※この作品はR-18です。

サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏)   作:ボルメテウスさん

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猫への疑問

「太郎、本当にいいの?」

 

絶花が小声で聞いてきた。歩きながら。俺のすぐ後ろにいる。

 

「信用できるのか、あの女」

 

「完全には信用できない。だがあいつは嘘をついていない。少なくとも今のところは」

 

「どうしてそう言い切れるの」

 

「目だ。あいつの目は嘘をついてない。猫の目は正直だ」

 

「猫の目で判断するの?」

 

「お前の剣の腕よりは当てになるだろ」

 

「ひどい言い方だよ」

 

「事実だ」

 

「事実じゃない」

 

「事実だ。お前は剣が強いけど嘘を見抜くのは苦手だろ」

 

「う…それはまあ」

 

「だから俺が見る。お前は剣を構えておけ。俺の最強の侍だろ」

 

絶花は何も言わなかった。だが刀の柄を握る手が、少しだけ強くなった。

 

「太郎さん」

 

ユキカゼが反対側から寄ってきた。小声だ。

 

「あの女、油断ならないでござるよ。猫の匂いは嘘をつかないでござるが、猫の心は読めないでござる」

 

「分かってる。だが行くしかないだろ。バングレイのこともある。黒歌が何かを知ってるなら聞き出す」

 

「…分かったでござる。私が太郎さんの後ろにいるでござる」

 

「ああ。頼む」

 

後ろを見る。全員がついてきている。

 

エレンが尻尾を少し張らせている。警戒態勢だ。レオーネが目を細めて黒歌の背中を見ている。マンモスマンが鼻を唸らせながら歩いている。ガーフィールが牙を少し出したまま歩いている。レイスが翼を畳んで縮こまっている。シンジが一番後ろを歩いている。

 

全員が警戒している。だがついてきている。

 

(それでいい)

 

王が前に立つ。家臣がついてくる。それが正しい形だ。

 

黒歌の背中が紫の霧の中に揺れている。黒い着物が紫の世界に浮かんでいる。

 

歩きながら、黒歌が一度だけ振り返った。

 

「そういえば言ってなかったわね」

 

「何をだ」

 

「冥界の案内、私に任せていいの? 猫又の案内で大丈夫かしら」

 

「文句を言うつもりはない。案内してくれ」

 

「ふふ。素直ね」

 

「素直じゃない。必要なだけだ」

 

「それを素直って言うのよ」

 

「言わない」

 

「言うわ」

 

「お前の基準はどうでも」

 

「いいい。どうでもいいのね。分かったわ」

 

黒歌はくすくす笑いながら、また前を向いた。

 

紫の霧が俺たちの間を流れていく。

 

冥界の森。紫の空。黒い着物の案内人。

 

俺たちは、その背中を追って歩き出した。

 

「・・・それで、お前はなんで、ここにいるのが分かったんだ」

 

「にゃぁ、いきなり、そんな事を聞くにゃ?」

 

そうして、笑みを浮かべながらも見つめる。

 

「・・・ここを見ると、かなり広かった。なのに、なんで俺達の場所が分かったんだ」

女王は誰にする?

  • アルファ
  • ララ·サタリン·デビルーク
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