サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
「散開!」という俺の号令とともに、五色の閃光が朽ちた礼拝堂に飛び散った。さながら、暗闇を切り裂く希望の流星のごとく。
俺は翼を広げ、一気に天井近くまで舞い上がる。鷹の目が、堕天使たちの驚愕に見開かれた瞳を捉えた。彼らは知る由もないのだ。我々がいかに強靭な本能と、血で結ばれた絆によって結合されているかを。
「獣ごときが!空を飛ぶなど!」
堕天使の一人が叫び、光の槍を俺に向けて放つ。黒い雷を纏ったそれらは、さながら地獄の裁きの矢のようであった。だが、遅い。あまりにも遅いのだ。ジューマンワールドで鍛え上げた俺の動体視力からすれば、それは止まっているにも等しい。
俺は空中で身を翻し、槍の雨を優雅にかわす。そして、急降下。イーグライザーが赤熱し、空気を切り裂いて唸る。
「甘いんだよ!」
一閃。堕天使の翼の付け根を正確に斬り裂く。断末魔の叫びとともに、黒い羽根が雪のように舞い散った。俺は地上に着地することなく、そのまま壁を蹴って再び跳躍する。獲物を狙う鷹のごとく、次なる標的へと。
いっぽう、地上ではレオーネが獅子の如く咆哮を上げていた。
「ははっ!ざこはざこらしく、大人しく寝てなよ!」
彼女の爪が、光を放ちながらはぐれエクソシストたちを薙ぎ倒す。雷を纏った一撃は、聖なる衣など紙切れ同然に引き裂き、血飛沫とともに男たちを壁に叩きつけた。レオーネの戦い方は、まさに百獣の王。力強く、そして残酷な美しさがある。彼女は笑みを浮かべながら、敵の懐に飛び込み、防御ごと粉砕していく。
「邪魔。そこにいると巻き込む」
エレンの冷ややかな声が響く。彼女は巨大な鋏を振るいながら、水流と氷の斬撃で敵を切り刻む。サメの本能が捉えた獲物は逃がさない。エクソシストの一人が逃げようとした瞬間、氷の足場に足を取られ、無防備な背中に鋏が突き刺さった。
「眠いんだけど。早く終わらせて」
そう言いながらも、彼女の動きには一片の隙もない。省エネを標榜しながらも、その実、圧倒的な手数で敵を殲滅していくのだ。
「俺様の邪魔をするんじゃねェよ!」
ガーフィールが唸りを上げて突進する。虎の瞬発力は、エクソシストたちの目を灼くほど速かった。白い残像が礼拝堂を駆け抜け、そのたびに敵の武器が砕け散り、骨が折れる音が響く。彼は力任せに見えて、実は正確に急所を狙っている。十字架を持った女が「悪魔め!」と叫び聖水を撒こうとしたが、ガーフィールはそれを鼻で笑うように蹴り飛ばした。
「ハッ!笑わッせんじゃァねェよ。お前らの方が余程、悪魔よりタチが悪いぜェ!」
そして、マンモスマン。彼の巨体は、この狹い礼拝堂には不釣り合いなほどであったが、それゆえにこそ圧倒的な破壊力を発揮していた。
「邪魔だ」
低い唸り声とともに、彼は突進する。巨大な鼻がエクソシストを一人、また一人と弾き飛ばし、壁にめり込ませる。牙に毛布を巻いてはいるが、その一撃は生半可なものではない。彼が足を踏み鳴らせば、床石が割れ、教会全体が震えるほどだ。
「オレのボスの道を塞ぐな。踏み潰すぞ」
その言葉は、決して脅しではない。彼はすでに一人の敵を鼻で持ち上げ、无情にも床に叩きつけたところだった。骨の砕ける嫌な音が、荘厳な礼拝堂にこだまする。
「見たか!これが俺たちの力だ!」
俺は空中でイーグライザーを振るい、残る堕天使の攻撃を弾き飛ばす。五人の息はぴったりと合っていた。言葉など必要ない。ジューマンワールドで培った連携は、俺たちの身体に刻まれている。
「レオーネ!右翼!」「了解だよ!」
「エレン、足止めだ」「めんどいけど、やる」
「ガーフィール、突っ込み”“」「おうよ、大将!」
「マンモスマン、壁をぶち壊せ」「承知した、ボス」
レオーネが爪で堕天使の注意を引き、エレンが氷で足場を凍らせて動きを封じる。その隙にガーフィールが懐に飛び込み、最後にマンモスマンが壁ごと敵を吹き飛ばす。見事な連携プレーであった。
俺は上空からその光景を見下ろしながら、冷ややかに笑った。
「たったこれだけの数で、俺たちを止められると思ったか?」
礼拝堂の床は、すでに敵の血と聖水で濡れていた。壁は崩れ、柱は折れ、かつて神に仕えた場所は、今や獣たちの狩場と化したのだ。
俺はゆっくりと降下し、礼拝堂の奥、祭壇へと続く道に降り立った。イーグライザーを肩に担ぎ、赤い瞳で残党を見据える。
「さあ、続けようか。まだ抵抗すると言うのなら、容赦はしない」
俺の言葉に、生き残った堕天使たちとエクソシストたちは、恐怖に顔を歪めた。彼らは知ってしまったのだ。自分たちが、どれほどの怪物を相手にしているのかを。
だが、戦いはまだ終わらない。この教会には、まだ何かがあるはずだ。俺はイーグライザーを構え直し、祭壇の奥へと歩を進めようとした。
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア