サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
絶花の指が懐に這い寄り、シャツの裾を持ち上げ始めた。
「待て、絶花……お前」
「わからない……私、こんな……はしたない女の子じゃ、ないのに……っ」
瞳は潤い、頬は爛熟した果実のように紅く染まっている。自制心が綱引きをしている。しかし身体は忠実に欲望を追っている。スカートの紐を解こうとする手が震え、何度も滑る。
「おかしいな……こんなの」
彼女自身も混乱している。天聖はもはや嘲笑もせず無言だった。神器の封印が崩れかけている証拠かもしれない。
そこに乾いた声が滑り込んできた。
「やっぱり影響が強いみたいだね」
式だった。彼女は布団の端に腰掛けたまま、泰然としている。漆黒の着物が炎の色に照らされて禍々しく蠢く。
「王の駒を受け入れると、宿主は一時的に精神圧を受ける。防衛機構として脳が分泌を加速させる。つまり――」
「つまり?」絶花が縋るように尋ねる。
「疼くわけだよ。全部解放したくなる」
式は立ち上がる。絶花は反射的に後退し、壁に背をつけてしまった。呼吸が荒くなる。羞恥と期待の入り混じった吐息が室内に籠もり、湿度を増幅させる。
「じゃあ私が少し手伝うよ。鎮めた方が早い」
彼女は俺の正面に屈む。袖口から覗く鎖骨の輪郭は芸術品だ。その瞳には嘲弄も憐憫もなく、ただ静寂だけがあった。次の瞬間、式の唇が俺のそれに重なる。
「……っ」
違った。絶花とは別次元の感触。絶花は火だった。燃え盛る業火のように激しく、互いを焦がし合うような熱。対して式は水だった。静謐で深い、底知れぬ湖のような圧迫感。
舌が入ってくる。絶花のように貪るわけではない。計算され尽くした動きで、粘膜を優しく撫で、唾液の膜を均一に広げる。上顎の敏感な部分を狙い撃ちし、時折歯先を使って微痛を与える。すべてが心地良い誘導だった。
「ん……ふっ」
俺の反応を確認しながら、式はさらに深く侵入してくる。喉奥まで届き、食道の入り口を刺激する。嘔吐反射が僅かに働くが、式は即座に角度を変えてそれを回避する。まるで俺の身体の地図を熟知しているかのように。
「ぅ……ぐ…」
絶頂に似た感覚が下半身を駆け巡る。腰が抜けそうになるが、式は俺の胸板を手で抑え込んで逃がしてくれない。唇と舌だけでなく全身が奉仕されているような錯覚。支配というより慈愛に近い圧倒。
絶花は傍で固まっていた。羨望と嫉妬の濁流に溺れかけている。なのに、なぜか安堵もあった。恐怖と興奮が拮抗する中で唯一確信できるのは――彼女自身も救いを求めているということだ。
式が一旦唇を離す。
「気持ちよかった?」
透明な橋が二つの口の間に掛かり、やがて重力に負けた。式はそれをぺろりと舐め取る。動作ひとつひとつが毒のように官能的だった。
「あ……はい……」
「正直だね。王らしい」
太郎は息を荒げながら、目前にある濡れた唇を凝視する。式との接触によって頭蓋骨の内側がかき混ぜられたような陶酔感が続いていた。
絶花は壁際に貼りつき、呆然とした目を二人に向けていた。
「わたし……わたし、なんでこんな……?」
その唇が小刻みに震える。奔流のように押し寄せる情欲と、それを恥じる理性との狭間で、絶花は自らの身体を抱きしめるように腕を組んだ。だがそれでも、ブラウスの上からでも明瞭に伝わる乳房のたゆみが、彼女の興奮を物語っていた。
「王国の駒の影響だよ。二人とも」
式は淡々と告げる。しかしその瞳の奥には、観測者としての愉しみが宿っていた。実験対象を見下ろす冷酷さと、同じ立場の者への共感が入り混じった不可解な輝き。
「鎮めるには、溢れさせるしかない」
「鎮める?」絶花が声を絞り出す。「こんな……恥ずかしいことばかり……!」
「違うよ」式が静かに否定する。「恥じゃない。王を選ぶ者は皆一度経る。自分がどれだけ弱いか、どれだけ渇いているか確かめるためにね」
そして、式は滑らかな動作で腰を落とし、太郎の股座に顔を埋めた。
「んぐ……っ!」
突如として襲う熱烈な吸引。太郎は背を仰け反らせた。舌先が敏感な括れを螺旋状に這い、唾液とともに快楽を塗り込む。唇の圧と喉奥の狭窄が複合し、思考を霞ませていく。
絶花は息を呑んだまま動けない。式の技術と余裕を見せつけられて、自身の拙さを突きつけられるようで苦悶の表情を浮かべる。しかし同時に、式と同じものを共有したいという醜い欲求も鎌首をもたげてくる。
「太郎くん……気持ち良さそうだね」式が目線を上げて微笑む。「君の王としての資質が試されてる」
「あぁ、分かった」
その言葉に、俺もまた応える。
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア