【完結】転生者が権力とかでFF8とFF10のヒロインを食い散らかした挙句、最終的にスピラを救う話。 作:速射弾
さて、僕はこれでも大統領の息子である。
厳しい英才教育を受けてきたので、それに比べれば脳死で耐えてれば良さそうな召喚士の修行なんて余裕だ。
従召喚士という召喚士見習い的な立ち位置になった僕は、祈り子と呼ばれる召喚獣の素と交信できるようになるまで寺院で修行することになった。
まずは異界送りというスピラ音頭が踊れるようになるために、ダンスレッスンに励む。
スピラでは思念が強い者だと肉体が死んでも、幻光虫と呼ばれる宙を漂う生命エネルギーに反応して生き返ってしまう。
その際、強い思いで人間の姿と思想を保てるのならば良いが、そうでない場合はモンスターになる。
前者は死人という寿命がなくなった存在となり、結構希少な現象なようだ。
どちらにせよ、それらをこの世に留まらせない為の技術が異界送りだ。
端的に言えば葬儀屋みたいなもので、寺院は召喚士関係よりもこちらの需要の方が大きいらしい。
因みに踊りは客を安心させるパフォーマンスなので、実際成仏させるために必ずいるという訳ではないのだそう。
原作で美しい異界送りシーンが何度かあるので、これには正直ガッカリである。
だが、そんな興味の薄い授業でも寺院の教師役からは、踊りの筋が良いと褒められた。
たりめーだ田舎のダサ坊共、こちとら大都会の大国の上流階級出身じゃい。
しょうもないステップなんて踏んでたら社交ダンス界では馬鹿にされるので、散々レッスンさせられたのだ。
(ぼっくんの凄さがわかったかトーシロー共が!)
という意気込みで日頃からダンステクを見せつけていると、指導役の先公が喋りかけてくる。
「テクニックは素晴らしいが、心を込めなければ死者は成仏しません。ゆめゆめそこを忘れないように励みなさい」
(心を込める? はぁ……くだらないイチャモンをつけてきやがって……)
とか思ったが、異界送りとは心を込めて死者にあの世に行って下さいと願う事で、幻光虫を反応させて成仏へと繋げる技術らしい。
だが残念だったな、それはいつも心を込めてセックスしていた僕の得意技だ。
例えテクニックが秀逸でも、心がこもっていなければ味気ないsexになるのだよ。
でなければ四六時中性行為などできはしないし、ちんぽも勃たない。
性交をただ腰を振っているだけの作業に格下げするのは御免だったのだ。
故に心において一家言あると自負しているし、他の召喚士に遅れはとらん。
見ておけ我が心の腰振りを。
(オラァッ! 死ねっ! 死ねっ! 僕の子供孕んで死ねっ!)
「ほう……! これは……先程とは見違えましたな。指摘された事を即座に修正してくるとは……素晴らしい才能です。貴方ならば優秀な召喚士になれるでしょう!」
こんなどうでもいい宗教に属してるおっさんからでも、褒められると嬉しくなるものである。
「ええ、これもエボンの賜物でしょう。しかし奢らず精進し、修行をおこたらぬようにしたいと存じます」
はい、ここで僕の方からも必殺エボ賜からの、波動砲を貯めるかのような仕草でエボン式挨拶。
こんな感じで猫かぶって、エボンの教えに従順な振りをしておけば信頼されるのだから楽なものだ。
元々『シン』という怪物は、初代エボン教祖がなんか色々した結果ああなった。
なのでエボン教がこの世界の不幸の元凶とも言えるのだが、そんなエボン教側の人間ですら基本的に上層部以外は善良な人が多く、『シン』の災いに心を痛めている。
つまるところ、表向きだけでも善意で接すれば善意で返してくれる。
スピラの人間は魔物と『シン』のお陰で余裕が無いが故に、逆に他人に優しくしようという意識が強い。
皆が同じ痛みを抱えて生きているお陰か、痛みを知り助け合って行かなければどうしようもないのだ。
これは文化や生活水準が発展途上な国では往々にしてある事だ。
他人を助けず冷たい態度を取ったり、一人で生きていけるから人付き合いは必要無い、などとほざけるのは、
それだけ生活基盤に余裕がある国で、知らず知らずの内にぬるま湯に浸かっているからこそ言えるのだ。
「汝、隣人を愛せよ」とか「お隣さんとは仲良くしましょう」とか昔の人達が言ってたのはそういう事である。
因みに僕は、完全にぬるま湯に浸かりまくってた側の人間であるが……。
そんなぬるま湯に出来るだけ長く浸かる為に、同僚に施しや甘い汁を吸わせるのは父親から教えられた処世術の手段としてままある事だった。
というか実際に偉大なるファザーから女を充てがわれた経験があるので、身に染みて理解している。
結局どんな世界でも、人間とは助け合う事が大事なのかもしれないね……。
はい、僕ちん良い事言いました。
白魔法の修行も並行して行う。
この世界とFF8世界の魔法は、似て非なる物だ。
魔女の扱う魔法を再現した擬似魔法と呼ばれる劣化コピー品。
それがFF8における一般的な魔法。
僕も普段から扱っているし大量にストックしているが、その威力は微々たる物で、使用するにも相応の修練が必要となる。
対してこの世界の魔法も修練が必要というのは同じだが、擬似魔法とは比べるべくもないほどに威力が出る。
確実に別の技術と言えるだろう。
おそらく指向性のある感情に、幻光虫が反応して起こっている現象だと思われる。
しかしながら僕には強みがあった。
魔女に関する研究の知識と、直に魔女の強大な力に触れた事があるというアドバンテージ。
最終手段だが、G.F.による基礎能力値の底上げ。
あとSEXの時に出す優しさもある。
デリングシティの基礎教育レベルの高さと、これまで培ってきた擬似魔法の修練も後押ししてくれたのだろう。
一度コツを掴めばトントン拍子にさまざまな魔法を覚える事に成功。
その構成は洗練され、威力も並みの術師とは桁違いという素晴らしい成果を上げて、修行期間は大幅に短縮。
同期の修行僧や召喚士見習いの中でも最も有望株として扱われるようになった。
手に職をつけておくとこういう時強いな、と改めて思う次第である。
あと先程は最終手段とか言ったけど、途中で面倒くなって一時的なG.F.のジャンクションで近道したのは内緒だ。
そんな従召喚士として修行を積みながら生活していたある日の事。
ルールーと話していると、彼女が黒魔法を習っているという話になった。
僕がこの村に来るちょっと前に習い始めたのだとか。
そもそもの発端は、僕が修行の内容について漏らしたのが始まりだ。
今は白魔法を習っているという話をすると、彼女も少し前10歳になった節目に魔法を覚える事を許可されたという。
それから2年もの間、日常生活の合間に修練しているんだとか。
そういえば年齢を聞いてなかったが、このメス、今12歳かよ……。
既におっぱいはCからDぐらいはあるのではなかろうか。
末恐ろしい色気である。
「じゃあ魔法に関してはルールーの方が先輩だね」
僕も最近ファイアを使えるようになったが、流石にまだまだ先は長い。
先輩を敬うように持ち上げると、彼女は既に結構膨らんでいる胸を張って自慢げに言った。
「うふふ、そうですね。私の修行の成果を見せてあげます」
ドヤ顔が可愛い。
なんか原作ではもっと塩対応気味なクール系姉さんという感じだったが、案外柔らかくて接しやすいし普通に笑顔も見せる素敵な女の子だ。
勿論柔らかそうなのは性格だけじゃ無く身体もだが。
という訳で彼女の修行の成果とやらを拝見する。
「黒魔法の基本は攻撃的な意思……。魔力を集約させて激情を解き放つようにっ……こう!」
何本も地面に置いてある薪が燃え上がって一瞬で木炭になった。
さすがスピラの魔法だ、FF8の擬似魔法で繰り出す物とは威力のレベルが違う。
「うわぁ凄い威力……ルールー凄いね、もうファイラが使えるなんて魔法の才能あるんじゃない?」
「そう思います? まぁ、たまにしか成功しないんですけどね。黒魔法の先生にも才能あるって褒められてるんです」
「それってつまり……気が強くて感情的って事……?」
「そんな事無い筈……と思いたいですが、正直心当たりが幾つか……」
彼女は気まずそうに目を逸らす。
「へぇ意外だ、ルールーは頭も良いし、いつも凄く落ち着いてて理性的に見えるから……激情ねぇ」
「そう見えるのはデリング様の前だけです……、幼馴染をついつい叱りすぎちゃって、必要以上に凹ませちゃったかなと思う事が良くあるんです。言い過ぎはよくないと理解してるつもりでも、いざ目の前で頭に来ると歯止めが効かなくなる──なんて事が。だから黒魔法が向いてるのかも知れません」
恥ずかしそうに自戒するルールー。
この年齢で良くそこまで自省できるものである。この歳から既にしっかり者なのだろう。
「そういえば僕も寺院で習ったよ、白魔法を使う時は心を落ち着けたり優しい気持ちを保つ事が重要だと。だからこそ正反対な黒魔法と白魔法の両方を会得するのは難しいとかなんとか」
「なら、両方扱えるようになったデリング様は、感情のコントロールがお上手なのですねっ」
まるで自分の事のように喜んでくれる彼女。
感情がコントロール出来なくなりかけているぐらい僕の事が好きか。そうか。
「どうかな。僕も激情的な方だからねぇ……寺院の僧に教えてもらって割と直ぐファイアを使えるようになったのは多分そういう事さ」
「それこそ意外です。私からは常に落ち着いた余裕のある大人……に見えるのですが……」
「いや、ルールーの前ではカッコつけて見せてないだけで、本当は凄く感情的なんだ。感情が昂って昂って爆発した後、一周回って急に落ち着く。まるで賢者にでもなったかのように冷静かつ落ち着いた心を取り戻すんだよ。
まあそういうタイプだから、その時の感情を思い出す事が魔法の上達に繋がった部分はあるかな」
セックスは感情的でなければ味気ないからな。
射生後の賢者タイムで穏やかになる気持ちだって、当然数えきれない程体験している。
絶頂前と絶頂後、その両方が魔法習得に役立つ。
ただ女を抱いて快楽を貪っていただけの行為でも、それはそれで蓄積された経験値ではあったのだ。
遊び人から賢者に転職できるのも、こういう理屈なのかも知れない。
「案外……僕とルーは似たもの同士なのかもしれないね」
「あはは、だと嬉しいですね」
露骨にご機嫌なルールー。
(おい、このメスガキもう何時でもやれるんちゃうの? 僕に抱かれたがってるんちゃうの!?)
やったらご近所さん達からロリコン扱いされて、総叩きに合いそうだからまだ手は出さないけどさ。
こういう所が田舎の困った所だよ全く……。
はぁ〜安心して子供に手を出せない相互監視社会。嫌だねぇ〜。
僕はFF8世界由来の論理に基づく、擬似魔法のロジックの応用からも上達方法も教えられるため、
ルールーとは一緒に魔法を教え合い、修行する仲になった。
そのおかげで顔を合わせる日が増えて、更に親しくなれるという一石二鳥の作戦だ。
これを提案した時のルールーはそれはもう嬉しそうにしていた。
彼女のような純朴な発展途上巨乳を見ていると心が和む。
「キマリ!こっちこっち!」
そしてたまにやってくる可愛い女の子は他にもいる。
原作ヒロイン兼、僕ちんのオナホ候補であらせられるユウナちゃんだ。
ルールーよりも5歳年下の現在7歳。
僕がここにきて少し後ぐらいにピサイドに引っ越してきた、元気いっぱいでプリチーな原作ヒロインだ。
ついでにユウナタソの可愛さに脳を焼かれたキマリ=ロンゾとかいうロンゾ族の青年もピサイドに移り住んでいた。
ホモのケモナーには堪らなそうな、ごりっごりのネコ科動物フェイス男獣人であり、
大召喚士の娘であるユウナの護衛として彼女に付き添っている。
背が高いし筋肉も凄いし無愛想なので、普通に威圧感があって怖い。
原作知識がなければビビり散らかしていたであろう……。
そんな彼はユウナを肩車して、キマリ号として村の中を駆け回っていた。
ロンゾ族のガッチガチに無表情な獣顔で、7歳の女の子の言いなりになっている姿はなかなかシュールで面白い。
「あ! デリングさんだっ! こんにちは〜! ほら、キマリも挨拶挨拶」
「…………」
手を振らされながら無言で通り過ぎていくキマリ号。
その細い尻尾の動きは心なしか楽しそうである……。
ゲームではあまり印象が無いが、ロンゾ族には当然女も存在する。
つまりメスケモ。
確かロンゾ族の大半は悪役であるシーモアに虐殺されるんだったか……?
ロンゾ族の事などどうでも良すぎてあんまり覚えてないが……獣人の女を抱く機会など今までなかったので、一度は体験してみたい。
(また召喚士の旅で楽しみたい事が一つ増えたな……)
後、たまにチャップやワッカといった、ルールーの幼馴染のどうでもいいオスガキ達も遊びに来るが、興味が無いので割愛。
この3年間、『シン』の毒気で記憶を失ったという事で文字の習得をしたり、単純に寺院の作法を深く学んだりと色々やった。
魔法も踊りも1年の修練で完璧に基礎を修めた天才。
修行を開始したのが21歳という事で、少しスタートは遅れているが、同期の僧で並ぶ者は居ない。
そのような御大層な評価を頂いた有望株の僕の修行も、残すところ祈り子様との交信だけである。
寝ずに何日もエッチした事もある僕にとって、気合いで乗り切るだけのこの修行が1番簡単だった。
と言いたい所だが、一番時間がかかってしまった。
僕とした事が2年かかるなんて……。
はっきり言って、いつ寺院から才能無しの判子を押されて追い出されるか冷や冷やした……。
正直、何をすれば祈り子と交信出来るようになるのかが分からなかった。
色々考えて総当たりで試していった末に辿り着いたのが、自慰行為によって何度もエクスタシーに達してトランス状態になり、霊的な存在と交信する。という方法だ。
オナニーしたのなんて何時ぶりだろう。
(大体女に挿れるか舐めさせるかしてたから、チンポが乾く暇もシコる暇も無いを地で行ってたんだよな……)
修行中も割と真面目に禁欲して集中しながらやってたので、
この方法を思いついた時は、転生してからナチュラルにシコるという行為を忘れているのを自覚して焦った。
まあ結果的にこれが良かったらしい。
ヴァルファーレの祈り子様の生前の姿が薄らと見えて、声が聞こえる。
交信したヴァルファーレの祈り子は女の子だった為、僕が祈り子の間に篭り必死に自慰に勤しむ姿を見ていられず、彼女の方からも頑張って語りかけてくれていたらしい。
「それだけ恥ずかしい事をして覚悟を見せた従召喚士は初めてでした」
とかなんとか幼女様は丁寧語で引き気味におっしゃられて、ヴァルファーレというビサイド寺院のご当地召喚獣を下さった。
こうして苦節3年。ようやく修行が終わり、晴れて召喚士になれたのだ。
これでも恐ろしく驚異的に早い方との事。
特に祈り子様との交信はかなり才能の有無に左右されるらしく、10年以上修行して召喚士になれない人もザラに居るのだそうだ……。
因みにシコった後の体と手はウォータで洗った。
長時間オナニーでヘトヘトになりながらも寺院から出た僕を待っていたのは、既に落ちた太陽の残滓と大勢のビサイド村民達だ。
彼らは長い間祈り子の間から出てこなかった僕を心配して、寺院の前に集まってきてくれたらしい。
無事召喚獣を授かったと伝えると、喜ばしい表情で僕を讃える。
この村から新たな召喚士が生まれた事を、誇りに思ってくれているみたいだった。
本当はどう思っているのか知らない。
この村に滞在して3年と少しぐらいだろうか……。
修行を行う中で村人とも交流し、彼等も親しみを感じてくれるようになったなと思う。
これだけ集まってくれたのだから、僕が死に行く事を心の底から悲しく思ってくれている人も、助けてくれたおっさん以外に居るかもしれない。
それとも新参者が『シン』を倒すための鉄砲玉になってくれるなんてラッキー、とでも思っているかな。
まあどちらでも自分にとってはどうでもいい事だ。
専用グラも無いような容姿が半端な田舎者達の本心に興味は無い。
とにかく召喚獣を授かったという証をみんなにお披露目するために、はじめての召喚だ。
今まで修練してきた召喚用の舞をささやかに披露して呼ぶ。
「来てくれ、ヴァルファーレ!」
僕の呼びかけに応えるように、どこからともなく空中から舞い降りてくる翼竜。
ケバケバしいピンクと青の色合いで胴体が人間の女性のような形をしている、少し不気味でカッコいい召喚獣だ。
名前を自分でつけても良いが、どうせ『シン』を倒したら別れる事になると知っているのでデフォルト名。
「「おお〜!」」
村人達が大袈裟に驚いてくれる。
あんたら、この村に住んでるんだから割と定期的にヴァルファーレ見たりしてる筈だろ。
と言いたいところだが……後から聞いた話によると、他所から来た召喚士はわざわざ見せてくれる事も無いので、意外とこのようなお披露目はレアイベントだったりするという。
そもそも召喚士めっちゃ少ない問題もあるらしい。
そりゃそうだ、進んで死にに行きたい奇特な人間などそうは居ない。
ビサイド村がやんややんやと宴で盛り上がっている中で、僕は初めて呼んだ召喚獣を見ながら。
(ヴァルファーレにもおっぱいはあるんだよな……ゴクリ)
とか考えていた。
久しく女体を味わっていない僕は、不覚にも召喚獣にすらムラムラしてしまうのであった……。
「おめでとうございます」
キリの良い所で召喚獣を返したその時、群衆の中から1人の女の子が僕の方にやってきた。
「ルー、来てくれたんだね」
「勿論です。デリング様……いよいよ行ってしまわれるのですね……」
ルールー。
彼女とは初めて出会ったあの日から随分と仲良くなった。
今では親しみを込めてルーという愛称で呼んだりするようになり、彼女の方も随分と慕ってくれる関係性。
まあ呼び方は相変わらず様付けで、すっかり僕の信者と言った感じだ。
あとはどうにかして肉体関係に持ち込むだけ。
「うん、とは言ってもまだ一緒に旅をするガードが決まってないから、まずは信頼できるガード探しから……だけどね」
「その……デリング様、お願いがございます」
ルールー15歳。
既に乳ははち切れそうなぐらい肥大化して、露出の多い民族衣装を身に纏っている。
この激エロ美少女は、緊張した様子で何かを言おうとしていた。
「私を貴方のガードとして連れていってはいただけませんか?」
田舎者なのにこの年で敬語を使い歳上を敬う彼女は、まさに周囲からのしっかり者という評価を体現している。
ガードとは召喚士を護る護衛の事だ。
命懸けに旅に出るには早い年齢なのでは? と感じるかもしれない。
しかしこの世界、『シン』や魔物の影響で人の平均寿命が短いので、成人扱いされる年齢の基準もそれに伴い低くなっているっぽいのである。
「……ルーならそう言ってくるんじゃないかと思っていた。僕がこの村に来てから一番信頼できる人間は……君だろうね」
「ならっ!」
嬉しそうな彼女の声を僕は容易く踏み躙った。
「でも君の要望に従うことは出来ない」
「………っ! 何故です!? デリング様は何度も私の魔法の実力を褒めてくださっていたではありませんか! きっとお役に立てる筈ですっ」
拒絶の言葉を聞いて、急に自信が無くなった表情へと変わる彼女。
冷静さを失いかけているのは、しっかり物であってもそれだけまだ彼女が幼さを残していると言う事だろう。
「落ち着いてルールー、違うんだ。何故拒絶したかって……それはずっと僕から言おうと思っていた事だからさ。年下の女の子に先を越されたのがなんだか情けなく思ってね……。改めて僕の方から言いたい。ルールー、ガードとして僕の旅についてきてくれないか」
どんでん返しに驚いて言葉も出ず、口元を押さえて涙ぐむ彼女は、喜びに満ちた声色で「ハイっ!」と元気よく返事した。
一旦不安にさせてから喜びを与える。
こういうドキドキのサプライズ演出に、単細胞な女の脳は喜ばざるを得ないのである。
その姿はまるで好きな異性に告白して成功したみたいな雰囲気だった。
因みにルールーは今現在、チャップやワッカと付き合ったりはしていないらしい。
世の中綺麗事だけじゃ生きていけない。
それは死にむかって直走る聖人染みた召喚士だって同じ事。
異性がガード担う場合、召喚士様への性処理という暗黙の了解がある事を、当然ある程度ルールーは理解しているはずだ。
そういう意味で取るならば、これは告白と言っても相違ないかも知れない。
長旅の中でパーティに異性が存在するというのは、性的な事だって起きなければおかしい。
スピラは『シン』のせいで文明が都度壊されて、発達できない世界である。
いわば永遠の発展途上国という状態。
そんな文明も情操教育も衰えながらじわじわと人類の滅亡が進み、幾多のモンスターが襲ってくるような生と死が間近に存在する世界。
人々は寺院の教えのお陰もあり善良で、一応最低限度の貞操観は持っている。
だが良くも悪くもその純粋さは……言い換えれば直情的。
これらを総合するに、性行為に対するハードルの低さは前世の日本社会の比ではないだろう。
なんなら、産めよ増やせよでなければ本当に滅亡するので、それで良いのだが。
そして一緒に旅をすれば自然と情が湧くのが人間という物だ。
相手が命懸けで自分を守ってくれるガードならば尚更……。
恋人にならずとも肉体関係に辿り着く事に何の意外性も無い。
そうして旅の終わりに究極召喚を得る条件として、最も愛情を感じている仲間を一人生贄に捧げる……。
うーむ……実に理にかなった仕組みと言えよう。
とはいえ、やはり人間なのだから性交渉を断られる可能性だってある。
その場合は気まずい旅になるし、ガードもその時点で離脱……といった事になりかねない。
そんなの恥ずかしすぎるので断られない為に、普段から清廉潔白感を出すのは重要である。
召喚士にはやはり人徳という物が切っても切り離せない要素らしい……。
ガード側も断ったら断ったで、そんな想定できる事が我慢できずに離脱するって……遊び気分でついて行ってんの?という話になる。
だからこそ召喚士とガードの性的関係は明文化されたルールではなく、暗黙の了解なのだ。
そんな秘密裏に仕組まれた裏事情を何も知らない一般ピープルのチャップは、幼馴染のルールーがガードに就任出来た事を能天気に喜んでいる。
ついでにワッカとチャップも付いて行きたそうにしていたが、当然断った。
「君達は僕についてくる前に、ビサイドオーラカをブリッツボールの大会で優勝させる大事な使命があるだろう? スピラ、引いてはビサイド村の希望の光は召喚士だけじゃないって事だね。応援してるよ」
そう言うとチョロいビサイド民らしさ全開で納得して、引き下がってくれる。
いかにも夢に燃えてるぜという表情で、ワッカとチャップの兄弟はブリッツボールという競技へのやる気を出していた。
全く、俺の愛人旅行について来ようとするんじゃない。
誰が思春期のむさ苦しい男なんか連れて行くか。
例え連れて行ったとしても、究極召喚の生贄にする事は確定だ。
まあその場合、僕からの友好度が少なすぎて究極召喚の出力が足りずに『シン』は倒せないだろうけどな!
チャップくん。君はルールーの事が好きなんだろ? 原作知識でも実際に見聞きした情報でも知ってるよ。
でも残念、これは僕のオナホだ。ワッカにも君にも渡さない。
この激エロボディが開発されて花開く所を、田舎の弱小チームで球蹴りでもしながら指を咥えて見ていてくれよな。
定期的に里帰りはする予定だから、その時は都会に染まって綺麗に生まれ変わった変わったルーの姿を見せてやるよぉ!
ユウナちゃん10歳は就寝中。
ルールーの口調が原作とは違うのは、主人公が歳上という事で丁寧語や敬語を使ってるからです。
感想とは評価とか貰えると喜んだりモチベが上がったりします。