ようこそクズカスのヤリチン至上主義の教室へ 作:ホメロス
翌朝。
登校してくる生徒たちの活気とは裏腹に、長谷部の足取りは重そうだった。
目の周りは少し赤く腫れており、それを隠すようにいつもより濃いめのメイクをしているのが見て取れた。
教室に入ってきた彼女と、俺の視線が交差した。
「ッ……」
長谷部がビクリと肩を震わせ、俺を睨みつける。
その瞳にあるのは、昨夜見せたような虚ろな諦めではない。
明確な「敵意」と「怒り」だ。
屈辱に塗れた夜を過ごし、ある程度、威勢を取り戻したようだ。
悪くない。
そう考えてしまう俺は自分でもなかなかのクズなヤリチン男っぷりだと思う。
完全に折れた相手より、折れそうで折れない、反抗をしてくると愉しくなってしまうのは。
俺は席に着くふりをして彼女の横を通り過ぎる際、誰にも聞こえない声量で囁いた。
「……おはよう、長谷部。昨日の感触、まだ残ってるか?」
その言葉が引き金だった。
長谷部の顔が一瞬で真っ赤に染まり、睨みつけていた瞳が揺らいだ。
膝がカクンと折れそうになるのを、机に手をついて必死に堪える。
怒りで震えているはずなのに、制服のブラウスの下、昨晩散々弄り回された乳首が、条件反射で硬く勃起し、布地を擦っているのが手に取るように俺の「ヤリチン」スキルが伝えてくれた。
「……最低……ッ」
絞り出すような拒絶の言葉。
だが、その声はどこか弱々しさを帯びていた。
俺は満足げに口角を上げ、自分の席に着いた。
彼女の脳には「九頭春日」という存在が、不快感と同時に抗いがたい生理的な快楽のトリガーとして深く刻み込まれてしまったようだ。
本人がどれだけ否定しようとも、身体はもう、俺を無視できなくなっている。
それからしばらくして。
体育祭の熱狂が冷め、季節が秋へと深まっていく中で、俺と長谷部の奇妙な関係は続いている。
表向きは、ただのクラスメイト。
だが放課後になれば、彼女は「愛里を守るため」という契約のもと、俺に呼び出される日々を過ごしていた。
「……来たわよ。早く済ませて」
長谷部は俺を睨みつけ、不機嫌そうに鞄を放り出した。
だが、その手は微かに震え、これから始まる行為への恐怖と――認めたくない期待に汗ばんでいる。
俺が行うのは、徹底した胸の調教だ。
下半身には一切触れない。
キスもしない。
ただひたすらに、あの豊満な乳房だけを愛で、弄り、開発する。
「んっ、ぐぅ……ッ! やめ、そこ……!」
「どうした? 今日は感度が良さそうだな。触れただけでこんなに熱いぞ」
日を追うごとに、彼女の胸は異常なまでの感度を増していった。
最初は痛みや不快感で耐えていた……というかそう思い込もうとしていた彼女だったが、その程度の抵抗でどうにかなるほど俺のテクニックは柔じゃない。
丁寧に可愛がって、快感を与え続ければ身体は素直なものだ。
次第に俺の指が触れるだけで乳首が天を突き、喉からは情けない吐息が漏れるのが当然になってしまった。
俺は彼女を膝に乗せ、あるいは押し倒し、様々なアプローチでその豊かな胸の攻略を行った。
ローションを塗りたくり、ヌルヌルの感触で焦らす日。
氷を含んで冷やした指先で、熱を持った先端を虐める日。
時には、また佐倉の喘ぎ声の音声データをイヤホンで聴かせながら、イカせ続けた日もあった。
そして、今日もまた、俺の部屋という名の密室で彼女の尊厳を削り取る時間が始まる。
「……さっさと終わらせてよね」
ベッドの端に腰掛けた長谷部は、不機嫌そうに顔を背けながらも、促されるままに自ら制服のブラウスのボタンを外し始めた。
だが、その手つきは遅く、微かに震えている。
俺は彼女の抵抗など気にも留めず、ブラウスごとブラジャーを強引に引き下げた。
重力に従ってボロンとこぼれ落ちた豊満な双丘は、俺の視線を浴びただけでビクンと跳ね、先端の乳輪がキュッと収縮してカリカリに勃起した。
言葉での強がりとは裏腹に、彼女の肉体はすでに俺からの愛撫を待ち望み、完全に発情しきっているのだ。
「ひっ……!」
俺が両手でその重みを下から掬い上げると、長谷部の口から短い悲鳴が漏れた。
彼女が咄嗟に腕を動かしたため、俺はその両手首を片手で押さえ込んだ。
そして、空いたもう片方の手で、掌に伝わるずっしりとした質量と、熱を帯びた滑らかな肌の感触を堪能しながら、親指の腹を使って硬く尖った乳首を円を描くようにゆっくりと擦り始めた。
「ん、ぁ……っ、やだ……! 離して……!」
「どうした? まだ触り始めたばかりだぞ」
長谷部は体を捩って拘束から逃れようとするが、俺の腕力には敵わない。
むしろ、逃げようと暴れれば暴れるほど、豊満な胸が揺れ、俺の目を楽しませてくれる。
「ちが、う……っ! これは、ただの反射……ッ! こんなことされたって、私は絶対にアンタなんか認めないから……ッ! 最低のクズ……!」
「クズね。だが、そのクズの指先一つで、こんなにパンパンに張り詰めて、熱くなってるのはどこのどいつだ?」
「ち、がうもん……っ! 気持ちよくなんか……ひぁっ!?」
俺はわざと爪を立てて、敏感な先端をカリッと弾いた。
強烈な刺激に、長谷部の背中が大きく反り返り、拘束された腕がピーンと伸びる。
快感に喘ぎながらも、長谷部は涙目のまま俺を睨みつけてきた。
日々削り取られていく己の尊厳を必死に守ろうとする、悲壮なまでの強がりと思えば可愛らしいものだ。
このまま無駄な抵抗をする長谷部を押さえつけながら愉しむのも一つの手だが――
「あ、あ、っ……! 胸ばっかり……男って、本当に好きなのね。く、くだらな……ひぃ、あっ!」
「こんなに豊かなおっぱい、可愛がってやらない方が失礼ってもんさ。長谷部のおっぱいは俺専用に躾けてやる」
「き、きもい……のよ、この……ヤリチン野郎っ!」
「はいはい。……別にいいんだぜ? 俺はもっと別のところを可愛がってやっても? 胸だけで勘弁してやるって俺が譲歩してやってるの……わかってるだろ?」
「……っ」
俺はピタリと指の動きを止め、冷ややかな視線で彼女を見下ろした。
「……っ」
「別にいいんだぜ? 俺としては……下の方を可愛がってやっても」
「それは……」
「あくまで胸だけで勘弁してやってるのは俺の優しさ。多少の抵抗は可愛げとして認めてやるけどさ、あまり抵抗するなら……わかるよな?」
俺は胸を弄るのをやめ、彼女の整った顎を指先でくいと持ち上げた。
強制的に視線を合わせる。
静かに、諭すように、だがハッキリと上下関係を教え込む言葉。
「……っ、うぅ……」
長谷部は屈辱に唇を血が滲むほど噛み締め、俯いた。
「立場をわきまえたみたいだな。偉いぞ」
俺は彼女の頭をポンと撫でた。
「さて。それじゃあ、いつものアレ、言ってみろ」
「あ、ぅ……っ」
俺の言葉に、長谷部はハッとして顔を真っ赤に染めた。
いつものアレ。
それは、この数週間の調教の過程で俺が彼女に植え付けた、最も屈辱的な儀式だ。
「い、言わなきゃ……だめ……?」
「そうか、そんなに下の方を――」
「わ、わかったわよっ! い、言う! 言うから……ッ」
長谷部はボロボロと大粒の涙をこぼしながら、俺を懇願するような瞳で見上げた。
「……わ、私のこのおっぱいは貴方のモノなので、思う存分にたっぷりと可愛がってください。お、お願いします……!」
「よく言えたな。本当に、淫らで可愛い奴だ」
俺はニヤリと笑い、彼女の頭を優しく撫でると、再びその豊満な胸へと手を伸ばした。
乱暴に扱うことはしない。
どこまでも優しく、赤子の頬を撫でるような繊細なタッチで乳肉を揉みほぐす。
そして、パンパンに張り詰めた乳首を、親指と人差し指の腹でそっと挟み込み、ころころと転がすようにねっとりと愛撫した。
「ひぁっ、あ、あ、っ……!♡ だめ、そんなに優しく、されたらっ……!♡ いっちゃ、う……!♡ また、胸だけで……ッ!♡」
「いいぞ。俺の指で、気持ちよくイッちゃえよ」
痛みという不純物のない甘やかな快楽による絶頂。
それこそが、彼女のような女には最も屈辱的なのだとわかっているからこその愛撫。
長谷部は抗えない快感に声を上げ、深く長い絶頂を迎えた。
もちろん、一度で満足するはずもなく、俺の気分次第でそれは続けられる。
長谷部は毎回、屈辱に涙を流しながら絶頂を迎えた。
終わった後は、ボロボロになった服を整えながら、決まって俺を罵倒する。
「……死ねばいいのに。いつか必ず、あんたなんて……ッ!」
「元気で何よりだ。また明日な、長谷部」
そんな淫らな放課後を繰り返していたある日。
教室の空気は、再び緊張感に包まれていた。
茶柱が教壇に立ち、新たな特別試験の発表を行っていたからだ。
「……期末テストに代わる特別試験『ペーパーシャッフル』を行う」
黒板に書き殴られる文字。
生徒たちがざわめく中、茶柱は淡々とルールを説明していく。
・クラス内で二人一組のペアを作成する。
・試験問題は、対戦相手となる他クラスが作成したものを解く。
・ペアの合計点が基準点を下回れば、二人とも即退学。
その他、細かいルールに関しての説明は省くが……まあ、そんな感じの原作イベントの試験だ。
退学という単語に、クラス中が動揺する中、俺はどうするか考えていた。
原作イベントと言ってももうだいぶクラスの状態が変化してしまったのであまり原作知識に意味は無くなっている。
裏切り者である櫛田がいない時点で変化が大きすぎるのだ。
クラス単位で勝つか負けるかを考えると面倒ではあるが……個人レベルだと、ぶっちゃけ特に問題の無い試験だ。
そこそこの数の女を堕としたせいで、俺の学力関係の数値はだいぶ向上している。
トップを狙うのは難しいが退学回避ならまず問題はない程度には仕上がっている。
だから、俺が考えるのはどう試験を突破するのかではなく――利用できるか、その一点だ。
俺は思考を巡らせる。
この試験の醍醐味は、「公認で特定の女子と深い関係になれる」という点にある。
原作でも綾小路たちが勉強会を開いていたように、勉強をするという名目で一緒の時間を作ることが可能なのだ。
今回の試験は場合によっては退学もあるため、ペアになれば相手を「勉強を教える」という大義名分のもと、放課後の教室や図書館、あるいはお互いの部屋という密室に連れ込むことが容易になる。
そのため、特定のキャラの友好度上げや狙いのヒロインとの親密度上げにゲームではよく使われるイベントだった。
(さて、誰と組むか……)
俺は教室内の女子たちを値踏みする。
本来なら、ペアを組むこと自体にそれなりに下準備が必要となるが俺には櫛田は当然として、平田相手にも信用度を稼いできた実績がある。
二人の力を利用すれば特定の相手とペアを組む状況に持ち込むのはさほど難しくはない。
櫛田がチラチラとアピールしてくるが無視だ。
お前とはいつでもやれるだろうが。
同じ理由で小野寺もダメ。
いつでもヤれるのにわざわざ機会を潰す意味がわからない。
(そう言った意味では佐倉と長谷部も同じなんだよな……。二人との関係は隠しているから、ペアを組むと周囲に変に勘ぐられる可能性がある。となると――)
そんなことを考えていると俺は声かけられた。
「ねえねえ、九頭くん!」
甘ったるい声と共に話しかけてきたのは佐藤麻耶だ。
クラスカースト上位のギャルであり、軽井沢恵の友人でもある。
体育祭での俺の活躍を見て以来、彼女はどうにもアプローチをかけてくるようになった。
「どうした、佐藤」
「あのさー、今回のペアのことなんだけどぉ……私と組まない? 九頭くん頭いいし、教えてほしいなーって」
佐藤は上目遣いで俺を見つめ、わざとらしく胸を腕に乗せて強調してくる。
なんというか非常に分かり易い。
彼女はいわゆる「チョロイン」枠というか、お手軽に堕ちてくる女キャラとして有名だ。
ゲームを進めて、そこそこ活躍したりすると向こうから勝手にアピールを仕掛けてくる。
非常に攻略難易度の低い、初心者用の女キャラ。
今の俺なら少し優しくして、そういったことに持ち込んであとはそのまま――でなんとかなるだろう。
簡単すぎる獲物だからこそ、後回しにしていたというか。
(……そう言えばそういうの多いな。佐倉とか長谷部とかやろうと思えばいくらでも持ち込んで、そのまま処女を奪えるのに)
やっていないのは贅沢になってしまった弊害なのかも知れない。
神室や櫛田、一之瀬などの贅沢な女の味を知ってしまっては、いつでも喰える獲物の熟成というか、シチュエーションを吟味してしまいがちというか……。
(悪いことじゃないけど、攻略間近の相手をあまり溜めるのもな……)
俺はそう改めて思い直した。
「俺でいいのか? 佐藤なら他にも引く手あまただろ」
「えー、九頭くんがいいの! ……だめ?」
ぐい、と身体を寄せてくる佐藤。
その様子を、遠くの席から長谷部が冷ややかな瞳で見つめているのが視界の端に入った。
長谷部からすれば自分をいいように弄んでいる相手が、別の女を引っかけている光景だ。
心穏やかではいられないだろう。
(だけど、わかっているか長谷部? 俺のことなんて無視して、視界にも入れないようにすればいいのに。こうして、視線を向けているのは……)
まあ、それはともかくとして。
「嬉しい誘いだけど、ちょっと待ってくれ。今回の試験、クラス全体の戦略も関わってくるからな。……平田や軽井沢とも相談しないと」
「むぅ……そっかぁ。じゃあ、保留ね! 絶対考えておいてよ?」
佐藤は名残惜しそうにしながらも、俺の腕に触れてから離れていった。
サクッと彼女相手でもいいのだが……少し考えて俺は決めた。
俺は席を立ち、教室の中心で女子たちに囲まれている――軽井沢の元へ歩み寄ったのだった。