※この作品はR-18です。

サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏)   作:ボルメテウスさん

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エレンが訪れた訳

俺はエレンと二人きりの部屋で、彼女の寝顔を見つめていた。レオーネは酒を飲み過ぎて、ベッドの上で大の字になって寝ている。時折「むにゃ……もう一杯……」とか寝言を言っているが、完全に出来上がっていた。

 

「あいつ、相変わらず酒癖わりぃな」

「そうだね。でも、楽しそうだったからいいんじゃない」

エレンは手に持ったジュースの缶を口に運びながら、気だるげに答えた。サメの尻尾がゆらゆらと揺れている。彼女も少し疲れているようだったが、まだ起きている。

 

窓の外はもう真っ暗だ。駒王街の夜景がキラキラと輝いている。俺はエレンの隣に座り、自分のジュースを一口飲んだ。

 

「なあ、エレン」

「なに」

「お前、ジューランドからこっち、どうしてたんだ?」

「別に。普通に暮らしてただけ」

エレンは缶を両手で持ちながら、膝を抱えるように座っている。サメの尻尾が布団の上でパタリと揺れた。

 

「みんな元気だよ。でも、お前がいなくなってから、少し静かになった」

「そうか」

「うん。お前はうるさいから」

「おい」

「でも、嫌な静かさだった」

エレンは顔を伏せたまま、小さく笑った。普段は無愛想で気だるげな彼女が、こんなに素直に話すのは珍しい。

 

「……私、お前に会いたかったんだと思う」

「エレン?」

「ジューランドにいた時は、別に普通だった。お前は王様で、私はただの家臣で。でも、いなくなってからわかった。お前がいないと、なんだか面倒くさいだけの毎日だった」

エレンはジュースの缶を傾け、残りを一気に飲み干した。そして、ゆっくりと俺の方を向く。赤い瞳が、暗い部屋の中で微かに光っているようだった。

 

「だから、来た。レオーネが行くって言うから、私もついてきた」

「そうだったのか」

俺は少し照れくさくなり、頭をかいた。エレンがこんなにストレートに気持ちを伝えてくれるなんて、ジューランドにいた頃はなかった。

 

「なあ、エレン。お前、俺のことどう思ってるんだ?」

「どうって?」

「いや、だから……」

俺が言葉に詰まっていると、エレンが突然、俺の肩に頭を預けてきた。

 

「好き」

「は?」

「だから、好き。面倒だけど、お前のことが好き。王様だからじゃなくて、唯我太郎だから」

俺は固まった。エレンがこんなことを言うなんて、夢でも見てるんじゃないかと思う。

 

「……本気か?」

「本気。嘘ついても面倒なだけだし」

エレンは俺の肩に顔を埋めたまま、小さく笑った。サメの尻尾が、今度は嬉しそうに揺れている。

 

俺はしばらく考えた。エレンは俺の家臣だ。でも、それ以上に、あの夏を一緒に戦った大切な仲間だ。そんな彼女にここまで言われて、王としてどう答えるべきか。

 

女王は誰にする?

  • アルファ
  • ララ·サタリン·デビルーク
  • エミリア
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