サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
俺は中等部の校舎を抜け出し、高等部の敷地へと足を踏み入れた。時刻は放課後、部活動の時間帯だ。グラウンドでは運動部が汗を流し、校舎内からは吹奏楽部の演奏が聞こえてくる。一見すると、どこにでもある普通の学校の風景だ。
だが、俺の鷹の視力は誤魔化せない。
俺は軽く呟き、両目にだけワシの本能を宿らせた。瞳孔が開き、視界が一気にクリアになる。色彩が鮮明になり、遠くの物体の細部まではっきりと見えるようになった。さらに、通常の人間には感知できない魔力の波動までもが、色とりどりのオーラとなって視界に飛び込んでくる。
「これは……」
俺は思わず息を呑んだ。高等部の校舎には、無数の魔力の痕跡が刻まれていた。その大半は微弱なものだが、中には強力な波動を放つ存在もいる。特に目立つのは、校舎の三階の一角――おそらく三年生の教室がある区画だ。そこからは紅蓮の炎のような魔力と、紫電の如き魔力の二つが際立って感じられる。
「リアス・グレモリーと、姫島朱乃か」
俺は二人の魔力を慎重に観察した。リアスの魔力は熱を帯びていて、まるで紅い薔薇の花弁が舞い散るような優雅さと、同時に触れるものを焼き尽くす危険性を秘めている。一方、姫島朱乃の魔力は静電気のように空気中でパチパチと弾け、時折紫の閃光を放っていた。どちらも、人間の学生が持つような力じゃない。
「やはり、ただの学生じゃないな」
俺はさらに視野を広げ、校舎全体をスキャンした。すると、さらに奇妙な魔力の痕跡を発見する。それは校舎の裏手、旧校舎と呼ばれる建物から発せられていた。通常の生徒は近づかないその場所から、複数の強力な魔力が放射されているのだ。
「オカルト研究部の部室か」
俺は旧校舎に狙いを定め、鷹の視力を最大限に発揮させた。古びた建物の壁を透視することはできないが、窓越しに内部の様子を窺うことはできる。二階の一室――そこに、少なくとも五つの魔力反応があった。
まず、先ほど確認したリアスと朱乃の魔力。そして、それ以外にも三つの反応がある。一つは白く輝く魔力で、純粋さと清廉さを感じさせる。まるで聖職者のような波動だ。もう一つは青白く冷たい魔力で、どこか獣の気配を宿している。最後の一つは黄金色に輝く魔力で、ドラゴンのような威圧感を放っていた。
「聖職者に獣にドラゴンか。ますます怪しいな」
俺は旧校舎の周囲をさらに詳しく観察した。すると、建物全体に防御結界が張られていることに気づく。これはかなり高度な魔法で、おそらく外部からの侵入者を感知する仕組みになっている。迂闊に近づけば、すぐに感づかれるだろう。
「さすがは悪魔の拠点といったところか」
俺は結界の構造を鷹の視力で分析した。魔力の流れから推測するに、この結界を張ったのはリアス・グレモリー本人か、あるいは姫島朱乃だろう。悪魔の魔力と雷の魔力が複雑に絡み合い、幾重もの防御層を形成している。
「簡単には潛入できそうにないな」
俺は一旦、鷹の視力を解除し、普通の視界に戻した。長時間の使用は目に負担がかかる。それに、あまり長く高等部の敷地にいると、怪しまれるかもしれない。
「だが、これで確信した」
オカルト研究部には、間違いなく何かある。リアス・グレモリーを中心とした悪魔たちが集い、何らかの活動を行っている。それが何なのかはまだわからないが、少なくとも普通の部活動でないことは確かだ。
「コンティニューメダルとの関連も気になるな」
先日戦った堕天使は、デスガリアンの遺物であるコンティニューメダルを所持していた。そして、はぐれ悪魔も同様のメダルを持っていた。これが偶然のはずがない。堕天使と悪魔の間で、何らかの形でメダルが流通している可能性が高い。
「だとしたら、リアス・グレモリーも何か知っているかもしれない」
俺は拳を握りしめた。オカルト研究部に直接乗り込むのはリスクが高すぎる。相手は純血の悪魔の令嬢で、その力は計り知れない。ましてや、姫島朱乃をはじめとする他の部員たちも、一筋縄ではいかない相手だろう。
「まずは情報を集める。それからだ」
俺はそう呟き、中等部の校舎へと戻ることにした。今日の偵察で得た情報は大きい。高等部には確かに人間ではない存在が潛んでいる。そして、その中心にいるのがオカルト研究部だ。
「王として、やるべきことは決まっている」
俺は胸の王国の駒に手を当てた。仲間たちと力を合わせ、真実を暴き出す。それが、王を目指す者の責務だ。
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア