「え? 一緒に寝るんじゃないの……」
呟いた美優は、とても残念そうだった。
落胆。その言葉がよく似合う。泣くでもない、怒るでもない。ただ肩を落として、しゅん……とする。さっきまで楽しそうに話していただけに、その落差と言ったらなかった。「わかったよ……」その一言で、ぱぁぁっと明るくなられたらもう何も言えないじゃないか。
夕食の後。二人で美優の部屋に戻った俺達は、ベッドに並んで座っていた。
「パズル楽しかったね?」だとか「次は二人で買いに行こうね?」だったり。
楽しそうに話をする彼女を隣に見ながら、夜は更けていく。
うつら……つら。
その内、美優の口数も少なくってくると、彼女の頭が俺の肩に寄りかかってきた。
「眠い?」
「……ううん」
たずねても首を振るばっかりで、眠い目をこすってでも平気な振りをする。
「無理しなくたって。明日もあるんだから」
「やだ。だって明日は奏汰、帰っちゃう……」
ぎゅっと、俺の服を掴んだ美優が、寂しそうに見上げてきた。
また、泊まりにくるから。きっと、そういうことじゃないんだと思う。
初めて二人で過ごす夜。それが終ってしまうのがただ寂しい。まだ眠りたくないって、ダダをこねるみたいだ。
「美優」
「……」
彼女の頬に手を添えて、ゆっくりと顔を近づけていく。
目を閉じて、唇が触れ合う瞬間……俺の肩が軽く押し返された。
むずがるように。抵抗するほどじゃないけれど、素直にはなれていない。
「どうしたの?」
「あ、うん。えっと……ね? これは、なんのキスかなって、ちょっとだけ。イヤじゃないんだよ、ないんだけど……。なんか、なんかね?」
「何って……」
おやすみのキス、そのつもりだったけど……。
気が変わった。
「大好きのキス……」
言うやいなや、俺は彼女の唇を奪っていた。
美優の部屋で二人きり。もう唇が触れ合える距離で、何かを期待するように見つめられたら、俺にだって我慢はできない。
キスをした瞬間、俺の服を掴んでいた美優の指に力が入った。
何かを言いたそうにしているのには気づいても、何も言わせない。唇を塞いだまま、彼女をベッドに優しく押し倒す。
それが、限界だった。
「奏汰のえっち……」なんて呟かれたら、順番を飛ばしてしまいそう。
沸き立った性欲を落ち着けるためにも、今は美優の温もりを感じていたかった。
ふわふわと、マシュマロみたいな美優の唇が心地良い。
唇が重なる度に、ふわりと彼女の体が揺れている。くすぐったそうに、恥ずかしそうに、でも何処か心地よさそうだ。その内に、俺が少しでも離れるの嫌がりだす。もっと欲しがるように顔を上げて、自分から唇を差し出してくる。
可愛い。
意地悪だってしたくなる。
猫じゃらしで猫と遊んでるみたいだ。
どうして欲しいのか。それを分かってもしてあげない。軽く口付けては唇を離して、美優の不満を煽っていく。むすっと、むくれみたいだ。きっと、からかわれていることに気づいたんだと思う。頬を膨らませて、じとっとした視線を向けられてしまった。
「どうしたの、美優?」
「……別に?」
そっぽを向いた美優の仕草に、思わず笑みが零れそうになった。
なんか、不思議な感じだ。さっきまで、ささくれ立っていた性欲が次第に落ちついていくる。子供っぽい彼女の仕草に萎えたのか? そんな訳はない。
むしろ、美優を求める気持ちは大きくなるばかりで、膨らんだ股間はもう隠しきれなかった。
美優のパジャマに指をかけると、彼女の口から吐息が零れた。
けれど、嫌がる様子はない。二つ、三つと、ボタンが外れて胸元が大きく開いていく。そんな光景を見つめたままの美優は、その先を期待しているようでもあった。
広がった素肌に目を奪われる。
プール帰りの日焼け跡は、すっかりなくなってしまっていた。
そこにあるのは綺麗な美優の膨らみと、桜色をした可愛らしい乳首。
ちょんっと、戯れにその頭を撫でる。焦れったそうに身を寄せた美優に睨まれても、止めてあげない。真っ赤になった顔はただ可愛いだけ。頬の赤みは耳の先まで伝わって、シーツを掴む指先にぎゅっと力が入る。
四つ、五つとボタンを外して、ふわり……パジャマの上着が開けて落ちた。
あらわになった 小さなおヘソと、なだらかな お腹。初めてみた美優の裸に、目を奪われた。
なんか、そういう事は色々してくるのに、裸を見せるのは妙に嫌がっていたっけ。
気にする気持ちもわかる。俺だって、もうちょっと鍛えようかなって最近は思う。でも、いくら周りに比べて控えめだからって、俺にとっての一番が変わるわけじゃない。
マンガ雑誌のグラビアだったり、ネット広告の扇情的なイラストだったり。
ひよりの水着姿も刺激的で、目を惹かれてしまうことは確かにあった。
それでも、美優には敵わない。見比べたって、美優のほうが可愛いなって結論に落ち浮くだけ。水着に、体操着。いつもの制服姿。どんな彼女を思い浮かべても、心地の良いドキドキに胸がくすぐられる。
すべすべとした肌の感触に、指先が沈んでいきそうだ。
美優の肌を撫でながら、手のひらを滑らせていく。それだけでも、触れあった所が甘く痺れたみたいな気がしてくる。
気持ちがいい、ずっと撫でていたい。
胸の膨らみから指を逸らして、少し浮き上がった肋骨の上で遊ばせる。
凸凹とリズムを刻んで、柔らかい脇腹へと滑らせた。くすぐったかのか「んっ」と、小さく声を漏らした美優は、身体を捩って逃げようとする。
もう、堪らなくなった。
わざと、くすぐってみたりして。むずがる美優の様子を楽みながらも、伸ばした指先を下着の端へと潜り込ませた。「ぁっ……」と、声色が変わる。
恥ずかしさと興奮の入り交じる吐息の中に、躊躇いが入り込んだみたいだ。
自分の身体を見下ろしていた美優は、唇を引き結んで息を飲む。
太ももを引き寄せて、けどやっぱり力を抜いて。迷う彼女は、助けを求めるように俺を見上げてきた。
「脱がすな?」
「っぁ……うん」
彼女が頷く前に、俺は手のひらを下着の中へと潜り込ませる。
ゴムの締付をくぐって、太ももを撫でる。手に馴染んだお尻の柔らかさを感じながら、白い下着を美優の足から引き抜いていた。
「……」
何も、言えなくなってしまった。
胸の膨らみも、女の子の割れ目も。それ自体は見たことも、触れたこともあった。けれども、一糸纏わぬ美優の肌に、感動を通り越した何かが胸に渦巻く。
「へん……かな? やっぱり私の裸なんか、そんな……さ?」
不安を隠すように、胸の前で小さく握られた手。
そうさせてしまったことが悔しい。可愛いでも、なんでも。思ったことは口にしろって、教わっていたはずなのに。慌てて首を振った俺は、まくしたてるように美優への気持ちを口にした。
「そんなことないっ! 可愛いっ、綺麗だってっ。あんまりすごかったから、なにも言えなかっただけで、変なんかじゃ絶対ないっ!」
きょとんと、驚いたように目を丸くした美優は、だけどすぐに顔を背けてしまった。
「可愛いは、良いけど……すごいって。褒めてるの、それ?」
不満そうなのは声だけだ。尖りかけた唇は緩んで、口の端は揺れている。
「褒めてる。絶対褒めてる。それに、綺麗だって言ったのも忘れてるぞ」
「うっ……! 分かったっ。分かったからっ、もう恥ずかしいの言わないでっ」
「恥ずかしくなんかないっ。美優はちゃんと可愛いし、世界で一番綺麗だってっ!」
ついには耐えきれなくなったのか、美優は両手で顔を覆ってしまった。
「見ないでっ!」とは言われても、俺はその顔が見たくてしょうがない。
それに、顔を隠されていては、できることもできやしなかった。
「うっ、あぁ……。奏汰、やだ……今は、ダメって……私、変な顔しててっ、ゃっ」
「そんな事ない、何時だって可愛いから。もっと見せて」
「バカッ、なんか今日の奏汰っ、強引……んっ、あっ」
手首を掴んで、少し強引に彼女の顔を覗き込む。
真っ赤になった美優の顔。潤んだ瞳から、今にも涙が溢れ出しそうだ。
勿体ないな。
そう思った俺は、彼女の目元に口づけた。
ちゅっと、溢れた涙を吸い取って、そのまま耳の先に、耳たぶにもキスを繰り返す。「可愛い」耳元で呟けば、また美優の瞳から綺麗な雫が溢れ出した。
おでこに、鼻の頭に、もちろん頬にも。美優が泣き止むまで、キスの雨を降らせ続ける。最後にもう一度、唇を重ねる頃には、観念したかのように彼女の体から力が抜けていった。
「……」
キスの後も、美優は何も言わなかった。
拗ねてるような、怒っているような。「勝手にすれば?」みたいな、開き直りにも見える。
「美優、好きだよ」
「ひゃっ……! あ、あっ、んっ……ぅぅっ。うん、私も……奏汰の事……っ」
美優が押し黙ったのを良いことに、俺は彼女に告白すると、唇を求めて顔を寄せる。顔、何処まで赤くなるんだろうな。くすっと、微笑んだ俺は目を閉じて、美優の温もりに意識を傾けた。
あんまり苦しくならないように、彼女の呼吸に合わせてキスを繰り返す。
やっぱり好きなんだな、こういうの。舌を絡めるような深いキスよりも、触れ合わせているだけのほうが美優は素直になる。
離れたくない。
キスを続けていると、肩にも首にも、美優が手を回してきた。口にはしないでも、俺を抱き寄せる力は強くなる一方だ。
「キス、好きなのは分かるけど。そんなにしたら、また苦しくなっちゃうよ?」
「……別に、好きってわけじゃ」
「じゃあ、止める?」
「え……?」
なんで? なんでそんな意地悪言うの? 訴えてくる瞳に涙が浮かび始めた。
ちょっと意地悪したいだけだった。拗ねた美優を見たかっただけ。
「ごめん」と謝りながらキスをしたりして……。そんな俺の目論見は、彼女の涙に流された。勿体ないなんて思う暇もない。美優の涙が溢れる前に、唇を塞ぐしかなかった。
***
なんかもう、胸が一杯だった。
奏汰とキスをしているだけで、果ててしまいそう。
でも、良いのかな? 奏汰、キスしてるだけで気持ち良くなれてるのかな?
いつしか奏汰もパジャマを脱いじゃって、私達は裸ん坊のまま抱き合っていた。
それでもまだ、キスをやめない。やめられない。
キスをしながら、奏汰の手が私の胸に触れてくる。お尻を撫でていた手の平が太ももの内側に回ると、指先がそっと私を撫で上げた。
淡い性感に、溶かされていくみたい。
胸がふわふわして、頭がぼぅっとしてくるの。
お股が切なくなって太ももを寄せると、濡れた感触が ぬるりと肌に広がっていく。
もう、いつでも良いんだけどな。経験と言えるほど馴れちゃいない。
でも、自分のことだもん。なんとなく分かってしまう。キスだけでも気持ちが良かった。ずっと、このままでもいい。ふわっと、頭が白くなる。胸の奥から溢れ出した快感が、全身に染み渡っていくみたい。
いっちゃった……。
キスだけで、私……。
いつもの感覚。真っ白い綿に優しく締め付けられるような快感に包まれて、心と身体から力が抜けていく。
ぴちゃ、ぴちゃ……。
ぼぅっとする頭の片隅に、聞こえてくる水の音。
最初は、私ものだとばかり思っていたけれど、でも違ってた。撫ぜるような音じゃない。もっと、雫が跳ねるみたい。
お腹の上、ちょうどおヘソの辺り。
大きくなった奏汰の先端から、それは滴り落ちてくる。
ぷぅっと膨らんで、つぅっと伸びて、ぷつっと途切れる。滴った先走りが私のお腹に落ちる音。肌を流れて、おヘソの穴に水たまりを作ると、ぴちゃっとエッチな水音を響かせていた。
私も、触って上げたほうが良いのかな?
でも私が急に触ると、奏汰驚いちゃうかもしれない。
ちゃんと出来なかったって、また落ち込ませるのはイヤ。快感の波が引いていき、気を取り直した私は、キスの合間を見計らって彼に尋ねてみる。
「奏汰。えと、それ……?」
「え、なに?」
「だから、その……おちんちん。その……私も触った方が、いい? なんか凄い苦しそうで。今度は、奏汰の番……かなって、さ?」
伸ばした指先が彼に触れる直前、手首を掴まれてしまう。
「待って、美優」
訴える声は、どこかぎこちない。
細切れになった優しさをかき集めて、なんとか声音に変えているような不自然さがある。
ぎゅっと、掴まれた手首が痛むと同時に、奏汰の雰囲気が少し変わった気がした。男の子の気配っていうのかな。丁度学校で、やんちゃしてしまったときの彼を思い出す。
ちょっと強引だったけど。
普段、奏汰が優しいから。乱暴にされた分だけドキドキしてた。
お尻を叩かれてるみたいだったな。私が悪いんだって責められるみたいで。
求められてるのが良い。愛されてるのが実感できる。
逃さないように腰を掴まれて、ぱんって音がする度ゾクゾクしてた。
懲りないんだ。
私、また学校でそんな雰囲気になったら……きっと。
「あっ……♥」
よそ見をしている間に足を開かされていた。
ゆっくり、ゆっくり、近づいていくる。慌てて現実へと視線を戻したときには、奏汰のおちんちんは私の目の前にあった。
先端に割れ目を舐め上げられて、甘い痺れが背筋を伝って頭に響く。
お腹の奥が、ムズムズする。もう、満足したつもりだったのに、全然物足りない。
それは、毎朝家を出る前の高揚にも近い興奮だ。早く奏汰に会いたい。その気持ちがもっと煮詰まったみたいに、彼のことが欲しくて堪らなくなかった。
「あっ。はぁ……はぁ……♥」
開かれた割れ目の中から、私の熱が溢れ出す。
「挿れるよ?」って、聞かれるのかな? 「うん」って頷く準備だってしていたのに。何も聞かれない。慣れない異物感が私を開くと、奥に向かって入り込んでくる。
ゆっくり、ゆっくり……。
乱暴ではないけれど、止まる気配もない。
刺激から逃げようと、無意識に腰を引いただけで、奏汰の指が私の太ももに食い込んだ。痛いかな? でも、身構えていたほどの痛みはやってこない。
とんっと、お腹の奥から体を押される感じ。ぴったりとくっついた私達。
彼の体重が私に移って、少し重たく感じるけれど、それがなんだか心地良い。
なんか、なんだろう?
最初から、こうだったみたいな?
まだ二回目。最初は良く分からないまま終ってしまって、今が初めてな気さえするのに。懐かしいのかな。心が好きで満たされるみたいな。ようやく彼と繋がれたことが、ただ嬉しい。少し ひりつくような痛みさえ心地良かった。
私の中に奏汰がいるのが分かる。
手を繋ぐより近くて、キスをするよりもっと深い。
ビクビクと震えながら、どんどんと大きくなっていく。
それを自分で感じられているのが嬉しかった。「いつでも良いよ?」そう伝えるように、私は彼の手をとった。だって、あんなに苦しそうに膨らんでいたんだもん。今度はちゃんと、彼の熱を私で感じたい。前みたいに、唐突に終ってしまうのはイヤだった。
もう、すぐに出してしまうものだと思っていた。
「んあっ……♥」
けれど私を待っていたのは、思わず声が震えてしまうほどの快感だった。
一度果ててしまった後だから。奥まで彼を受け止められて、油断してたのもある。
ゆっくり、引き抜かれていく おちんちん。
お腹の中が少しずつ楽になっていくのに、それがなんだか寂しい。
どうして抜いちゃうの? 分からなくって太ももを閉じる。そうしたら今度はまた、私の中に挿ってきて、とんっと奥を突かれた。
「ひゃっ、あ……はぁ、はぁっ……♥」
何、今の?
奥を突かれて、ビクッと腰が震えてしまった。
同時に頭の中が白くなって、また果ててしまったんだろうか? でも、こんなに簡単に? 戸惑っている間にも、また彼が抜け出ていきそうになる。
「あ、だめっ……奏汰っ、んんぅ♥」
何がダメだったんだろう?
抜いて欲しくないのか。感じすぎるのが怖かったのか。
クチュっと音がして、私の中から熱が掻き出されてきた。おちんちんの傘みたいに広がった部分。それが私の中で、出たり、挿ったりを繰り返す。苦しくなって、楽になって、お腹の裏側がズリズリと擦られると、腰がガクガクと震え上がって止まらない。
「あっ♥ ひゃぁぁ、っ、んっ、はぁ、はっ、ふぅ……ひゃっ♥」
「美優っ、あんまり……声だすとっ!」
「そんなっ……こと。あ、はっ♥ だったら、ちょっと、まって……って、んっ♥」
どうしようもなかった。
だって、こんなのは全然知らない。自分で触る時も、奏汰のと擦り合わせているときだって、こんなにはならなかった。声を抑えようにも、せめて声でも出さないと、強すぎる快感を受け止めきれない。
どうして? 奏汰、もうすぐにも出しちゃうと思ってたのに。
頑張りすぎてて、ちょっと怖いくらい。指先が太ももに食い込んでてて、両足が痛いくらいに開かされてる。それなのに、いやらしいくらいゆっくりと動く彼は、今まで出来なかった分を取り戻すみたいだ。私の中を堪能してくれている。
それは、嬉しいけれど。
でも、エッチってこうなの? 中で男の子が出して終わりって。だって、それで良かった。今までだって十分幸せで、自分がこんなになるなんて全然知らなかった。
私が甘く鳴くほどに、奏汰は興奮を増しておちんちんを膨らませていく。
随分たくさん出るんだなって、今までだってそう思ったくらい。なのに、こんなに大きくして、一体どれだけ出すつもりなんだろう。
想像して、体が一気に熱くなった。
自分の体に降り注いだ彼の熱。その全部が、今度は中に注がれるんだ。
お腹の奥が急に締まって、ビリビリとした快感に背筋が伸びる。
「美優っ、そんな強くされたら……」
知らない、知らないもん。
言葉も出ない。首を振って、私は悪くないって、奏汰のせいだって、アピールするのが精一杯。だったら、動かなければいいじゃない。でも……。とんっと奥を突かれて腰が落ちていってしまう。そのくせ、奏汰が動かなくなると、無意識に、自分で腰を揺らしているのに気づいてしまった。
だめ……だめっ……。
ぱちっと、頭の裏で火花が散ったみたい。
快感が全身に燃え広がった。お腹の奥がきゅぅっと締まって、彼を求める。
また、いっちゃ。私……。
でも、それはさっきと違って、全然戻ってこれない。
全身は敏感になったまま。背中を撫でるシーツの感触にすら身悶えた。
ズルっと、体が彼の方へと引き寄せられた。私の腰を抱え直すと、おちんちんが角度を変えて、もっと深いところに届いてしまう。
ぱんっと、音が聞こえた気がして体が震え上がる。
くちゅっと、いやらしい水音が間延びして、体から力が抜けていく。
「奏汰っ、そう……たっ」
耐えられなかった。気持ち良すぎて怖い。ぎゅっと、彼に抱き返されてようやく安心できた。触れ合う肌が気持ちいい。背中を撫でられると、ゾクゾクしちゃってしょうがない。不意に背筋が伸びると、おっぱいが彼の胸板に押し付けられた。乳首が甘く痺れて、快感で胸がいっぱいになる。
深くに届いたおちんちんが私の中を探るみたいに動いていた。
お股の全部が、彼の腰に押しつぶされたみたい。割れ目の上の方にある小さな突起が何度も擦れて、電気が流れたような快感に目が回りそう。
なんで、こんな気持ちいいの?
わかんない。
私、奏汰のにされちゃってる。
思うままに、おちんちんされちゃって、ただ気持ちいいって、こえ……出すしかできなっ__。
目の前に彼の顔がある。
見つめ合ったのも束の間。すぐに唇が塞がれちゃった。息、苦しいのに。
でも離れたくない。もっと近くに、一つになって。ぱんっと、勢いよく挿ってくるおちんちんに、腰が抜けるような快感を味わい続ける。
くちゅり……。音がして、おちんちんが抜けていく。
広がった傘の部分が、私の中を優しく撫でながら、お腹の中が楽になる。
出ていくのが寂しい。いかないで、まって……。口に出す代わりに、きゅっと彼に抱きつくと、またおちんちんが奥まで届いて、とんっとお腹を押し上げられた。
「美優っ、美優っ……!!」
私の名前を呼ぶ声に、いつもの優しい面影はない。
切羽詰まったみたいに。切なそうで、苦しそうで。ああ、もう出るんだなって、分かってしまう。リズムを変えた腰の動きは、気遣いを忘れた見たいに激しくなっていく。
「奏汰……いいよ?」
それを言うのが精一杯。今度は抜けてしまわないように、深くに彼を招き入れた。
自分から足を開いて、彼の体に抱きつく。ぐっと、お腹の奥が押し上げられて苦しい。ビクビクと震えていた先端が少し膨らんで……。
ピタリ__動きが止まった瞬間だった。
「っぁ………♥」
声にならない。
叫び声にならなかっただけ、良かったのかも。
こんな夜中に大声なんかだしたら、きっとお母さんたちも驚いちゃって。
バレちゃうかな。ちょっとだけ、ドキッとする。けれど、そんな邪な快感も、すぐに奏汰の熱に押し流されていった。
ドクン、ドクン……っ。
脈動するおちんちんから、私に向かって熱が注ぎ込まれてくるの。
射精の間中、奏汰はずっと私を離さなかった。お腹が熱い。それに、注がれた熱の分だけ重たくなったみたい。
受け止めた愛情の深さに、溺れてしまいそうだ。
奏汰の背中に爪がたってるのも気づかない。口をパクパクと動かしたまま、息を整える余裕すらなかった。
***
ちゅんっと、聞こえる鳴き声とともに、カーテンの隙間から朝日が差し込んでくる。
時間の感覚が分からなかった。
ずっとキスをしていて、最後の方にちょっと盛り上がっただけのつもり。
まさか、もう明るくなってるなんて。一度彼を受け止めた後も、私達は抱き合ったまま。離れたくなかった。ちょっとうたた寝をして、起き抜けにキスをする。ぽやぽやと夢見心地の中にいた。
そうしたら、私の中で おちんちんがまた大きくなってくる。
「ごめん」気まずそうに離れようとする奏汰を、私は離さない。今日は朝までくっついていよう。そう思って、そのまま抱きついていると、痺れを切らした奏汰が少しずつ欲望を伝えてくる。そうしたらもう、拒めないじゃん。
何回したのかな。
私もたくさんイッちゃって。奏汰、最後の方はほとんど射精出来てなかったような気がする。
「……奏くん」
「ん?」
「ぇ……いいの?」
嫌がるかなって思ってた。
でも、最後くらいちょっとワガママを聞いてほしくて、彼のあだ名を口にする。
「いいよ」少し照れながらも、頷いてもらえて嬉しくなった。胸が温かい。
もう起きなきゃいけない時間なのに、起きてしまうのが勿体ない。夢みたいな時間が、夢のまま覚めてしまいそうで、ちょっと怖くなった。
「奏くん……」
「どうしたの、美優?」
「ううん。どうってわけじゃ……ぁっ」
私は、自分で思っている以上に単純だった。
頭を撫でられただけで、言葉にできなかった不安が薄れていく。
おでこにキスをされて、抱きしめられた。とくん……とくん……。伝わってくる彼の鼓動。ゆりかごに揺られるような安心感に包まれる。
幸せ。
大げさでもなんでもない。奏汰もそう思ってくれている。
もう少しだけ、このままがいいな。
「奏くん」
「美優」
微笑みあった私達はキスをして、まどろみのままにまぶたを閉じた。
お昼前くらいに起きてきて、母親にめっちゃニヤニヤされてて欲しい。
奏汰の誕生日に「プレゼントは私……」とか、ベッタベタな事してて欲しい。
最後までご覧頂きありがとうございました。
良ければ、いいね、高評価等よろしくお願いします。