※この作品はR-18です。

サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏)   作:ボルメテウスさん

52 / 483
こちらで、新たな家臣の募集を行っています。皆様の応募、お待ちしています。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=328442&uid=45956


トランプの力

「それにしても、これが天界から来たトランプ。そして、王国の駒と共鳴して変化した物ですか」

 

今回の出来事もあり、天界や教会に詳しいシエルさんに相談する為に教会にやってきた。

 

「ええ。天使が直接届けに来たものですから」

 

シエルは教会の静かな一室で、俺の手に持つトランプを見つめていた。彼女の視線は鋭く、まるで獲物を狙う鷹のようだ。

 

「面白いわね。神器と融合するなんて」

 

シエルは微笑みながら言った。彼女の唇は薄く、いつも引き締まっている。だが今は少し緩んでいるように見える。

 

「神器?」

 

「ええ。このトランプは単なる道具じゃないわ。神器よ」

 

シエルは立ち上がり、俺の隣に座った。彼女の香水の香りが鼻をくすぐる。百合の花のような清らかな香りだ。

 

「神器ってことは……何か力があるのか?」

 

「もちろん。このトランプは『転生天使』を生み出すためのものよ」

 

シエルは俺の手からトランプを取り上げ、一枚一枚確認し始めた。彼女の指先は細く、白い。まるで雪のようだ。

 

「だが、なぜそれが俺の手元に?」

 

「あなたには何か特別なものがあるからでしょうね」

 

シエルは一枚のカードを俺に見せた。そこには美しい天使の絵が描かれている。

 

「このトランプで行えることは……」

 

シエルもまた、確認する。

 

「おそらくは王国の駒と同じく家臣を増やす事が出来るだろうな」

 

「ただ、元のカードについても私はある程度知っているので」

 

「その能力とは?」

 

それと共に、シエルは元々のトランプの説明を始める。

 

シエルはトランプの束を指先で弄びながら説明を始めた。

 

「元のトランプはね、各カードに個別の特性がない代わりに集団戦を得意としていたの」

 

彼女の指がカードの縁をなぞる。その動きが妙に艶かしい。

 

「つまり?」

 

俺は先を促すように問いかけた。シエルの瞳が一瞬だけ俺の視線と交差する。

 

「カードゲームの役を組むことで絶大な力を発揮するわ。例えばポーカーのようにね」

 

シエルは一枚のカードを俺に見せた。そこには剣を持つ天使の姿が描かれている。

 

「なるほど。役作りか」

 

「そう。そしてもう一つ重要な特徴があるわ」

 

シエルは声を潜めた。彼女の息が俺の耳にかかる。

 

「天使としての格が上がると翼の枚数が増えていく。これは単なる飾りじゃないのよ」

 

シエルの指が俺の手の甲を撫でた。その感触がゾクッと背筋を走る。

 

「翼の枚数が増えるとどうなるんだ?」

 

「力が増大する。けれど、王国の駒では悪魔にならないように、おそらくはこれも天使にならないから」

 

「・・・その能力が違う形で現れる可能性が高い?」

 

シエルの言葉に、俺は考え込んだ。彼女はトランプを一枚一枚確認しながら続ける。

 

「例えばポーカーなら、ワンペアで力が増し、スリーカードでさらに強くなる。ストレートやフラッシュを組めば圧倒的な力を発揮するわ」

 

シエルの声は冷静だが、どこか熱を帯びている。彼女はトランプをテーブルに並べ始めた。

 

「しかし、王国の札では翼の枚数の増加がどう反映されるかは実際に使ってみないと分からないわ」

 

シエルの指先が俺の手の甲を再び撫でた。その感触が今度はもっと強く背筋を走る。

 

「なるほど。試してみる必要があるな」

 

俺はシエルの瞳を見つめた。彼女の目に一瞬だけ挑発的な光が宿る。

 

「そうね。まずは誰かを家臣にしてみましょうか?」

 

シエルの提案に俺は微笑んだ。彼女の意図は明らかだ。この状況を楽しんでいる。

女王は誰にする?

  • アルファ
  • ララ·サタリン·デビルーク
  • エミリア
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。