サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
「太郎、本当にいいの?」
絶花が小声で聞いてきた。歩きながら。俺のすぐ後ろにいる。
「信用できるのか、あの女」
「完全には信用できない。だがあいつは嘘をついていない。少なくとも今のところは」
「どうしてそう言い切れるの」
「目だ。あいつの目は嘘をついてない。猫の目は正直だ」
「猫の目で判断するの?」
「お前の剣の腕よりは当てになるだろ」
「ひどい言い方だよ」
「事実だ」
「事実じゃない」
「事実だ。お前は剣が強いけど嘘を見抜くのは苦手だろ」
「う…それはまあ」
「だから俺が見る。お前は剣を構えておけ。俺の最強の侍だろ」
絶花は何も言わなかった。だが刀の柄を握る手が、少しだけ強くなった。
「太郎さん」
ユキカゼが反対側から寄ってきた。小声だ。
「あの女、油断ならないでござるよ。猫の匂いは嘘をつかないでござるが、猫の心は読めないでござる」
「分かってる。だが行くしかないだろ。バングレイのこともある。黒歌が何かを知ってるなら聞き出す」
「…分かったでござる。私が太郎さんの後ろにいるでござる」
「ああ。頼む」
後ろを見る。全員がついてきている。
エレンが尻尾を少し張らせている。警戒態勢だ。レオーネが目を細めて黒歌の背中を見ている。マンモスマンが鼻を唸らせながら歩いている。ガーフィールが牙を少し出したまま歩いている。レイスが翼を畳んで縮こまっている。シンジが一番後ろを歩いている。
全員が警戒している。だがついてきている。
(それでいい)
王が前に立つ。家臣がついてくる。それが正しい形だ。
黒歌の背中が紫の霧の中に揺れている。黒い着物が紫の世界に浮かんでいる。
歩きながら、黒歌が一度だけ振り返った。
「そういえば言ってなかったわね」
「何をだ」
「冥界の案内、私に任せていいの? 猫又の案内で大丈夫かしら」
「文句を言うつもりはない。案内してくれ」
「ふふ。素直ね」
「素直じゃない。必要なだけだ」
「それを素直って言うのよ」
「言わない」
「言うわ」
「お前の基準はどうでも」
「いいい。どうでもいいのね。分かったわ」
黒歌はくすくす笑いながら、また前を向いた。
紫の霧が俺たちの間を流れていく。
冥界の森。紫の空。黒い着物の案内人。
俺たちは、その背中を追って歩き出した。
「・・・それで、お前はなんで、ここにいるのが分かったんだ」
「にゃぁ、いきなり、そんな事を聞くにゃ?」
そうして、笑みを浮かべながらも見つめる。
「・・・ここを見ると、かなり広かった。なのに、なんで俺達の場所が分かったんだ」
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア