「「「「いやいやいやいや!!!!!!」」」」

 

彼らの悲鳴が木霊する。どうやら相当トラウマらしい。

 

「相変わらず、面白い事を言うな、グリム」

 

そうしながら、話しかけた人物。

 

その人物は、髑髏。

 

身体にはロープを身に纏っている人物こそ、今回の目的の人物。

 

「初めまして、ハーデス」

 

「初めましてだな、唯我太郎。まさか、お前の方から会いに来るとはな」

 

そう、俺は、オリュンポス三柱神の1柱「死を司る神」であるハーデスと会う事が出来た。

 

「それで、一体、何の用があって」

 

「まぁ、少しお願いがありましてね」

女王は誰にする?

  • アルファ
  • ララ·サタリン·デビルーク
  • エミリア
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。