※この作品はR-18です。

サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏)   作:ボルメテウスさん

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天界の迷子

天界の空は紫紺に染まり、黄金の雲が羊群のように漂っていた。地上の喧噪とは打って変わり、静寂と神々しい秩序が支配する世界だ。

 

俺がここに来た理由としては、冥界の次に天界に関する事を調べる事だ。

 

そして、今回はウサリアと共に来たが。

 

「……確かに来たのは良いが、ここって『どこ』なんだ?」

 

俺――は呆然と天を見上げた。

 

広大な石造りの回廊が延々と続き、ところどころに浮遊する街灯が淡い光を投げかけている。まるで古代遺跡と現代技術が融合した不思議な空間だった。

 

「うわぁ~……大きい建物ですねぇ」

 

隣ではウサリアがキョロキョロと首を巡らせていた。彼女の特徴的な白金の髪に嵌まった二つの大きな兎耳は忙しなく動いている。しかし視線を回転させすぎてクラクラしているようで、ふらつく足取りが危なっかしい。

 

「ウサリア、落ち着け。ここで倒れたらもっと面倒なことになる」

 

俺は苦笑しながら言った。ウサリアは慌てて姿勢を正すが、その拍子に踵を踏み外してバランスを崩す。

 

「ひゃうっ!?」

 

俺が咄嗟に彼女を受け止めなければそのまま転倒していたところだ。

 

「おっとっと……助かりました太郎さん……えへへ」

 

ウサリアの柔らかい身体が腕の中で跳ねた。彼女の体温と柔軟な筋肉が伝わってきて少しドギマギする。

 

「まったく……とりあえず出口を探すぞ。天界とはいえ勝手に入り込んだ形だし、見つかったら厄介だ」

 

俺は周囲を見渡す。装飾華麗な柱や天井画は美術館レベルだが、どこか監視カメラじみた目玉模様の紋章があちらこちらに刻まれている。嫌な感じがするな……。

 

「出口探すんですか? だったら私はこっちだと思います!」

 

ウサリアが自信満々に指さす方向は俺たちが来た道だった。しかもその先には行き止まりの壁が見えている。

 

「おいウサリア……その判断は却下だ」

 

俺が止める間もなく彼女は跳ねるように走り出す。兎だけあって素早い動きだ。しかし直後にゴンッと痛そうな音が響いた。

 

「あいたっ!?」

 

ウサリアのうさ耳が衝撃でペタンと寝てしまう。予想通り壁に激突したようだ。しかもなぜか跳ね返ってきた瓦礫に足を取られてバランスを崩している。

 

「うさ耳ヘディングしちゃいましたぁ……」

 

半泣きで尻餅をつくウサリアの姿に思わず吹き出してしまった。

 

「ほら、無茶すんなって」

 

俺が手を差し出すと彼女は申し訳なさそうに謝りながら立ち上がった。そのとき――

 

「――そこまでですっ!」

 

凛とした声が天井を貫くように降ってきた。俺たちは反射的に飛び退り武器を構える。声の主は空中から颯爽と降り立ってきた。青い髪の、青白の衣装に身を包んだ少女だ。

 

「見たことない服装だけど……怪しい奴らめ! 私が来た以上逃げられないぞ!」

女王は誰にする?

  • アルファ
  • ララ·サタリン·デビルーク
  • エミリア
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