相変わらずの早足ですが、ご了承下さい
俺達は外に出て色々な場所に赴き、宝物を得る為に戦ったりしたのだが、全部ハズレであり、同時にギーシュの独断専行が多かった。
流石の俺も今回はブチ切れたので、説教する事にした。
一応飯時で、シエスタが『ヨシェナヴェ』というシエスタの故郷で彼女の曽祖父が残した料理である山菜や木の根っこを鍋で煮るシチューを食べたのだが、名前と見た感じからして俺は『寄せ鍋』と思ったのだが、何故このハルゲニア風にアレンジされているが、日本の料理がここにあるのだろうと思った。
「ギーシュ、お前いい加減にしろよ。お前次は承知しないと言ったはずだぞ?俺は」
「い、いいじゃないか。結果的には成功したんだし」
「それは戦える中でお前よりも俺達が強いのもあるが、一番の理由は相手の数が少ないのと狡猾な奴がいないからだ。これまで何度も何度も俺はお前にこっちの指示に従えと言ったはずだぞ?ギーシュ」
これで軍人の家系なのかと思うほど、ギーシュは理解していないので、流石の俺も腹がたってきていたのだ。
何しろ今回もギーシュが元々の作戦を勝手に変更したせいで段取りは狂い、結果としては何とかいけただけで、それ以外は何ものでもない。
「だ、だけどねぇ」
「だけどもしかしもない。いいか、俺は自分の力量と持っている武器を考え、全員の力量を考えて作戦を考えてるんだ。おまけに、地形や敵の伏兵とかも考えて作戦を立てたのに、お前が全部『こうすればカッコいい』なんて理由で変更するからだろうが!!」
流石のギーシュも俺の怒りに震えていたが、俺からすればこいつは馬鹿でしかない。
何しろこっちはマミとの関わりであるが、魔女やその使い魔と戦っており、中には俺が知らないような魔女等とも戦った事がある。
そのため魔女の結界内で利用できる物や、マミの魔力状態等など、色々と考えて行動しなければいけなかったため、ミリタリー系の物を読んで作戦とかを考えた事があるくらいだ。
「いいか?お前が勝手に作戦を変更したせいで困るのは俺達なんだ。『こうすればカッコいい』なんて戦場じゃ何の意味も無い。相手からすれば『狙い易い格好の的』でしかないんだ。おまけに、今回も伏兵とかがいなかったから良かったが、もしもいたら全滅している可能性だってあるんだぞ?お前の家は軍人家系だと言ったが、作戦を勝手に変更して生きていられるほど戦いの場は甘くない!!あの後キュルケ達から聞いたが、この前のフーケの時は室内で自分を守る物があり、他の相手が襲って来なかっただけだが、実際はそれもワルドが指示していたんから助かったみたいなものなんだぞ?」
爆発した俺の怒りにキュルケ達も驚いていたが、これに関しては何にも言えなかった。
実は俺はアルビオンで俺達が別れた後の事をトリステインの王宮につくまで話を聞いたのだが、キュルケがマチルダと殴り合いをしていたらしいが、そのさいに一緒に来ていた傭兵などは参加しなかったらしい。
これに関してはワルドが事前に傭兵達に金でそう指示をしていた可能性があるため、もしも殺すように指示をされていたら、ギーシュはもうこの世にいないのだ。
「おまけに、ギーシュのメイジとしての性能は一番下のドットだろ?トライアングルのキュルケとタバサと同じような事をしろって言うのは無理だが、お前の使い魔とゴーレムの運用技術でできる方面を考えた作戦を台無しにする時点で、お前に指揮官は無理だ。俺だって一応兵法や作戦の本を見た事があって、それを応用とかしているが、俺みたいな人間の指揮なんて実際の軍人には勝てん」
「そ、そうなのかい?君の指示も結構いけると思うのだが・・・」
「それは俺達がお互いに知っている仲だからだ。実際戦闘になって、平民とメイジの混成軍で戦う場合、誰がどれほどの実力で、どんな才能があるのか、何て分かるわけ無いだろ?その時の情況や部下次第で色々とできるからな」
「色々かい?例えばどんなのがあるんだい?」
そう言われたので、俺は地球で戦術系等の指揮において、歴史に名を残す程の人物が実際にした戦術を話した。
流石のギーシュやシエスタも話を聞いて魔法が無いので、俺以外には一部の人間に魔法が無いと言うと、物凄く驚いていたが、それでも同時にその時代の戦術に驚いていた。
「だがしかし、何故君や一部の人間しか魔法を使えないんだい?魔法を使えば大抵簡単なのに?」
「俺の国じゃ昔からその手の人間は思い切り恐れられたんだよ。何しろ俺の国にいた魔法を使う人間ってのはな、その時の星をよんで未来を見通したりして吉兆を占ったり、その年の暦を作ったり、病を治したり雨乞いをしたりってのもあったんだが、中にはその時代の権力者達の政治の道具になって、人を呪い殺したりってのもあったのが原因だ」
「あ、相手を呪い殺すって、そ、そんなのあったのかい!!」
流石にこの系列には驚いており、特にタバサは顔を青くしてブルブル震えていた。
まぁ確かにホラー系になるのはあれだが、仕方ないと割り切っておいた。
「あぁ。俺が知っているで有名なのは藁人形っていってな、こっちだと小麦とかの実を取った後の部分の茎を使って、人の形にした人形を作るんだ。その人形に呪いたい相手の皮膚や血、髪の毛を入れたり、もしくは相手の名前が書かれた紙のどれか一つでいいんだが、それらを丑の刻という夜中に寺院とかにあるご神木に15cm位の釘をその人形に打ち込むんだ。それで相手は呪われて、病にかかったりして最終的にはその人を殺すと言われている」
俺の話を聞いた全員が思い切りガクガクブルブルと震えていたが、俺はこの中では一番可能性が高いのはギーシュだと言っておいたら、思い切り驚いて、震えながらその理由を聞いてきた。
「この呪いの方法なんだがな、基本女の人がするのが多いんだよ。理由としては男の浮気だとか、自分を愛しているとか言って、実際は他の女が大好きだったりと、基本は女の嫉妬が多いんだ。ギーシュの場合される可能性があると思ったんだが?」
流石のギーシュも顔を真っ青に染めてしまったが、それ以外にも俺の世界の魔法関係事情を説明すると全員が納得していった。
何しろ『死者を蘇らせる』とか、『死体を動かす』等々、ホラー関係のものが多いのが原因で、殺されたと言ったので、納得するしかないだろう。
「おまけに言うとな、その時の宗教関係者は魔法関係者の存在は『悪魔の使い』としていたからな。それもあって魔法関係者は世間の裏でひっそりと暮らしているんだ。俺みたいに生きている人間自身ほぼ希少だからな。何しろばれた化物扱いされるか、脅迫されるかのどちらかだし、例え理解者が出たとしても、何かで殺される可能性もあったからな」
実際は大嘘と言えるほどのものなのだが、俺自身QBが原因で魔女になってしまった魔法少女達を殺しているので、嘘とは言えない。
おまけに俺の世界の歴史を紐解けば『魔法』というのはその扱いなので、殺されても文句は言えないのだ。
今の場合は違うかもしれないが、それでも俺の言った三つのどれか一つになる可能性は高いのだ。
その後俺達はキュルケが持っている宝の地図が大半いい物ではなかったので、次の宝で最後にする事になり、『竜の羽衣』という物を見つけに行こうとなったのだが、
それを聞いたシエスタの故郷であるらしく、そして俺達はその宝を見に行く事になったのだが、俺は思い切り驚く羽目になってしまった。
俺はその『竜の羽衣』が安置されている場所寺院を見に行くと、何といきなり『神社の鳥居』があったのだ。
流石の俺はこれには驚いたが、それ以上に鳥居の先にある建物の形は『神社』そっくりで、そしてその中に『ある物』に俺はこの世界に来て一番驚いてしまった。
キュルケ達はこれを見ても変な形の存在だと思ってしまったが、俺はそうではなかった。
「まさか現物をこんな近くでこの目で見るうえに触れるなんて。歴史的にも破損とかがこの程度って、これを持って帰ったら世界中の人間が驚かれるぞ」
「ダーリン、これってそんなに凄いの?」
「あぁ。これは一体何なんだい?」
キュルケ達がこれの正体を知っている俺に話を聞きに来た。
確かにこれに関してはハルゲニアの人間からすれば『変な物』でしかないだろうが、俺からすればとんでもない物でしかない。
一応その曽祖父は大金を叩いて『固定化』の魔法をかけてもらっているらしいので、俺としてはそのおかげなのかもしれないなぁと感傷に浸ってしまうほどであった。
「俺の国で作られた戦闘用の飛行機で『ゼロ戦』と言う名前だ。この世界にいる竜にもよるが、飛行速度と上昇できる高度を考えれば、これに勝てるのは一頭いるかいないかぐらいだろうな。攻撃面で関しては竜よりも低いが、性能では勝っているはずだしな」
「こ、こんなものがかい?そんな事ありえるのかい?」
「ま、まさかそんな。シンジさんも脅さないでくださいよ?」
「一応言っておくが、本気だぞ。俺の国じゃこいつはもう『美術館に一機くらいが色々修理して存在する程度』で飛んでいないが、俺のいる国じゃこいつの同胞は何百人もの人を乗せて空を飛んで移動したり、中にはあの月にまで行けるほどの奴もあるし、同じ戦闘用でも持っているのによるが、竜を一発でただの肉片にするほどの威力を持ったのもいるからな」
流石のギーシュも俺の言った事に驚き、シエスタですら俺の言った事に嘘だと思って驚いていた。
何しろこれが竜よりも性能が高いと言われ、しかもこれの同胞と言う存在の規格に驚いていた。
「シエスタ。お前もしかしてひいじいさんに似ているって、言われてないか?それに他に何か無いのか?」
「あ、はい。あと、家に遺品とお墓が・・・」
「見せてくれ。頼む」
そう言って俺達はシエスタの家に行き、そして墓を見せてもらった。
墓に書かれている文字は曽祖父が自分で書いたものらしいのだが、誰も読むことが出来ないらしい。
キュルケ達も読めないので何だろうと言っていたが、これに関しては仕方ないと思った。
何しろ書かれている文字は『日本語』なのだから。
「海軍少尉佐々木武雄、異界ニ眠ル」
俺がそう言うと全員が唖然とした。
俺はそう書かれていると言うと、シエスタが遺品を見せてくれた。
曽祖父は自分が死んだ後、墓の文字が読める存在にゼロ戦から全てを継承し、そして返して欲しいと言われていたらしい。
俺はそれを聞いて納得して譲り受け、そしてゼロ戦をガンダールウの能力で調べたら燃料である『ガソリン』が不足している事が分かった。
だがしかし、それ以上の問題があったのだ。
俺はこれに関して知っているから一人でいさせて欲しいと言って、シエスタやキュルケ達も入れないようにした後、咲夜と一緒にゼロ戦に対しての事で話し合っていた。
「ここまででかいのは一度もやった事が無いからなぁ」
「そうですね。今までのは精々『人が両手か片手で扱える武器関係』でしたが、『搭乗しての武器関係』は製造も何もしていませんからね」
「まぁな。元々解禁されていなかったのもあって、そっち方面は無いからな。時間どれくらいかかる?コピーと改良に」
「現物でのものなら改良は一応簡単ですが、コピーしてから機体改良となると少し難しいかと。何しろ初の試みなので最低でも約一ヶ月はかかるかと思われます。それに改良に関しては確かゼロ戦は・・・」
「あぁ、速力を得ることが原因でゼロ戦は相当装甲が薄いからな。現状は装甲アップと武器の威力増加、それにどうせこの世界じゃゼロ戦に使われている機銃の弾丸を作るなんて真似は『絶対に出来ない』って断言できるから、こっち側の兵装で対処だな」
何しろこの世界の練成技術を考えてもだ、中世クラスよりも下の可能性が高いこの世界では、銃弾に関しては今のような形ではなく、昔話に出るような円形の弾でしかない以上、造り出すと言うのは無理だろう。
例えこの世界のメイジで最高位であるスクウェアクラスが錬金で作り出そうとしても、絶対に作り出すことは不可能だと言えた。
「本当なら移動に関しては格納していくしかないが、それをすると後々面倒な気がするからな~」
「確かにそうですね。食料や武器弾薬などを収納できると知られれば、軍関係では有利ですからね」
「仕方ないから金を使うか。それに、これならコルベール先生が力を貸してくれそうだし」
「あの人ですか。ですが、よろしいのですか?」
「仕方ないさ。現状でたった一人でエンジンの基礎を製造した人だぞ?一応忠告等も入れおいたが、先は分からんからなぁ」
そう思いつつ、俺はシエスタやギーシュ達に頼んで竜を使用して学園まで輸送してもらった。
そして俺の読みどおり、コルベール先生がこれに目をつけ、そして俺が事情を説明するとお金を払ってくれた。
その後俺とコルベール先生は燃料給油口からガソリンの一部を取り出し、そして俺はガソリンの原料と同じである石炭から『錬金』魔法で造って貰う事にした。
ただし、これを飛ばすには樽が最低でも10個ほど必要かも言ったので、当初はその量に困っていたが、ゼロ戦が空を飛ぶ物と言うと納得して作ってくれる事になった。
その後俺はコルベール先生に頼んでこれを格納させてもらった。
当初は驚いていたが、この能力が軍では貴重なものである事を理解してくれ、他言無用にしてくれた。
そして俺はこれで何とか大丈夫だと思っていたのだが、そうは問屋はおろさなかったのだ。
何と神聖アルビオン共和国がトリステインの船を攻撃し、何とダルブ村で戦闘が行われているとなってしまったのだ。
ハルゲニアの人間にこの世界の魔法方面を言うならぴったりだと思う『呪いのわら人形』でした