やちよちゃんがオーストラリアに撮影に行っている間、私は鳥羽さんからみかづき荘で同居している子たちの情報を得るように指示をされていた。
それはもちろん、やちよちゃんをこちら側に引き込む為だ。
同じ学校である双葉さなから情報を得ようと、あわよくばみかづき荘に上がろうと思っていたのだが彼女からしばらくの間は別々の家に厄介になっていると教えられた。
アテが外れてしまったのは手痛い状況ではあるけれど、手をこまねいていても仕方がない。
環いろは達に会う段取りを双葉さなに頼み込むと同時に他の手を自分でも考える。
(そうだ、やちよちゃんの恋人が使えるかもしれない)
やちよちゃんの恋人の顔や家などの情報も鷹野さんが調べ上げていたので、接触するのは簡単だった。
大学から出てきたところを尾行するとみかづき荘へと向かっている事が分かった。
この場所の事を知っているのは意外だったが、まだ海外にいると知っていても名残を感じたくて来てしまったのかもしれない。
(まさか裸の映像を撮っているとは思ってもいないでしょうね。だけどこれはチャンスだわ)
「あの、すみませんがみかづき荘に御用でしょうか?」
然もここの関係者であるかのように振る舞って彼に近付く。
まさか演技の経験がこんなところで役に立つとは思わなかった。
「あ、ああ…。ここに知り合いが住んでいてね。君は?」
「ごめんなさい。阿見莉愛と申しますわ」
「阿見莉愛さん?そういえばやちよが見せてくれた雑誌に載っていたような気がする」
「まあ、光栄ですわ。それで貴方は…もしかして、やちよさんの恋人かしら?」
「そうだけど…やちよから聞いたのか?誰にも秘密と言っていたのに」
「同じモデル仲間ですもの。それにここにはよくお呼ばれしたり、泊まっていたから私にだけは教えてくれましたのよ」
「ふうん、やちよからはそんな話は聞いた事ないけどな」
(見かけによらず警戒心が強いのね)
「そうなのですか?まあ、私も具体的な事を聞かされた訳ではありませんが…」
「やちよは何でもペラペラ話すような事はしないからなぁ。それで君は何をしに来たの?」
「同居している子達が他の家でお世話になっていると聞きましてね。家に異常が無いか外からだけでも確認しておこうと思いましたの」
「そうなんだ。こっちを経つ時は残していく子や家の事を心配していたよ」
「やちよさんらしいですわね。貴方の事は何か言っていましたか?」
「連絡取りづらくなるかもしれないとは言ってたなぁ。ああ、でも様子が少しおかしかったような気もするな」
「…そうですか」
「何か心当たりでもあるの?」
「ここで話せる事ではないのでお茶をしながらというのはどうでしょうか?それとも他の女と2人きりというのは避けたいですか?」
「…いや大丈夫だよ。場所はどこが良いかな?」
「そうですわね…。人がいる所は避けたいので事務所の社長の家はどうでしょうか?合鍵もいただいていますし、いつでも入っていいと言われておりますので」
「いや、それはさすがに…」
「本当に大丈夫ですから。とりあえずタクシー呼びますわね」
隣に座る彼はスマホを弄って私と話さないようにしている。
私も今の状況を鳥羽さんに連絡しておいた。
オーストラリアでの情報は鳥羽さんと共有していてやちよちゃんの裸の画像が送られてきたり、マネージャーと毎日のように交わっている事を知らされていた。
「着きましたよ」
鳥羽さんやその身内達と何度も身体を重ねて精液で子宮を満たした部屋。その事を思い出すと身体が疼いて仕方がない。
性器が濡れてきたのを自覚しながら慣れた足取りで部屋へと向かう。
「さあ、どうぞ」
高級家具が揃った部屋に一般家庭では絶対に住めないような広さの部屋に彼は絶句しているようだった。
「飲み物は珈琲で良かったかしら?」
「あ、ああ」
「そんなに緊張しなくても大丈夫ですわ。さあ、お座りになって」
手早く珈琲を淹れて革張りの椅子に座る。
「さて、やちよさんの様子がおかしいとの話でしたわね」
珈琲を一口啜って本題を切り出す。
「どこか行きたくなさそうだったんだ。いつもなら楽しそうに仕事の事を話すのに」
彼は組んだ拳に顎を乗せて考え込んでいる。
「心当たりがあるんだろ?教えてくれないか」
「隠しても仕方がない事ですからね。枕営業の事ぐらいは知っていますわよね?」
「やちよがそれをやっていると?事務所がそれを絶対に許さないとやちよは言っていたぞ?」
「何か弱みを握られたのではなくて?私や貴方にも言えないような…」
もちろんそれが何であるかを私は知っている。
「それにね、枕営業は本当にある事なのよ。私もしているし、この部屋で何度も行為に応じてきたのだから」
艶かしさを瞳に湛えて彼を見つめる。
目の前に都合よく男がいるのだから何としてでも籠絡したい。
「君がそれをしていたとしても、やちよがそうだとは限らないだろ!?」
「いいわ、本当の事を教えてあげる。今回の撮影旅行はね、写真集を出す為となっているけどね、裸の動画を撮る事が目的なのよ。しかもこの部屋の主が同行しているわ」
「それはAVの撮影って事か?それに男も同行って…」
「イメージビデオだから男に抱かれる訳ではないそうよ。もっともマネージャーには手を出したようだけどね」
スマートフォンに送られてきた情事の動画を見せる。
「遅かれ早かれ彼女もこうなるでしょうね」
「嘘を言うな!それにやちよが応じる訳がない!」
「実際に今回イメージビデオの撮影に応じているじゃない。それにほら、証拠だってあるのよ」
次は裸で馬に騎乗している写真を見せる。
「そんな、やちよ。どうして…」
「そんな事を気にしても仕方ないじゃない。それよりどう?やちよちゃんが相手してくれなくて溜まってるんじゃなくて?私が相手をしてあげても良くてよ?」
「ふざけるな!」
彼は怒って部屋を出ていってしまった。
「ふう、とりあえず初手は上手くいったわね」
性交に及べなかったのは残念だが仕方ない。
今は自慰行為で我慢するとしよう。
私は寝室に行き、揃えられた玩具で自らの身体を虐め抜いた。
数日後、水名の校門を出ると彼が立っている事に気付いた。
「あら、貴方の方から出向いてくれるなんて思ってなかったわ」
もちろんこれは嘘である。
先日は水名の制服を着て行って態と私の素性を明かしたのだ。
「…話があるんだ。やちよの今を教えてほしい」
「良いわよ。その代わり、今度は貴方の家で、ね?」
彼の家は1ルームのマンションで殺風景だったが学生の住まいなんてこのようなものなのだろう。
「それで?何を知りたいの?」
「やちよは今どうしてる?撮影は本当にやちよの意思なのか?」
「鳥羽さんに連絡する事なら出来るけど聞いてみる?後悔するだけだと思うけど」
「…頼む」
鳥羽さんに電話をかける。
時差があるけど鳥羽さんなら情事に耽っていてもおかしくはない。
電話に出た鳥羽さんはやはり性行為に及んでいるようで女性の喘ぎ声が聞こえてくる。
状況を伝えてスピーカーモードに切り替えると肌がぶつかる音と喘ぎ声が部屋に響いた。
「やあ、君が七海くんの恋人だね。彼女の仕事に挑む姿勢は素晴らしいよ」
「やちよと話がしたいんだ。早く代わってくれ!」
「それは出来ないな。彼女は今撮影中でね。阿見君と一緒にいるという事は何をしているかも分かっているんだろう?」
「指一本でも触れたら殺す」
「誰のせいでこうなったと思っているんだ。秋穂くん言ってやれ」
「貴方がやちよの恋人?貴方がやちよをホテルに誘ったりしなければあの子も私も身体を差し出す事にはならなかったのよ!」
非難する彼女の声には快楽に屈した感情が混ざっている。
「そういう事だ。まあ、せっかくだ。彼女のDVDが完成したら真っ先に君の元へ送ってあげよう」
「ねえ、鳥羽さん。いつになったら帰国されるんですか?身体が疼いて仕方ないんです」
「2週間ほどはかかりそうだ。あと3シーンぐらい撮らなければいけないのでね。そこの彼と寝てもいいぞ。では切るぞ」
そこで通話は『プツリ』と切れた。
「そういう事。やちよちゃんが鳥羽さんに抱かれるのは時間の問題なんだから貴方も私と良い事しましょ?」
茫然自失とする彼を押し倒して肉棒を取り出す。
「まあまあの大きさね。あの人には負けるけど」
強いアンモニア臭を放つそれを咥える。
即尺を好む男は多いのですっかり慣れてしまった。
散々仕込まれた手管を用いるとあっという間にそれは勃起した。
「あらあら、よっぽど溜まってたのかしら?それともやちよちゃんより上手かった?」
「そんな事は…」
「彼女に遠慮する必要なんてないわ。貴方のしたい事を私にぶつけて良いのよ。何ならハメ撮りでもしてみる?」
「えっ、良いのか!?」
(食いついてきた)
「ええ、やちよちゃんはそんな事させてくれないんでしょう?私は何でもOKよ」
彼がスマートフォンを取り出すのを横目に私は久しぶりのフェラに精を出す。
「うっ、やちよより上手い…」
「場数が違うもの。何人相手にしてきたと思ってるの?」
彼の腰が浮き始める。
もう限界を迎えた事が分かり、喉の奥まで咥え込んだ。
「悪い、出る」
喉に激しくぶつかる精液を私は胃へと流し込む。
(ああ、苦味が強いけどこれはこれで美味しいわね)
食道をゆっくりと降っていく感触も楽しみながら尿道内の残滓を吸い上げる。
「ご馳走様。まだまだ出来るでしょ?今度はこっちでしてあげる」
制服のスカートを口で咥えて下着を脱ぐ。
「見て?フェラしているだけでこんなに濡れちゃったわ」
まだ硬いままのそれを性器に当てがう。
「ゴムならあるけど着けなくて良いのか?」
「薬飲んでるから平気よ。それに生中出ししてみたくない?」
「…したい」
「ふふっ、正直ね。挿れるところもちゃんと撮っておいてね」
体内に受け入れてイヤラしく腰を振る。
経験豊富な男でもすぐに射精させるテクニックを私は身に付けていた。
最初は余裕綽々な顔をしていた男たちが必死に耐える様を見るのが快感でもある。
「遠慮しないで出しちゃっていいのよ。お互い満足するまでやりましょ」
身体が熱ってきたので腰を振りながら制服も下着も脱ぎ捨てる。
「どう?やちよちゃんより大きいでしょ。好きにしていいのよ」
興奮した彼は私を押し倒して胸を力任せに揉みながら一心不乱に腰を振る。
彼が落としたスマートフォンを拾い上げて結合部を自分で撮影する。
「このまま出して良いんだな!?」
眼を血走らせて聞いてくる。
「良いわ。沢山ちょうだい」
久々に膣内で精液を受け入れるのも快楽だったがまだまだ足りない。
それは彼も同じだったようで獣のように互いの身体を貪り合う。
「もうやちよちゃんとのセックスでは満足出来ないと思うけど、私が相手をしてあげるからいつでも呼んでね」
浴槽に2人で浸かりながら恋人のような後戯を行う。
「なあ、もう一回いいか?」
「しょうがない人ね」
壁に手をついて自分で性器を開き挿入を促す。
結局一度では終わらず、初めてだというアナルセックスも経験させてあげた。
彼と連絡先を交換してハメ撮りした映像も送ってもらい、それを鳥羽さんに送信した。
やちよちゃんを堕とす為の一手として上手く使ってくれるだろう。
この映像をやちよちゃんが観た時にどんな事態になるのか楽しみで仕方がない。
(その時が来るまで彼で楽しませてもらう事にしますわ)
私は胃から立ち上ってくる精液の匂いに酔いしれながら自宅への帰路に着いた。