サムライガールの幼馴染みは王様を目指す(裏) 作:ボルメテウスさん
刀身が月光を反射して冷たく煌めく。刃が怪獣の甲殻を切り裂く感触が掌に伝わる。紫色の体液が弧を描いて噴出し、コンクリートの路面を汚す。一体が崩れ落ちる隙に二体目に斬りかかる。
「ハァッ!」
気合いとともに刀を振り下ろす。鈍い手応えとともに刃が怪獣の首を刎ね飛ばした。無防備な背後に三体目が迫る。
「チッ!」
素早く刀を構え直す。甲殻の継ぎ目を狙い、斜め下から突き上げるように斬り上げる。刃が骨格を砕く鈍い音。怪獣の動きが止まり、膝から崩れ落ちる。
四体目が頭上から飛びかかる。回避動作の間に一体取り逃がした。
「クソッ!」
振り向くと五体目が既に接近している。連続攻撃で息切れしてきた。刀を振る速度が落ちる。
それでも刀を振る。刃が怪獣の甲羅に浅く食い込む。致命傷にならない。怪獣の反撃を受けて後退する。距離を取るとまた新手が現れる。
街のあちこちで上がる悲鳴。サイレンの音。混乱した群衆が逃げ惑う姿。
「まずい……!」
アーマード・ダークネスの浸食が激しい。
怪獣の数が多すぎる。一体一体の強さは大したことなくても、この数に押されればいずれ限界が来る。
刀を振る手が重くなっていく。怪獣の爪が装甲に傷を入れる。甲羅で殴打されて火花が散る。
「くっ……!」
苦悶の表情。息遣いが荒くなる。疲労で判断力が鈍る。
怪獣の群れに取り囲まれた。四方八方から迫り来る敵意。逃げ場がない。
このまま押し潰されるのか——
「太郎君! あっちの奴!」
アカネの叫び声が届く。
「アカネ」
そこには、先程まで怯えたアカネが。
その彼女が指差す方向には。
「怪獣の群れの中に一体だけ離れた奴がいるの! 司令塔かもしれん!」
アカネの分析能力に舌を巻く。特撮オタクとして培った知識と直感が冴え渡っている。
俺はアカネの指示に従う。彼女の言葉は信頼できる。
アーマード・ダークネスの両腕から新たな武器を取り出す。漆黒の槍だ。
「了解」
刀を鞘に納めると同時に槍を構える。集中力を高めながら呼吸を整える。
「そいつを倒せば状況が変わるかも!」
アカネの声援が背中を押す。彼女がこの窮地を乗り越える鍵となった。
「任せろ!」
短く答えると全力で踏み込む。地面を蹴り上げる音が響き渡る。
体全体を使って槍を投擲する。黒い閃光が一直線に空を裂く。
アーマード・ダークネスの膂力によって加速された槍が目標へと向かっていく。
槍の軌跡が見えるほど速い。音速を超える速度で突進する。
「ギィヤアアッ!!」
指定された怪獣の胸部に槍が命中する。
そのまま、怪獣の身体が貫かれる。
それを合図に、周囲の怪獣達がまるで力を尽きたように次々と倒れていく。
アカネの言葉通り、司令塔と思しき怪獣を倒したことで群れ全体の統率が崩壊したのだ。
「やった……!」
アカネが歓声を上げる。だが安堵するのはまだ早い。
「ふぅふぅ」
「どっどうしたの?」
「少しな」
これまでに比べれば、エンペラ星人の血の暴走は抑えられるが、それでも危険だ。
女王は誰にする?
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アルファ
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ララ·サタリン·デビルーク
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エミリア