※この作品はR-18です。

サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏)   作:ボルメテウスさん

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闇と闇

魔頭鬼十朗の使い魔――巨大な眼球が無数に浮かぶ不気味な存在――が放った光線が、アーマード・ダークネスの鎧に炸裂した。漆黒の装甲は揺るぎなく受け止めたものの、次の瞬間、異変が起こる。

 

眼球の一つが鎧に張り付き、触手のような管を伸ばしたのだ。管は鎧の表面を這い、無数の微細な針を突き立てた。

 

「なっ……! 離れろ!」

 

太郎の叫びも虚しく、針は装甲深くに潜り込む。途端に――

 

「侵食されてる……! こいつら、エネルギーごと俺の血を吸い上げてる!」

 

太郎は腰を折り曲げて悶絶した。アーマード・ダークネスの鎧が蠢く。漆黒の表面が波打ち、まるで吸血蛭に群がられた皮膚のように不気味に脈動している。

 

「フフフ……」

 

魔頭鬼十朗の笑い声が空中から降り注ぐ。

 

「素晴らしいぞ、その闇の奔流……貴様の中を渦巻くエンペラ星人の血潮が濃厚に薫る。まるで熟した禁断の果実だ……」

 

鬼十朗の両掌にある目玉が妖しく輝いた。使い魔が吸い上げた闇が光線となり、彼の元へ集束していく。その表情は恍惚そのものだった。

 

「くっ……このままじゃ……!」

 

「ダメ!早く解除しないと!」

 

アスカの警告が耳を劈く。舞も悲壮な表情で叫ぶ。

 

「このままでは取り込まれるわ! 私たちが時間稼ぎをするから、あなたは解除を!」

 

しかし太郎は呻くだけで動けない。鎧の形状が歪み始め、無数の黒い蔓が彼の肌を縛りつけている。アーマード・ダークネスが意志を持って太郎の生命力を奪おうとしていた。

 

「ア……グァアッ!!」

 

喉奥から獣のような悲鳴が漏れる。鎧の表面から棘が伸びて太郎の体を突き刺した。しかし苦痛の中、奇妙な感覚が走る。

 

魔頭鬼十朗の企み通りになるのが気に入らねぇ。

 

それは――

 

俺の意思とエンペラ星人の血の意思が完全にシンクロした瞬間だった

 

「ぐぉおおおっ!」

 

体の芯から湧き上がる激情が鎖を引き千切る。アーマード・ダークネスの鎧が内部から脈打つ。侵食していた触手が破裂し、黒い血液とも粘液ともつかぬ液体が噴き上がった。

 

「な、何だと……!」

 

鬼十朗の驚愕が空を切り裂く。

 

「我の使い魔が……吸収しきれぬ闇だと!」

 

困惑を隠せない様子だった。

 

そして、刀の代わりに手には槍があった。

 

「お前如きに支配されてたまるかよ!」

 

叫びと共に俺の両腕が前に突き出された。その掌からは闇の閃光が迸り、目の前の敵を貫くように放たれた。

 

「ぐわああ!」

 

敵が叫び声をあげる。漆黒の槍が次々と投擲され、目の前の怪物たちに次々と突き刺さっていく。

 

「くそっ、これで終わらせてやる!」

 

さらに力を込めると両腕から放たれた槍が伸縮自在に伸び、四方八方に飛び交う。

 

それらは全て瞳達に命中し、彼らの体を穿っていく。

 

「ゴガァアアッ!」

 

怪物たちの断末魔が響き渡る。そしてそれらを撃滅したのちに槍は一箇所に収束した。

 

「お前の敗因は簡単だ。俺の闇を舐めていたことだ」

 

その言葉を吐くと同時に目の前の敵に向き直る。

 

「お前は終わりだ」

 

俺はそう言い放つと同時にその槍を投げた。

 

「ぐあああ!」

 

敵の悲鳴とともに漆黒の槍はその体を貫いていく。

 

そしてそれは心臓部まで到達した。

 

「ぐはっ!ばかな・・この程度で・・」

 

その言葉を最後に魔頭鬼十朗は絶命し消滅した。

 

「まさか、魔頭鬼十朗を倒したなんて」

 

「・・・けれど、力を使いすぎた」

女王は誰にする?

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