【完結】転生者が権力とかでFF8とFF10のヒロインを食い散らかした挙句、最終的にスピラを救う話。 作:速射弾
遠い昔お坊ちゃまと呼んでいた彼とのセックスに、苦痛を感じなくなったのはいつからだっただろう。
彼の事を、最初はこの年齢で頭の中が性欲に支配された、気持ち悪い子供としか思っていなかった。
私を酷い言葉でネチネチと詰ってくるその少年は、その5歳とは思えないほど達者な口ぶりで、人として碌でもない行為を平気でぶつけてくる。
恐怖と軽蔑。
彼に対する認識が固定されかけた時、性交を行う中で甘えてくる頻度が増えていた。
恋人になれといった女に「ママ……ママ……」と母がわりに甘えるその姿は鳥肌が立つ。
しかし密会の中で行われる情交と僅かなコミュニケーションを繰り返す中で、どうやらこの坊っちゃまは、母親からの愛を貰わずに育っているという事が本格的に分かってきた。
所謂ネグレクトというやつだ。
実の母親から無視されて、日常では別々の屋敷に住んでおり、その母とは食事の時すら顔を合わせる事が無いという。
『あんたみたいな子供がなんで私から……』
『子供なんて産むんじゃなかった』
そのような言葉を幼少の頃から今まで聞かされていたという。
そんな歪んだ環境がこのお坊ちゃまをこうさせたのかもしれないと思うと、少し哀れみを感じた。
私に酷い扱いをするのも、おそらくは母親に対するコンプレックスや恨みから来るものではないかと思う。
デリングJr.との性行為は苦痛でしかなかったが、そんな心を解きほぐしてあげられるのは自分だけかもしれない。
それだけをモチベーションに抱かれ続けてる時期があった。
彼は思っていた以上に私のファンだった。
新曲は当然として、忘れているようなインタビュー記事を知っていたり、今までの活動にも詳しかった。
最初はそれもストーカーみたいで気持ち悪いと思っていたが、芸能関係者としての私を見るキラキラとした憧れるような瞳は、意外にも邪な感情が薄い事に気付く。
普段は邪な考えばかり思いつく性欲塗れの歪んだ子供なのに、そこは純粋無垢だった。
(本当に応援してくれているんだ……)
そう感じてからは、段々と彼に抱かれる苦痛は和らいでいた。
気持ちが裏返ったのは坊っちゃまが御自宅に女の子を連れ込んだ時だ。
複数人の女の子を侍らせ、乱交する為に私を呼び出した彼の性行為は、驚きだった。
女の子達に対する態度が、普段私に接する時とは全く印象が違う。
まるで歳上のお兄さんが手解きしてあげるかの様に優しい。
一度も見せてくれなかった一面を知り、私は……そう、ある意味嫉妬したのかもしれない。
今まで私が抱かれながら優しくしたお陰でなんとか補正されつつ育った筈なのに、全然私に還元してくれている気がしない事にも腹が立った。
彼からどういう風に抱かれるのかなんて全部一緒で、優しくされたからと言って嫌な物でしかないと思っていたのに、何故かそれが妬ましくなって……。
「たまには私にも優しくして欲しい」などとそんな血迷った要求を漏らしてしまったのだ。
何時もはあんなに子供っぽい独りよがりのお坊っちゃまが、此方を慮れる姿見せて接してくるその性交に、私はギャップと成長を感じざるを得なかった。
僅かにだが、男性である事を意識したのは多分その時が最初だった筈だ。
優しい瞳で導いてくれる彼は年上の男性を連想させ、不覚にも一瞬ときめいてしまった。
勿論、異性としてというよりは、私が育て上げたもう一人の子の成長に対する喜びが強かった。
夫との間に居るのが女の子だけなので、男の子を育てるってこういう気持ちなのかなぁなんて思ったりもして。
楽しくお相手をしてあげられるようになったのは、それが切欠。
まあ、彼……坊っちゃまは学習意欲が高く、徐々に身体が大人びて来たので……セックスが思いの外気持ち良く感じて来たというのもある……。
しかし本当の快楽を感じるようになったのは私が30を過ぎてからだろう。
加齢と共に経験数も増えていく。
全身の性感帯は坊っちゃまに開発されつくして、日に日に性欲が強くなって行く事を自覚する。
20代の頃とは身体の作りが全くの別物になったのだなと思う瞬間が増えたが、それは衰えを意味するだけではなかった。
私もまだまだ女盛り。
こんな事を思う時点で若くは無いのかも知れないが、
そんな私を成長してより一層男性的になってきた彼が、筋肉のついてきたその腕で、抱きしめ、支えてくれる。
聞くところによると運動部に所属させられて大変だとか。
運動は好きじゃないのになぁとボヤく彼だったが、こっちの運動は大好きだと意見を翻して、私を何度も裸で抱きしめた。
夫よりも体力と権力と力のある若い男性……それが自分の中の女を疼かせる……。
そうして、何時しかすっかりデリングJr.との密会に楽しさを感じるようになっていた。
それに……優しくしてあげると彼も優しくなっていく。
母親に冷たくされた悲しみを埋めてあげるにつれて、デリングJr.は明確にまともになっていった。
まともと言っても元が酷すぎたから、マイナス100がマイナス10になったぐらいだけど……。
その成長を与えられたことが嬉しかった。
おまけに学業だって真剣に取り組んで優秀だったみたいだ。
「ジュリアのおかげだよ、良い成績じゃないとジュリアとエッチできなくなると思ったら頑張らない選択肢はなかった」
なんて恥ずかしそうに笑うデリングJr.の言葉を聞いて、私の今までの犯されて来た意味は無駄じゃなかったのだと喜ばしかった。
子供時代の彼がそのまま大統領の後を継いでこの国のトップに就任したらと思うと恐ろしい。
結果として比較的まともになった彼は、同期からの人望も厚く、自然と人の上に立てる優秀で魅力的で……少し危険な部分も見える。
外面はそんな男になった。
夜の方は相変わらず甘えん坊だったけど……。
彼に引きずられて私も変わっていった。
今では夫より彼の方を愛しているかもしれないと思うほど。
だって夫は私を権力者から守れるほどの力も無かったし、娘の婚約を破棄させることもできない。
夫のフューリー・カーウェイは良い人だ。
でも、初老に入ってから白髪が目立つようになり、50にもなると男性としての体力は大幅に衰えを見せていた。
嫌いな訳じゃない。だけど……その、正直彼の方が若々しくて体力もあるし……。
それに坊っちゃまだった彼は、すっかり身長も伸びて男盛り。
エッチのテクニックも一緒に腕を磨いたような物なので、非常に私好みだ……。
あんなに悪童だったのに、今では大人としての余裕も出てきてリードも上手で……男性のシンボルも逞しい。
娘であるリノアとの婚約に反対しなくなったのも、よく考えたら彼よりマシな男がガルバディアで見つかるとは思えなくなって来たからで……。
もしも変な方向に行くなら私がそれとなく誘導すればいいから、案外好物件かもしれないと思い直した。
それに……勿論これはおまけの理由だけど……。
娘と彼が結婚したら、私がお婆ちゃんになってもデリングお坊ちゃまから捨てられる事がないでしょう?
……なんてね。
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