【完結】転生者が権力とかでFF8とFF10のヒロインを食い散らかした挙句、最終的にスピラを救う話。 作:速射弾
『シン』が消えた今、エボン教はその在り方を改められ、新しくデリング教へと改宗された。
そもそもが『シン』を前提として成り立っていた宗教である為に、これから先の時代にはそぐわないし、必要ともされない事は目に見えている。
この沈み行く泥舟にしがみついていても仕方がないので、マイカ達エボン四老師達は改宗へと乗り気なのだ。
つまりエボンの上層部はそのまま殆ど変わり無く、デリング教の上層部へとシフトして、『シン』の居なくなったスピラを統括する事となった。
教義もこれまであった物をある程度踏襲しながらも、そのやり方をより新たな時代に合わせた物に変えていく。
交友の証とアルベド族の功績を讃えて、シドがアルベド族から四老師に値する地位を賜れる事になったが、彼はこれを「めんどくせぇ」と拒絶。
代わりにお飾りのような形でリュックがアルベド族代表として就任する事となった。
お仕事中も出来る限り僕の側に居たいという、リュックのいじらしい願いを込めた就任だ。
こういう形が許されるというのも平和な世の中だと実感できるらしく、若すぎるリュックは頼りないと思われつつもみんなから愛されており、その評判は悪くない。
相変わらずシーモアとユウナレスカは僕にべったりで、彼等こそがデリング教における事実上のTOPと言っても過言ではないだろう。
そして僕は救世主として崇め奉られ、この身は生きながらにして皆が仰ぎ見るべき
自由な時間はほぼ完全に無くなったと言っていい程にスケジュールが埋まり、ただひたすら新たに打ち立てられて行くデリング教の行事や神事を執り行う日々。
僕が日々このように頑張っているのには理由があるのだとか。
他人事みたいに語っているのは、これが言われてやっている事だからである。
呼び寄せという、他者の想いが幻光虫に反応してその者を形作る現象を利用し、
僕が天寿を全うした後に、デリング教徒達の統一された
『救世主デリング様』が完成した暁には、この世の悪しき考えは僕では無い『デリング様』という超越存在によって永遠に正され続け、スピラには究極の平和が訪れるだろうとの事。
現代人としての感覚を持ち合わせている自分としては、その未来はディストピアすぎて嫌な想像しか出来ないが……。
死んだ後の事とか正直興味が無いので、その正しすぎて世界をヤバい方面に進める邪教の計画に従っているのであった。
◆
あれから僕の営みは一変した
「デリング様。御挨拶させて頂いても宜しいでしょうか」
ぞろぞろと今居る大部屋に入って来る妻達と信者の女達。
その数は合わせて50人ぐらいいるのだろうか?
ユウナを含めた女の子たちが一同に会して、僕の座る所から少し距離を取り、綺麗に等間隔の隊列を成して並んだ。
その格好は白を基調とした薄い着物を羽織っており、よく見たら透けて肌が見えるようにもなっていた。
全員が同じ物をつける事で、一切の穢れを取り払ったかのような神聖さが演出されている……。
僕は毎度の如く、その光景に圧倒されていた。
皆が一斉に僕に向かってエボン式のお辞儀をする。
しっかりと余韻を残しつつお辞儀を終わらせた後、その場に女達が全員座って平伏した。
先頭の列を陣取っていたルールーが声を上げる。
「これより、デリング様の寝屋での営みは、映像スフィアによって記録される事になります。無論、軽々しく一般公開される訳ではございませんので、皆様ご安心くださいませ」
軽々しく一般公開される訳ではないというのは、裏を変えせば重々しい場面では一般公開される可能性があると言う事だが、それに引っかかりを覚える女はこの部屋の中には存在しなかった。
「
「気に入った者……ユウナとリュックとパイン」
選ばれた者達は名前を呼ばれる度に嬉しそうな顔をして席を立ち、
そのメンツは原作のメインキャラクターその人達である。
今まで一緒に旅をしてきたお馴染みの面子だ。
「では、お次に今までに一度も寝屋を共にした事の無い娘を一人お選びになられます」
ここに集められた女は皆、自ら志願した者達なので遠慮は要らない。
僕は側に侍るルールーにボソリと伝える。
旅をして演説していた頃と違い、あまりむやみやたらに大勢の前でベラベラと喋る事は推奨されてはいないのだ。
「そこの金髪の……美しい女……」
ルーは僕の指名した女の元に歩いていくと、言った。
「では選ばれた貴女。お名前を教えて頂けますか?」
「あ、あたしかい!? ほ、ほんとにデリング様に選ばれたの!? ああ……信じられません……」
そう言うと僕が選んだ女性は口元に手を当てて涙を流し始める。
それは僕に選ばれた事が嫌だったという涙ではなく、嬉しさのあまり泣いてしまったみたいだった。
「あたしはルブランと申します!」
「この度、ルブランはデリング様に見初められ、栄誉ある役目に従事する事になります。今後も御呼ばれされるでしょう、それを意識して常にその心身を磨き、悪意を留めないよう清純に保ちなさい」
「あ、ありがとうございますっ、デリング様っ!」
ルールーの言った言葉にも関わらず、僕に向けて感謝するルブランという女。
それを見て周りの女達は訝しげに見たり、困惑したりはせず、全員が優しい笑みを浮かべてゆっくりと祝福の拍手をした。
次第に揃っていく拍手の音色は、その場を異様な雰囲気へと昇華させて行く。
それをユウナレスカの打った一つの大きな拍手の音が遮った。
パン!と綺麗に鳴り響いたそれと同時に、先程まで場に蔓延していた拍手はピタリと止まり、再び、場を静寂の空間へと慣らした。
「救世主デリング様へ感謝を込めまして、おちんぽ様をご開帳させて頂きます」
こんな馬鹿らしい儀式のような祝詞をあげているのも、僕の精力が落ちたり勃起不全にならないよう興奮させるための配慮である。
国どころか、今や世界全てを牛耳る宗教のトップオブトップとなった僕。
そんな図らずしも世界征服達成者となってしまったこの身に付いている生殖器は、それはそれは大切に扱われている。
「本日のおちんぽ様を診断させて頂きます」
そう言って、ルールーは逸物を嗅いだ後に丁寧にしゃぶり出す。
昔、旅に出た時のチンポで体調管理しろとふざけた事を言ったが、彼女はそれを律儀にこなし続けた事で、この謎の測定方法を会得していた。
僕専用おちんぽソムリエと呼べるレベルで、チン嗅ぎやフェラチオ行為からその日の体調をピタリと言い当てるので、なかなかに凄いビックリ人間と化していた。
弛まぬ努力により嘘を真にしてしまうとは……恐るべし忠誠心である……。
「じゅるる……ブポッ♡ ブポッ♡」
まさに言葉通りの一番槍。
一番最初に主人に仕えた最古参なのだから私が最初に舐めさせて貰う……という我儘を、ルールーはその実力を持って押し通す。
ユウナレスカですらも文句を言えない彼女の強さは、このハーレムを纏め上げるリーダーに相応しい。
旅の最中とは違い、白い衣装に身を纏った清楚な雰囲気のルールーというのもまたギャップがあって良い。
子を孕み腹を膨らませた彼女は、身重の身体を引きずってまでこの役割を全うしている。
その色気足るや、新妻とは思えない程に熟し切って、男を誘う。
まだまだ孕み足りないと、既に身籠った身体で尚も精を欲する口捌き。
思わず鼻息が荒ぐ。
ちうちうと吸いとる音を立てながら、人前にも関わらず平気で口淫に浸る女信者代表格。
股倉の性感帯が疼くのだろう。
尻がフリフリと揺れて、下半身のムラムラを抑えようと必死な事が伺える。
射精したくなってきた所で、今日一番の精子を無駄にしないため、まだ身籠っていない女のホトが目の前に用意された。
「それではお種付けのデリング様、子種と御言葉を頂戴したく存じます……」
毎度恒例となった子種を植え付ける言葉を要求される。
耳元で種付けを囁かれる事で、女は孕みたくなって子宮が泣き出すとの事。
その言葉がどれだけ本当なのかは女では無い僕には計り知れない事だったが、とりあえず彼女達からの評判は上々なので、言うのは藪坂では無い。
「し、失礼致します」
先程からただ座っているだけの僕の上に、女が断りを入れてから跨って抱きついて来る。
ルールーと交代したそれを抱きしめ、注文通りこの女だけに聞こえるようそっと言う。
「僕の子を孕め……」
艶かしく、ねっとりと、耳の奥にこべり付くように言葉を吹きかける。
これがこのスピラの頂点に立つ者の射精だとその身が理解したのか、女は緊張に震えながら僕の力強い精の奔流を胎内に受け取った。
馬鹿みたいだと思った。
名前も憶えていないこのモブ女は、まだ殆ど女性器を擦りもしていないのに、ただ棒を入れられて射精されただけで絶頂を迎えていたのだ……。
快感に打ちのめされて小刻みに震える女陰の痙攣が伝わってくる。
権力者、世界の全てから敬われ、崇め奉られる神。
そんな最上の男と交わり子を成せるという選ばれし立場になった事。
ただそれだけで、己のステータスが女としての上澄みに引き上げられた事実のみで、この女は達した。
何という浅ましさよ。
女の業が成せる、情を度外視した雲心月性とは対極に位置するその精神性。
だが、僕は愛してやろう。
そんな浅ましく醜いとも取れる心も、我が子を産み落とす胎だと思えば愛おしい者だ。
どれだけ中身が汚くとも若い女というだけで、あの親友面をした輩より余程マシなのだから。
僕に抱きついたまま呼吸を整える女を、優しく抱きしめ返す。
この二人の関係にどれほどの愛が篭っているのかは不明だ。
しかし、互いに交わったまま絶頂しているのだ。嘘偽りの関係のだったとしてもお釣りが来るのではないかと思う。
そんな冷めた思考で女に目をやると、彼女もまた僕の表情が気になったのか視線が交錯した。
これが情報だけでエクスタシーに達した馬鹿女か。
どんな間抜けで不細工な面をしているのかと思えば、案外スピラの人間にしては可愛らしい顔をしているではないか。
見かけと中身は違うという事もあるのだなと、納得しながらも微笑みかける。
圧倒的に見下した僕の視線を受け取った名も無き女の表情は、悲しむでも無く怒るでも無く、その真意を見抜けぬままに悦びと照れと憧れを内包した顔でうっとりと惚ける。
この女、馬鹿だが不快では無い。
地位や権力に群がろうとする浅ましさはあれど、それを表に出す事が己の格を下げるという周りからの視線ぐらいは理解して、ここにいる。
多分僕が偏見から穿った見立てをしていただけで、一般人にしては顔も良く器量もいいのだ。
でなければ僕の新たな妻の一人として、ここまで来れるはずも無し。
ルールーやシーモアのお眼鏡に適ったが故に、生産ラインを通過してきた素晴らしい乙女だ……。
だが、原作キャラでは無いというだけで、僕にとっては一山いくらの品でしかない。
永遠に一番にはなれぬまま、偽りの愛を注がれて喜ぶ哀れだが可愛い女だ。
そしてその穴からようやく女は性器を引き抜いた。
彼女は一礼した後、案内係の女に連れられて、お腹を摩りながら幸せそうな表情でそそくさと捌けていく。
尿道に残った精子を洗い流すために、勃起の収まったペニスに尿意が込み上げる。
これも毎度のルーチンだ。
この小便を浴びて身も心も僕に捧げますという意思表示と、女のプライドを粉々に砕く儀式がこれから行われる。
先程その役目に選ばれたルブランが、緊張の面持ちで僕の前に跪いて、地におでこを付けて土下座した。
その隣を僕に指名されたユ・リ・パが取り囲む。
ルブランの持つ金髪のミディアムショートヘアが、橙色の小便を受け止める。
これは彼女を僕という高次の存在に近づける為の、言わばイニシエーション。
聖尿によるお清めである。
淫らな滝行に打たれている彼女からは、ほかほかとした湯気が立ち上り、出したばかりの尿の香りと水溜まりに塗れていた。
ユウナ、リュック、パインにも同じようにぶっかけて行く。
この行為を僕が好きだと知っているからこそ許してくれている、寛容な嫁達だった。
そのお腹はルールーと同じく、子を宿している……。
孕め孕めと性器を押し付け続けて、未成年の内に全員孕ませたのだ。
この世界の基準では既に成人だったが、僕にとってはまだ20にもなっていない女子だ。
その膨らんだ胎とヘソめがけて、聖なる尿をチョロチョロと撒く。
植木鉢に水をやるように大きく育てよと、我が子等に慈しみを注ぐのだ。
排尿の終わりと共に、ルールーが僕のペニスを持ち、最後の一滴を吸い上げてテイスティングする。
「本日のデリング様もお元気で素晴らしい一日となる事でしょう。それでは、おセックスの儀に参りましょう」
ウォータで小便を綺麗さっぱりと洗い流された女達が、僕が腰を下ろしている座の前に集う。
ユウナが、リュックが、パインが、そして彼女等に追従するようにルブランが、その股をおっぴろげて仰向けに寝転がる。
腹に蓄えた赤子を慮り、極力無理な姿勢は避ける為の光景だったが、それはそれは淫蕩極まりない好き眺めだ。
ユウナレスカとルールーを傍に侍らせながら、僕はそこに肉の棒を差し込んで行った。
程よく膨らんだ腹は、出産にはもう少し時間が要るだろう。
まだまだこれからも膨らむ筈だ。
ならばそこに夫として檄を飛ばしてやらねばなるまい。
「ユウナ、嬉しいかい?」
「はいっ♡ 御本尊様のおセックスをお恵み頂き、悦楽の極みにございます!」
信徒の前で行う性的な儀式の際は、己の事を御本尊様と呼ばせている。
それは愛する妻のユウナでも例外では無い。
今の彼女は僕の最も好きな嫁では無く、十把一絡げの女陰に他ならないからだ。
最近ではユウナも仰々しい言い回しも覚えてきたらしくて感心だった。
少し可哀想かなとも思うのだが、これはこれでユウナも特殊なシチュエーションとして楽しんで居るらしく、性的な興奮を覚えているので問題は無いらしい。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」
動く度に、この生きた女笛が鳴る。
情けなく快楽を受け取るユウナの喘ぎ声が、信者達の前で
妊娠に伴い、少し黒くなってきた性器と乳房。
彼女はそこから汁を噴出しながら悦びの頂きに達する。
祈れよ三人官女。
夢見よ乳飲み子。
デリングよ果てなく栄えたまへ。
そんな意味合いが込められた讃美歌が薄く奏でられている、この少し薄暗い空間の中で、
デリング教の女神は痴態を晒して微笑んだ。
リュックは僕との愛を自慢気に見せつけるように、「あんあん」とアルベド訛りの残った淫靡な声を上げながらオーガズムを迎える。
子供が沢山欲しいと言っていた彼女は、まだ若いのに既にもう立派なギャルママだ。
受精を経験したその時から肌の露出は増して、それに比例するように性欲も増す。
僕の気を惹く為に健気に擦り寄ってくる彼女を、突き放せる男はこの世に居ないだろう。
浮気されてしまわぬように、しっかりとこうして杭を打ち込んで置かねばならない。
パインは妊娠してお腹が膨れ上がって行くと共に、次第に母性を強く発揮し出した。
彼女が自らのお腹を摩りながら、愛おしそうに笑う顔を見る機会が増えた。
大きかった乳首からは、油断すると直ぐに母乳を噴き出すようになった。
クールビューティーだった彼女は、いつしかただの優しいお母さんだ。
それを失うのは少しだけ勿体無い気もしたが、こうして僕の物を咥え込んで明け透けによがる姿を見ると、これで良かったのだとも思う。
そんな彼女達よりも少しだけ年上なルブランが待ちきれないと言った表情で、その股から涎を垂らしている。
彼女が僕に惹かれた理由は、何処かで演説を見たからだ……とこの場に呼ばれる女信徒の事前情報目録に書いてあったが……。
それだけでこのレベルの女に惚れられるなんて、やはり有名人というのはお得だなと思う。
少し声色はババ臭いが、そんな女の喘ぐ声もまた浅ましく聴こえて興奮するに違いない。
「ああっ♡ デリングの旦那ぁ……良い男だよぉ〜♡」
冷めた目で値踏みする自分とは正反対に、彼女は随分と情熱的だった。
顔と体は90点、色気は100点、知能は20点と言った所か。
まあ、穴にはなるな。
そんな視線も彼女にとっては燃え上がる要素でしか無いらしく、クネクネと腰を揺らしながら、僕の射精を求めた。
「あんたのその時折見せる鋭い目が、あたしには堪らなく色っぽく映るんだよ……♡」
とかなんとか言いながら膣壁をうねらせるルブラン。
こういう色恋に熱中して、どんなことでも肯定しようとする馬鹿な女には心当たりがある。
ならば、扱いは容易い。
そう思っていたが、どうやら容易すぎたらしい。
少し動いただけでアヘ顔になりながらキスを迫り、こちらがそれに応えてやると即絶頂。
ここまでヒートアップすると演技では無いかと疑うレベルだったが、染み出してくる大量の本気汁が本心でやっている事を自白している。
「出すぞ、お前は良い女だった」
「おほっ♡ おほぉっ♡ はひぃ……あたしの中にお恵みをぉ〜♡ 奥まで白く染め上げておくれよぉ〜♡」
息絶え絶えに精子を望んだルブランは、白装束を大きくはだけさせて全身を軟体生物のように絡めながら、下品なおねだりを繰り返した。
図らずしも、それが僕にはとても刺さった。
なんだか懐かしい気がしたのだ。こういうおねだりはあまりされた経験が無いので素直に興奮するし嬉しく思った。
「合格だ……ルブラン、お前は僕の女として相応しい。だから妻の一人になった後もその美貌を磨く事を怠るなよ。期待しているぞ」
「ありがたき幸せぇ〜ん♡」
相変わらず馬鹿みたいな喘ぎ方をしてくれる面白い女だ。
ツボに入って萎えたらどうすんだよ。
まぁ、そういう所も可愛げがあるか……なんて思いながら、大切な神の子種をブリュブリュと注ぎ入れる。
適当にユウナ達でコキ上げた後、その勃起でこうして別の女に精を吐き捨てるというのは、とてつもない贅沢だった。
◆
揺れる篝火の灯りに灯された薄暗い部屋の中で、大量の女と交わる。
ヒートアップしたおセックスの儀は、その場に集められた女信者達の熱狂を加速させて、大乱行へと発展する。
それは、他者から見たならば、絡みつく女を振り解きながら、手足をジタバタさせて女体の海を泳ぐ無様な格好だと評されるのかもしれない。
僕は神経を集中させて腰や指を動かした。
汗の匂い、雌の発情臭、うねる血潮の音。喘ぐ声。
膨大な経験則からくる感覚がそれらを鮮明に捉えて、的確に愛撫する。
ある妻は柔肌を撫でられただけでサッと頬が赤らみ、何か意外な事でも起きたかのように予想以上の快感に驚いて淫声を洩らした。
ある妻は捻り込まれたペニスの膣壁洗いで、最も容易く絶頂を迎えて潮を吹いた。
ある妻は乳の一揉みで妊娠した訳でも無いに関わらず、“牝”を刺激されて母乳を噴き出した。
大量の妻を娶るにあたって避けて通れない性交の多さ。
それは決して軽々しく蔑ろにできる物では無い。
如何に早く満足させられるかが、己の時間をどれだけ確保できるかに直結してくる。
故に僕は女性の快楽という物を、本気で経験と研究を重ねて磨き上げた。
短期間ではあるが、妻達を話し合いながら的確にそれぞれの気持ちを察知できるようになり、どのタイミングで何処を刺激すればより良い反応が返ってくるのかが朧げながら更に詳しく分かってきた。
それは全身を使った音ゲーとも呼べるかもしれない。
こんな芸当が出来ているのも、ライブラのスフィアで常時相手の情報をキャッチしているお陰だった。
行為が終わり、女達の口付けにより鬱血させていた我が全身を得意の白魔法で治癒する。
ウォータで全身を洗い流し、綺麗になったその身で、別室の居住区に居るユウナレスカのご機嫌取りに向かう。
そして……扉を開いた。
この時を待ち焦がれていた
「貴方……お帰りなさいませ……♡」
お帰りなさいませも何も、僕はここ最近ずっと朝から晩まで徹頭徹尾この総本山とも呼べる家に居たし、さっきルールーに舐められている時もその場に彼女は居たはずだが……。
なんて無粋な突っ込みを入れても仕方がないので、可愛い可愛い嫁を抱きとめて、そのおままごとに乗っかってあげる。
「ただいま、君の顔が早く見たかったよ」
「まぁ……私もです。一緒ですね♡」
実際可愛い女には違いない。
もう彼女と出会って4年以上は経つだろうか。
原作の情報から“これ”を恐れていた気持ちは大幅に薄れて、最早ただの嫉妬心で暴走しただけのバカわいい女でしか無くなった。
今でもユウナとの仲は少し蟠りが存在するが、その程度のギスギスぐらいはチンポを突っ込めばどうにでもなるのだ。
ならば何時までも恐れているのは、時間や気持ちを無駄に浪費するだけだろう。
好いてくれているのなら、わざわざ捨てるには惜しい女だから……。
神事意外はこうして日替わりで各妻の住む部屋で一日を過ごす。
それが今の生ける御神体と化した自分の生活だ。
ウキウキ気分で出してきた、彼女の手作りだというお菓子を食べる。
クッキーとかケーキとかそういうお洒落なスイーツでは無い。
黒豆の甘煮と、大学芋と、プルーンのような味の濃くて黒い謎にベタついたドライフルーツという、お婆ちゃんチョイスの菓子だ。
甘苦しいそれをあーんされながら、二人で憩いの時間を過ごす。
そして、少し渋めのスピラのお茶に相当する飲料を啜る。
まるで熟年夫婦だ。
エロい気分にはならないが、これはこれで落ち着くので嫌いじゃない。
もう彼女も、こうしてのんびりとしていて良い程にスピラは平和になったのだ。
『シン』が倒されたならば成仏すると言っていた筈なのに、全然そんな気配は無い。
今はそれでも良いかななんて思う。
あの頃は早く消えてくれとか思っていたが、スピラに残っているさまざまな問題を解決する為に働いてくれているらしいし、それで邪険になんてしていたら恨まれてしまうだろう。
ベベルの地下に眠っていたヴェグナガンや悪霊のシューインも、ティーダ達と共にユウナレスカが七曜の最強武器を振り回して、なんやかんやで処理したし……。
オリジナルであるシューインを、贋作であるティーダが超えるみたいな熱い展開があったりもした。
それが出来たのも彼女という特大の戦力と、僕の原作知識があったからだろう。
何より、どれだけ月日が経とうとも変わらぬままの若い身体というのは……今後きっとありがたく思える日がやってくるだろうから……。
なんて、めちゃくちゃ最低な理由ではあるが、これが僕だし、それを許してくれるのがこの女の良い所だった。
◆
「デリング様〜!」
民衆から投げかけられる声に手を挙げて応える。そうして歩いて行った先にはティーダとジェクトが居た。
ここは何を隠そう、ベベルに新設されたブリッツボール大会の会場だ。
その優勝トロフィーはデリング教の頂点である僕が授与する事になっている。
今年の優勝チームはザナルカンドエイブス。
今までスピラに無かった夢の世界のチームは、僕が住人達の情報を祈り子達から引き抜いたお陰でこの世に再誕していた。
スピラの人間達が、突如として現れた彼等を歓迎してくれるとは限らなかったが……。
彼等のお陰で失われていた技術はポツポツと復活を遂げて、この世に一つしか残っていなかったブリッツボールスタジアムを各地に増設する事が可能になった。
それもあってか、結果的にザナルカンドから来た人達の存在は喜ばれている。
しかし、僕としてはその大量のドローにより、一時的に脳内の部屋が大幅に圧迫されてしまったのは問題だった。
G.F.を扱う際に本来ならばゆっくりと進行していく記憶障害という副作用が、急速に進んでしまったのである。
お陰で僕は過去の記憶を殆ど失ってしまっていた。
G.F.を所持しているという事は、何か僕の生い立ちにその力が登場するFF8が関係しているのは間違いない。
しかし、FF8がFF10と同じシリーズのゲームだというのは分かるが、それ以外は中々思い出せない事が多い。
おそらく……この世界に転移だか転生だかをした時に神のような存在に遭って、FF8にまつわる特殊な能力を授けて貰ったのだろう……という仮説が僕の中では有力だ。
僅かに残っている記憶の中で、異なるフィクションの世界に行く際はそのようなパターンがありきたりな流れだ、という事ぐらいは憶えていた。
それにしても……超越存在にファンタジックなパワーを要求したのならば、もう少し扱いやすくて後遺症の発生しないような力にしてくれれば良かったのに……と過去の自分に思う。
なんにせよ、今はもう異なる世界の前世なんて一々憶えていても意味が無いのだから、これで丁度良かったのかもしれない。
それに、G.F.による記憶障害は完全に思い出が消え去る訳では無いので、頑張れば関連する記憶から思い出せない事も無いのだ。
結局、神的な存在から貰ったのであろうFF8関係の力は便利だったし、それのお陰でティーダ達が助かったのだから結果に文句は無い。
後はもう、この立場に相応しい振る舞いで僕を慕ってくれる民に恥じないよう統治して、世界の平和を維持し続けるだけだ。
色々な女達を抱けるという役得があるのだから、それぐらいは頑張っても良いかな……。
なーんて思った所で、とある事に疑問を持った。
はて、自分は一体……何時から、他者に対してこんな上から目線の責任感を持つようになったのか……。
あまり憶えていないが、前暮らしていた日本という世界では、民草の事がどうのなどと考えていたようには思えないし、帝王学を学ぶ立場の立派な人間では無かった気がするが……。
何故か、自然と権力者としての立ち振る舞い方を理解できている気がする。
統治だなんだと真面目に思考するようになった切欠が思い出せないし、何か失った記憶の中にそんな思考に至る体験でもしていたのだろうか?
もしかして……元々気づいて居なかっただけで、そういう人の上に立つ才能があったのかも……。
まぁ良いか。
そんな事よりも、そろそろユウナに子供が産まれるかもしれないのだ。
早く帰宅して、身重の彼女の側に付いておいてあげねばなるまい。
夫となってこれから子供も沢山産まれるので、いちいち些細な過去の疑問を考えている場合じゃないのだ。
息子や娘に慕われ尊敬されるような、良い父親にならなくては……。
良い父親とは、一体何を指すのだろう。
何か指標が欲しいが、参考になりそうなジェクトはそこまで良い父親か? と疑問に思うし……どうだろう?
そういえば、僕の父親はどんな人間だったかなぁ……。
何となく、悪い人じゃ無かった事だけはハッキリと分かる。
ならばおそらく……悪事を働かない人間というのが理想的な父親像なんだろう。
まあ、そんなのは生活に余裕のある立場の人間として生きていれば当たり前の話なので、今更そこまで理解し直す必要性も薄いが……。
悪い事をしないというこの考えは、きっと立派な親になる道として大きく間違ってはいない筈だ────。
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