サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
「つまり、あの鴉みたいな連中は、ジューマンじゃなかったってことか?」
ガーフィールが首を傾げながら言った。俺たちは部屋の中で、今夜の戦いについて話し合っている。窓からはマンモスマンの巨大な顔が覗き込み、レオーネはソファにだらりと座りながらビールを飲み、エレンは布団にくるまって半分寝ている。
「ああ。奴らは自分たちのことを『堕天使』だと言っていた」
「堕天使……聞いたことのない種族だねぇ」
レオーネが眉をひそめる。彼女はジューランドでもかなりの情報通だったが、その名前に心当たりはないらしい。
「俺も知らねェぜ。ジューマンワールドにはいなかった種族だろ」
「当然だ。あれはこの世界に存在する種族だからな」
俺がそう言うと、窓の外のマンモスマンが低く唸った。
「説明しろ、ボス」
「ああ。堕天使っていうのはな、天使が神に背いて堕ちた存在だ」
「天使?神?」
ガーフィールがますます混乱した顔になる。無理もない。ジューマンワールドには天使も神も存在しない。彼らにとってはまったく未知の概念だ。
「天使ってのは、神に仕える翼を持った存在だ。見た目は人間に近いが、背中に白い翼が生えている。で、その天使が何らかの理由で神に背くと、翼が黒く染まって堕天使になる」
「つまり、あいつらは元々は白い翼を持ってたってのか?」
「そういうことだ」
レオーネがビールを一口飲み、考え込むように唸った。
「てことは、あの連中はこの世界の住人ってことかい?俺たちみたいな異世界からの来訪者じゃなくて」
「ああ。堕天使はこの世界に昔から存在している。神と天使と堕天使、そして悪魔。この四つの勢力が、この世界の裏側でずっと争い続けてきた」
「悪魔?」
今度はエレンが顔を上げた。どうやら寝ているようでちゃんと聞いていたらしい。彼女のサメの尻尾が布団からはみ出して、ゆらゆらと揺れている。
「悪魔もいるのかよ、この世界には」
「いる。俺たちが通ってる駒王学園にも、悪魔がいる」
「なに?」
全員が一斉に俺を見た。マンモスマンの鼻が緊張したようにピクリと動く。
「どういうことだ、大将」
「そのままだ。駒王学園には悪魔が潛んでいる。俺の知り合いにも悪魔がいる。ただ、今のところは敵じゃない。少なくとも、表向きはな」
俺はソファに深く座り直し、天井を見上げた。堕天使がコンティニューメダルを持っていたという事実は、状況が思ったよりも複雑であることを示している。
「問題は、なぜ堕天使がデスガリアンの遺物を持っていたかだ」
「確かに、それは気になるねぇ。あのメダルはジューマンワールドにあったものだろ?」
「ああ。デスガリアンが残したものだ。本来なら、この世界に存在するはずがない」
俺はポケットから銀色のメダルを取り出し、月明かりにかざした。表面には見慣れない紋章が刻まれている。デスガリアンの技術が詰まったこのメダルは、使用者を一時的に復活させる力を持つ。昨夜のはぐれ悪魔といい、今夜の堕天使といい、なぜかこの世界の住人がこのメダルを所持している。
「回収された、って言ってたな。あの堕天使」
レオーネが鋭く指摘する。確かに、あの堕天使はメダルを「回収した戦利品」と言っていた。つまり、誰かが意図的にこのメダルを集めている可能性が高い。
「堕天使だけじゃない。昨夜戦ったはぐれ悪魔も持っていた。ということは、悪魔側にもこのメダルが渡っている可能性がある」
「めんどくさいことになってきた」
エレンが布団に潛り込みながら呟く。俺も同感だった。デスガリアンとの戦いは終わったはずなのに、その遺物が新たな火種を生み出している。しかも、相手はこの世界の三大勢力のうちの二つだ。
「とにかく、これからは堕天使や悪魔とも戦う可能性がある。ジューマンとは違う、未知の敵だ。気を引き締めていこう」
俺がそう締めくくると、ガーフィールが牙を剥いて笑った。
「相手がなんだろうと、大将の敵は俺の敵だぜェ」
「同感だ、ボス」
「アタシももちろん、王サマの味方さ」
「……私も、めんどいけど、やる」
仲間たちの言葉に、俺は小さく笑った。かつてジューランドで共に戦った仲間が、今また俺の側にいる。敵が誰であろうと、この絆は揺るがない。
「よし、今夜はもう休もう。明日から本格的に動くぞ」
こうして、俺たちの新たな戦いが幕を開けたのだった。
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア