※この作品はR-18です。

サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏)   作:ボルメテウスさん

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虎と象

人気のない繁華街の裏通りに、そいつらは立っていた。全部で三体。闇に溶け込むような黒衣を纏い、背中からは漆黒の翼が生えている。一目で普通の人間じゃないとわかる異形の姿だ。

 

「鴉のジューマンか?」

俺が呟くと、三体のうちの一体がギロリとこちらを睨んだ。その目は赤く輝き、怒りに燃えている。

「鴉だと?この我らを、ただの獣と同列に語るか」

「違うのか?」

「我らは堕天使。神に背きし高貴なる存在。獣ごときと一緒にするな」

 

堕天使。聞いたことのない単語だ。少なくとも、ジューランドにはそんな種族はいなかった。だが、奴らの纏う空気は明らかに異質で、危険な匂いがする。レオーネとエレンもすでに臨戦態勢に入っていた。獣耳とサメの尻尾が警戒するようにピンと立ち、二人の目つきが鋭くなる。

 

「おい、あいつが持ってるもの」

エレンが指さした先には、堕天使の一体が手にした銀色のメダルがあった。間違いない、コンティニューメダルだ。あのはぐれ悪魔が使っていたものと同じ、デスガリアンの遺物。

「なぜ堕天使がそれを持っている」

「知れたこと。これは我らが回収した戦利品。本来ならば、貴様ら人間ごときが触れていい代物ではない」

「戦利品だぁ?盗んだんだろ」

レオーネが挑発的に笑うと、堕天使たちの周囲に黒い靄が渦巻き始めた。空気が一気に冷え込み、肌がピリピリと粟立つ。

「下賤な獣が。その減らず口、後悔させてやる」

「やる気だ。行くぞ、二人とも」

「了解、王サマ」

「めんどいけど、やるしかない」

 

俺たちは同時に胸の王国の駒に手を当て、ジュウオウチェンジャーを展開した。

「本能覚醒!」

 

三色の光が裏通りを照らし出す。俺は赤い翼を広げ、ジュウオウイーグルへと変身した。レオーネが黄色い光を纏いジュウオウライオンへ、エレンが青い光を纏いジュウオウシャークへと姿を変える。

 

「大空の王者、ジュウオウイーグル!」

「大草原の王者、ジュウオウライオン!」

「大海原の王者、ジュウオウシャーク!」

 

「なんだ、その姿は」

堕天使たちが動揺したように身を引く。だが、すぐに手から光の槍を形成し、俺たちに投げつけてきた。

 

「喰らえ!」

「甘い!」

 

俺は翼で飛び上がり、槍を回避する。背後で建物の壁に突き刺さり、黒い電撃が走った。レオーネは地面を蹴って加速し、一体に肉薄する。獅子の爪が唸りを上げ、堕天使の黒衣を斬り裂いた。

 

「がっ……!」

「一匹目!」

「調子に乗るな!」

 

別の堕天使が光の矢を放つ。エレンが鋏を振るい、水流のバリアで矢を防いだ。青い光が弾け、水飛沫が舞う。

 

「邪魔」

エレンは無表情で呟くと、一気に間合いを詰めて鋏を横薙ぎに振るった。堕天使がとっさに翼で防御するが、鋏の刃が翼膜を切り裂く。黒い羽根が舞い散り、堕天使が苦痛の声を上げた。

 

「くっ……この、獣どもが!」

「獣で悪かったな。だが、俺たちはただの獣じゃねぇ」

 

俺はジュウオウバスターを銃モードで構え、三体目の堕天使に狙いを定める。引き金を引くと、赤い光弾が発射され、堕天使の肩をかすめた。

 

「ちっ……数では不利か」

「メダルは渡さねぇよ」

 

レオーネがメダルを持つ堕天使に飛びかかる。獅子の牙を模した籠手が変形し、砲撃形態へ。雷状のエネルギーが唸りを上げ、堕天使の腕を直撃した。

 

「があっ……!」

メダルが手からこぼれ落ち、地面に転がる。すかさずエレンが尻尾でそれを拾い上げ、俺に投げて寄越した。

「確保した」

「よし、これで……」

俺がメダルを受け取った瞬間、堕天使たちの周囲に黒い靄が急激に渦巻き始めた。

 

俺がメダルを受け取った瞬間、背後から鋭い殺気を感じた。振り返る間もなく、二筋の黒い閃光が俺の身体を貫こうと迫る。堕天使の光の槍だ。

 

「くっ……!」

 

とっさに身を捻るが、完全には避けきれない。一本目の槍が俺の右肩をかすめ、ジュウオウイーグルの装甲を削り取る。火花が散り、焼けるような痛みが走った。二本目が無防備な胴体に向かって一直線に飛来する。

 

俺の身体を貫こうとした二本目の光の槍。その瞬間、二つの巨影が俺の前に割って入った。

 

「させねェよ!」

 

ガーフィールが右腕で一本目の槍を受け止める。獣化した腕の皮膚が槍の衝撃を吸収し、黒い光が弾け散った。傷は浅い。彼は痛みを感じさせない笑みを浮かべ、牙を剥き出しにする。

 

「テメェら、大将に何しやがる!」

 

「時間がない」

 

マンモスマンが長い鼻を鞭のようにしならせ、二本目の槍を叩き落とした。黒い光が地面に突き刺さり、アスファルトを腐食させる。彼の巨体が俺を庇うように立ちはだかり、小さな瞳が堕天使たちを睨みつけた。

 

「ボスを守る。それが俺の役目だ」

 

「ガーフィール!マンモスマン!なぜここに……!」

 

「説明は後だぜェ、大将」

ガーフィールが拳を打ち鳴らし、闘気を滾らせる。緑色のオーラが彼の全身を包み込み、虎の縞模様が浮かび上がった。

 

「いや、なんでここに?」

 

「それが」「気づいたらここにいた」

 

どうやら、他の2人も同じようだ。

 

「だったら、やろうか!」「あぁ!」

 

それと共に構える。

 

「「本能覚醒!!」」

 

それと共に、ガーフィールはジュウオウタイガーに、マンモスマンはジュウオウエレファントに変身した。

 

「さぁ、久し振りの5人でやろうか」

女王は誰にする?

  • アルファ
  • ララ·サタリン·デビルーク
  • エミリア
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