サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
陽が傾き始める山中。
俺はひとり岩陰に座り込んでいた。額から汗が滴り落ちる。暑さのせいだけじゃない。体内で脈打つ《エンペラ星人の血》が俺を急き立てていた。
「……くそ」
拳を地面に叩きつける。絶花との繋がりで一旦沈静化したはずなのに、血は再び暴れだした。この山に向かうように本能が命令する。
「けれど、なんでこんな山に?」
普段は、決してこんな山なんかに来ない。俺はただの高校生だ。けれど……
ふと視線を前に向けると一人の少女が佇んでいた。
長く艶やかな黒髪は後ろでひとつに結われている。着崩した簡素な衣装は土埃に汚れていた。その姿はどう見てもこの山に住む民ではない。
そして、最も目を引いたのはその顔。
シミとそばかすの多い肌に、細い眉。そして何より、冷たく淡泊な琥珀色の瞳。まるで感情など欠片もないかのように無表情だ。
俺の足音に気づいた少女はゆっくりと振り返る。視線が合った瞬間、俺の心臓が跳ねた。
この少女……どこかおかしい。纏う雰囲気が尋常じゃない。警戒心と好奇心が渦巻く。
「……こんな山に珍しい客だね」
意外にも彼女の声は澄んでいた。だが口調はどこまでも気怠げだ。まるで面倒事を押し付けられたような表情をしている。
「誰だお前」
俺の問いかけに彼女は肩を竦めた。
「猫猫よ、そういうあんたこそ、誰?」
「・・・俺は、唯我太郎だ」
「そっ、それで、なんでこんな所に来ているの?というよりも何をしに?自殺?」
そう、猫猫からの言葉に俺は思わず驚く。
「いや、自殺しに来た訳じゃないから。というよりも、ここにはなんというか変な違和感があったような気がして」
「・・・変な違和感ね。例えばどんな」
「それが、その、よく分からないが」
俺はそう呟くと猫猫は。
「・・・ふぅん、多分、気のせいじゃないと思うよ」
「えっ?」
猫猫の言葉に対して、俺は驚きの声を上げてしまう。
「ほら、これを見て」
そうして、猫猫が示したのは見た事のない花であった。その花は確かに綺麗でありながらも妖しく存在していた。
「こんな花知らないし。この地域には生えないよね」
そう言いながらも、俺もその花について調べようとすると同時に周囲の木々が動き始めた。
「えっ?」
猫猫もそれに気が付き声を漏らすと同時に木々から伸びた根っこが触手のように俺と猫猫を捕らえる。
「何なのっこれはっ」
猫猫が声を上げたと同時に俺は咄嗟に構えた。すると左腕の腕輪から飛び出したのは両刃の漆黒の剣。
「これはっ」
そう言いながらも、剣を掴み薙ぎ払うと同時に赤黒いエネルギーが吹き荒れ木々を燃やし尽くしていく。
「まさかエンペラ星人の血か」
俺の中でそう呟くと同時に目の前の木々が次々と枯れ果てていった。
「モネラ星人っ」
エンペラ星人の声が聞こえたと同時に木々から姿を現したのは外骨格を持つ生命体だった。
「モネラ星人?」
猫猫は疑問に思い、首を傾げる。
「高い知能と優れた頭脳を持つ反面、下らないプライドを持つ宇宙人」
エンペラ星人の声が俺の頭の中で聞こえる。
「成程っ」
俺は理解すると同時に剣を構えた。
「モネラ星人っ」
そう言い放つと同時にモネラ星人は俺に向かって攻撃を仕掛けてきた。だが俺は躱しながら接近する。
「くそっ」
モネラ星人の攻撃を避けながら接近するが外骨格を持つだけあってかなり固いようだ。
「仕方ない」
俺は剣を掲げると剣が黒く光り出す。
「あれはっ」
猫猫が声を上げた時にはすでに遅く。漆黒の斬撃が放たれモネラ星人に当たる。するとモネラ星人が燃え始めた。
「ぐあああっ」
悲鳴を上げるモネラ星人に向かってさらに追撃を行い完全に燃やすことに成功した。
「ふぅ」
俺は一息ついて周りを見ると猫猫が呆然としていた。
「大丈夫か?」
「えぇまぁ」
そう答えながら立ち上がる猫猫に手を差し伸べる。
「ありがとう」
その言葉に微笑む猫猫だったがすぐに真顔に戻った。
「これで全部終わりかな」
そう呟いた瞬間だった。
突然背後から殺気を感じたので振り返るとそこにはモネラ星人の外骨格と似た巨大な生命体がいた。
「ゲランダっ」
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア